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50.見惚れた
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「えっと………コウくん、なのよね?」
イチョウさんの戸惑い気味の問いかけを聞いたチョウちゃんが声を殺して笑い出したので、とりあえずその横っ腹に軽く拳を打ち込む。
「えぇ。そうですよ」
頷くとイチョウさんだけではなく、ユキさん達も僕の姿をまじまじと見てきた。
「そんなにおかしいかな?」
ご飯を食べる手を止めて自分の姿を見てみる。
確かに女子高校の制服を着て男装している点はおかしいところではあるけど、そこまでまじまじと見られる程のものではないとおもうのだけど。
「あははは」
とうとう声をあげて笑い出したチョウちゃん。
「そんなに笑うことじゃないでしょ」
肘でチョウちゃんの脇腹を突いてみるも、チョウちゃんの笑いは止まらないどころか、僕の肩に手を乗せてさらに笑い出した。
「だってやっぱり似合いすぎてるんだもん。だからイチョウ達もこんなに驚いてるんじゃん」
驚いたまま固まりつつも、チョウちゃんの言葉には大きく頷いているイチョウさん達。
そこにはしっかりと反応するのかいって言いたくなる。
頷いたことで驚きからも返ってこれたのか、やっぱり僕をまじまじと見てくるイチョウさん達。
「チョウから聞いていたけど、胸を潰すだけでここまで青年のようになるなんて」
「驚きです」
「実は中身は別人」
「見た目のせいか声まで男らしく聞こえてくるもんね」
「だよねだよね」
チョウちゃんまで混じって僕が男らしいと話し始めるみんな。
「やっぱり似合っちゃうんだよね~」
「似合いすぎててスゴすぎる」
「カッコいいです」
「普通に見惚れたわね」
「やっぱり中身は別人?」
イチョウさんとサクラちゃんが少しうっとりとした目で僕を見てきている中、ヒマワリちゃんは疑わしそうに僕を見てきた。
「別人じゃないからね」
というか、胸を潰すと見た目が男らしくなるのは昔からのことなので、そこについてはとりあえず文句を言うつもりはない。
しかし、声まで男らしく聞こえる点についてはそんなわけあるかと文句を言いたくなる。
「ホントに?」
「ホントだよ」
「ホントに別人じゃないよ」
笑いながらもしっかりと否定はしてくれるチョウちゃん。
「でも、似合いすぎてるからそう思うのもわからなくないけどね」
それについては否定出来ない部分もあると自分でもわかっているので、文句は言わずに朝食を食べることに集中しようと思う。
「別人じゃないなら驚き」
そう言ってさっきまで以上にまじまじと見てくるヒマワリちゃん。
そんなに見つめられても困るし、食べづらいのだけど………。
「これならチョウが女子高校への入学を先輩に勧めるのも頷けるね」
「でしょ」
イチョウさんがとんでとないことを言い出し、チョウちゃんは思いっきり頷いている。
いやいや。学校で理事長やってる2人が頷いたらダメなことだよね?
僕は女子だよ?いくら男らしいからといっても女子だよ?わかってる?って、わかってないからこんなこと言ってるのだろうね。
しかし、ここまで言われると逆に呆れてしまって文句を言う気もなくなってくるのでスルーしよう。
「やっぱり男?」
まじまじと見てきていたヒマワリちゃんがそんなことを言いながら僕を指さしてきた。
これは流石に言っておかないといけないので、指さしてきているヒマワリちゃんの手を横に退けながら言う。
「それについては今日まで何度もしつこく確認して納得したよね」
そう。ここに来た初日に一緒にお風呂に入っただけではなく、次の日からも一緒にお風呂に入ったり、チョウちゃんと一緒に着替えの最中突入してきて下着姿を見てきたりと、僕が女であることを何度もしつこく確認してきたヒマワリちゃん。
それなのに男らしい姿を見たからといって男だと言ってくるのは間違っているだろう。
「うん。コウくんは女。だけど今は完璧に男。どっちが本当のコウくん?」
なんでそんな2択になるのかと言いたくなるけど、答えは当然決まっている。
「僕は女だよ」
しっかりと言いきった僕は最後の玉子焼きを食べ切る。
「ごちそうさま」
時計を見上げるともうすぐ7時。
ちょうどいいくらいだね。
と思っていると、僕と同じく時計を見上げたイチョウさん達は慌ててご飯を食べ始めた。
僕の姿に驚いて固まったり、ムダに話していて朝食を一切食べることをしなかったから焦るハメになるんだよ。
僕は食器を食洗機の中に入れると鞄を持ち、まだ急いでご飯を食べているみんなに声をかける。
「いってきます」
『いってらっしゃい』
返事をくれたのはイチョウさんとユキさんとサクラちゃんだけで、チョウちゃんとヒマワリちゃんは手を振ってきただけだった。
まぁ、急いでる時だし、反応してくれただけでもよしとしよう。
というわけで靴に履き替えて玄関を出ると、
「おはよう」
イチョウさんの戸惑い気味の問いかけを聞いたチョウちゃんが声を殺して笑い出したので、とりあえずその横っ腹に軽く拳を打ち込む。
「えぇ。そうですよ」
頷くとイチョウさんだけではなく、ユキさん達も僕の姿をまじまじと見てきた。
「そんなにおかしいかな?」
ご飯を食べる手を止めて自分の姿を見てみる。
確かに女子高校の制服を着て男装している点はおかしいところではあるけど、そこまでまじまじと見られる程のものではないとおもうのだけど。
「あははは」
とうとう声をあげて笑い出したチョウちゃん。
「そんなに笑うことじゃないでしょ」
肘でチョウちゃんの脇腹を突いてみるも、チョウちゃんの笑いは止まらないどころか、僕の肩に手を乗せてさらに笑い出した。
「だってやっぱり似合いすぎてるんだもん。だからイチョウ達もこんなに驚いてるんじゃん」
驚いたまま固まりつつも、チョウちゃんの言葉には大きく頷いているイチョウさん達。
そこにはしっかりと反応するのかいって言いたくなる。
頷いたことで驚きからも返ってこれたのか、やっぱり僕をまじまじと見てくるイチョウさん達。
「チョウから聞いていたけど、胸を潰すだけでここまで青年のようになるなんて」
「驚きです」
「実は中身は別人」
「見た目のせいか声まで男らしく聞こえてくるもんね」
「だよねだよね」
チョウちゃんまで混じって僕が男らしいと話し始めるみんな。
「やっぱり似合っちゃうんだよね~」
「似合いすぎててスゴすぎる」
「カッコいいです」
「普通に見惚れたわね」
「やっぱり中身は別人?」
イチョウさんとサクラちゃんが少しうっとりとした目で僕を見てきている中、ヒマワリちゃんは疑わしそうに僕を見てきた。
「別人じゃないからね」
というか、胸を潰すと見た目が男らしくなるのは昔からのことなので、そこについてはとりあえず文句を言うつもりはない。
しかし、声まで男らしく聞こえる点についてはそんなわけあるかと文句を言いたくなる。
「ホントに?」
「ホントだよ」
「ホントに別人じゃないよ」
笑いながらもしっかりと否定はしてくれるチョウちゃん。
「でも、似合いすぎてるからそう思うのもわからなくないけどね」
それについては否定出来ない部分もあると自分でもわかっているので、文句は言わずに朝食を食べることに集中しようと思う。
「別人じゃないなら驚き」
そう言ってさっきまで以上にまじまじと見てくるヒマワリちゃん。
そんなに見つめられても困るし、食べづらいのだけど………。
「これならチョウが女子高校への入学を先輩に勧めるのも頷けるね」
「でしょ」
イチョウさんがとんでとないことを言い出し、チョウちゃんは思いっきり頷いている。
いやいや。学校で理事長やってる2人が頷いたらダメなことだよね?
僕は女子だよ?いくら男らしいからといっても女子だよ?わかってる?って、わかってないからこんなこと言ってるのだろうね。
しかし、ここまで言われると逆に呆れてしまって文句を言う気もなくなってくるのでスルーしよう。
「やっぱり男?」
まじまじと見てきていたヒマワリちゃんがそんなことを言いながら僕を指さしてきた。
これは流石に言っておかないといけないので、指さしてきているヒマワリちゃんの手を横に退けながら言う。
「それについては今日まで何度もしつこく確認して納得したよね」
そう。ここに来た初日に一緒にお風呂に入っただけではなく、次の日からも一緒にお風呂に入ったり、チョウちゃんと一緒に着替えの最中突入してきて下着姿を見てきたりと、僕が女であることを何度もしつこく確認してきたヒマワリちゃん。
それなのに男らしい姿を見たからといって男だと言ってくるのは間違っているだろう。
「うん。コウくんは女。だけど今は完璧に男。どっちが本当のコウくん?」
なんでそんな2択になるのかと言いたくなるけど、答えは当然決まっている。
「僕は女だよ」
しっかりと言いきった僕は最後の玉子焼きを食べ切る。
「ごちそうさま」
時計を見上げるともうすぐ7時。
ちょうどいいくらいだね。
と思っていると、僕と同じく時計を見上げたイチョウさん達は慌ててご飯を食べ始めた。
僕の姿に驚いて固まったり、ムダに話していて朝食を一切食べることをしなかったから焦るハメになるんだよ。
僕は食器を食洗機の中に入れると鞄を持ち、まだ急いでご飯を食べているみんなに声をかける。
「いってきます」
『いってらっしゃい』
返事をくれたのはイチョウさんとユキさんとサクラちゃんだけで、チョウちゃんとヒマワリちゃんは手を振ってきただけだった。
まぁ、急いでる時だし、反応してくれただけでもよしとしよう。
というわけで靴に履き替えて玄関を出ると、
「おはよう」
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