中世・近世という名の妄想世界とトリビア

篠山猫(ささやまねこ)

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どうでも良いトリビア

砂糖や蜂蜜以外の甘味料

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 葡萄酒を作る時に絞られる葡萄汁を濃縮していた様です。
濃縮方法は鉛や青銅のやかんで沸騰させ、半分ないし1/3くらいまで煮詰めるというもの。
ローマ帝国時代から存在していた様です。

デフラタム:軽く煮詰めたもの
サパ   :濃く煮詰めたもの

※お察しの通り、鉛のやかんを使えば濃縮された果汁は本来以上に甘くはなりますが鉛中毒になります。
この甘味料を多く摂取した者は恐らく、鉛中毒になっていたものと推測されます。
鉛の融点は328度ですが、沸騰させて長時間煮詰めている間に果汁と反応して鉛が溶け出していた可能性があります。


 これらは美味とされ、甘味料としてよく利用されていました。
砂糖や蜂蜜は非常に高価だったため、貴重な甘味料だったと推測されます、
また、ペストリーやコティニャックにも利用されていた様です。

コティニャック:マルメロから作られるお菓子



 文献(ワインの文化史)には記載されていませんが、林檎や梨なども果実を煮詰めて甘味料にしていた様です。
探していた所、辻調理専門学校から文献を拝借しました。
いずれも砂糖が広く普及するまで甘味料として利用されていた様です。

砂糖は12世紀頃にはヨーロッパに持ち込まれていました。
しかし高価だったため、14世紀に入って地中海でさとうきび畑の栽培を始めるようになりますがこれも重労働。
これらは砂糖に代わる貴重な甘味料だったと推測されます。

 ビートについては製造コストが高いものの、18世紀半ばに入って製糖方法が確立しました。
ナポレオンが公布したビートの生産推進はフランス史の中でも欠かせない存在とも言えます。
現在でも本場フランス料理に出る〆の洋菓子には欠かせない材料の一つになっています。
(三國シェフの動画内容から一部拝借:砂糖では表現できない嫌味のない上品で繊細な甘さ)

ビルネンホーニッヒ(Birnenhonig):主に梨を濃縮したもの
アプフェルクラウト(Apfelkraut) :リンゴを濃縮したもの
ツッカーリューベンズィールップ  :ビート(砂糖大根)を濃縮したもの
(Zuckerrübensirup)

ナポレオン史の中で十字軍の遠征、ロシア侵攻の失敗は有名です。
冬季に餓死や病死で多くの兵が亡くなったと記されています。
この病死の中にはパラチフス、回帰熱の原因菌(シラミが媒介原因)が含まれており、ビートの漬物を食した後に下痢を起こしたと言われています。
当時、ナポレオンは砂糖に変わる甘味料としてビート栽培を強く推奨していた訳ですから、史実として整合性の取れる話になります。
恐らくはここでキリストの教えに沿ってアルコール度の高い酒を所持していれば遠征は成功したかもしれません。
ともあれ、ナポレオンがキリスト排除しなければフランスは今とは全く違った形の国になっていたかもしれません。


文献:
ワインの文化史
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A0%E3%82%B9%E3%83%88
https://www.fujitv.co.jp/b_hp/bonjour/backnumber/031207.html
https://www.tsuji.ac.jp/column/cat659/post-542.html
https://www.alic.go.jp/joho-s/joho07_002274.html
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A0%82%E7%B3%96%E3%81%AE%E6%AD%B4%E5%8F%B2
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