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30.名指しで
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光が収まると、僕達は円形の舞台の上にいた。周りには円形の客席があり、フィーナさんや野次馬の冒険者達はそこで僕達の模擬戦を観戦するようだ。
まるでコロッセオのような造りだな。それに、さっきの魔法は転移魔法なのかな。
色々と気になることはあるのだけれど、今は模擬戦に集中だね。
「それじゃあ、アルカティブとミーディオーカの模擬戦をするけど、ルーファ、ちゃんと手加減しなさいよ」
イサナミさんが名指しで注意する。
「わかってるって」
と言いながらも、全力で大剣を素振りしているルーファさん。
「わかってないでしょ!」
その様子に怒るイサナミさん。
あの姿を見れば、わかっていないのは僕にもわかる。
とはいえ、さっき挑発するようなことを言ったこともあって僕は苦笑するしか出来ないね。
「わかってるって」
今度はバットを振るように大剣をフルスイングするルーファさんにイサナミさんは大きくため息を吐いた。
「まぁ、いいわ。ルイくん達。これ以上は危ないと思ったら降参と言えばさっきの場所に戻れるからムリせずに降参って言うのよ」
安全上の対応ってやつだね。
『わかりました』
とイサナミさんには言ったけど、とことんやるつもりなので最後まで降参と言わない可能性もあったりする。
そうなればあとでイサナミさんからお説教かな。
「ならさっさと降参すりゃいいじゃねーか」か。
まぁそうなんだけど、やっぱり今回のこの模擬戦はいい機会だと思うからね。
「何がいい機会なのか俺にはさっぱりだ」か。
見てればわかるよ。
さて、模擬戦を始める前に1つ確認しておこう。
「ルーファさんのメンバーが1人足りてないみたいだけど、なにかあったの?」
ルーファさんのパーティー『アルカティブ』のメンバーは5人だったはずなのに、今はヒシアさんが抜けて4人しかいなかった。
「あぁ。ヒシアはヒーラーだからね。今回の模擬戦からは外したのさ」
ヒーラーだから模擬戦から外すのであれば、同じヒーラーの僕も外れるべきなのか。
「僕のヒーラーだけど、外れた方がいいの?」
まぁ普通ヒーラーが戦うなんてそうそうないことだからね。それに、僕達の場合はこうして冒険者として外に出ない限りは僕が戦うことなんてほぼないだろうし、ジュラナイ達だけで戦っても問題はない。
「それだとルイのヒーラーとしての実力を見れないから、ルイは模擬戦に参加だな。それに、私達は怪我をすることはないだろうが、そっちはルイが居ないと他のメンバがあっさり死んで退場することになるだろうからな」
「上から目線で煽られてるぞ!」って。
実際に実力はルーファさん達の方が上だろうし、やってみないとわからないけど、確実に僕達の方が怪我をするだろうから僕が外れるわけにはいかないだろうね。
「そうだね」
僕が素直に頷くと、イサナミさんやルーファさん達は驚いていた。かと思えばルーファさんが笑い出した。
「下手に出るから笑われたじゃん」って。
だから僕達の方が下なんだし、ルーファさんの笑い方は僕達を侮った笑い方じゃないからね。
とはいえ、急に笑いだすとは思ってもいなかったので僕は首を傾げた。
「すまない」
笑いがおさまったルーファさんは僕達に謝罪してきた。
「いいよ。でも、素直に頷いたことがそんなにおかしかった?」
そんなにおかしな行動ではなかったのだけどな~。
「冒険者になりたがるヤツっていうのは大抵跳ねっ返りか自分が強いと信じ切ってる自信家や野心家のようなヤツだったりするからな。だから、たとえ相手の冒険者ランクの方が上だとわかっていても、上からものを言われたり侮られたりするのを極端に嫌うヤツらが多い。だから、ルイみたいに自分が弱いと素直に認めるヤツなんてほぼいないのさ」
なるほど。冒険者といえばそういうイメージがあるので納得する。
「そろそろ始めてもいいかな?」
「あっ、はい」
「こっちもいいぞ」
イサナミさんの言葉に僕達もルーファさん達も武器を構えた。
「もう1度言っておくけど、あくまでもこれはルイくん達の実力を見るための模擬戦だからね。ルーファ達はやり過ぎないように。ルイくん達もムリだと思ったら絶対にムリをせず降参するように。いいわね」
『はい』
「え~」
みんなが頷く中、1人不満げなルーファさんをイサナミさんが睨みつけた。
「文句があるならルーファはこの模擬戦から外しましょう」
イサナミさんが手元のボードを操作しようとすると、ルーファさんが焦った様子で叫ぶ。
「待った待った!わかったから!ちゃんと手加減するって!」
しかし、イサナミさんは信じていないのか、ジト目を止めることはなかった。
まぁ、さっきまでの言動からすれば仕方ないことだろうね。
「ちゃんと手加減するから!だから模擬戦やらせて!」
ルーファさんが懇願すると、イサナミさんは大きなため息を吐いた。
「ホントに手加減しなさいよ」
「するする!」
大きく頷くルーファさんを見てイサナミさんは頷いた。
「それじゃあ、試合開始!」
まるでコロッセオのような造りだな。それに、さっきの魔法は転移魔法なのかな。
色々と気になることはあるのだけれど、今は模擬戦に集中だね。
「それじゃあ、アルカティブとミーディオーカの模擬戦をするけど、ルーファ、ちゃんと手加減しなさいよ」
イサナミさんが名指しで注意する。
「わかってるって」
と言いながらも、全力で大剣を素振りしているルーファさん。
「わかってないでしょ!」
その様子に怒るイサナミさん。
あの姿を見れば、わかっていないのは僕にもわかる。
とはいえ、さっき挑発するようなことを言ったこともあって僕は苦笑するしか出来ないね。
「わかってるって」
今度はバットを振るように大剣をフルスイングするルーファさんにイサナミさんは大きくため息を吐いた。
「まぁ、いいわ。ルイくん達。これ以上は危ないと思ったら降参と言えばさっきの場所に戻れるからムリせずに降参って言うのよ」
安全上の対応ってやつだね。
『わかりました』
とイサナミさんには言ったけど、とことんやるつもりなので最後まで降参と言わない可能性もあったりする。
そうなればあとでイサナミさんからお説教かな。
「ならさっさと降参すりゃいいじゃねーか」か。
まぁそうなんだけど、やっぱり今回のこの模擬戦はいい機会だと思うからね。
「何がいい機会なのか俺にはさっぱりだ」か。
見てればわかるよ。
さて、模擬戦を始める前に1つ確認しておこう。
「ルーファさんのメンバーが1人足りてないみたいだけど、なにかあったの?」
ルーファさんのパーティー『アルカティブ』のメンバーは5人だったはずなのに、今はヒシアさんが抜けて4人しかいなかった。
「あぁ。ヒシアはヒーラーだからね。今回の模擬戦からは外したのさ」
ヒーラーだから模擬戦から外すのであれば、同じヒーラーの僕も外れるべきなのか。
「僕のヒーラーだけど、外れた方がいいの?」
まぁ普通ヒーラーが戦うなんてそうそうないことだからね。それに、僕達の場合はこうして冒険者として外に出ない限りは僕が戦うことなんてほぼないだろうし、ジュラナイ達だけで戦っても問題はない。
「それだとルイのヒーラーとしての実力を見れないから、ルイは模擬戦に参加だな。それに、私達は怪我をすることはないだろうが、そっちはルイが居ないと他のメンバがあっさり死んで退場することになるだろうからな」
「上から目線で煽られてるぞ!」って。
実際に実力はルーファさん達の方が上だろうし、やってみないとわからないけど、確実に僕達の方が怪我をするだろうから僕が外れるわけにはいかないだろうね。
「そうだね」
僕が素直に頷くと、イサナミさんやルーファさん達は驚いていた。かと思えばルーファさんが笑い出した。
「下手に出るから笑われたじゃん」って。
だから僕達の方が下なんだし、ルーファさんの笑い方は僕達を侮った笑い方じゃないからね。
とはいえ、急に笑いだすとは思ってもいなかったので僕は首を傾げた。
「すまない」
笑いがおさまったルーファさんは僕達に謝罪してきた。
「いいよ。でも、素直に頷いたことがそんなにおかしかった?」
そんなにおかしな行動ではなかったのだけどな~。
「冒険者になりたがるヤツっていうのは大抵跳ねっ返りか自分が強いと信じ切ってる自信家や野心家のようなヤツだったりするからな。だから、たとえ相手の冒険者ランクの方が上だとわかっていても、上からものを言われたり侮られたりするのを極端に嫌うヤツらが多い。だから、ルイみたいに自分が弱いと素直に認めるヤツなんてほぼいないのさ」
なるほど。冒険者といえばそういうイメージがあるので納得する。
「そろそろ始めてもいいかな?」
「あっ、はい」
「こっちもいいぞ」
イサナミさんの言葉に僕達もルーファさん達も武器を構えた。
「もう1度言っておくけど、あくまでもこれはルイくん達の実力を見るための模擬戦だからね。ルーファ達はやり過ぎないように。ルイくん達もムリだと思ったら絶対にムリをせず降参するように。いいわね」
『はい』
「え~」
みんなが頷く中、1人不満げなルーファさんをイサナミさんが睨みつけた。
「文句があるならルーファはこの模擬戦から外しましょう」
イサナミさんが手元のボードを操作しようとすると、ルーファさんが焦った様子で叫ぶ。
「待った待った!わかったから!ちゃんと手加減するって!」
しかし、イサナミさんは信じていないのか、ジト目を止めることはなかった。
まぁ、さっきまでの言動からすれば仕方ないことだろうね。
「ちゃんと手加減するから!だから模擬戦やらせて!」
ルーファさんが懇願すると、イサナミさんは大きなため息を吐いた。
「ホントに手加減しなさいよ」
「するする!」
大きく頷くルーファさんを見てイサナミさんは頷いた。
「それじゃあ、試合開始!」
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