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66話 ソトオニ村に到着
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それからしばらくして、僕たちが乗るチェリムさんの馬車は、小さな村を見つけた。
距離はそこそこあるが、雰囲気的にも賑わいのある村みたいだ。
茅葺の屋根がからっとしている。
周囲には堀がある。
きっと、遠くの方から来たモンスターから身を守るための防衛策だ。
地形をよく利用している。
何せ裏には大きな山があり、少なくとも四方のうち一つは完全に守られていた。
とは言えないと思うのは、僕だけかな。
僕とリーファさんは、チェリムさんに尋ねた。チェリムさんは、一瞬振り向くと僕たちの話を聞いてくれた。
「如何したニャアか?」
「あの村が、ソトオニ村ですか?」
「そうニャアよ。後ろの大きな山が大鬼山なんだニャア」
大鬼山。
何やら不穏な気配を感じたのは、僕だけかな。
それとも考えすぎなのか。
どちらにせよ、この山には何かある。絶対そうだ。と、無心になって脳裏に答える。そうこうしているうちに、チェリムさんは馬車を走らせる。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
ソトオニ村。
僕はこの村のことをよく知らない。それは、この村の種族が珍しいことである。
ソトオニ村。
僕はこの村のことは知らないが、ホズキ師匠からはこの村の人たちは、影鬼族と呼ばれる内側に影を宿していることだった。
おそらく過程の話だけど、ウチオニ村の人たちもそうだと思う。
「リーファさんはソトオニ村のことを知ってますか?」
「いえ。ですが、いい森だとは思いますよ」
「うん。山だけどね」
僕はツッコミを入れた。
確かに気になるのは、あの山だ。
大鬼山。
大きな鬼が住んでいるのか、僕は思考する。
だけど、ソトオニ村のこともウチオニ村のことも、僕はよく知らない。
当然山のことも何一つわからない。
ただチェリムさんとクロッサちゃんの話をまとめても、ソトオニ村とウチオニ村は、名前にそぐわないぐらい、いい村な気がしてならない。
「よくお越しくださいました。私がこの村の村町です」
「ラスター商会からお届け物に参りました、チェリムニャア。こちらがお届け物のリュウガの卵ですニャア」
僕は馬車の中から持ってきた、リュウガの卵を尊重さんに差し出した。
すると村長さんは細い腕で慎重に持とうとするが、
「「うわぁ!?」」
そこまで重くないが、落としそうになっていたので、慌てて僕がキャッチする。
それから村長さんに、
「いやはやすみませんのー。すみませんが、運んでもらえませんか?」
「あっ、はい。わかりました」
「では、あの奥の建物までお願いします」
村長さんが腕指したのは、奥にある何やら一線を画す建物。
まるで拝殿だった。
「あれは?」
「あちらは鬼神様を祀っております、拝殿にございます。ささっ、こちらに」
「はい、わかりました」
僕はリーファさんたちから離れて、一人拝殿に向かった。
すると気になるものがある。
それは裏側に聳える山。そこから感じる不穏な気配の正体。まるで僕たちのことを見ているような、それこそ敵対しているような冷たい眼差しと共に、血の気を誘う臭いがしていた。
距離はそこそこあるが、雰囲気的にも賑わいのある村みたいだ。
茅葺の屋根がからっとしている。
周囲には堀がある。
きっと、遠くの方から来たモンスターから身を守るための防衛策だ。
地形をよく利用している。
何せ裏には大きな山があり、少なくとも四方のうち一つは完全に守られていた。
とは言えないと思うのは、僕だけかな。
僕とリーファさんは、チェリムさんに尋ねた。チェリムさんは、一瞬振り向くと僕たちの話を聞いてくれた。
「如何したニャアか?」
「あの村が、ソトオニ村ですか?」
「そうニャアよ。後ろの大きな山が大鬼山なんだニャア」
大鬼山。
何やら不穏な気配を感じたのは、僕だけかな。
それとも考えすぎなのか。
どちらにせよ、この山には何かある。絶対そうだ。と、無心になって脳裏に答える。そうこうしているうちに、チェリムさんは馬車を走らせる。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
ソトオニ村。
僕はこの村のことをよく知らない。それは、この村の種族が珍しいことである。
ソトオニ村。
僕はこの村のことは知らないが、ホズキ師匠からはこの村の人たちは、影鬼族と呼ばれる内側に影を宿していることだった。
おそらく過程の話だけど、ウチオニ村の人たちもそうだと思う。
「リーファさんはソトオニ村のことを知ってますか?」
「いえ。ですが、いい森だとは思いますよ」
「うん。山だけどね」
僕はツッコミを入れた。
確かに気になるのは、あの山だ。
大鬼山。
大きな鬼が住んでいるのか、僕は思考する。
だけど、ソトオニ村のこともウチオニ村のことも、僕はよく知らない。
当然山のことも何一つわからない。
ただチェリムさんとクロッサちゃんの話をまとめても、ソトオニ村とウチオニ村は、名前にそぐわないぐらい、いい村な気がしてならない。
「よくお越しくださいました。私がこの村の村町です」
「ラスター商会からお届け物に参りました、チェリムニャア。こちらがお届け物のリュウガの卵ですニャア」
僕は馬車の中から持ってきた、リュウガの卵を尊重さんに差し出した。
すると村長さんは細い腕で慎重に持とうとするが、
「「うわぁ!?」」
そこまで重くないが、落としそうになっていたので、慌てて僕がキャッチする。
それから村長さんに、
「いやはやすみませんのー。すみませんが、運んでもらえませんか?」
「あっ、はい。わかりました」
「では、あの奥の建物までお願いします」
村長さんが腕指したのは、奥にある何やら一線を画す建物。
まるで拝殿だった。
「あれは?」
「あちらは鬼神様を祀っております、拝殿にございます。ささっ、こちらに」
「はい、わかりました」
僕はリーファさんたちから離れて、一人拝殿に向かった。
すると気になるものがある。
それは裏側に聳える山。そこから感じる不穏な気配の正体。まるで僕たちのことを見ているような、それこそ敵対しているような冷たい眼差しと共に、血の気を誘う臭いがしていた。
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