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帝国激震の章
235.優勢
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たった一度地面を蹴っただけで、一瞬にして黒き竜との差が詰まる。
ほんの少し跳躍しただけで、信じられないほどに高く飛べる。
「凄い……自分の身体じゃないみたい」
この数日でようやくエクストラスキル『竜人化』を発動させる事に成功したリズだが、修行していた濃霧の森では、生い茂る木が邪魔で思い切り駆けたり飛んだりした事は無かった。
なのでこんなに広大な場所で自由に身体を動かすのは、今回が初めてだった。
思えば、僅か十何日前まではレベル35だった。それがクローバーに入り、皆と共に冒険者として活動するようになって、あっという間にレベル70にまで到達してしまった。
きっと自分一人では、一生分の時間を費やしてもこのレベルには到達しなかっただろう。或いは他のAランクパーティに加入していても、もっと時間は掛かった筈だ。
(恵まれてるよね……わたし)
あの成人の日、クローバーの皆に皇宮で出会ってから、人生は瞬く間に一変した。
女神アルテナに選ばれてエクストラスキルを授かり、ほとんど同い年のような少女達と、自分の事を特別視しない稀有な皆と同じパーティになり、愛するエストと心も身体も結ばれ、毎日が充実し過ぎるくらいに充実していて、この短期間でこんなにも強くなった。
そして今、目の前に居るのは、皇族が使命を背負う発端となった黒き竜。自分の祖先が永年追い求めて来た、その魂を開放せし存在。
今なら分かる。あの日、父が皆の前で語った昔話。父が冒険者として最後に戦った相手こそ、この黒き竜だったのだ。
あの日、父は死霊王への足がかりとしてこの黒き竜の元を訪れたと言っていた。ならばこの黒き竜を倒す事で、死霊王へと至る何かが起こるのかもしれない。
眼下に黒き竜を見据えたリズが、既に未来がダメージを負わせている背中目掛けて槍を振るう。
「裂空槍!」
槍から発生した闘気が、黒き竜に襲い掛かる。竜人化した事による爆発的な闘気の高まり、そしてスキル『竜気』で攻撃力そのものを増大させた一撃は、黒き竜の防御力をやすやすと突破し、身体を深く抉る。
『ギャアォォォォォォーーーーッ!!!』
低い咆哮を上げて苦しむ黒き竜。そんな黒き竜に対し、リズは連続で攻撃を繰り出す。
「はぁぁぁっ!!」
同じ場所に何度も攻撃を加えるリズ。先ほどの愛莉の話では、この巨体の何処かに『核』が埋め込まれているらしい。ならばこの巨体、より深く身体を抉らなければ、見つける事が出来ない。
「ひょっほー!さっすがリズっちだね!!」
「ミク!わたしは背中の方から核を探すから、ミクは身体の正面からお願い!!」
未来に、目の前の竜は死霊王に操られている黒き竜である事を手短に説明するリズ。その上で核を探してくれとお願いしたのだが、我ながら無茶なお願いをしている実感がある。
背中から攻撃を仕掛けるのと、正面から仕掛けるのでは、どう考えたって正面の方が危険だ。
だが、それを頼めるのは他ならぬ未来だから。未来の天性とも言うべき勘は天才的だし、何より『短距離転移』のスキルを持つ未来は、どんな攻撃が来ても一瞬で回避可能だ。それを見越してのお願いだが、もちろん未来は楽しそうに承諾する。
「オッケーオッケー!!二人で一気に倒しちゃお!!」
「うん!!ありがーーー」
ありがとうと言い終える前には、既に短距離転移でリズの視界から消える未来。
「ふふ、相変わらず行動が早い」
思わず口元が緩むリズ。やはり未来は色んな意味でもクローバー最強だ。攻撃力、多彩なスキル、天性の勘、強い心、行動力、そのどれもが、冒険者にとって重要な資質だ。そのほぼ全てにおいて、未来はクローバーでずば抜けた才能を持っている。
エクストラスキルで竜人化している今なら、攻撃力という一点においては未来をも上回っている。だがやはり、戦闘の要となるのは未来を置いて他には居ない。自分では未来の代わりにはなれないし、なる必要も無い。
「さて、わたしも頑張らないと!」
改めて気合いを入れ直し、再び攻撃を開始するリズだった。
■■■
未来が、リズが、凄まじい連続攻撃を黒き竜に叩き込んでいる。その一撃一撃が超強力で、確実に決して小さくないダメージを黒き竜に与えているのが分かる。
だが二人にだけ戦闘を任せる気など毛頭無い。未来、リーシャ、エスト、リズの四人同様に、愛莉とサフィーも自身のエクストラスキルを完全に使いこなせるようになったのだ。
「行くわよ、あの二人に負けてらんないんだから!」
サフィーがいつも魔法を放つ時のように腕を前へと突き出す。いつも手のひらから魔法が撃ち出されるのだが、今回は手のひらから魔法は発射されない。代わりに黒き竜の身体、しかも現在未来が攻撃を加えている箇所に魔法陣が浮かび上がる。
「おっ!?」
「食らいなさい!爆発!!」
浮かび上がった魔法陣から光が発生すると同時に、魔法が発動する。これが任意の場所に直接魔法攻撃を放てるサフィーのエクストラスキル『魔法陣召喚』。本来遠距離攻撃の魔法をゼロ距離から撃ち出せる脅威のエクストラスキル。
ちなみに今サフィーが放った【爆発】は炎系の中級魔法。中級とは言え、レベルの70のサフィーが更にパッシブスキル『魔力上昇』で魔法の威力が底上げされているので、魔道士がレベル80で契約出来る上級魔法の威力と比べても全く遜色は無い。いや、もしかすると並の上級魔法ですら、今のサフィーの中級魔法よりも威力は劣るかもしれない。
その証拠に、サフィーが『魔法陣召喚』で攻撃を加えた黒き竜の身体は、かなり深く抉られていた。見える筈の無い骨が露出するほど深く身体を抉られ、既に何度目になるか分からない苦しみの咆哮を上げる黒き竜。
『ギャオォォォォォォォォ!!!!』
まるで地鳴りのような咆哮が、近くに居る少女達の鼓膜を激しく揺らす。聞いているだけで脳震盪を起こしそうになるほどの声に、少女達は思わず耳を塞ぐ。
「うえっへぇ!?チョーうるさッ!!」
「凄い声………」
「うっさいのよ!!」
「うっ……声で空気がビリビリ痺れてる……」
未来もリズも思わず攻撃を中断する。しかし、それが黒き竜にとっては僅かに得た好機。サフィーに視線を送ると、恐ろしい程の高エネルギーを口内に溜める。これは先ほどのブレスとは比較にならない程のエネルギーだった。
ゾクッと、リズの華奢な身体が震える。そして反射的にスキル『竜眼』を発動。三秒先のミライが見える白き竜から継承された至高のスキル。
そのスキルに映し出された三秒後のミライは、黒き竜の口から放たれた超高威力のエネルギー砲が、サフィーを一瞬で塵に変えてしまったミライ。避ける事も出来ずに、一瞬でこの世から姿を消された絶望的なミライ。
「ミクッ!!サフィーを護って!!!!」
無意識のうちに叫んでいた。自分の手ではもはやどうにもならない状況で、サフィーを唯一救えるのは未来しか居ない。もしも未来が一瞬でも躊躇してしまえば、サフィーは助からない。
そんな紙一重の賭けだったが、もちろんリズは未来を信じていた。そしてその信頼を決して裏切らないのが日下未来という少女である。
「ほっ!」
黒き竜がエネルギー砲を撃ち出すとほぼ同時に、短距離転移でサフィーの元へと転移する未来。そしてサフィーの肩を掴むと、今度は上空へと転移する。その僅かコンマ何秒後には、サフィーの居た場所を黒き竜のエネルギー砲が通過。まさに紙一重で難を逃れたサフィーだが、突然視界が変わった今の状況が把握出来ずに呆けてしまう。
「へ?」
「あっぶなーッ!!めっちゃギリギリじゃん!!」
上空へと転移した未来とサフィーだが、すぐに重力による自由落下が始まる。地面に叩きつけられる前に、再び転移で地上へと降りる未来。
その一部始終を見ていたツヴァイフェッターの五人は、誰もが驚愕の表情を浮かべるのだった。
ほんの少し跳躍しただけで、信じられないほどに高く飛べる。
「凄い……自分の身体じゃないみたい」
この数日でようやくエクストラスキル『竜人化』を発動させる事に成功したリズだが、修行していた濃霧の森では、生い茂る木が邪魔で思い切り駆けたり飛んだりした事は無かった。
なのでこんなに広大な場所で自由に身体を動かすのは、今回が初めてだった。
思えば、僅か十何日前まではレベル35だった。それがクローバーに入り、皆と共に冒険者として活動するようになって、あっという間にレベル70にまで到達してしまった。
きっと自分一人では、一生分の時間を費やしてもこのレベルには到達しなかっただろう。或いは他のAランクパーティに加入していても、もっと時間は掛かった筈だ。
(恵まれてるよね……わたし)
あの成人の日、クローバーの皆に皇宮で出会ってから、人生は瞬く間に一変した。
女神アルテナに選ばれてエクストラスキルを授かり、ほとんど同い年のような少女達と、自分の事を特別視しない稀有な皆と同じパーティになり、愛するエストと心も身体も結ばれ、毎日が充実し過ぎるくらいに充実していて、この短期間でこんなにも強くなった。
そして今、目の前に居るのは、皇族が使命を背負う発端となった黒き竜。自分の祖先が永年追い求めて来た、その魂を開放せし存在。
今なら分かる。あの日、父が皆の前で語った昔話。父が冒険者として最後に戦った相手こそ、この黒き竜だったのだ。
あの日、父は死霊王への足がかりとしてこの黒き竜の元を訪れたと言っていた。ならばこの黒き竜を倒す事で、死霊王へと至る何かが起こるのかもしれない。
眼下に黒き竜を見据えたリズが、既に未来がダメージを負わせている背中目掛けて槍を振るう。
「裂空槍!」
槍から発生した闘気が、黒き竜に襲い掛かる。竜人化した事による爆発的な闘気の高まり、そしてスキル『竜気』で攻撃力そのものを増大させた一撃は、黒き竜の防御力をやすやすと突破し、身体を深く抉る。
『ギャアォォォォォォーーーーッ!!!』
低い咆哮を上げて苦しむ黒き竜。そんな黒き竜に対し、リズは連続で攻撃を繰り出す。
「はぁぁぁっ!!」
同じ場所に何度も攻撃を加えるリズ。先ほどの愛莉の話では、この巨体の何処かに『核』が埋め込まれているらしい。ならばこの巨体、より深く身体を抉らなければ、見つける事が出来ない。
「ひょっほー!さっすがリズっちだね!!」
「ミク!わたしは背中の方から核を探すから、ミクは身体の正面からお願い!!」
未来に、目の前の竜は死霊王に操られている黒き竜である事を手短に説明するリズ。その上で核を探してくれとお願いしたのだが、我ながら無茶なお願いをしている実感がある。
背中から攻撃を仕掛けるのと、正面から仕掛けるのでは、どう考えたって正面の方が危険だ。
だが、それを頼めるのは他ならぬ未来だから。未来の天性とも言うべき勘は天才的だし、何より『短距離転移』のスキルを持つ未来は、どんな攻撃が来ても一瞬で回避可能だ。それを見越してのお願いだが、もちろん未来は楽しそうに承諾する。
「オッケーオッケー!!二人で一気に倒しちゃお!!」
「うん!!ありがーーー」
ありがとうと言い終える前には、既に短距離転移でリズの視界から消える未来。
「ふふ、相変わらず行動が早い」
思わず口元が緩むリズ。やはり未来は色んな意味でもクローバー最強だ。攻撃力、多彩なスキル、天性の勘、強い心、行動力、そのどれもが、冒険者にとって重要な資質だ。そのほぼ全てにおいて、未来はクローバーでずば抜けた才能を持っている。
エクストラスキルで竜人化している今なら、攻撃力という一点においては未来をも上回っている。だがやはり、戦闘の要となるのは未来を置いて他には居ない。自分では未来の代わりにはなれないし、なる必要も無い。
「さて、わたしも頑張らないと!」
改めて気合いを入れ直し、再び攻撃を開始するリズだった。
■■■
未来が、リズが、凄まじい連続攻撃を黒き竜に叩き込んでいる。その一撃一撃が超強力で、確実に決して小さくないダメージを黒き竜に与えているのが分かる。
だが二人にだけ戦闘を任せる気など毛頭無い。未来、リーシャ、エスト、リズの四人同様に、愛莉とサフィーも自身のエクストラスキルを完全に使いこなせるようになったのだ。
「行くわよ、あの二人に負けてらんないんだから!」
サフィーがいつも魔法を放つ時のように腕を前へと突き出す。いつも手のひらから魔法が撃ち出されるのだが、今回は手のひらから魔法は発射されない。代わりに黒き竜の身体、しかも現在未来が攻撃を加えている箇所に魔法陣が浮かび上がる。
「おっ!?」
「食らいなさい!爆発!!」
浮かび上がった魔法陣から光が発生すると同時に、魔法が発動する。これが任意の場所に直接魔法攻撃を放てるサフィーのエクストラスキル『魔法陣召喚』。本来遠距離攻撃の魔法をゼロ距離から撃ち出せる脅威のエクストラスキル。
ちなみに今サフィーが放った【爆発】は炎系の中級魔法。中級とは言え、レベルの70のサフィーが更にパッシブスキル『魔力上昇』で魔法の威力が底上げされているので、魔道士がレベル80で契約出来る上級魔法の威力と比べても全く遜色は無い。いや、もしかすると並の上級魔法ですら、今のサフィーの中級魔法よりも威力は劣るかもしれない。
その証拠に、サフィーが『魔法陣召喚』で攻撃を加えた黒き竜の身体は、かなり深く抉られていた。見える筈の無い骨が露出するほど深く身体を抉られ、既に何度目になるか分からない苦しみの咆哮を上げる黒き竜。
『ギャオォォォォォォォォ!!!!』
まるで地鳴りのような咆哮が、近くに居る少女達の鼓膜を激しく揺らす。聞いているだけで脳震盪を起こしそうになるほどの声に、少女達は思わず耳を塞ぐ。
「うえっへぇ!?チョーうるさッ!!」
「凄い声………」
「うっさいのよ!!」
「うっ……声で空気がビリビリ痺れてる……」
未来もリズも思わず攻撃を中断する。しかし、それが黒き竜にとっては僅かに得た好機。サフィーに視線を送ると、恐ろしい程の高エネルギーを口内に溜める。これは先ほどのブレスとは比較にならない程のエネルギーだった。
ゾクッと、リズの華奢な身体が震える。そして反射的にスキル『竜眼』を発動。三秒先のミライが見える白き竜から継承された至高のスキル。
そのスキルに映し出された三秒後のミライは、黒き竜の口から放たれた超高威力のエネルギー砲が、サフィーを一瞬で塵に変えてしまったミライ。避ける事も出来ずに、一瞬でこの世から姿を消された絶望的なミライ。
「ミクッ!!サフィーを護って!!!!」
無意識のうちに叫んでいた。自分の手ではもはやどうにもならない状況で、サフィーを唯一救えるのは未来しか居ない。もしも未来が一瞬でも躊躇してしまえば、サフィーは助からない。
そんな紙一重の賭けだったが、もちろんリズは未来を信じていた。そしてその信頼を決して裏切らないのが日下未来という少女である。
「ほっ!」
黒き竜がエネルギー砲を撃ち出すとほぼ同時に、短距離転移でサフィーの元へと転移する未来。そしてサフィーの肩を掴むと、今度は上空へと転移する。その僅かコンマ何秒後には、サフィーの居た場所を黒き竜のエネルギー砲が通過。まさに紙一重で難を逃れたサフィーだが、突然視界が変わった今の状況が把握出来ずに呆けてしまう。
「へ?」
「あっぶなーッ!!めっちゃギリギリじゃん!!」
上空へと転移した未来とサフィーだが、すぐに重力による自由落下が始まる。地面に叩きつけられる前に、再び転移で地上へと降りる未来。
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