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第1章 始まりの受難
04-2 組織の施設
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次の地下七階は、階段から見て右手に第一会議室と第二会議室、前には事件資料室と情報管理室、左手にはコンピュータ機材倉庫と施設備品倉庫、振り返った時の階段の右には調査用具室、左には第二給湯室となっている。
そして地下八階。
来て驚いた。
目の前の広いスペースに、かなりの数の木がある。
広間は庭園風。鮮やかな芝生やベンチ、流れる水、小さな橋、生垣……。人工の木かと思った。触ってみたら本物そっくりの質感――いや本物だ、これ。
どうやら土を深くまで置いていて水もやっているんだろう。周りに水が流れているから、そこまで難しいことでもないのかな。ただ、光の当て方はかなり研究されてる……? そんな感じだ。
そんな地下八階には、階段を背にした状態で言うと、右手に二部屋分の大きさの食堂、前には食材貯蔵庫と食器倉庫、左手には大きな栽培ルームがあるらしい。振り返って階段の右に見えるのは土質・地質研究室で、左に見えるのは、掃除用具室。プレートにそう書かれてる。
中央の木の方を向いている僕に体ごと向いて、檀野さんが言った。
「ここの下の階は多目的倉庫。その下からはほぼ居住施設だ。そこは君とは関係ないから見て覚えなくていい」
「居住施設? 仲間のための、ですか?」
「まあ、そうだな。一生この組織の一員で居続けると誓った人達のための、安心のための施設。実際には死んだことになってる人なんかが、ここに住んでる、念のため顔を変えた状態でね」
「そっか、そういう人なら地上に住むのも難しいし。……もし外に出ることがあっても、怪しまれたら組織が潰れ兼ねない……?」
「大体そういうことだな。ま、あるやり方をすればできなくはないんだが……色々と面倒なことを背負うことになるからな。ちなみに俺は引き抜かれただけで、外に住んでるけど行き来できる、というようにしてもらってはいる」
「色んなパターンがあるんですね」
「そう。で、色々あると言えば……」
檀野さんはそこで、くふ、と笑った。
え、何、と僕は思ってしまった。心して聞く。
「一番やばいのが、病原体研究室って言ってね。この下の居住施設よりもさらに下にあるんだよ。そこはな、何か重度の細菌やウイルスの拡散の危険があった場合に、すぐに閉じ切って上階の者に感染させないようにするために一番下の部屋になってるんだ、しかも密閉装置も完全配備」
壇野さんが、驚け~っていう感じで言うのもあって、凄く危なそうに感じちゃったんだけど……。
「ええ? なんでそんな部屋がそもそも一緒くたにここの一番下に……」
「ふっ、吃驚するよな。でもまあ、そりゃあ、オーパーツとも関係してたら厄介だからだよ。こうすることで一か所でまとめて秘密を守れる」
しばらく考えた。なんでそれで病原体研究室をそこに、って。
考えてから――
「ああ、そっか」
と、やっと返事ができた。
納得に時間が掛かったのは、最初に『それってまずいんじゃ』と思ったからだ。だって、誰かにバレて何かあった時、被害が何倍にもなりそうだし。でも、多分凄く秘密保持に自信があるんだろうな。もしくは場所を移せばいいだけ? そういう判断かも。それならまあ――と思うに至ったからこその「ああ、そっか」だった。
「え、でも待って、てことは、そのオーパーツって――」
「ま、詳しい話はあとでな、正確に話をしてくれる人がいるから」
言われて、確かめるのは後回しということになった。
オーパーツ……。
そう言えば、それってどんな形をしてるんだろう。何由来のものなのか……。僕がマギウトっていう名前の超能力を使えるくらいだ、それも佐倉守一族が伝え、守っている力――。こんなのありえないと思ってた。それほどのことだ。何があっても不思議じゃない。
「というワケで、一通りの部屋紹介は済んだ、少し戻るぞ」
戻るためついて行きながら、聞いてみた。
「それで、僕はここでは、練習場でマギウトを学べばいいんですよね?」
「まあそうだな。でもまずは、第一給湯室で、ある人と話をする」
そして地下八階。
来て驚いた。
目の前の広いスペースに、かなりの数の木がある。
広間は庭園風。鮮やかな芝生やベンチ、流れる水、小さな橋、生垣……。人工の木かと思った。触ってみたら本物そっくりの質感――いや本物だ、これ。
どうやら土を深くまで置いていて水もやっているんだろう。周りに水が流れているから、そこまで難しいことでもないのかな。ただ、光の当て方はかなり研究されてる……? そんな感じだ。
そんな地下八階には、階段を背にした状態で言うと、右手に二部屋分の大きさの食堂、前には食材貯蔵庫と食器倉庫、左手には大きな栽培ルームがあるらしい。振り返って階段の右に見えるのは土質・地質研究室で、左に見えるのは、掃除用具室。プレートにそう書かれてる。
中央の木の方を向いている僕に体ごと向いて、檀野さんが言った。
「ここの下の階は多目的倉庫。その下からはほぼ居住施設だ。そこは君とは関係ないから見て覚えなくていい」
「居住施設? 仲間のための、ですか?」
「まあ、そうだな。一生この組織の一員で居続けると誓った人達のための、安心のための施設。実際には死んだことになってる人なんかが、ここに住んでる、念のため顔を変えた状態でね」
「そっか、そういう人なら地上に住むのも難しいし。……もし外に出ることがあっても、怪しまれたら組織が潰れ兼ねない……?」
「大体そういうことだな。ま、あるやり方をすればできなくはないんだが……色々と面倒なことを背負うことになるからな。ちなみに俺は引き抜かれただけで、外に住んでるけど行き来できる、というようにしてもらってはいる」
「色んなパターンがあるんですね」
「そう。で、色々あると言えば……」
檀野さんはそこで、くふ、と笑った。
え、何、と僕は思ってしまった。心して聞く。
「一番やばいのが、病原体研究室って言ってね。この下の居住施設よりもさらに下にあるんだよ。そこはな、何か重度の細菌やウイルスの拡散の危険があった場合に、すぐに閉じ切って上階の者に感染させないようにするために一番下の部屋になってるんだ、しかも密閉装置も完全配備」
壇野さんが、驚け~っていう感じで言うのもあって、凄く危なそうに感じちゃったんだけど……。
「ええ? なんでそんな部屋がそもそも一緒くたにここの一番下に……」
「ふっ、吃驚するよな。でもまあ、そりゃあ、オーパーツとも関係してたら厄介だからだよ。こうすることで一か所でまとめて秘密を守れる」
しばらく考えた。なんでそれで病原体研究室をそこに、って。
考えてから――
「ああ、そっか」
と、やっと返事ができた。
納得に時間が掛かったのは、最初に『それってまずいんじゃ』と思ったからだ。だって、誰かにバレて何かあった時、被害が何倍にもなりそうだし。でも、多分凄く秘密保持に自信があるんだろうな。もしくは場所を移せばいいだけ? そういう判断かも。それならまあ――と思うに至ったからこその「ああ、そっか」だった。
「え、でも待って、てことは、そのオーパーツって――」
「ま、詳しい話はあとでな、正確に話をしてくれる人がいるから」
言われて、確かめるのは後回しということになった。
オーパーツ……。
そう言えば、それってどんな形をしてるんだろう。何由来のものなのか……。僕がマギウトっていう名前の超能力を使えるくらいだ、それも佐倉守一族が伝え、守っている力――。こんなのありえないと思ってた。それほどのことだ。何があっても不思議じゃない。
「というワケで、一通りの部屋紹介は済んだ、少し戻るぞ」
戻るためついて行きながら、聞いてみた。
「それで、僕はここでは、練習場でマギウトを学べばいいんですよね?」
「まあそうだな。でもまずは、第一給湯室で、ある人と話をする」
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