死に戻ったのでもう過去の過ちは繰り返しません!!

なの

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「奏多が着なよ!」
「そうだよ、流石に奏多以外だと見れねー」
「なんでこんな露出激しいの買ってきたんだよ」

口々にクラスメイトが言いたい事を言う中

「いいよ、俺が着るから」

このままだと永遠に会話が終わらないだろうと奏多が折れる形で話はまとまった。
女装係の二人の安堵した表情と女子の嬉しそうな表情を見てため息をつく。

ふと、奏多が颯斗の方を向くと心配そうな顔と目が合い少し笑ってしまう。

自分が着るわけでもないのになんて顔してんだよ
颯斗の神妙な顔にそう思った。


「じゃあ折角だし衣装合わせてみようよ
サイズとかも合わなかったらダメだし」

クラスの中心的な女子がそう言ったことで衣装合わせをしようという話になる。
正直嫌だったが当日に着れなくても気まずい思いをするだろうと思い、奏多はそれを了承した。


「奏多、手伝うよ」

「おーあざす」

「お前らカップルかよウケる」


颯斗に声をかけられ内心動揺したが隠して返事をしたのに、クラスメイトにイジられ鼓動が早くなる。

「違うよ、奏多1人じゃドレス着れないでしょ?」

その言葉にクラスメイトは共感し、やじが飛ぶのはおさまったが奏多は自分の想いを否定されたように感じ胸が苦しくなった。




颯斗と共に教室を出て空き教室へ入る。
ドアを閉めて制服を脱ぐとドレスに腕を通すと、後ろから手が伸びてチャックやらリボンやらを颯斗が丁寧に整えた。
時々素肌に触れる手に奏多の鼓動は早まった。
顔が赤くなっていないか、鼓動が伝わっていないかと心配していると後ろから声がかかった。

「奏多ちょっと痩せすぎじゃない?
ほらこことかさ、腰も細すぎ、もっと食べなよ」

人差し指でと背中を撫でられ、奏多の体はぴくりと動いた。

「うるせーよ、ちゃんと筋肉あるからいいの
細マッチョだぜ?モテモテだわ」

「ははっ、そっか、、羨ましい限りですっ」

バンと背中を叩かれ着替えが終わった事を告げられる。
そのまま颯斗と教室に戻ると、他の女装係も服を着たようで写真大会になっていた。


「えー!奏多めちゃ似合うやん!
うちらより女子だよ、羨ましいー」
「奏多君可愛い!」
「なんか髪と脚だけ男でバグるわ」
「ウケる結構にあってる」
「てか露出多くね?」
「見ちゃダメなもの見てる気分」
「わかるー」
「今の奏多なら抱ける」
「きしょいこと言うな男子」

クラスメイトに好き勝手言われながら写真を撮ると名残惜しむ声を無視して制服に着替えた。









「あれで帰れば良かったのに」

「颯斗までふざけたこと言うなよ」

「えー?可愛かったよ?女装」

「はいはい、」

「信じてないだろそれ」


ホームルームが終わり奏多は颯斗と軽口を叩きながら下校していた。
女装の話になるが、颯斗に可愛いと言われ照れ臭くなり話題を変えようとした。

「それより、、」

「奏多は可愛い」

「へ?」

「俺、奏多が女だったら絶対好きだったわ
なんか今日確信した」

「は?」

「だって奏多が女装したの見てクラスの男達、奏多なら抱けるみたいなこと話してただろ?」

「いや、あれは冗談だろ」

「だとしてもさ、なんかちょっと嫉妬じゃないけどさ悔しいって言うかなんて言うか、、」

「、、、」

「そう思ったのね?
だから、奏多が女の子だったら今にでも告ってたかも」

そう颯斗は照れたように笑った。

「、、、、馬鹿なこと言うなよ」

そう言いはするが奏多の心臓はバクバクと音を立てて僅かに顔に熱が集まるのも感じた。

「うん、なんか馬鹿なこと言いたくなってさ、、、、じゃあ俺、今日塾だからここ曲がるわ」

「っおぉ、また」

「うん、また明日」


そう言って颯斗は爽やかな顔で交差点を曲がっていった。









颯斗は今俺がどんな気持ちかなんて全然気づいてないんだろうな、
俺の顔が夕日のせいで赤いんじゃなくて颯斗の言った言葉のせいだってことも気づいてないんだろうな。
そういう鈍感なとこも好きだけど。




女だったら好きだった、か



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