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◇51 ギルドを作りましょう
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六月のある日のこと。
まだ梅雨にもなっていないような、晴れ渡る空の日。
アキラたちは、揃いも揃って計画を立てていた。この間のオロチコンダ討伐で、箔が付いた後だ。
「それでNight。オロチコンダを倒したけど、報酬金は何に使うの?」
「もちろんギルド設立の資金に使う」
「えっ!? ギルドを作るのって、お金がいるの?」
「厳密には設立した後だな。その後は、ギルドホームやらが必要になるからな」
「「ギルドホーム?」」
そもそもギルドと言うものを知らない二人。
頼りになるのはNightだけで、簡単に話をしてもらってから、ギルド会館に向かうことにした。
「それで、ギルドって具体的には何をするの?」
「ギルドは集団のパーティーのようなものだ。大人数で挑む場合や、何かと数は多くてもいい。多すぎも困るがな」
「それってなに?」
「ちょっと回りくどいよー」
「そうだな。ギルドと言うのは、プレイヤーの集まりみたいなもので、協力して何かをすることに特化している。本来、一パーティー八人までの縛りはあるが、それを四つまで動員できるようになる。ここまで行くと例度判定になるが、二パーティー、最大十六人までの大所帯で、クエストに挑むことだって可能になる」
「でもそれって、簡単になっちゃうんじゃないの?」
「レベルでものを言わない世界だ。スキルやチームワーク、数の暴力で覆せるわけじゃない」
「簡単じゃないんだね」
改めてこのゲームの自由度の高さと奥深さを知った。
しかし、ギルド会館って言うのは、それだけのためにあるのかな?
きっと違うと思うけど、Nightは軽く話してくれた。
「ギルド会館は、他にもあるぞ」
「それって支店がってこと?」
「それはそうだが、何よりも言えるのは、このギルド会館では他にも様々なサポートが受けられるんだ」
「それって?」
「例えば、ランク制だ」
「ランクって? ギルドごとに、ランクがあるの」
「一応はな。ただ明確に差があるのではなく、受けられるクエストが変わって来るだけだ」
そう言って、簡単にわかったこと。
ギルドには難しいクエストが多く取り揃えられていて、報酬も豪華。
だけど実績に応じて、受けられる幅が変わるというものだった。
「結構奥が深いね」
「本当にそう思っているのか?」
「う、うん」
「嘘っぽいな」
Nightは冷やかした。
しかし反論はなかった。だってノリだもの。
と言うことで、とことこと歩いていると、〈ファスト〉の町並みが変化した。
何処となく、おしゃれ街に突入した感があった。
「うわぁ! 何だか、大理石みたいだね」
「そうだな。この先に、目的地もある」
「白い。白すぎておかしくなりそうだよー」
「お前の炎を永遠と見ている方が、精神をすり減らすだろ」
「あはは。耐久ゲーだねー」
「焚火だと思えばいいとか?」
「「いや、それはないよ」」
二人して言われると、凄く傷つく。
そんなことを言っているうちに、何だか、似たような格好をしたプレイヤーが脇を通った。
すると、チラッとこっちを見てきたような気がしたけれど、気にしない。
と言うか、アキラを見ていたのは、おそらく〈ヒューマン〉を選んだからだった。
「あの人たち、アキラのこと見てたね」
「そうなの? もしかして、ファンとか」
「おそらく、あれはアキラが選んだ種族が珍しいからだ。そうでないと、こんなに視線が痛くない」
確かに見ているのは皆んなプレイヤーばかりで、NPCは何も言ってこないし、見ても来ない。
それもそのはず、視線が痛いだけなのだが、普通は目を伏せるところを、ここにいるメンバーは皆んなその意識がバグっているので、誰も目を伏せるなんて真似はしなかった。
それを見ていた他のプレイヤー達は、「なんだ、あの勇気。マジすげえな。関わっちゃいけない系かもしれない」と、何故か喉を詰まらせた。
まだ梅雨にもなっていないような、晴れ渡る空の日。
アキラたちは、揃いも揃って計画を立てていた。この間のオロチコンダ討伐で、箔が付いた後だ。
「それでNight。オロチコンダを倒したけど、報酬金は何に使うの?」
「もちろんギルド設立の資金に使う」
「えっ!? ギルドを作るのって、お金がいるの?」
「厳密には設立した後だな。その後は、ギルドホームやらが必要になるからな」
「「ギルドホーム?」」
そもそもギルドと言うものを知らない二人。
頼りになるのはNightだけで、簡単に話をしてもらってから、ギルド会館に向かうことにした。
「それで、ギルドって具体的には何をするの?」
「ギルドは集団のパーティーのようなものだ。大人数で挑む場合や、何かと数は多くてもいい。多すぎも困るがな」
「それってなに?」
「ちょっと回りくどいよー」
「そうだな。ギルドと言うのは、プレイヤーの集まりみたいなもので、協力して何かをすることに特化している。本来、一パーティー八人までの縛りはあるが、それを四つまで動員できるようになる。ここまで行くと例度判定になるが、二パーティー、最大十六人までの大所帯で、クエストに挑むことだって可能になる」
「でもそれって、簡単になっちゃうんじゃないの?」
「レベルでものを言わない世界だ。スキルやチームワーク、数の暴力で覆せるわけじゃない」
「簡単じゃないんだね」
改めてこのゲームの自由度の高さと奥深さを知った。
しかし、ギルド会館って言うのは、それだけのためにあるのかな?
きっと違うと思うけど、Nightは軽く話してくれた。
「ギルド会館は、他にもあるぞ」
「それって支店がってこと?」
「それはそうだが、何よりも言えるのは、このギルド会館では他にも様々なサポートが受けられるんだ」
「それって?」
「例えば、ランク制だ」
「ランクって? ギルドごとに、ランクがあるの」
「一応はな。ただ明確に差があるのではなく、受けられるクエストが変わって来るだけだ」
そう言って、簡単にわかったこと。
ギルドには難しいクエストが多く取り揃えられていて、報酬も豪華。
だけど実績に応じて、受けられる幅が変わるというものだった。
「結構奥が深いね」
「本当にそう思っているのか?」
「う、うん」
「嘘っぽいな」
Nightは冷やかした。
しかし反論はなかった。だってノリだもの。
と言うことで、とことこと歩いていると、〈ファスト〉の町並みが変化した。
何処となく、おしゃれ街に突入した感があった。
「うわぁ! 何だか、大理石みたいだね」
「そうだな。この先に、目的地もある」
「白い。白すぎておかしくなりそうだよー」
「お前の炎を永遠と見ている方が、精神をすり減らすだろ」
「あはは。耐久ゲーだねー」
「焚火だと思えばいいとか?」
「「いや、それはないよ」」
二人して言われると、凄く傷つく。
そんなことを言っているうちに、何だか、似たような格好をしたプレイヤーが脇を通った。
すると、チラッとこっちを見てきたような気がしたけれど、気にしない。
と言うか、アキラを見ていたのは、おそらく〈ヒューマン〉を選んだからだった。
「あの人たち、アキラのこと見てたね」
「そうなの? もしかして、ファンとか」
「おそらく、あれはアキラが選んだ種族が珍しいからだ。そうでないと、こんなに視線が痛くない」
確かに見ているのは皆んなプレイヤーばかりで、NPCは何も言ってこないし、見ても来ない。
それもそのはず、視線が痛いだけなのだが、普通は目を伏せるところを、ここにいるメンバーは皆んなその意識がバグっているので、誰も目を伏せるなんて真似はしなかった。
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