17 / 20
17.ヒナ
しおりを挟む
結論から言うと、ラボのセキュリティはビービー鳴るだけだった。ダハーカには魔晶石が少なく、派手な魔動装置などあるわけもなかったのだ。
そのかわり、陽動のサツキたちを大量のハウンドが襲った。そちらも気になったが、コトリたちには無事でいることを祈るしかない。
殺風景な内部に入ると強化異形の群れが現れる。魔動装置がないぶん、異形で補うダハーカらしいセキュリティであった。
研究員を見つけるたび、シザードがその首根っこを掴み上げ、
「お前はバーレルセルのお相手かい? 違うんなら教えてくれよ。どいつだ?」
「話すわけ」
「なら死ね」
というやりとりが数度。
ほとんど殲滅の様相で先へ先へと進んでいく。地図は頭に入れていたので、方向音痴のオーバント二名をなだめすかしながら先導するのがコトリの役目だった。
「まず、雛!」
雛がいるはずの狭くゴチャゴチャした部屋に入り、そこにいた所員を締め上げてから雛を探す。
ところが、赤ん坊がいる気配がない。
「なんだ……貴様らっ、は!」
「バーレルセルのお相手かい? なら殺したくないんだがな」
「ヒナ、のことか?」
ヒナ。それがコトリの兄弟の名前だろうか。
「こ……子供の父親なら、俺、だっ。殺さないでくれ」
「そうかい。ヒナちゃんと雛と一緒に逃げる気は?」
「ある……! 雛は、そこだ。そのケージの中の……タオルの中にいる」
所員が眺めていた小さな、小動物を飼うようなケージがある。その中のタオルがもこもこと動き、
「ぴあっ」
手のひら程度の大きさのヒトガタが現れた。金色の髪に瞳、側頭部の小さな羽。まごうかたなき、コトリの親族である。
「バーレルセルって生まれた時こんなに小さいんだ」
「………!」
ジークエンド。気持ちはわかるが悶えている場合ではない。
コトリはケージの中からタオルごと雛を抱き上げた。雛は嬉しそうにきゃあきゃあ言っている。おそらく、ママに似ているからだろう。
「ではバーレルセルの救出へ向かう。シザードは所員とコトリの護衛を」
「あいよ」
強化異形をゲルで溶かし殺しながら、ジークエンドが飛び出した。
「待って、場所、わかるか! まずそこまっすぐな!」
「まっすぐ、まっすぐ」
「次は右な!」
「右、右」
心配になる先頭だった。
目的の地区には、絶滅危惧種の檻が数多並んでいた。全員逃してやりたいところだが、こうも強化異形の数が多いとかえって危険になるだろう。
「ヒナ!」
所員がヒナの檻に近づき、鍵を開けようとする。奥にへたり込んでいるバーレルセルが不安そうにこちらを見ていた。
「逃げよう、ヒナ!」
「どうして……」
「迎えにきたぞ!」
「え?」
ヒナはコトリを見て、混乱したようだ。その手に雛をもたせてやる。
「ぴあー!」
「あ、あかちゃん……ぼくの」
「ヒナ、さあここから出よう!」
「……近寄らないで!」
檻に入ってこようとする所員から逃れるように、ヒナは後ずさった。
「貴方はぼくと雛を引き離した! ぼくのことなんか愛してないの知ってる……!」
「愛してるよ、愛してるとも」
「違う、あなたが愛してるのは研究だけだ。雛が生まれてから一度も会いに来なかったくせに図々しい!」
「というわけみたいなんでぇ」
シザードが所員の首根っこを掴み、外へ放り捨てた。
「ヒナ、ヒナぁ!!」
「ぼくと雛を連れてって、お願い」
ヒナは、コトリに頼んだ。頷いて兄弟の手をとる。
「本当に好きだった人だけど、あの人が育った雛をどうするかって考えたら怖くなって」
ヒナは言った。そういうこともあるらしい。
研究所を出る。敷地のハウンドはほとんどサツキたちの手によって片付けられていた。
ただし、入るときにはなかった影がある。
「オーバント……!」
警報が慣ればすぐに駆けつけられる仕様になっていたのだろう。サツキたちの姿はなく、オーバントたちが立ちはだかっている。
「コトリ! バーレルセルを連れて飛んで逃げろ!」
選択肢はなかった。戦闘訓練を受けていないヒナを逃がすにはそれしかない。
コトリは雛を抱く兄弟の手を握り、空へと飛び上がった。ヒナも、下手くそながら翼を出して必死にコトリについてくる。
上空から敵オーバントの数に絶望する。十数名は揃っている……いくらジークエンドとシザードといえど、突破できるかわからない。
それでも飛ぶしかなかった。いまコトリに出来るのはそれだけだった。
(どうする? ヒナを安全な場所に隠してから戻るべきか? それともこのまま国境を越えるべきか!)
しかし、もし戻ってコトリが倒れれば、ヒナはなすすべもない。行く場所もない。とにかくこの子をパパの元まで届けなければならないのだ。
コトリはジークエンドを信じ、国境を越えることを決意した。
***
帰還して、ヒナと子供をサントネースに預け、コトリはとんぼ帰りした。だが、戦闘は当然とうに終わっている。
もう一度会社に戻ったが、ジークエンドはおろか、サツキたちさえ帰っていなかった。
「ジークエンド……サツキ」
居場所がわからないのでは、バーレルセルのコトリが隣国をうろつく訳にもいかない。
「ごめんね、ごめんねコトリ。ぼくのせいで」
ヒナの前で暗い顔をすると、ヒナが気に病んでしまい、雛も泣き出すので出来るだけ明るく振る舞った。
この状況の中、雛の可愛さだけが救いだった。サントネースはさっそくヒナを養子にする手はずを整え、子供と孫がいっぺんに出来たと喜んでいる。
「喜んでばかりもいられないが……ジークエンドたちは今頃どうしているのか」
「………」
「しぶとく生きていることを祈るしかないな。うちの社員だもの」
「ぴあっ」
「そうかそうか雛たん、遊んでほちいのかあ」
「ぴあー」
社長机の上に置いたタオルの中でうごうごしている雛を抱き上げ、社長がんーっと小さな小さな頬にキスをする。
「この子にも名前をつけてあげないとなあ。ヒナちゃん、考えてるのかい」
「いえ……雛が生まれてからすぐに引き離されてしまったので、まだ」
「スズメ、とかどうか?」
コトリが窓の外を眺めながら言う。
「むかし、魔界じゃない土地にはそういう鳥がいたんだって」
「スズメ。スズ、のほうが好きかも」
「じゃあスズにしよう」
「スズちゃんかあ。かぁわいいん。スズちゃーん、おじいたんですよー、ちゅー」
「ぴあー!」
サントネースはすっかりジジ馬鹿になっている。
程なくしてシグルドが現れた。
「先輩の消息は確認できません……ただ、朗報です。研究所を襲った者は逃げた、と」
「それは何人で、無事だったのか」
「そこまでは。ただ、捕まった者の情報はないので、後は全員無事であることを祈るしかないですね」
祈るしか無い。そればかりだ。どうかどうか無事でいてほしい。
「たっだいまぁ」
というサツキの声が響いたのは、それからひと月も経ったころ。コトリは転げるように社長室を出、ずたぼろの一団を泣いて出迎える。
「うわぁああああん!」
「ごめんごめんコトリ。心配させちゃって。あのあと、隠れて背後から攻撃しかけてね。なんとか隙見て逃げたはいいけど、ダハーカから出られなくてさあ。けっきょく北のミスティルにいったん逃げてから帰ってきたわ」
それで帰るのが遅くなったらしい。コトリは鼻水を垂らしながら、くたびれた様子のジークエンドに抱きついた。
「もう、もうもう!」
「すまない、コトリ。心配かけてすまない」
「まったくよ、えらい目にあったわ。俺なんか腕一本持ってかれちまったよ」
「シザード! 大丈夫なのか!!」
見れば、シザードが見事な隻腕になっている。腕の根本からいかれたようで、着ているものの袖が垂れ下がっていた。
「腕一本で命繋いだようなもんよ」
「……俺をかばったんだ」
サツキが言い、シザードにススと寄り添った。これは……?
「も、もしかして」
「う……うん。まあ、その、そう」
サツキは真っ赤になって俯いた。シザードは晴れがましく笑っている。なんということだ……
とにかく皆の傷の手当をし、食事をふるまい、休ませた。
「パパ。ジークエンドが帰ったら言おうと思ったけど、コトリ、ジークと結婚する」
「……そうかぁ」
サントネースはさして驚きもしなかった。感慨深そうですらある。
「いずれそうなると思ってたしねえ。でも、コトリちゃんはいつまでもパパの子だからな!」
きゅむと抱き寄せられる。
結婚式は社内の食堂でささやかに行われた。これといって衣装を変えるわけでもなく、儀式ばった何かをするでもなく、ただパーティーを開いただけという様相。それでもコトリは嬉しかった。
「結婚てあれだろ、籍を入れなきゃだろ!」
「そうだな」
ジークエンドは優しい目で興奮するコトリを撫でる。まだ、親が子を見る目だ。解せぬ。
「社長……新居を考えているのだが」
「あ、いい。出てっちゃイヤ。空いてる部屋ぶちぬいて防音にしてあげるから、出てっちゃイヤ!!」
という社長のわがままで、部屋の工事が始まった。
「一緒の部屋で寝起きするのか!」
コトリは興奮したが、まだその意味はよくわかっていない。
この頃は、ヒナも受付として働き始めた。料理や掃除など、慣れない裏方の仕事をこなしながら活き活きとしている。社員の皆からも可愛がられ、幸せそうだ。シャハクのことが気になっているようだが、はてさてどうなることやら。
今日もルロビア傭兵カンパニーは出動する。
「ルロビア傭兵カンパニーである。これ以上抵抗するなら容赦をしないぞ!」
→子育て編へ
そのかわり、陽動のサツキたちを大量のハウンドが襲った。そちらも気になったが、コトリたちには無事でいることを祈るしかない。
殺風景な内部に入ると強化異形の群れが現れる。魔動装置がないぶん、異形で補うダハーカらしいセキュリティであった。
研究員を見つけるたび、シザードがその首根っこを掴み上げ、
「お前はバーレルセルのお相手かい? 違うんなら教えてくれよ。どいつだ?」
「話すわけ」
「なら死ね」
というやりとりが数度。
ほとんど殲滅の様相で先へ先へと進んでいく。地図は頭に入れていたので、方向音痴のオーバント二名をなだめすかしながら先導するのがコトリの役目だった。
「まず、雛!」
雛がいるはずの狭くゴチャゴチャした部屋に入り、そこにいた所員を締め上げてから雛を探す。
ところが、赤ん坊がいる気配がない。
「なんだ……貴様らっ、は!」
「バーレルセルのお相手かい? なら殺したくないんだがな」
「ヒナ、のことか?」
ヒナ。それがコトリの兄弟の名前だろうか。
「こ……子供の父親なら、俺、だっ。殺さないでくれ」
「そうかい。ヒナちゃんと雛と一緒に逃げる気は?」
「ある……! 雛は、そこだ。そのケージの中の……タオルの中にいる」
所員が眺めていた小さな、小動物を飼うようなケージがある。その中のタオルがもこもこと動き、
「ぴあっ」
手のひら程度の大きさのヒトガタが現れた。金色の髪に瞳、側頭部の小さな羽。まごうかたなき、コトリの親族である。
「バーレルセルって生まれた時こんなに小さいんだ」
「………!」
ジークエンド。気持ちはわかるが悶えている場合ではない。
コトリはケージの中からタオルごと雛を抱き上げた。雛は嬉しそうにきゃあきゃあ言っている。おそらく、ママに似ているからだろう。
「ではバーレルセルの救出へ向かう。シザードは所員とコトリの護衛を」
「あいよ」
強化異形をゲルで溶かし殺しながら、ジークエンドが飛び出した。
「待って、場所、わかるか! まずそこまっすぐな!」
「まっすぐ、まっすぐ」
「次は右な!」
「右、右」
心配になる先頭だった。
目的の地区には、絶滅危惧種の檻が数多並んでいた。全員逃してやりたいところだが、こうも強化異形の数が多いとかえって危険になるだろう。
「ヒナ!」
所員がヒナの檻に近づき、鍵を開けようとする。奥にへたり込んでいるバーレルセルが不安そうにこちらを見ていた。
「逃げよう、ヒナ!」
「どうして……」
「迎えにきたぞ!」
「え?」
ヒナはコトリを見て、混乱したようだ。その手に雛をもたせてやる。
「ぴあー!」
「あ、あかちゃん……ぼくの」
「ヒナ、さあここから出よう!」
「……近寄らないで!」
檻に入ってこようとする所員から逃れるように、ヒナは後ずさった。
「貴方はぼくと雛を引き離した! ぼくのことなんか愛してないの知ってる……!」
「愛してるよ、愛してるとも」
「違う、あなたが愛してるのは研究だけだ。雛が生まれてから一度も会いに来なかったくせに図々しい!」
「というわけみたいなんでぇ」
シザードが所員の首根っこを掴み、外へ放り捨てた。
「ヒナ、ヒナぁ!!」
「ぼくと雛を連れてって、お願い」
ヒナは、コトリに頼んだ。頷いて兄弟の手をとる。
「本当に好きだった人だけど、あの人が育った雛をどうするかって考えたら怖くなって」
ヒナは言った。そういうこともあるらしい。
研究所を出る。敷地のハウンドはほとんどサツキたちの手によって片付けられていた。
ただし、入るときにはなかった影がある。
「オーバント……!」
警報が慣ればすぐに駆けつけられる仕様になっていたのだろう。サツキたちの姿はなく、オーバントたちが立ちはだかっている。
「コトリ! バーレルセルを連れて飛んで逃げろ!」
選択肢はなかった。戦闘訓練を受けていないヒナを逃がすにはそれしかない。
コトリは雛を抱く兄弟の手を握り、空へと飛び上がった。ヒナも、下手くそながら翼を出して必死にコトリについてくる。
上空から敵オーバントの数に絶望する。十数名は揃っている……いくらジークエンドとシザードといえど、突破できるかわからない。
それでも飛ぶしかなかった。いまコトリに出来るのはそれだけだった。
(どうする? ヒナを安全な場所に隠してから戻るべきか? それともこのまま国境を越えるべきか!)
しかし、もし戻ってコトリが倒れれば、ヒナはなすすべもない。行く場所もない。とにかくこの子をパパの元まで届けなければならないのだ。
コトリはジークエンドを信じ、国境を越えることを決意した。
***
帰還して、ヒナと子供をサントネースに預け、コトリはとんぼ帰りした。だが、戦闘は当然とうに終わっている。
もう一度会社に戻ったが、ジークエンドはおろか、サツキたちさえ帰っていなかった。
「ジークエンド……サツキ」
居場所がわからないのでは、バーレルセルのコトリが隣国をうろつく訳にもいかない。
「ごめんね、ごめんねコトリ。ぼくのせいで」
ヒナの前で暗い顔をすると、ヒナが気に病んでしまい、雛も泣き出すので出来るだけ明るく振る舞った。
この状況の中、雛の可愛さだけが救いだった。サントネースはさっそくヒナを養子にする手はずを整え、子供と孫がいっぺんに出来たと喜んでいる。
「喜んでばかりもいられないが……ジークエンドたちは今頃どうしているのか」
「………」
「しぶとく生きていることを祈るしかないな。うちの社員だもの」
「ぴあっ」
「そうかそうか雛たん、遊んでほちいのかあ」
「ぴあー」
社長机の上に置いたタオルの中でうごうごしている雛を抱き上げ、社長がんーっと小さな小さな頬にキスをする。
「この子にも名前をつけてあげないとなあ。ヒナちゃん、考えてるのかい」
「いえ……雛が生まれてからすぐに引き離されてしまったので、まだ」
「スズメ、とかどうか?」
コトリが窓の外を眺めながら言う。
「むかし、魔界じゃない土地にはそういう鳥がいたんだって」
「スズメ。スズ、のほうが好きかも」
「じゃあスズにしよう」
「スズちゃんかあ。かぁわいいん。スズちゃーん、おじいたんですよー、ちゅー」
「ぴあー!」
サントネースはすっかりジジ馬鹿になっている。
程なくしてシグルドが現れた。
「先輩の消息は確認できません……ただ、朗報です。研究所を襲った者は逃げた、と」
「それは何人で、無事だったのか」
「そこまでは。ただ、捕まった者の情報はないので、後は全員無事であることを祈るしかないですね」
祈るしか無い。そればかりだ。どうかどうか無事でいてほしい。
「たっだいまぁ」
というサツキの声が響いたのは、それからひと月も経ったころ。コトリは転げるように社長室を出、ずたぼろの一団を泣いて出迎える。
「うわぁああああん!」
「ごめんごめんコトリ。心配させちゃって。あのあと、隠れて背後から攻撃しかけてね。なんとか隙見て逃げたはいいけど、ダハーカから出られなくてさあ。けっきょく北のミスティルにいったん逃げてから帰ってきたわ」
それで帰るのが遅くなったらしい。コトリは鼻水を垂らしながら、くたびれた様子のジークエンドに抱きついた。
「もう、もうもう!」
「すまない、コトリ。心配かけてすまない」
「まったくよ、えらい目にあったわ。俺なんか腕一本持ってかれちまったよ」
「シザード! 大丈夫なのか!!」
見れば、シザードが見事な隻腕になっている。腕の根本からいかれたようで、着ているものの袖が垂れ下がっていた。
「腕一本で命繋いだようなもんよ」
「……俺をかばったんだ」
サツキが言い、シザードにススと寄り添った。これは……?
「も、もしかして」
「う……うん。まあ、その、そう」
サツキは真っ赤になって俯いた。シザードは晴れがましく笑っている。なんということだ……
とにかく皆の傷の手当をし、食事をふるまい、休ませた。
「パパ。ジークエンドが帰ったら言おうと思ったけど、コトリ、ジークと結婚する」
「……そうかぁ」
サントネースはさして驚きもしなかった。感慨深そうですらある。
「いずれそうなると思ってたしねえ。でも、コトリちゃんはいつまでもパパの子だからな!」
きゅむと抱き寄せられる。
結婚式は社内の食堂でささやかに行われた。これといって衣装を変えるわけでもなく、儀式ばった何かをするでもなく、ただパーティーを開いただけという様相。それでもコトリは嬉しかった。
「結婚てあれだろ、籍を入れなきゃだろ!」
「そうだな」
ジークエンドは優しい目で興奮するコトリを撫でる。まだ、親が子を見る目だ。解せぬ。
「社長……新居を考えているのだが」
「あ、いい。出てっちゃイヤ。空いてる部屋ぶちぬいて防音にしてあげるから、出てっちゃイヤ!!」
という社長のわがままで、部屋の工事が始まった。
「一緒の部屋で寝起きするのか!」
コトリは興奮したが、まだその意味はよくわかっていない。
この頃は、ヒナも受付として働き始めた。料理や掃除など、慣れない裏方の仕事をこなしながら活き活きとしている。社員の皆からも可愛がられ、幸せそうだ。シャハクのことが気になっているようだが、はてさてどうなることやら。
今日もルロビア傭兵カンパニーは出動する。
「ルロビア傭兵カンパニーである。これ以上抵抗するなら容赦をしないぞ!」
→子育て編へ
40
あなたにおすすめの小説
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
鍛えられた肉体、高潔な魂――
それは選ばれし“供物”の条件。
山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。
見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。
誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。
心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か
雪兎
BL
第二性が存在する世界。
Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。
しかし入学初日、彼の前に現れたのは――
幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。
成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。
だが湊だけが知っている。
彼が異常なほど執着深いことを。
「大丈夫、全部管理してあげる」
「君が困らないようにしてるだけだよ」
座席、時間割、交友関係、体調管理。
いつの間にか整えられていく環境。
逃げ場のない距離。
番を拒みたいΩと、手放す気のないα。
これは保護か、それとも束縛か。
閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。
僕たち、結婚することになりました
リリーブルー
BL
俺は、なぜか知らないが、会社の後輩(♂)と結婚することになった!
後輩はモテモテな25歳。
俺は37歳。
笑えるBL。ラブコメディ💛
fujossyの結婚テーマコンテスト応募作です。
幽閉王子は最強皇子に包まれる
皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。
表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
従僕に溺愛されて逃げられない
大の字だい
BL
〈従僕攻め×強気受け〉のラブコメ主従BL!
俺様気質で傲慢、まるで王様のような大学生・煌。
その傍らには、当然のようにリンがいる。
荷物を持ち、帰り道を誘導し、誰より自然に世話を焼く姿は、周囲から「犬みたい」と呼ばれるほど。
高校卒業間近に受けた突然の告白を、煌は「犬として立派になれば考える」とはぐらかした。
けれど大学に進学しても、リンは変わらず隣にいる。
当たり前の存在だったはずなのに、最近どうも心臓がおかしい。
居なくなると落ち着かない自分が、どうしても許せない。
さらに現れた上級生の熱烈なアプローチに、リンの嫉妬は抑えきれず――。
主従なのか、恋人なのか。
境界を越えたその先で、煌は思い知らされる。
従僕の溺愛からは、絶対に逃げられない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる