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5.目印もいらない
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《プラカードを掲げた女性なんていないけど?》
チョウちゃんからの返事はすぐにきた。
《居ない~?そんな訳ないんだけどな~》
そんな訳あるからこうしてラァインをしているわけで、さらに言えばチョウちゃんが女性の特徴とか車の特徴とかナンバーを教えてくれればプラカードなんて目印もいらないのだ。
そうしないのは多分、チョウちゃんが僕達で遊んでいるから、だ。そこは確信を持って言える。チョウちゃんはそういう性格なのを、長い付き合いの中で知っているから。
さらにいえば、こういう時はヘタに反応するとチョウちゃんを喜ばすだけなので、ムダに怒ったりはせずに聞きたいことを素直に聞く。
《迎えに来てくれている女性の特徴教えて》
それに対してチョウちゃんから返ってきた返事は、
《もう~ヒサコったら~。ちゃんとプラカードを掲げないなんて~》
迎えに来てくれている女性の名前がヒサコさんだとわかったのだが、そのヒサコさんに責任転嫁していた。
《ちょっと待ってね。ヒサコにプラカード掲げるようにラァインするから》
チョウちゃんはまだヒサコさんにムリを押し通そうとしているので、僕のせいでこれ以上ヒサコさんに迷惑をかけることは出来ないし、チョウちゃんにこれ以上好き勝手されるのはめんどうなので、
《迎えに来てくれている女性、ヒサコさんの特徴を教えてくれる気がないなら小説町の最寄り駅まで電車で行くから、迎えに来てくれたヒサコさんには悪いけど、もう迎えは必要なくなったって連絡しといてね》
すると、すぐにチョウちゃんから電話がかかってきた。
なので、
「聞く耳もたん」
その1言で電話をぶっちしてやると、間髪入れずに再度電話がかかってきたので仕方なく電話に出る。
「申し訳ございませんでした!」
こちらが何か言うよりも先にきた大音量の謝罪にスマホから耳を離す。
なんとなくだけど、電話の向こうではチョウちゃんが土下座をしていそうな気がしていた。が、そう簡単に許すわけもないけど。
ってか、そこまでして電車で最寄り駅まで行くことを阻止しようとするなんて、一体なにを考えているのだか。
まぁ、それは直接会った時に聞けばいいし、今の最優先は迎えに来てくれているヒサコさんと合流することだ。
「謝るくらいなら最初から普通に迎えに来てほしんだけど」
どうせチョウちゃんには効かないだろうが、とりあえず文句を言っておく。
「でもさ、久々に帰ってくるコウくんを迎えるわけだし、少しはサプライズというか遊び心を交えた出迎えをしたくてね」
ほら、こっちの文句などおかまいなしだ。
確かにこっちに戻ってくるのは小学校に通っていた時以来3年ぶりに帰ってきたけど、そんな遊び心を交えた出迎えなんて1つも求めていない。
しかも、そういったサプライズは自分でやるから意味があることで、他人に押し付けてやってもらうサプライズなんてなのん意味もない。
それに、サプライズなら昨日の父さん達の海外転勤の話だけでお腹いっぱいになっているので、ちょっとやそっとのサプライズではもはや驚くことすらないだろう。
「だったら自分で迎えに来てすればいいことでしょ?他人を巻き込んで迷惑をかけるのは間違ってるとは思わないかな?」
今こうしてチョウちゃんを説教している間もヒサコさんは待ってくれているわけで、ホントに迷惑でしかない。
「おっしゃる通りです」
ようやくわかってくれたのか、チョウちゃんの声に反省がみてとれたので僕はため息を吐いてから話を進めた。
「それじゃあ迎えに来てくれているヒサコさんの特徴をラァインしてね。あと、ヒサコさんの方にも僕の特徴教えておいてよね」
「わかりました」
そこでふと思った。
中学3年間の間に僕は身長も20センチくらい伸びたし、髪型は昔からあまり変わってないけど顔つきも少し大人っぽくなった。そして、チョウちゃんともここ3年間は会っていないので、今の僕の姿を知らないはずだ。
じゃあなぜチョウちゃんはあっさり、わかりました、と頷いた?
これはしっかりと聞いておかないとね。
「ねぇチョウちゃん」
「なに?」
「チョウちゃんって今の僕の姿知ってるの?」
「それなら大丈夫!先輩から写真貰ったから!」
「母さん………」
チョウちゃんと母さんは幼馴染で、チョウちゃんの方が5歳年下なので、母さんのことを先輩と呼んでいる。
そして、今回の件は母さんもおおいに関係しているので、写真を送っていても不思議ではなかった。なかったのだけど、それを大丈夫と言っていいことなのかはまた別問題な気がしているが、やっぱり最優先はヒサコさんと合流することなので文句は後で言うことにしよう。
「じゃあ、ラァインしてきてね」
「了解しました」
電話が切れた直後、早速チョウちゃんからのラァインがきて、ヒサコさんの写真が貼られていた。しかも、なぜかメイド姿の写真。
「はぁ~」
チョウちゃんはどうせ面白がってこの写真を送ってきたのだろうけど、さっき、他人に迷惑をかけるな、と言った僕の言葉をこうもすぐに忘れて迷惑をかけるようなことをするところは、チョウちゃんの厄介さであり、困ったところだ。
しかし、こうなってくると母さんがチョウちゃんに送った写真がマトモである確率が0%に近くなったので、僕はため息を吐きながらヒサコさんを探し始めた。
チョウちゃんからの返事はすぐにきた。
《居ない~?そんな訳ないんだけどな~》
そんな訳あるからこうしてラァインをしているわけで、さらに言えばチョウちゃんが女性の特徴とか車の特徴とかナンバーを教えてくれればプラカードなんて目印もいらないのだ。
そうしないのは多分、チョウちゃんが僕達で遊んでいるから、だ。そこは確信を持って言える。チョウちゃんはそういう性格なのを、長い付き合いの中で知っているから。
さらにいえば、こういう時はヘタに反応するとチョウちゃんを喜ばすだけなので、ムダに怒ったりはせずに聞きたいことを素直に聞く。
《迎えに来てくれている女性の特徴教えて》
それに対してチョウちゃんから返ってきた返事は、
《もう~ヒサコったら~。ちゃんとプラカードを掲げないなんて~》
迎えに来てくれている女性の名前がヒサコさんだとわかったのだが、そのヒサコさんに責任転嫁していた。
《ちょっと待ってね。ヒサコにプラカード掲げるようにラァインするから》
チョウちゃんはまだヒサコさんにムリを押し通そうとしているので、僕のせいでこれ以上ヒサコさんに迷惑をかけることは出来ないし、チョウちゃんにこれ以上好き勝手されるのはめんどうなので、
《迎えに来てくれている女性、ヒサコさんの特徴を教えてくれる気がないなら小説町の最寄り駅まで電車で行くから、迎えに来てくれたヒサコさんには悪いけど、もう迎えは必要なくなったって連絡しといてね》
すると、すぐにチョウちゃんから電話がかかってきた。
なので、
「聞く耳もたん」
その1言で電話をぶっちしてやると、間髪入れずに再度電話がかかってきたので仕方なく電話に出る。
「申し訳ございませんでした!」
こちらが何か言うよりも先にきた大音量の謝罪にスマホから耳を離す。
なんとなくだけど、電話の向こうではチョウちゃんが土下座をしていそうな気がしていた。が、そう簡単に許すわけもないけど。
ってか、そこまでして電車で最寄り駅まで行くことを阻止しようとするなんて、一体なにを考えているのだか。
まぁ、それは直接会った時に聞けばいいし、今の最優先は迎えに来てくれているヒサコさんと合流することだ。
「謝るくらいなら最初から普通に迎えに来てほしんだけど」
どうせチョウちゃんには効かないだろうが、とりあえず文句を言っておく。
「でもさ、久々に帰ってくるコウくんを迎えるわけだし、少しはサプライズというか遊び心を交えた出迎えをしたくてね」
ほら、こっちの文句などおかまいなしだ。
確かにこっちに戻ってくるのは小学校に通っていた時以来3年ぶりに帰ってきたけど、そんな遊び心を交えた出迎えなんて1つも求めていない。
しかも、そういったサプライズは自分でやるから意味があることで、他人に押し付けてやってもらうサプライズなんてなのん意味もない。
それに、サプライズなら昨日の父さん達の海外転勤の話だけでお腹いっぱいになっているので、ちょっとやそっとのサプライズではもはや驚くことすらないだろう。
「だったら自分で迎えに来てすればいいことでしょ?他人を巻き込んで迷惑をかけるのは間違ってるとは思わないかな?」
今こうしてチョウちゃんを説教している間もヒサコさんは待ってくれているわけで、ホントに迷惑でしかない。
「おっしゃる通りです」
ようやくわかってくれたのか、チョウちゃんの声に反省がみてとれたので僕はため息を吐いてから話を進めた。
「それじゃあ迎えに来てくれているヒサコさんの特徴をラァインしてね。あと、ヒサコさんの方にも僕の特徴教えておいてよね」
「わかりました」
そこでふと思った。
中学3年間の間に僕は身長も20センチくらい伸びたし、髪型は昔からあまり変わってないけど顔つきも少し大人っぽくなった。そして、チョウちゃんともここ3年間は会っていないので、今の僕の姿を知らないはずだ。
じゃあなぜチョウちゃんはあっさり、わかりました、と頷いた?
これはしっかりと聞いておかないとね。
「ねぇチョウちゃん」
「なに?」
「チョウちゃんって今の僕の姿知ってるの?」
「それなら大丈夫!先輩から写真貰ったから!」
「母さん………」
チョウちゃんと母さんは幼馴染で、チョウちゃんの方が5歳年下なので、母さんのことを先輩と呼んでいる。
そして、今回の件は母さんもおおいに関係しているので、写真を送っていても不思議ではなかった。なかったのだけど、それを大丈夫と言っていいことなのかはまた別問題な気がしているが、やっぱり最優先はヒサコさんと合流することなので文句は後で言うことにしよう。
「じゃあ、ラァインしてきてね」
「了解しました」
電話が切れた直後、早速チョウちゃんからのラァインがきて、ヒサコさんの写真が貼られていた。しかも、なぜかメイド姿の写真。
「はぁ~」
チョウちゃんはどうせ面白がってこの写真を送ってきたのだろうけど、さっき、他人に迷惑をかけるな、と言った僕の言葉をこうもすぐに忘れて迷惑をかけるようなことをするところは、チョウちゃんの厄介さであり、困ったところだ。
しかし、こうなってくると母さんがチョウちゃんに送った写真がマトモである確率が0%に近くなったので、僕はため息を吐きながらヒサコさんを探し始めた。
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