秋風に吹かれて

アオト★★

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第20話 「お化け屋敷の思い出」

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第20話 「お化け屋敷の思い出」

私達はお化け屋敷に並んでいた
30分はもう並び始めて経っていた。でもまだ入れない。
「やっぱり凄い行列だよね~」茉莉が先頭を見ながらいった。
「旭、お前もうお化け屋敷平気なのか?」晴斗が旭に声をかけた
茉莉は気がついてない。
旭 「晴斗・・」   晴斗「まだ苦手なのか?」
旭「うん・・」 晴斗「無理しない方がいいんじゃないの?」
旭  「でも、茉莉が楽しみにしてるし、大丈夫・・・」

それは旭たちが小学校6年生の卒業旅行に
遊園地に皆で行ったときの出来事だった・・。
5人グループでお化け屋敷に入ったとき
出口で旭がいない事に
気が付いた晴斗が一人でお化け屋敷の館内に戻り
真っ暗なお化け屋敷の館内の中で
旭が一人でうずくまっていたのを見つけたのだ・・。
旭は真っ暗な所が実は苦手で晴斗が発見した時は
両手が震えていて泣いていた
―――――――――――――
出口から入り走りながら旭を探した晴斗は
旭を見つけると小走りに走り旭に
懐中電灯を照らした
晴斗が旭に声をかけた
晴斗「はあはあ、旭、大丈夫かよ。お前・・もしかしてお化け屋敷入れないのか?
お化け屋敷が嫌いなら入る前にそう言えって」
旭「ひっく。ひっく。だって~みんなと一緒だから
大丈夫だと思ったんだもん・・でもみんな先に行っちゃうし
道がわかんなくなっちゃって(涙)」
ずっと泣いてる旭に晴斗は手を繋いでこういった
「はぐれないように手を繋いで出口に行くぞ。
俺が一緒にいるから大丈夫だからな」そう言い晴斗は旭と手を繋いで出口に向かった
無事に出口に出た2人は出口で待っていた茉莉たちと会えた。
そのとき「晴斗、ありがとう!!」旭がそう笑顔で言った。

気が付けばお化け屋敷の順番まであと3人まできていた。
「無理すんな」ボソッと晴斗が旭に言った
「・・・・・・」
「旭、晴斗もうすぐだね!!わくわくする!!」
茉莉はそう言った
晴斗「ごめん!俺、やっぱりお化け屋敷って苦手だわ
俺と旭はやめとくよ」
茉莉「えー!!?」
晴斗「ごめんな~。茉莉一人で入ってこいよ
俺達出口で待ってるから。行こうぜ」
そう言い晴斗は私の手を引いて列から抜けた。
旭「晴斗、また助けられたね」
私は晴斗をみて「ありがとう!!」って笑った。

つづく

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