3 / 17
3.俺の寿命
しおりを挟む
「ただいまー」
「ただいま…。」
「あれ?大丈夫?冬夜、顔が真っ青だよ?」
やべっ、さっき走ったのがやっぱまずかったか。
「だ、いじょうぶ…少し、休めば治る。」
すっかり忘れてた…。
「本当に?」
「うん。」
俺は、生まれたときから心臓病を持っていた。
小さい頃は、10歳まで生きられるかどうかと
言われていた。
前まで、激しい運動をしなければ
なんの心配もないくらい回復していたが、
病状が悪化して何もしなくても
発作が起こってしまうほど悪くなった
でも、桜に心配をかけるわけにはいかない。
今、こいつは自分の事でいっぱいいっぱいな
はずなんだ。
「……ははっ…」
「…冬夜?何笑って…。」
「冗談だよ」
「でも、顔色が…」
「俺、自分で顔色が変えられるんだ」
「嘘だ……」
そう、嘘だよ。
こんな子供みたいなわかりやすい嘘を
つくなんて正直、自分が馬鹿だとも思う。
でも、今はそれだけ桜に迷惑を
かけたくないんだ。
「ほら、早く寝るぞ。明日も早いし。」
「……うん」
「俺、ソファで寝るよ。」
「いいよ!私がソファで」
「いや、泊めてもらってるのこっちだし」
「じゃあ、一緒に寝る?」
「はぁ?」
「川の字で、あっ、二人だから、
えーとニの字か。ニの字で寝ようよ。」
「いや、さすがにそれは…」
「いいじゃん!」
「はぁ、わかったよ…。」
「ねえ、住まない?」
「どこに?」
「ここ。」
「はぁ!?」
「?家賃タダだよ」
「いや、そうゆう事じゃないだろ…」
「えー…」
えーじゃねえよ。
「ダメ?」
「別にダメってわけじゃないけど」
「じゃあ、決定!」
「なんで、二人で住みたいの?」
「寂しいんだよ。こんな静かな家で一人って」
まぁ、そうだよな…。
そんな事言われたらと断われねーじゃん。
「分かった。いいよ。」
「やった!」
「じゃあ、おやすみ。」
「うん。おやすみ。」
今日も寝ればおしまいだ。
俺の寿命がどんどん、どんどん
短くなって行く。
それと一緒に俺の、恐怖はどんどん、どんどん
大きくなって行く。怖い。
「ただいま…。」
「あれ?大丈夫?冬夜、顔が真っ青だよ?」
やべっ、さっき走ったのがやっぱまずかったか。
「だ、いじょうぶ…少し、休めば治る。」
すっかり忘れてた…。
「本当に?」
「うん。」
俺は、生まれたときから心臓病を持っていた。
小さい頃は、10歳まで生きられるかどうかと
言われていた。
前まで、激しい運動をしなければ
なんの心配もないくらい回復していたが、
病状が悪化して何もしなくても
発作が起こってしまうほど悪くなった
でも、桜に心配をかけるわけにはいかない。
今、こいつは自分の事でいっぱいいっぱいな
はずなんだ。
「……ははっ…」
「…冬夜?何笑って…。」
「冗談だよ」
「でも、顔色が…」
「俺、自分で顔色が変えられるんだ」
「嘘だ……」
そう、嘘だよ。
こんな子供みたいなわかりやすい嘘を
つくなんて正直、自分が馬鹿だとも思う。
でも、今はそれだけ桜に迷惑を
かけたくないんだ。
「ほら、早く寝るぞ。明日も早いし。」
「……うん」
「俺、ソファで寝るよ。」
「いいよ!私がソファで」
「いや、泊めてもらってるのこっちだし」
「じゃあ、一緒に寝る?」
「はぁ?」
「川の字で、あっ、二人だから、
えーとニの字か。ニの字で寝ようよ。」
「いや、さすがにそれは…」
「いいじゃん!」
「はぁ、わかったよ…。」
「ねえ、住まない?」
「どこに?」
「ここ。」
「はぁ!?」
「?家賃タダだよ」
「いや、そうゆう事じゃないだろ…」
「えー…」
えーじゃねえよ。
「ダメ?」
「別にダメってわけじゃないけど」
「じゃあ、決定!」
「なんで、二人で住みたいの?」
「寂しいんだよ。こんな静かな家で一人って」
まぁ、そうだよな…。
そんな事言われたらと断われねーじゃん。
「分かった。いいよ。」
「やった!」
「じゃあ、おやすみ。」
「うん。おやすみ。」
今日も寝ればおしまいだ。
俺の寿命がどんどん、どんどん
短くなって行く。
それと一緒に俺の、恐怖はどんどん、どんどん
大きくなって行く。怖い。
0
あなたにおすすめの小説
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
【3月中――完結!】
積み上がった伏線の回収目前!!
夫にも子どもにも、私は選ばれなかった。
長年の裏切りを抱え、離縁状を置いて家を出た――。
待っていたのは、凍てつく絶望。
けれど同時に、それは残酷な運命の扉が開く瞬間でもあった。
「夫は愛人と生きればいい。
今さら縋られても、裏切ったあなたを許す力など残っていない」
それでも私は誓う――
「子どもたちの心だけは、必ず取り戻す」
歪で、完全な幸福――それとも、破滅。
“石”に翻弄された者たちの、狂おしい物語。
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
あなたの片想いを聞いてしまった夜
柴田はつみ
恋愛
「『好きな人がいる』——その一言で、私の世界は音を失った。」
公爵令嬢リリアーヌの初恋は、隣家の若き公爵アレクシスだった。
政務や領地行事で顔を合わせるたび、言葉少なな彼の沈黙さえ、彼女には優しさに聞こえた。——毎日会える。それだけで十分幸せだと信じていた。
しかしある日、回廊の陰で聞いてしまう。
「好きな人がいる。……片想いなんだ」
名前は出ない。だから、リリアーヌの胸は残酷に結論を作る。自分ではないのだ、と。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
カメリア――彷徨う夫の恋心
来住野つかさ
恋愛
ロジャーとイリーナは和やかとはいえない雰囲気の中で話をしていた。結婚して子供もいる二人だが、学生時代にロジャーが恋をした『彼女』をいつまでも忘れていないことが、夫婦に亀裂を生んでいるのだ。その『彼女』はカメリア(椿)がよく似合う娘で、多くの男性の初恋の人だったが、なせが卒業式の後から行方不明になっているのだ。ロジャーにとっては不毛な会話が続くと思われたその時、イリーナが言った。「『彼女』が初恋だった人がまた一人いなくなった」と――。
※この作品は他サイト様にも掲載しています。
橘若頭と怖がり姫
真木
恋愛
八歳の希乃は、母を救うために極道・橘家の門を叩き、「大人になったら自分のすべてを差し出す」と約束する。
その言葉を受け取った橘家の若頭・司は、希乃を保護し、慈しみ、外界から遠ざけて育ててきた。
高校生になった希乃は、虚弱体質で寝込んでばかり。思いつめて、今まで養ってもらったお金を返そうと夜の街に向かうが、そこに司が現れて……。
15年目のホンネ ~今も愛していると言えますか?~
深冬 芽以
恋愛
交際2年、結婚15年の柚葉《ゆずは》と和輝《かずき》。
2人の子供に恵まれて、どこにでもある普通の家族の普通の毎日を過ごしていた。
愚痴は言い切れないほどあるけれど、それなりに幸せ……のはずだった。
「その時計、気に入ってるのね」
「ああ、初ボーナスで買ったから思い出深くて」
『お揃いで』ね?
夫は知らない。
私が知っていることを。
結婚指輪はしないのに、その時計はつけるのね?
私の名前は呼ばないのに、あの女の名前は呼ぶのね?
今も私を好きですか?
後悔していませんか?
私は今もあなたが好きです。
だから、ずっと、後悔しているの……。
妻になり、強くなった。
母になり、逞しくなった。
だけど、傷つかないわけじゃない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる