17 / 17
付録番外編:17世紀頃の食文化世界
しおりを挟む
ここに記載するのは、あくまでも当小説で扱う17世紀頃の食文化、雰囲気を知って頂くためのものです。
世界を知って頂く為に、書籍からほんの一部のレシピを抜粋したものです。
実際にはまだまだ多くのレシピがあります。
全体的に卵や砂糖、蜂蜜が多く使われており、17世紀後半に登場するルイ14世は歯が無かったという史実を裏付けるものです。
当時の貴族は多粘質の糖類を取る場面が多く、歯の健康状態は悪かったと言われる所以でしょう。
また、書籍で記載されているレシピは17世紀頃の古文書をそのまま復刻したものです。
これ以上の詳細に興味のある方はぜひ、書籍をお求め下さい。
参考文献:食材と調理からたどる中世ヨーロッパの食生活(薯:ハンネレ・クレメッティラー)
※イースト菌を使っていますが、当時は純粋なイースト菌の入手は簡単では無かったため、実際にはビール酵母が使われていたものと考えられます。
現代では逆にビール酵母は簡単に入手できません。
■イラクサのパン
湯:600ml
イラクサの葉:180g
塩:小さじ1~2
キャラウエイシード:小さじ2
イースト:50g
あらびきのライ麦粉:170g
全粒粉:500~650g
塩、イースト、キャラウエイシード、イラクサを温めの湯に入れる
ライ麦、全粒粉を加え、しっかりこねる
2倍の大きさになるまで寝かす
再度こねて生地を丸くする
生地をベーキングシートに置いて更に寝かす
200度に熱したオーブンで40~50分焼く
■サブランパン
中力粉:1Kg
湯:500ml
イースト:35g
砂糖:175g
塩:小さじ2
オリーブオイル:100ml
卵:3個
サフラン:少々
イーストを湯に入れてかきまぜる
調味料、オリーブオイル、卵、小麦粉をくわえてこねる。
生地に布をかぶせてふくらむまで寝かせる
適度な大きさの5個に分けて丸め、更にベーキングシートの上で寝かせる
200度のオーブンの下段で約15分、パンの皮がきつね色になるまで焼く
※焼く前に生地の上に十文字を刻むのは中世の伝統であった。
■ハチミツ衣のカブ
カブ
ビーフストック
バター
スパイスまたはハチミツ
かぶを1~1.5センチの厚さにスライスする
かぶのスライスをビーフストックで煮崩れしない程度に煮る
ソースパンにバターを加えてかぶを色がつくまで炒める
最後にハチミツを適量かける
■肉料理のための米の付け合わせ
米:160g
チキンまたはビーフストック:500ml
アーモンドミルク:
サフラン:少々
塩
チキンまたはビーフストックと米をソースパンに入れて沸騰させたら弱火にして煮る
別のソースパンでアーモンドミルクを作る
上記を混ぜて更に10分ほどコメが煮えるまで煮込む
味見して必要なら塩を加える
肉に添えて食べる
■人参とキャラウエイのスープ
人参:1kg
水:2l
野菜のブイヨン:2~3個
キャラウエイシード:大匙1
クリーム:100ml
皮をむき、カットした人参を柔らかくなるまで茹でてピューレにする。
(ゆで汁は取っておく)
ブイヨンとピューレした人参をゆで汁に加えて煮てキャラウエイシードとクリームを加える
■野生マッシュルームのトスカーナ風
マッシュルーム:600g
玉ねぎ;2個
オリーブオイル
黒コショウ:小さじ1
ナツメグ:小さじ1
コリアンダー:小さじ2
塩
マッシュルームを刻み、鍋で炒めて水分を飛ばす
刻み玉ねぎをオイルで優しく炒め、これにマッシュルームを加えて暫く炒める
スパイスを入れて二をして約15分、弱火で熱する。
肉料理の付け合わせに使われる
■野菜とハーブのパイ
パイ生地
バター:125g
中力粉:350ml
塩:小さじ1/2
水:大さじ4
フィーリング
チャード(ブタン草):125g
パセり:55g
チャービル:100ml
フェンネルの茎:1本
ほうれん草:55g
調理オイル
クリームチーズ:100g
おろしたチーズ:
卵:3個
胡椒:小さじ1/2
パイ生地を用意する
指先で小麦粉、塩、バターをこねてボロボロの状態にしたら水を加えて混ぜ合わせる
底を取り出し可能なオーブン調理用焼き型(22センチ)の底と側面にパイ生地の元を押し付ける
オイルを塗ったアルミホイルを生地に敷き重石をつける(重石:乾燥豆を敷き詰めるなど)
200度に熱したオーブンの中断で9分ブラインドベイクする。
重石とホイルを取り出し、パイ生地全体をフォークで刺して穴をあけ、更に2~3分焼く
野菜と生のハーブ類を洗って刻む
オイルでや柔らかくなるまで炒め、塩、胡椒で味付けする
出来上がったパイ生地の上に上記で炒めた野菜類を広げる
ボウルに卵を溶きほぐし、クリームチーズと下したチーズを加えて野菜の上に注ぐ
200度のオーブンで30~40分フィーリングが固まり、軽く色がつくまで焼く
■子牛のロースト、ポーピエット(イタリア地方)
子牛の肉(またはヒレ肉):400~600g
塩:小さじ1
フェンネルパウダー:小さじ2
マジョラムパウダー:小さじ2
パセリ:大さじ3
ベーコンのスライス:6~8切れ
生のタイム:大さじ3
バジルパウダー:小さじ2
子牛の肉を長細く4本に切って叩いて薄く延ばし、焼き皿に並べる
上から塩、フェンネル、マジョラム、パセリを振る
ベーコンを細かく刻んで子牛の肉の上に散らし、バジル、刻んだタイムを振りかけたら子牛の肉で巻いてポーピエットにする。
高温のオーブンで20~25分焼くか、肉が焼けるまで直火であぶる
■チキンの赤ワインソース煮
鶏:1羽
チキンストック:200ml
赤ワイン:200ml
赤ワインビネガー:大さじ1
クローヴ:小さじ1/4
ナツメグ:小さじ1/4
黒コショウ:小さじ1/2
シナモン:小さじ1
食パン:適量(とろみをつけるために入れる)
砂糖またはハチミツ
鶏をオーブンでしっかり火が通るまでローストし、一口大に切り分ける
チキンストック、赤ワイン、赤ワインビネガー、スパイス類を混ぜ、ソースパンで熱する。(煮立てない)
食パンを小さく切って上記のソースに加え、とろみをつけ、更に砂糖かハチミツを加える
上記で作ったソースに一口大に切り分けた鶏肉を加え、中火で10分ほど煮込む
■パリ風野ウサギの煮込み
野ウサギ:1羽
玉ねぎ:3個
バター:大さじ1
パン:2切れ
ビーフストック:500ml
赤ワイン:150ml
赤ワインビネガー:150ml
レモンの汁:1/2個
水:小さじ2
ショウガパウダー:小さじ1
クローヴ:2個
黒コショウ:小さじ1
ナツメグ:小さじ1/2
シナモン:小さじ1
ウサギの肉を一口サイズにカットし、オーブンの上段で焼き色がつくまで焼く
玉ねぎを刻み、バターを引いたフライパンで色がつくまで炒め、焼き終わったウサギの肉を加えて数分炒める
トーストしたパンのスライスをちぎってボウルに入れ、赤ワイン、赤ワインビネガー、ビーフストック(100ml)を加える。
ウサギの肉が焼き終わるまで休ませ、上記をフォークで潰し、ビーフストックの残り(400ml)加えて混ぜる
上記を裏ごし、またはミキサーで滑らかにする
調味料、レモン汁、水を混ぜ合わせる
上記にウサギの肉、滑らかにしたパン入りのソースを加えて蓋をし、中火で2時間ほど肉が柔らかくなるまで煮込む。
必要に応じて塩、調味料を加える。
■鹿肉のパイ
パイ生地
市販のパイ生地;600g程度
フィーリング
鹿肉;1kg
卵黄;4故
はちみつ:大さじ3
ベーコン;2切れ
塩;小さじ1
黒コショウ:小さじ1/2
ショウガパウダー;小さじ1/2
塩を加えたひたひたの湯で鹿肉を茹で、フードプロセッサーでミンチにする
ベーコンを焼いて細切りにしたらフィーリング用の材料を全て混ぜ合わせる
用意した半分のパイ生地を敷き、上記で作ったフィーリングを広げる。
残りのパイ生地を上かぶせにする。
200度のオーブン(下段)で約30分、焼き目がつくまで焼く。
■アーモンドミルク
アーモンドパウダー:90g
水;400ml
砂糖:大さじ2~3
塩:小さじ1/3
ソースパンで湯を沸かし、アーモンドパウダー、砂糖、塩を加える
ときどきかき混ぜながら、中火で15分煮たら濾す。
■イポクラス
赤ワイン:1L
砂糖:150g
シナモン:小さじ2
ショウガパウダー:小さじ2
少量の赤ワインをソースパンに入れ、砂糖を加えて溶けるまで熱する。
別のボウルで残りの材料を混ぜ合わせ、これに上記の砂糖入りワインをくわえて時々かき混ぜながら2時間ほど置く。
上記をクロスで透明になるまで数回漉す。
漉したものを瓶に詰めて1~2日休ませてから飲む
(ナツメグ、胡椒、クローヴを少し加えるのも良いとの事。)
世界を知って頂く為に、書籍からほんの一部のレシピを抜粋したものです。
実際にはまだまだ多くのレシピがあります。
全体的に卵や砂糖、蜂蜜が多く使われており、17世紀後半に登場するルイ14世は歯が無かったという史実を裏付けるものです。
当時の貴族は多粘質の糖類を取る場面が多く、歯の健康状態は悪かったと言われる所以でしょう。
また、書籍で記載されているレシピは17世紀頃の古文書をそのまま復刻したものです。
これ以上の詳細に興味のある方はぜひ、書籍をお求め下さい。
参考文献:食材と調理からたどる中世ヨーロッパの食生活(薯:ハンネレ・クレメッティラー)
※イースト菌を使っていますが、当時は純粋なイースト菌の入手は簡単では無かったため、実際にはビール酵母が使われていたものと考えられます。
現代では逆にビール酵母は簡単に入手できません。
■イラクサのパン
湯:600ml
イラクサの葉:180g
塩:小さじ1~2
キャラウエイシード:小さじ2
イースト:50g
あらびきのライ麦粉:170g
全粒粉:500~650g
塩、イースト、キャラウエイシード、イラクサを温めの湯に入れる
ライ麦、全粒粉を加え、しっかりこねる
2倍の大きさになるまで寝かす
再度こねて生地を丸くする
生地をベーキングシートに置いて更に寝かす
200度に熱したオーブンで40~50分焼く
■サブランパン
中力粉:1Kg
湯:500ml
イースト:35g
砂糖:175g
塩:小さじ2
オリーブオイル:100ml
卵:3個
サフラン:少々
イーストを湯に入れてかきまぜる
調味料、オリーブオイル、卵、小麦粉をくわえてこねる。
生地に布をかぶせてふくらむまで寝かせる
適度な大きさの5個に分けて丸め、更にベーキングシートの上で寝かせる
200度のオーブンの下段で約15分、パンの皮がきつね色になるまで焼く
※焼く前に生地の上に十文字を刻むのは中世の伝統であった。
■ハチミツ衣のカブ
カブ
ビーフストック
バター
スパイスまたはハチミツ
かぶを1~1.5センチの厚さにスライスする
かぶのスライスをビーフストックで煮崩れしない程度に煮る
ソースパンにバターを加えてかぶを色がつくまで炒める
最後にハチミツを適量かける
■肉料理のための米の付け合わせ
米:160g
チキンまたはビーフストック:500ml
アーモンドミルク:
サフラン:少々
塩
チキンまたはビーフストックと米をソースパンに入れて沸騰させたら弱火にして煮る
別のソースパンでアーモンドミルクを作る
上記を混ぜて更に10分ほどコメが煮えるまで煮込む
味見して必要なら塩を加える
肉に添えて食べる
■人参とキャラウエイのスープ
人参:1kg
水:2l
野菜のブイヨン:2~3個
キャラウエイシード:大匙1
クリーム:100ml
皮をむき、カットした人参を柔らかくなるまで茹でてピューレにする。
(ゆで汁は取っておく)
ブイヨンとピューレした人参をゆで汁に加えて煮てキャラウエイシードとクリームを加える
■野生マッシュルームのトスカーナ風
マッシュルーム:600g
玉ねぎ;2個
オリーブオイル
黒コショウ:小さじ1
ナツメグ:小さじ1
コリアンダー:小さじ2
塩
マッシュルームを刻み、鍋で炒めて水分を飛ばす
刻み玉ねぎをオイルで優しく炒め、これにマッシュルームを加えて暫く炒める
スパイスを入れて二をして約15分、弱火で熱する。
肉料理の付け合わせに使われる
■野菜とハーブのパイ
パイ生地
バター:125g
中力粉:350ml
塩:小さじ1/2
水:大さじ4
フィーリング
チャード(ブタン草):125g
パセり:55g
チャービル:100ml
フェンネルの茎:1本
ほうれん草:55g
調理オイル
クリームチーズ:100g
おろしたチーズ:
卵:3個
胡椒:小さじ1/2
パイ生地を用意する
指先で小麦粉、塩、バターをこねてボロボロの状態にしたら水を加えて混ぜ合わせる
底を取り出し可能なオーブン調理用焼き型(22センチ)の底と側面にパイ生地の元を押し付ける
オイルを塗ったアルミホイルを生地に敷き重石をつける(重石:乾燥豆を敷き詰めるなど)
200度に熱したオーブンの中断で9分ブラインドベイクする。
重石とホイルを取り出し、パイ生地全体をフォークで刺して穴をあけ、更に2~3分焼く
野菜と生のハーブ類を洗って刻む
オイルでや柔らかくなるまで炒め、塩、胡椒で味付けする
出来上がったパイ生地の上に上記で炒めた野菜類を広げる
ボウルに卵を溶きほぐし、クリームチーズと下したチーズを加えて野菜の上に注ぐ
200度のオーブンで30~40分フィーリングが固まり、軽く色がつくまで焼く
■子牛のロースト、ポーピエット(イタリア地方)
子牛の肉(またはヒレ肉):400~600g
塩:小さじ1
フェンネルパウダー:小さじ2
マジョラムパウダー:小さじ2
パセリ:大さじ3
ベーコンのスライス:6~8切れ
生のタイム:大さじ3
バジルパウダー:小さじ2
子牛の肉を長細く4本に切って叩いて薄く延ばし、焼き皿に並べる
上から塩、フェンネル、マジョラム、パセリを振る
ベーコンを細かく刻んで子牛の肉の上に散らし、バジル、刻んだタイムを振りかけたら子牛の肉で巻いてポーピエットにする。
高温のオーブンで20~25分焼くか、肉が焼けるまで直火であぶる
■チキンの赤ワインソース煮
鶏:1羽
チキンストック:200ml
赤ワイン:200ml
赤ワインビネガー:大さじ1
クローヴ:小さじ1/4
ナツメグ:小さじ1/4
黒コショウ:小さじ1/2
シナモン:小さじ1
食パン:適量(とろみをつけるために入れる)
砂糖またはハチミツ
鶏をオーブンでしっかり火が通るまでローストし、一口大に切り分ける
チキンストック、赤ワイン、赤ワインビネガー、スパイス類を混ぜ、ソースパンで熱する。(煮立てない)
食パンを小さく切って上記のソースに加え、とろみをつけ、更に砂糖かハチミツを加える
上記で作ったソースに一口大に切り分けた鶏肉を加え、中火で10分ほど煮込む
■パリ風野ウサギの煮込み
野ウサギ:1羽
玉ねぎ:3個
バター:大さじ1
パン:2切れ
ビーフストック:500ml
赤ワイン:150ml
赤ワインビネガー:150ml
レモンの汁:1/2個
水:小さじ2
ショウガパウダー:小さじ1
クローヴ:2個
黒コショウ:小さじ1
ナツメグ:小さじ1/2
シナモン:小さじ1
ウサギの肉を一口サイズにカットし、オーブンの上段で焼き色がつくまで焼く
玉ねぎを刻み、バターを引いたフライパンで色がつくまで炒め、焼き終わったウサギの肉を加えて数分炒める
トーストしたパンのスライスをちぎってボウルに入れ、赤ワイン、赤ワインビネガー、ビーフストック(100ml)を加える。
ウサギの肉が焼き終わるまで休ませ、上記をフォークで潰し、ビーフストックの残り(400ml)加えて混ぜる
上記を裏ごし、またはミキサーで滑らかにする
調味料、レモン汁、水を混ぜ合わせる
上記にウサギの肉、滑らかにしたパン入りのソースを加えて蓋をし、中火で2時間ほど肉が柔らかくなるまで煮込む。
必要に応じて塩、調味料を加える。
■鹿肉のパイ
パイ生地
市販のパイ生地;600g程度
フィーリング
鹿肉;1kg
卵黄;4故
はちみつ:大さじ3
ベーコン;2切れ
塩;小さじ1
黒コショウ:小さじ1/2
ショウガパウダー;小さじ1/2
塩を加えたひたひたの湯で鹿肉を茹で、フードプロセッサーでミンチにする
ベーコンを焼いて細切りにしたらフィーリング用の材料を全て混ぜ合わせる
用意した半分のパイ生地を敷き、上記で作ったフィーリングを広げる。
残りのパイ生地を上かぶせにする。
200度のオーブン(下段)で約30分、焼き目がつくまで焼く。
■アーモンドミルク
アーモンドパウダー:90g
水;400ml
砂糖:大さじ2~3
塩:小さじ1/3
ソースパンで湯を沸かし、アーモンドパウダー、砂糖、塩を加える
ときどきかき混ぜながら、中火で15分煮たら濾す。
■イポクラス
赤ワイン:1L
砂糖:150g
シナモン:小さじ2
ショウガパウダー:小さじ2
少量の赤ワインをソースパンに入れ、砂糖を加えて溶けるまで熱する。
別のボウルで残りの材料を混ぜ合わせ、これに上記の砂糖入りワインをくわえて時々かき混ぜながら2時間ほど置く。
上記をクロスで透明になるまで数回漉す。
漉したものを瓶に詰めて1~2日休ませてから飲む
(ナツメグ、胡椒、クローヴを少し加えるのも良いとの事。)
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
離婚した彼女は死ぬことにした
はるかわ 美穂
恋愛
事故で命を落とす瞬間、政略結婚で結ばれた夫のアルバートを愛していたことに気づいたエレノア。
もう一度彼との結婚生活をやり直したいと願うと、四年前に巻き戻っていた。
今度こそ彼に相応しい妻になりたいと、これまでの臆病な自分を脱ぎ捨て奮闘するエレノア。しかし、
「前にも言ったけど、君は妻としての役目を果たさなくていいんだよ」
返ってくるのは拒絶を含んだ鉄壁の笑みと、表面的で義務的な優しさ。
それでも夫に想いを捧げ続けていたある日のこと、アルバートの大事にしている弟妹が原因不明の体調不良に襲われた。
神官から、二人の体調不良はエレノアの体内に宿る瘴気が原因だと告げられる。
大切な人を守るために離婚して彼らから離れることをエレノアは決意するが──。
侯爵夫人のハズですが、完全に無視されています
猫枕
恋愛
伯爵令嬢のシンディーは学園を卒業と同時にキャッシュ侯爵家に嫁がされた。
しかし婚姻から4年、旦那様に会ったのは一度きり、大きなお屋敷の端っこにある離れに住むように言われ、勝手な外出も禁じられている。
本宅にはシンディーの偽物が奥様と呼ばれて暮らしているらしい。
盛大な結婚式が行われたというがシンディーは出席していないし、今年3才になる息子がいるというが、もちろん産んだ覚えもない。
もう散々泣いて悔やんだから、過去に戻ったら絶対に間違えない
もーりんもも
恋愛
セラフィネは一目惚れで結婚した夫に裏切られ、満足な食事も与えられず自宅に軟禁されていた。
……私が馬鹿だった。それは分かっているけど悔しい。夫と出会う前からやり直したい。 そのチャンスを手に入れたセラフィネは復讐を誓う――。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
【完結】姉は聖女? ええ、でも私は白魔導士なので支援するぐらいしか取り柄がありません。
猫屋敷 むぎ
ファンタジー
誰もが憧れる勇者と最強の騎士が恋したのは聖女。それは私ではなく、姉でした。
復活した魔王に侯爵領を奪われ没落した私たち姉妹。そして、誰からも愛される姉アリシアは神の祝福を受け聖女となり、私セレナは支援魔法しか取り柄のない白魔導士のまま。
やがてヴァルミエール国王の王命により結成された勇者パーティは、
勇者、騎士、聖女、エルフの弓使い――そして“おまけ”の私。
過去の恋、未来の恋、政略婚に揺れ動く姉を見つめながら、ようやく私の役割を自覚し始めた頃――。
魔王城へと北上する魔王討伐軍と共に歩む勇者パーティは、
四人の魔将との邂逅、秘められた真実、そしてそれぞれの試練を迎え――。
輝く三人の恋と友情を“すぐ隣で見つめるだけ”の「聖女の妹」でしかなかった私。
けれど魔王討伐の旅路の中で、“仲間を支えるとは何か”に気付き、
やがて――“本当の自分”を見つけていく――。
そんな、ちょっぴり切ない恋と友情と姉妹愛、そして私の成長の物語です。
※本作の章構成:
第一章:アカデミー&聖女覚醒編
第二章:勇者パーティ結成&魔王討伐軍北上編
第三章:帰郷&魔将・魔王決戦編
※「小説家になろう」にも掲載(異世界転生・恋愛12位)
※ アルファポリス完結ファンタジー8位。応援ありがとうございます。
なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた
下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。
ご都合主義のハッピーエンドのSSです。
でも周りは全くハッピーじゃないです。
小説家になろう様でも投稿しています。
私を幽閉した王子がこちらを気にしているのはなぜですか?
水谷繭
恋愛
婚約者である王太子リュシアンから日々疎まれながら過ごしてきたジスレーヌ。ある日のお茶会で、リュシアンが何者かに毒を盛られ倒れてしまう。
日ごろからジスレーヌをよく思っていなかった令嬢たちは、揃ってジスレーヌが毒を入れるところを見たと証言。令嬢たちの嘘を信じたリュシアンは、ジスレーヌを「裁きの家」というお屋敷に幽閉するよう指示する。
そこは二十年前に魔女と呼ばれた女が幽閉されて死んだ、いわくつきの屋敷だった。何とか幽閉期間を耐えようと怯えながら過ごすジスレーヌ。
一方、ジスレーヌを閉じ込めた張本人の王子はジスレーヌを気にしているようで……。
◇小説家になろう、ベリーズカフェにも掲載中です!
◆表紙はGilry Drop様からお借りした画像を加工して使用しています
亡き姉を演じ初恋の人の妻となった私は、その日、“私”を捨てた
榛乃
恋愛
伯爵家の令嬢・リシェルは、侯爵家のアルベルトに密かに想いを寄せていた。
けれど彼が選んだのはリシェルではなく、双子の姉・オリヴィアだった。
二人は夫婦となり、誰もが羨むような幸福な日々を過ごしていたが――それは五年ももたず、儚く終わりを迎えてしまう。
オリヴィアが心臓の病でこの世を去ったのだ。
その日を堺にアルベルトの心は壊れ、最愛の妻の幻を追い続けるようになる。
そんな彼を守るために。
そして侯爵家の未来と、両親の願いのために。
リシェルは自分を捨て、“姉のふり”をして生きる道を選ぶ。
けれど、どれほど傍にいても、どれほど尽くしても、彼の瞳に映るのはいつだって“オリヴィア”だった。
その現実が、彼女の心を静かに蝕んでゆく。
遂に限界を越えたリシェルは、自ら命を絶つことに決める。
短剣を手に、過去を振り返るリシェル。
そしていよいよ切っ先を突き刺そうとした、その瞬間――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる