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次の日、大翔は憂鬱な気分で朝食をとっていた。今日の昼休みに起こることを想像してはため息をつく。心配そうに母親が学校を休むかと聞くが、休んだら動画を流されるかもしれないという恐怖から大翔は母親の提案を断り家を出た。
2年になり快斗に彼女ができるまでは、学校まで2人で登校してた。けれど、快斗に彼女ができてからは大翔は1人で登下校をしていた。快斗以外に仲の良い友達がいないと言う訳ではなく、2年生の途中から他の友達の中に入って登校するのもなんとなく気まずさがあり遠慮していたのだ。
いつものように駅まで歩き電車に乗る。大翔の登校時間は、ちょうど通勤ラッシュと被っており、車内は会社員と学生でいつも満員になっている。入学当初は、絶対にいつか電車に入れずに遅刻すると思っていたが、慣れると満員電車もあまり気にならなくなった。人混みの中押されながらも扉の前の位置に立つことができた大翔は、ラッキーと思いながらスマホを取り出し最近お気に入りのゲームをしだした。
大翔がゲームに夢中になっていると、後ろから腰に手が当てられた。これだけ混んでいる電車だから仕方がないかと無視をしてゲームを続けていると、その手がどんどん下がっていき大翔の臀部に添えられる。
まさかと思い鼓動が早くなっていく。そんなはずないすぐにどくだろうと思い、後ろの手に集中しながらもゲームをし続けた。
何も反応のない大翔に気をよくしたのか手は大翔の臀部を揉みしだいていく。
そして、服の上から臀部の割れ目をなぞり大翔は昨日のことを思い出してしまう。
昨日の情事のせいか、そこをなぞられただけでゾワゾワとしたものが身体を走り抜け、ゲームどころではなくなってしまった。
身体を捻って手から逃れようとすると何を思ったのか、手が前に回ってきて抱き込まれるような体制になってしまった。どうすれば良いのかと大翔の頭は真っ白になり心臓が大きな音を立てる。
大翔が固まっている間に手がズボンのチャックを下ろし中に入り込んできた。下履きの上から撫でられ揉まれ、自分の意志とは逆に少しずつ硬くなるそれに絶望する。自分の耳に吐息がかかった。
自分を触っている人の息だろうし後ろを見れば顔もわかる。だが大翔は後ろを向くことができなかった。怖いと言う気持ちと、もしかしたら間違えなのではないか、夢なのではないか、と現実を逃避する気持ちが後ろを見てしまったら現実だと認めるしかないと思い見ることができなかったのだ。
ついに手が下履きの中にまで入ってきてしまった。冷たい手がぬるぬると自分のものを扱き、よく分からずに声が漏れそうになるが唇を噛み締め声を殺す。
もう少しで射性してしまう寸前で手が離れ大翔は安堵した。終わった。と思った次の瞬間今度はまた後ろに手が回ってきた。
自分の先走りでべとついた指が穴を揉み込むように触り始める。大翔は頑張って離れようとするがズボンの中にまで入ってしまっている手は抜けることはなかった。
しばらくすると一本の指が大翔の体内に入れられ抜き差しされた。そして何度かそれを繰り返すと、引っ掻くように内側を擦った。目に光が飛ぶような快感が走り、大翔は慌てて下を向いた。自分が射性していないことを確認し息をついた。
「気持ちかった?」
そう自分の耳元で囁かれ大翔は我に帰った。低い声から自分を触っていたのは男だとわかる。いつのまにか手もズボンの中から無くなっていた。頭を小さく横に振り、もうやめてくれと言う意志を込めてズボンを正した。
「次の駅で降りて、絶対だよ」
男の言葉に、大翔はまた頭を振る。
「男に痴漢されたってバレても良いの?」
男にまた囁かれ大翔の目に涙が滲んだ。男なのに男に痴漢されたって知られたら、親や友達からの目はどうなるんだろう。そんなことをぐるぐると考えていたら次の駅になってしまいドアが開き、後ろから押されるようにして降りてしまった。
降りる人が多く、誰が自分に声をかけた男が誰だか分からず人の流れに乗って移動する。しばらくぞろぞろと歩いていると改札口前の人気のない通路へ強い力で引っ張られた。引っ張られた先を見ると社会人風の背の高い男がおり「ついてきて」と囁いた。
男に連れられ駅を出ると見慣れない道を進んでいく男についていく。
男はマスクに眼鏡をかけており顔が分からない。スーツを着ているが会社は大丈夫なのだろうか、自分も学校を遅刻してしまうなと関係のないことを考えてしまう。
相変わらず心臓はバクバクと音を立てるが、外を歩くことで余裕ができたのか下着がべとついて気持ち悪いなどとよそごとを考えていた。
「ここ入ろっか」
男が自分の方を向き言ったので前を見ると、ビルのようなものが立っていた。目立つからとブレザーを脱がされネクタイも取られる。何が目立つんだと疑問に思ったが、何も言わず男のしたいようにさせた。
ビルの中に入るとパネルがあり男が触っているのを眺めていると、男がこちらを見て「行くよ」と言い自分の手を握り引っ張った。離してほしくて抵抗するが思ったよりも強い力で握られており諦める。
奥にあったエレベーターに乗ると男は8階のボタンを押し上に登り始める。
どこに行くのかと思いつつも緊張と恐怖で聞くことができず、大翔は手を繋いだままエレベーターを降りた。
部屋がたくさんあり番号が付いているのを見て大翔は思い当たるものがあった。
「ここ、ホテルじゃないだろうな。」
「んーん、ホテルだよ。」
「で、でもフロントとかなかったのに。」
「正確に言うとラブホテルだよ。初めてきたの?」
そう笑うように言って男はドアを開け大翔の腕を引き部屋に入れた。
「本当は今日仕事なんだけどさ、君みたいな子に会えたし休んじゃった、名前なんていうの?」
「いうわけないじゃないですか」
「ふーん、まぁ良いけどね」
荷物をドアの側に置かれ男の荷物もその横に置かれた。そのまま大翔は部屋の中に引っ張られ、中央に置かれたベットに押し倒された。
2年になり快斗に彼女ができるまでは、学校まで2人で登校してた。けれど、快斗に彼女ができてからは大翔は1人で登下校をしていた。快斗以外に仲の良い友達がいないと言う訳ではなく、2年生の途中から他の友達の中に入って登校するのもなんとなく気まずさがあり遠慮していたのだ。
いつものように駅まで歩き電車に乗る。大翔の登校時間は、ちょうど通勤ラッシュと被っており、車内は会社員と学生でいつも満員になっている。入学当初は、絶対にいつか電車に入れずに遅刻すると思っていたが、慣れると満員電車もあまり気にならなくなった。人混みの中押されながらも扉の前の位置に立つことができた大翔は、ラッキーと思いながらスマホを取り出し最近お気に入りのゲームをしだした。
大翔がゲームに夢中になっていると、後ろから腰に手が当てられた。これだけ混んでいる電車だから仕方がないかと無視をしてゲームを続けていると、その手がどんどん下がっていき大翔の臀部に添えられる。
まさかと思い鼓動が早くなっていく。そんなはずないすぐにどくだろうと思い、後ろの手に集中しながらもゲームをし続けた。
何も反応のない大翔に気をよくしたのか手は大翔の臀部を揉みしだいていく。
そして、服の上から臀部の割れ目をなぞり大翔は昨日のことを思い出してしまう。
昨日の情事のせいか、そこをなぞられただけでゾワゾワとしたものが身体を走り抜け、ゲームどころではなくなってしまった。
身体を捻って手から逃れようとすると何を思ったのか、手が前に回ってきて抱き込まれるような体制になってしまった。どうすれば良いのかと大翔の頭は真っ白になり心臓が大きな音を立てる。
大翔が固まっている間に手がズボンのチャックを下ろし中に入り込んできた。下履きの上から撫でられ揉まれ、自分の意志とは逆に少しずつ硬くなるそれに絶望する。自分の耳に吐息がかかった。
自分を触っている人の息だろうし後ろを見れば顔もわかる。だが大翔は後ろを向くことができなかった。怖いと言う気持ちと、もしかしたら間違えなのではないか、夢なのではないか、と現実を逃避する気持ちが後ろを見てしまったら現実だと認めるしかないと思い見ることができなかったのだ。
ついに手が下履きの中にまで入ってきてしまった。冷たい手がぬるぬると自分のものを扱き、よく分からずに声が漏れそうになるが唇を噛み締め声を殺す。
もう少しで射性してしまう寸前で手が離れ大翔は安堵した。終わった。と思った次の瞬間今度はまた後ろに手が回ってきた。
自分の先走りでべとついた指が穴を揉み込むように触り始める。大翔は頑張って離れようとするがズボンの中にまで入ってしまっている手は抜けることはなかった。
しばらくすると一本の指が大翔の体内に入れられ抜き差しされた。そして何度かそれを繰り返すと、引っ掻くように内側を擦った。目に光が飛ぶような快感が走り、大翔は慌てて下を向いた。自分が射性していないことを確認し息をついた。
「気持ちかった?」
そう自分の耳元で囁かれ大翔は我に帰った。低い声から自分を触っていたのは男だとわかる。いつのまにか手もズボンの中から無くなっていた。頭を小さく横に振り、もうやめてくれと言う意志を込めてズボンを正した。
「次の駅で降りて、絶対だよ」
男の言葉に、大翔はまた頭を振る。
「男に痴漢されたってバレても良いの?」
男にまた囁かれ大翔の目に涙が滲んだ。男なのに男に痴漢されたって知られたら、親や友達からの目はどうなるんだろう。そんなことをぐるぐると考えていたら次の駅になってしまいドアが開き、後ろから押されるようにして降りてしまった。
降りる人が多く、誰が自分に声をかけた男が誰だか分からず人の流れに乗って移動する。しばらくぞろぞろと歩いていると改札口前の人気のない通路へ強い力で引っ張られた。引っ張られた先を見ると社会人風の背の高い男がおり「ついてきて」と囁いた。
男に連れられ駅を出ると見慣れない道を進んでいく男についていく。
男はマスクに眼鏡をかけており顔が分からない。スーツを着ているが会社は大丈夫なのだろうか、自分も学校を遅刻してしまうなと関係のないことを考えてしまう。
相変わらず心臓はバクバクと音を立てるが、外を歩くことで余裕ができたのか下着がべとついて気持ち悪いなどとよそごとを考えていた。
「ここ入ろっか」
男が自分の方を向き言ったので前を見ると、ビルのようなものが立っていた。目立つからとブレザーを脱がされネクタイも取られる。何が目立つんだと疑問に思ったが、何も言わず男のしたいようにさせた。
ビルの中に入るとパネルがあり男が触っているのを眺めていると、男がこちらを見て「行くよ」と言い自分の手を握り引っ張った。離してほしくて抵抗するが思ったよりも強い力で握られており諦める。
奥にあったエレベーターに乗ると男は8階のボタンを押し上に登り始める。
どこに行くのかと思いつつも緊張と恐怖で聞くことができず、大翔は手を繋いだままエレベーターを降りた。
部屋がたくさんあり番号が付いているのを見て大翔は思い当たるものがあった。
「ここ、ホテルじゃないだろうな。」
「んーん、ホテルだよ。」
「で、でもフロントとかなかったのに。」
「正確に言うとラブホテルだよ。初めてきたの?」
そう笑うように言って男はドアを開け大翔の腕を引き部屋に入れた。
「本当は今日仕事なんだけどさ、君みたいな子に会えたし休んじゃった、名前なんていうの?」
「いうわけないじゃないですか」
「ふーん、まぁ良いけどね」
荷物をドアの側に置かれ男の荷物もその横に置かれた。そのまま大翔は部屋の中に引っ張られ、中央に置かれたベットに押し倒された。
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