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第十九話「優里の気持ち」
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虹色の夏―
第十九話「優里の気持ち」
俺と優里は優里の家の中に入った
優里は今、親戚の叔母さんと二人暮らしをしている。
そして叔母さんの家は一戸建てで俺の家から徒歩数分の距離にありすごく近かった
俺の家も戸建てだ。
ガチャ「あがって」優里は玄関のドアの鍵をあけると俺を部屋に招き入れた
俺は優里が用意してくれたスリッパを履き優里の部屋に入った。
優里の部屋は一階の奥にあった。畳の六畳一間の部屋だった。
ベッドと押し入れがあるほかには何もない殺風景な部屋。
カーテンの色は青。壁にはいろいろな風景や人物の写真が飾ってあった
その中に高校の時に俺と二人で映した写真もあった。
「適当にその辺に座って」優里に言われるまま畳の上に座った。
「それにしても、すごい写真だな、本当に優里はカメラが好きだもんな」
俺は部屋に飾ってある写真を眺めながら言った。
「そうよ、あたしはカメラが大好き!写真を撮ってるときは素のままの自分で
居られるから。」
「そっか。いいよな。俺には優里のように夢中になれる趣味ってあまりないから
お前が羨ましいよ」俺は優里を見ながら言った。
「そう?ありがとう。あたしね、隼人に出会えて人生変わった気がするの
隼人に出会ってからカメラが好きになった、色んな風景や人物に興味が湧くように
なったの。隼人に出会わなかったらずっと孤独だったから」そう優里は嬉しそうに言った。
「隼人、あのね、隼人の隣に座ってもいい?」優里が急に真面目な顔をして俺を見つめていた。
俺は「いいよ」って言った。「ありがとう」といい優里が俺の隣に座った。
急に部屋の空気が変わった気がした。
二人きりで密室にいることに俺は何の違和感も持たなかった
優里とはただの幼馴染だと俺は思っていたから。でも優里は違ったみたいだ。
------------------------------------------------―――――――――――――――
あたしは、隼人の隣に座った。今は誰もいない
二人きり、あたしは隼人を見つめた。
あたしの心臓はドキドキしていた。
「ねえ、あたし、カメラが好きだけど、カメラより夢中に今なってる
ものがあるの」優里が俺の顔を覗き込んだ・・・。
俺は一瞬ドキッとした。なんだ?優里ってこんなに可愛かったっけ?
俺の中で思考が一瞬停止した。でもすぐに思考が戻った。
「そうなんだ?」俺は冷静になってそう答えた。
「なんだと思う?あたしが今一番夢中になってること」
優里と俺の距離がすごくいつの間にか近かった・・・。
「えっと・・・。」俺が答えに迷ってるとカーテンがひらりと揺れて
風が部屋の中に吹き込んだ。俺の髪と優里の髪が風に揺れた
その時、優里からほのかないい匂いがした。香水の匂いかな?
俺は漠然とそんなことを考えた・・。
「あたしが今一番夢中になってるのは隼人だよ」
そう優里が俺の耳元で囁いた
「優里・・・・俺・・・」俺が何も言えなくなっていると優里が俺に覆いかぶさってきた
優里が俺の首に両手を回して俺に抱きついてきた・・。
「あたしは、ずっと隼人だけを見てきたの、隼人が好き!」
そういうと優里は俺にキスをした
俺は何も言えなくなってしまった・・。
優里の気持ちは昔から分かっていた。だけど、それに気づいてもずっと答えることは
出来なかった。
俺はまた思考が停止していた。
優里に抱きしめられたまま、俺は何も出来ずにその場にいるしかなかった。
部屋のカーテンが再び揺れた。
俺と優里の髪と洋服も揺れていた
つづく
第十九話「優里の気持ち」
俺と優里は優里の家の中に入った
優里は今、親戚の叔母さんと二人暮らしをしている。
そして叔母さんの家は一戸建てで俺の家から徒歩数分の距離にありすごく近かった
俺の家も戸建てだ。
ガチャ「あがって」優里は玄関のドアの鍵をあけると俺を部屋に招き入れた
俺は優里が用意してくれたスリッパを履き優里の部屋に入った。
優里の部屋は一階の奥にあった。畳の六畳一間の部屋だった。
ベッドと押し入れがあるほかには何もない殺風景な部屋。
カーテンの色は青。壁にはいろいろな風景や人物の写真が飾ってあった
その中に高校の時に俺と二人で映した写真もあった。
「適当にその辺に座って」優里に言われるまま畳の上に座った。
「それにしても、すごい写真だな、本当に優里はカメラが好きだもんな」
俺は部屋に飾ってある写真を眺めながら言った。
「そうよ、あたしはカメラが大好き!写真を撮ってるときは素のままの自分で
居られるから。」
「そっか。いいよな。俺には優里のように夢中になれる趣味ってあまりないから
お前が羨ましいよ」俺は優里を見ながら言った。
「そう?ありがとう。あたしね、隼人に出会えて人生変わった気がするの
隼人に出会ってからカメラが好きになった、色んな風景や人物に興味が湧くように
なったの。隼人に出会わなかったらずっと孤独だったから」そう優里は嬉しそうに言った。
「隼人、あのね、隼人の隣に座ってもいい?」優里が急に真面目な顔をして俺を見つめていた。
俺は「いいよ」って言った。「ありがとう」といい優里が俺の隣に座った。
急に部屋の空気が変わった気がした。
二人きりで密室にいることに俺は何の違和感も持たなかった
優里とはただの幼馴染だと俺は思っていたから。でも優里は違ったみたいだ。
------------------------------------------------―――――――――――――――
あたしは、隼人の隣に座った。今は誰もいない
二人きり、あたしは隼人を見つめた。
あたしの心臓はドキドキしていた。
「ねえ、あたし、カメラが好きだけど、カメラより夢中に今なってる
ものがあるの」優里が俺の顔を覗き込んだ・・・。
俺は一瞬ドキッとした。なんだ?優里ってこんなに可愛かったっけ?
俺の中で思考が一瞬停止した。でもすぐに思考が戻った。
「そうなんだ?」俺は冷静になってそう答えた。
「なんだと思う?あたしが今一番夢中になってること」
優里と俺の距離がすごくいつの間にか近かった・・・。
「えっと・・・。」俺が答えに迷ってるとカーテンがひらりと揺れて
風が部屋の中に吹き込んだ。俺の髪と優里の髪が風に揺れた
その時、優里からほのかないい匂いがした。香水の匂いかな?
俺は漠然とそんなことを考えた・・。
「あたしが今一番夢中になってるのは隼人だよ」
そう優里が俺の耳元で囁いた
「優里・・・・俺・・・」俺が何も言えなくなっていると優里が俺に覆いかぶさってきた
優里が俺の首に両手を回して俺に抱きついてきた・・。
「あたしは、ずっと隼人だけを見てきたの、隼人が好き!」
そういうと優里は俺にキスをした
俺は何も言えなくなってしまった・・。
優里の気持ちは昔から分かっていた。だけど、それに気づいてもずっと答えることは
出来なかった。
俺はまた思考が停止していた。
優里に抱きしめられたまま、俺は何も出来ずにその場にいるしかなかった。
部屋のカーテンが再び揺れた。
俺と優里の髪と洋服も揺れていた
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