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4.嬉し泣き
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朝、目が覚めるとなぜか
桜が俺の上に乗っかっていた。
「…ちょっ!?」
「…ん?」
「……。」
「あ、おはよ?」
「おはよ?じゃねぇよ!なんでお前が
俺の上に居るんだよ!?」
「知らない?なんでだろうね。」
「… ハァ、早く顔洗ってこい。」
「はーい」
ったく、調子狂うな…。
「さてと、朝飯にするか。」
俺は、冷蔵庫を開ける。
「……。」
そして、閉める。
「桜。」
「何?」
「お前いつも何食ってんだ?」
「カップ麺。」
「はぁ?」
「カップ麺だよ?知らないの?」
「いや知ってるよ!毎日か?」
「うん。」
「……。」
「?」
「なんつー食生活してんだ!
それじゃ体に悪いから今日から俺が作る」
「…う、ん」
はっ!食のことになるとつい。
今日ならなんて言っちゃったけど
変に思われてないかな…。
「ありがとう」
「え?何が?」
「人が作った料理なんてしばらく
食べてなかったから楽しみ。」
「そっか、何が食べたい?」
「家庭的なのがいい」
「分かった」
「とりあえず朝はカップ麺しかないから
朝はそれを食べるか。」
「うん」
お湯を注ぎ3分経過。
「いただきます。」
「いただきまーす。」
何気に美味いな…。
俺が、食べているのは醤油ラーメンで、
桜が食べているのは塩ラーメンだ。
塩ラーメンの味も気になるな…。
「一口ちょうだい」
「いいよ」
「あ」
俺は、口を開いた。
「え、はい…。」
「モグモグ」
こっちも美味い。
「ありがと、はいっ」
俺はラーメンを箸で持ち、桜の口へ近づけた。
「へ!?…」
「あれ?もしかして嫌い?醤油ラーメン。」
「ううん、あ」
「はい」
「モグモグ」
俺は、桜の頬がほんのり赤くなっているのに
気が着いた。何故だろう…?
……!そうだ、さっきやったのは
もしかして、『あーん』というやつでは……?
「ごめん、桜…」
「?」
「ごちそうさまでした。」
「ごちそうでしたー!」
「急ぐぞ!遅れる」
「ま、まって」
「お父さん、お母さん行ってきす!」
「行ってきます。」
「早く!」
「走らなきゃ間に合わないよ!」
「あ…ごめん先行ってて」
「え、でも…」
「大丈夫すぐ追いつくから」
「分かった!」
桜はすごいいきおいで走って行った。
「はぁ……」
そうだった…走れないんだ。
走ったら死ぬかもしれないんだ。
でも、あいつに迷惑かけるわけにはいかない。
本当、俺って面倒だよな…。
やっぱり、この世界に俺は必要と
されていないのだろうか…。
「おーい!」
「!?なんでお前!」
「自転車借りてきたんだ。」
「え…?」
「後ろ乗って」
「いいよ、俺そんな軽くないよ?」
「大丈夫!私、怪力だから」
「……。ふっ、ははっ」
「何笑ってるの?」
「……。」
「あ、泣いてる」
嬉し涙?ほっとしたのかな?
「違う、笑ってるんだよ。」
「?」
「これが俺の最高の笑顔なんだよ」
「変なの。」
「ありがと。」
「ふふっ、変なの。」
桜が俺の上に乗っかっていた。
「…ちょっ!?」
「…ん?」
「……。」
「あ、おはよ?」
「おはよ?じゃねぇよ!なんでお前が
俺の上に居るんだよ!?」
「知らない?なんでだろうね。」
「… ハァ、早く顔洗ってこい。」
「はーい」
ったく、調子狂うな…。
「さてと、朝飯にするか。」
俺は、冷蔵庫を開ける。
「……。」
そして、閉める。
「桜。」
「何?」
「お前いつも何食ってんだ?」
「カップ麺。」
「はぁ?」
「カップ麺だよ?知らないの?」
「いや知ってるよ!毎日か?」
「うん。」
「……。」
「?」
「なんつー食生活してんだ!
それじゃ体に悪いから今日から俺が作る」
「…う、ん」
はっ!食のことになるとつい。
今日ならなんて言っちゃったけど
変に思われてないかな…。
「ありがとう」
「え?何が?」
「人が作った料理なんてしばらく
食べてなかったから楽しみ。」
「そっか、何が食べたい?」
「家庭的なのがいい」
「分かった」
「とりあえず朝はカップ麺しかないから
朝はそれを食べるか。」
「うん」
お湯を注ぎ3分経過。
「いただきます。」
「いただきまーす。」
何気に美味いな…。
俺が、食べているのは醤油ラーメンで、
桜が食べているのは塩ラーメンだ。
塩ラーメンの味も気になるな…。
「一口ちょうだい」
「いいよ」
「あ」
俺は、口を開いた。
「え、はい…。」
「モグモグ」
こっちも美味い。
「ありがと、はいっ」
俺はラーメンを箸で持ち、桜の口へ近づけた。
「へ!?…」
「あれ?もしかして嫌い?醤油ラーメン。」
「ううん、あ」
「はい」
「モグモグ」
俺は、桜の頬がほんのり赤くなっているのに
気が着いた。何故だろう…?
……!そうだ、さっきやったのは
もしかして、『あーん』というやつでは……?
「ごめん、桜…」
「?」
「ごちそうさまでした。」
「ごちそうでしたー!」
「急ぐぞ!遅れる」
「ま、まって」
「お父さん、お母さん行ってきす!」
「行ってきます。」
「早く!」
「走らなきゃ間に合わないよ!」
「あ…ごめん先行ってて」
「え、でも…」
「大丈夫すぐ追いつくから」
「分かった!」
桜はすごいいきおいで走って行った。
「はぁ……」
そうだった…走れないんだ。
走ったら死ぬかもしれないんだ。
でも、あいつに迷惑かけるわけにはいかない。
本当、俺って面倒だよな…。
やっぱり、この世界に俺は必要と
されていないのだろうか…。
「おーい!」
「!?なんでお前!」
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「え…?」
「後ろ乗って」
「いいよ、俺そんな軽くないよ?」
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「……。ふっ、ははっ」
「何笑ってるの?」
「……。」
「あ、泣いてる」
嬉し涙?ほっとしたのかな?
「違う、笑ってるんだよ。」
「?」
「これが俺の最高の笑顔なんだよ」
「変なの。」
「ありがと。」
「ふふっ、変なの。」
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