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第6話 「晴斗との想い出その1(回想編)」
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第6話 「晴斗との想い出その1(回想編)」
今まで高尾山には高校生になるまで、子供の時から
茉莉は晴斗や旭と一緒にそれぞれの親を
連れてたくさん来ていた。だから茉莉にとって、高尾山は珍しくもなく、
何度も来ていて馴染みがあった。高尾山の思い出は晴斗や旭、母親ともたくさんある。
だけど、茉莉にとってあの時の晴斗との思い出以上に心に残る高尾山での
思い出はなかった・・・。
高校生になった自分が今、また晴斗と一緒に朱色に輝く紅葉が風に乗って宙を舞う
景色を見ている。あの時もそうだった。そしてあの思い出が晴斗を好きになるきっかけに
なった。茉莉の中で鮮明にその景色が晴斗との大切な想い出が蘇ってきた。
あれはまだ茉莉が小学校にあがって晴斗と知り合ってすぐの頃の出来事だった.
旭が風邪をひいて、高熱を出して寝込んだのだ。当然茉莉はすごく心配で仕方なくずっと旭の傍にいた。
でも旭の熱が何日も下がらなくて茉莉は旭が心配で泣いていた。
旭の親が旭を大きな病院に連れて行くことになり、旭は風邪をこじらせて肺炎にかかっていると茉莉の母親から聞いた茉莉はすごくショックを受けた。
そのうち、旭は面会謝絶になり旭に何日も会えない日が続いた
茉莉は毎日泣いてご飯もろくに食べなくなった。そんな茉莉を心配した晴斗が
「薬王院にお守りを買いに行こうぜ」と茉莉に言ったのだ
茉莉はすぐに頷き親に内緒で二人で薬王院に行くことにした・・。
これが茉莉も晴斗も初めての高尾山であった。
だから子供二人だけで行くことに不安を覚えながらだけど、旭を助けたいという気持ちの方が勝っていた。そして小学1年生になったばかりの晴斗との
二人だけの冒険に茉莉は心のどこかでドキドキしていた。
「こっちで大丈夫?」ケーブルカーを降りて薬王院までの道のりを何度ももらった
パンフレットで確認しながら先に進む茉莉だが心配になり晴斗に聞いた。
「大丈夫だよ、うん。間違いないよ。はぐれないように手を繋ごうぜ」
そう言われて茉莉は晴斗と手を繋ぎ先に進む。人がまばらの長い道を
二人は手を繋いでひたすら歩いた。
かなりの長い時間歩いてすごく疲れてきた茉莉は「少し休もうよ」と晴斗に言ったが
「もう少しだから頑張ろうぜ」と言われ仕方なくまた歩くことにした
その時だった。風が吹き、二人が見たのは朱色の紅葉が宙をぐるぐると舞っている
幻想的な綺麗な景色だった
つづく
今まで高尾山には高校生になるまで、子供の時から
茉莉は晴斗や旭と一緒にそれぞれの親を
連れてたくさん来ていた。だから茉莉にとって、高尾山は珍しくもなく、
何度も来ていて馴染みがあった。高尾山の思い出は晴斗や旭、母親ともたくさんある。
だけど、茉莉にとってあの時の晴斗との思い出以上に心に残る高尾山での
思い出はなかった・・・。
高校生になった自分が今、また晴斗と一緒に朱色に輝く紅葉が風に乗って宙を舞う
景色を見ている。あの時もそうだった。そしてあの思い出が晴斗を好きになるきっかけに
なった。茉莉の中で鮮明にその景色が晴斗との大切な想い出が蘇ってきた。
あれはまだ茉莉が小学校にあがって晴斗と知り合ってすぐの頃の出来事だった.
旭が風邪をひいて、高熱を出して寝込んだのだ。当然茉莉はすごく心配で仕方なくずっと旭の傍にいた。
でも旭の熱が何日も下がらなくて茉莉は旭が心配で泣いていた。
旭の親が旭を大きな病院に連れて行くことになり、旭は風邪をこじらせて肺炎にかかっていると茉莉の母親から聞いた茉莉はすごくショックを受けた。
そのうち、旭は面会謝絶になり旭に何日も会えない日が続いた
茉莉は毎日泣いてご飯もろくに食べなくなった。そんな茉莉を心配した晴斗が
「薬王院にお守りを買いに行こうぜ」と茉莉に言ったのだ
茉莉はすぐに頷き親に内緒で二人で薬王院に行くことにした・・。
これが茉莉も晴斗も初めての高尾山であった。
だから子供二人だけで行くことに不安を覚えながらだけど、旭を助けたいという気持ちの方が勝っていた。そして小学1年生になったばかりの晴斗との
二人だけの冒険に茉莉は心のどこかでドキドキしていた。
「こっちで大丈夫?」ケーブルカーを降りて薬王院までの道のりを何度ももらった
パンフレットで確認しながら先に進む茉莉だが心配になり晴斗に聞いた。
「大丈夫だよ、うん。間違いないよ。はぐれないように手を繋ごうぜ」
そう言われて茉莉は晴斗と手を繋ぎ先に進む。人がまばらの長い道を
二人は手を繋いでひたすら歩いた。
かなりの長い時間歩いてすごく疲れてきた茉莉は「少し休もうよ」と晴斗に言ったが
「もう少しだから頑張ろうぜ」と言われ仕方なくまた歩くことにした
その時だった。風が吹き、二人が見たのは朱色の紅葉が宙をぐるぐると舞っている
幻想的な綺麗な景色だった
つづく
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