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鉱石編
117.女子だけの鍋が野生的すぎる
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夜になった。鍋を四人の女学生が囲う。
空には満点の星々。清らかな水の音。虫よけも済んでいて、なにも気にしなくてもいい。
そんな四人の至福の時、それは見るからにごちゃごちゃした野性的な鍋を囲むことだった。
「それじゃあ開けるわよ」
「うん、いいよー」
ライラックが同意した。それに合わせ残りの二人も首を縦に振る。
シルヴィアが代表して落とし蓋を開けると、中にはマグマのようにふつふつと煮えたぎる高温の食材たち。
中身は山で取れた山菜に、川魚。それからイノシシ肉と完全にジビエなのだが、如何にも出汁に使った果実が不安で仕方ない。
そうこれはジビエ鍋じゃない。山賊だった。
「す、凄いですね。この油感と言うのでしょうか?」
「浮いてるね。たくさん油が……うっぷ」
「仕方ないでしょ。全部は流石に取り除けなかったんだから」
「おまけに色が……あはは、これ食べるんだ」
最悪なことに時間がなかった。満足な調理はできない。
シルヴィアは不服そうな顔をしながら、器に寄せていく。
結局作ってくれた釜床は使わなかった。火を見てくれていたダリアのものを使う。
「うわぁ、ドロッとしてるね」
「でも美味しそうですよ」
「ラーメンには合いそうだね。もう少しスープを摂ってからじゃないと」
「「「ラーメン?」」」
こっちには文化がないものを例に挙げてしまった。
失敬とばかりにルカは「忘れて」と言い残す。
それから責任感からか、先陣を切って器の中の鍋物に口を付けることにした。
「それじゃあいただきます。はむっ!」
ルカは固まった。
その様子を見ていた三人は真剣な面持ちで、喉を鳴らす。皆んな不安がっている。
しかしルカの反応は違った。
「悪くないよ。普通の食べられる。ちょっと濃いけど。うっぷ」
ルカは箸を使って食べていた。お肉がトロトロで美味しい。
おまけにブドウのフルーティーな香りがする。少しアクセントには酸味が強いが、悪くはない。
何なら、お肉を酸性で柔らかくしていた。
「わ、私達も食べてみるわよ」
「そうだねー。普通に食べられるしさー」
「それもそうですね。虫もいいですが、こういうのもいいですよね」
ライラックとダリアだけは話のベクトルが異なっていた。
するとシルヴィアは苦い顔をする。話から耳を逸らし、自分たちも食べてみることにしたんだ。
口に運んだ。柔らかい唇にお肉の触感が触れる。すると口の中に圧倒的な旨味が油まみれで襲ってきた。
「な、なにこれ!」
「凄い。凄い旨味の塊。旨味が油と一緒に押し寄せてきたよー」
「口の水分が全て持っていかれました。凄いですね。でも美味しいです」
「そうでしょ? やっぱりグレープボアは間違ってなかったんだ」
ルカはそう口にした。しかし美味しいのはそっちではない。
釣ってきた魚の出汁がよく出ていた。皆んな感銘の涙を流す。
でも魚以外にも目を向けてほしい。何せここにあるのは、かなり良いものだったから。
「この魚美味しいですね」
「それはバタフライフィッシュだからね」
ルカはそう口にした。するとシルヴィアが「ああ」と納得する。
「シルヴィア、バタフライフィッシュって?」
「透明な姿をした川魚よ。とっても美味しい代わりに警戒心も強いからなかなかな取れないの。確か塩焼きが700だったかしら」
「そんなにするの、この魚ー!」
ライラックは驚いた顔をする。高いものには、それだけの価値と理由があるのが当然。
ルカは具材に感謝する。美味しい。そして脂っこい。
どっちかと言うとスタミナのつきそうな食事に頬張り、最後まで綺麗に食べたんだ。でもどっちかと言うと、最後に締めが欲しいなとも思うルカだった。
空には満点の星々。清らかな水の音。虫よけも済んでいて、なにも気にしなくてもいい。
そんな四人の至福の時、それは見るからにごちゃごちゃした野性的な鍋を囲むことだった。
「それじゃあ開けるわよ」
「うん、いいよー」
ライラックが同意した。それに合わせ残りの二人も首を縦に振る。
シルヴィアが代表して落とし蓋を開けると、中にはマグマのようにふつふつと煮えたぎる高温の食材たち。
中身は山で取れた山菜に、川魚。それからイノシシ肉と完全にジビエなのだが、如何にも出汁に使った果実が不安で仕方ない。
そうこれはジビエ鍋じゃない。山賊だった。
「す、凄いですね。この油感と言うのでしょうか?」
「浮いてるね。たくさん油が……うっぷ」
「仕方ないでしょ。全部は流石に取り除けなかったんだから」
「おまけに色が……あはは、これ食べるんだ」
最悪なことに時間がなかった。満足な調理はできない。
シルヴィアは不服そうな顔をしながら、器に寄せていく。
結局作ってくれた釜床は使わなかった。火を見てくれていたダリアのものを使う。
「うわぁ、ドロッとしてるね」
「でも美味しそうですよ」
「ラーメンには合いそうだね。もう少しスープを摂ってからじゃないと」
「「「ラーメン?」」」
こっちには文化がないものを例に挙げてしまった。
失敬とばかりにルカは「忘れて」と言い残す。
それから責任感からか、先陣を切って器の中の鍋物に口を付けることにした。
「それじゃあいただきます。はむっ!」
ルカは固まった。
その様子を見ていた三人は真剣な面持ちで、喉を鳴らす。皆んな不安がっている。
しかしルカの反応は違った。
「悪くないよ。普通の食べられる。ちょっと濃いけど。うっぷ」
ルカは箸を使って食べていた。お肉がトロトロで美味しい。
おまけにブドウのフルーティーな香りがする。少しアクセントには酸味が強いが、悪くはない。
何なら、お肉を酸性で柔らかくしていた。
「わ、私達も食べてみるわよ」
「そうだねー。普通に食べられるしさー」
「それもそうですね。虫もいいですが、こういうのもいいですよね」
ライラックとダリアだけは話のベクトルが異なっていた。
するとシルヴィアは苦い顔をする。話から耳を逸らし、自分たちも食べてみることにしたんだ。
口に運んだ。柔らかい唇にお肉の触感が触れる。すると口の中に圧倒的な旨味が油まみれで襲ってきた。
「な、なにこれ!」
「凄い。凄い旨味の塊。旨味が油と一緒に押し寄せてきたよー」
「口の水分が全て持っていかれました。凄いですね。でも美味しいです」
「そうでしょ? やっぱりグレープボアは間違ってなかったんだ」
ルカはそう口にした。しかし美味しいのはそっちではない。
釣ってきた魚の出汁がよく出ていた。皆んな感銘の涙を流す。
でも魚以外にも目を向けてほしい。何せここにあるのは、かなり良いものだったから。
「この魚美味しいですね」
「それはバタフライフィッシュだからね」
ルカはそう口にした。するとシルヴィアが「ああ」と納得する。
「シルヴィア、バタフライフィッシュって?」
「透明な姿をした川魚よ。とっても美味しい代わりに警戒心も強いからなかなかな取れないの。確か塩焼きが700だったかしら」
「そんなにするの、この魚ー!」
ライラックは驚いた顔をする。高いものには、それだけの価値と理由があるのが当然。
ルカは具材に感謝する。美味しい。そして脂っこい。
どっちかと言うとスタミナのつきそうな食事に頬張り、最後まで綺麗に食べたんだ。でもどっちかと言うと、最後に締めが欲しいなとも思うルカだった。
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