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八章 動画の反響
1.増えたお客さん
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「すみません。注文お願いします」
「あ、はい。少々お待ちください」
グルメバーガーを食べ終えた食器まとめていると、庭に向いて席に座っていた黒のライダースジャケット姿の男性客から、声がかかった。
片付けを途中で止めて、ポケットから端末を取り出しながらオーダーを取りに伺う。
「スペシャル全部盛りのセットで、ホットコーヒーとポテトでお願いします」
「はい。以上でよろしいでしょうか」
オーダーを繰り返して、確認。いつもとやることは変わらない。
送信ボタンを押したタイミングで、「すみません」庭への出入り口から声がかかった。
「あ、はい」
女性客が膝に乗せているチワワに吠えられながらオーダーを送信して戻ってくると、沙耶さんが片付けをしてくれていた。大丈夫だよ、とでも言うように手のひらを私に向ける。
カウンターから声がかかり、すぐに注文を取りに向かった。
YouTubeにとまり木の動画がアップロードされてから二週間ほどが経った。視聴回数は七万ほど。いいねは千。温かいコメントがたくさん。
≪行きたい! けど遠い・・・
≪めっちゃ美味しそう
≪旅行の計画を立てて、食べに行きます
≪まじで旨いよ。ここのパン。
行きたい、美味しい、そんな嬉しいコメントがついている。
その影響か、お客さんが増えた。
地元の人はいつでも来れるから、とパンだけを購入して帰るけれど、遠くから来た人はカフェを利用していく。そのため、フロアは私ひとりで回すことが不可能となった。
テーブルの片付けが遅れると、待っているお客さんを待たせる。だけどオーダーを取りに行くのを最優先にしているから、片付けに手が回らないときがある。
結局、キッチンは店長がひとりでやり、沙耶さんが手の空いたときに製造補助に入る形になった。
隣の空き地を駐車場にしているけど、以前より車や大型バイクの駐車が増えた。きちんと駐車場の順番を待ってくれる人はいいけれど、ルールー違反を犯す人もいる。畑の前に路駐をしてお店に来る人もいるらしく、地元の方から苦情というほどではないけれど、少し注意を受けることもあった。
店長は土地を探し、第二駐車場を作ろうかと検討している。
それと、スタッフの募集も考えていた。
年配者が多い土地柄、求人をしても人はなかなか集まらないけれど、近隣に住む主婦や、これをきっかけに移住を考えてくれる人がいるかもしれないと、期待を込めて。
意欲があれば、年齢問わず歓迎ですけどね、と店長は言っていた。
母にも連絡しておいた。URL付きのメッセージを送り、こういう職場だよと、伝えた。
すぐに視聴した母は、店長の人柄やパンを作る姿が見られて、良さそうな職場で安心した、と返信があった。
「依織ちゃんが生き生きした顔で働いていて、お母さん、泣きそうになったわ。お給料が安定した仕事の方が安心だと思ってたけど、依織ちゃんが楽しく働けて、生きがいを見つけられるようなお仕事の方がいいって、考えを改めたわ。無理はせず、頑張ってね。帰ってくるときは、お土産にとまり木のパンを買ってきてね。楽しみにしているわね」と。
動画の影響で以前より忙しくはなったけれど、心配していた母を安心させてあげられたのは良かったなと、気持ちが楽になった。
「おい。まだかよ」
イライラした声が聞こえてきた。
レジでエラーが出て、その対応を終えた直後のことだった。
「お客様、お待たせてしておりまして、申し訳ございません」
カップルらしき男女客から、十五分ほど前に注文を受けていた。
男性が声を荒らげ、明るい髪色の女性はスマホをスクロールしながらニヤニヤしている。
「なあ、待たせすぎじゃねえ? こっちは腹減らして遠くから来てやってんの。他にも行く所あるんだからさ、早く持ってこいよ」
とまり木はチェーン店じゃない。店長がひとりで、美味しい物を提供するために作ってくれている。だからどうしても時間がかかる。オーダーは可能な限り、順番通りに運び、テーブルすべての商品が同時に揃うように気遣って提供している。
カップルのオーダーは、エッグベーコンチーズバーガーセットと、ベーコンレタスチーズダブルバーガーセット。
パティは焼き上がるのに時間がかかる。しかも平日なのに、お客さんが多い。
時間がかかってしまうのは仕方がないし、あらかじめ時間がかかるとお伝えしている。
「お待ちいただいて申し訳ございません。キッチン見えますか? あそこでオーナーシェフが作って、順番にご提供しています」
「ああ? おっさんひとりでやってんの? 人入れろよ」
「田舎なので、募集をしてもなかなか人が来てくれないんです。でも、店長の作るものはどれも美味しいので、お客様の期待は裏切らないと思います」
私は必死で、でもへりくだりすぎないようにしながら、お客さんに納得してもらおうと言葉を重ねた。へりくだりですぎると、無理難題を言われてしまうのではないかと、警戒心が働いたからだった。
「言ったな。期待どおりじゃなかったら、覚えておけよ」
男の目がきらりと光る。男のセーターの上から見える、ゴールドのネックレスのように。
私は挑戦するような気持ちで声に力を込めた。
「期待して待っていてください。店長、見た目はタヌキの焼き物みたいですけど、本当に美味しい物を作ってくれるので」
それから五分ほどが経って、カップルのオーダー品をテーブルに並べた。
「大変、お待たせいたしました。熱くなっておりますので、お気をつけてお召し上がりください。ごゆっくりどうぞ」
「やっときた。おせーんだよ」
「もういいから。早く食べようよ」
ようやくスマホを置いた女性が弾んだ声で急かす。
男は舌打ちをしながらも、バーガーに手を伸ばした。
しばらくののち、さっきのカップルがレジに来た。
レジにいた私は、そのままカップルの会計をした。
「ありがとうございました」
どうでしたか? とは訊ねなかった。蒸し返したくなかったから。このまま文句を言わずにお店を出てくれたらな、と願う。
「おい!」
「はい!」
思わず私の肩が跳ね上がる。味に自信はあるけれど、もしかして口に合わなかったかな。どきどきしながら、男性の次の言葉を待った。
「おまえの言ったとおり、旨かったよ。タヌキみたいなおっさんに言っといてくれ」
言い捨てるような口調ながらも、満足そうな顔でカップルは帰って行った。
次回⇒2.予想外の来店客
「あ、はい。少々お待ちください」
グルメバーガーを食べ終えた食器まとめていると、庭に向いて席に座っていた黒のライダースジャケット姿の男性客から、声がかかった。
片付けを途中で止めて、ポケットから端末を取り出しながらオーダーを取りに伺う。
「スペシャル全部盛りのセットで、ホットコーヒーとポテトでお願いします」
「はい。以上でよろしいでしょうか」
オーダーを繰り返して、確認。いつもとやることは変わらない。
送信ボタンを押したタイミングで、「すみません」庭への出入り口から声がかかった。
「あ、はい」
女性客が膝に乗せているチワワに吠えられながらオーダーを送信して戻ってくると、沙耶さんが片付けをしてくれていた。大丈夫だよ、とでも言うように手のひらを私に向ける。
カウンターから声がかかり、すぐに注文を取りに向かった。
YouTubeにとまり木の動画がアップロードされてから二週間ほどが経った。視聴回数は七万ほど。いいねは千。温かいコメントがたくさん。
≪行きたい! けど遠い・・・
≪めっちゃ美味しそう
≪旅行の計画を立てて、食べに行きます
≪まじで旨いよ。ここのパン。
行きたい、美味しい、そんな嬉しいコメントがついている。
その影響か、お客さんが増えた。
地元の人はいつでも来れるから、とパンだけを購入して帰るけれど、遠くから来た人はカフェを利用していく。そのため、フロアは私ひとりで回すことが不可能となった。
テーブルの片付けが遅れると、待っているお客さんを待たせる。だけどオーダーを取りに行くのを最優先にしているから、片付けに手が回らないときがある。
結局、キッチンは店長がひとりでやり、沙耶さんが手の空いたときに製造補助に入る形になった。
隣の空き地を駐車場にしているけど、以前より車や大型バイクの駐車が増えた。きちんと駐車場の順番を待ってくれる人はいいけれど、ルールー違反を犯す人もいる。畑の前に路駐をしてお店に来る人もいるらしく、地元の方から苦情というほどではないけれど、少し注意を受けることもあった。
店長は土地を探し、第二駐車場を作ろうかと検討している。
それと、スタッフの募集も考えていた。
年配者が多い土地柄、求人をしても人はなかなか集まらないけれど、近隣に住む主婦や、これをきっかけに移住を考えてくれる人がいるかもしれないと、期待を込めて。
意欲があれば、年齢問わず歓迎ですけどね、と店長は言っていた。
母にも連絡しておいた。URL付きのメッセージを送り、こういう職場だよと、伝えた。
すぐに視聴した母は、店長の人柄やパンを作る姿が見られて、良さそうな職場で安心した、と返信があった。
「依織ちゃんが生き生きした顔で働いていて、お母さん、泣きそうになったわ。お給料が安定した仕事の方が安心だと思ってたけど、依織ちゃんが楽しく働けて、生きがいを見つけられるようなお仕事の方がいいって、考えを改めたわ。無理はせず、頑張ってね。帰ってくるときは、お土産にとまり木のパンを買ってきてね。楽しみにしているわね」と。
動画の影響で以前より忙しくはなったけれど、心配していた母を安心させてあげられたのは良かったなと、気持ちが楽になった。
「おい。まだかよ」
イライラした声が聞こえてきた。
レジでエラーが出て、その対応を終えた直後のことだった。
「お客様、お待たせてしておりまして、申し訳ございません」
カップルらしき男女客から、十五分ほど前に注文を受けていた。
男性が声を荒らげ、明るい髪色の女性はスマホをスクロールしながらニヤニヤしている。
「なあ、待たせすぎじゃねえ? こっちは腹減らして遠くから来てやってんの。他にも行く所あるんだからさ、早く持ってこいよ」
とまり木はチェーン店じゃない。店長がひとりで、美味しい物を提供するために作ってくれている。だからどうしても時間がかかる。オーダーは可能な限り、順番通りに運び、テーブルすべての商品が同時に揃うように気遣って提供している。
カップルのオーダーは、エッグベーコンチーズバーガーセットと、ベーコンレタスチーズダブルバーガーセット。
パティは焼き上がるのに時間がかかる。しかも平日なのに、お客さんが多い。
時間がかかってしまうのは仕方がないし、あらかじめ時間がかかるとお伝えしている。
「お待ちいただいて申し訳ございません。キッチン見えますか? あそこでオーナーシェフが作って、順番にご提供しています」
「ああ? おっさんひとりでやってんの? 人入れろよ」
「田舎なので、募集をしてもなかなか人が来てくれないんです。でも、店長の作るものはどれも美味しいので、お客様の期待は裏切らないと思います」
私は必死で、でもへりくだりすぎないようにしながら、お客さんに納得してもらおうと言葉を重ねた。へりくだりですぎると、無理難題を言われてしまうのではないかと、警戒心が働いたからだった。
「言ったな。期待どおりじゃなかったら、覚えておけよ」
男の目がきらりと光る。男のセーターの上から見える、ゴールドのネックレスのように。
私は挑戦するような気持ちで声に力を込めた。
「期待して待っていてください。店長、見た目はタヌキの焼き物みたいですけど、本当に美味しい物を作ってくれるので」
それから五分ほどが経って、カップルのオーダー品をテーブルに並べた。
「大変、お待たせいたしました。熱くなっておりますので、お気をつけてお召し上がりください。ごゆっくりどうぞ」
「やっときた。おせーんだよ」
「もういいから。早く食べようよ」
ようやくスマホを置いた女性が弾んだ声で急かす。
男は舌打ちをしながらも、バーガーに手を伸ばした。
しばらくののち、さっきのカップルがレジに来た。
レジにいた私は、そのままカップルの会計をした。
「ありがとうございました」
どうでしたか? とは訊ねなかった。蒸し返したくなかったから。このまま文句を言わずにお店を出てくれたらな、と願う。
「おい!」
「はい!」
思わず私の肩が跳ね上がる。味に自信はあるけれど、もしかして口に合わなかったかな。どきどきしながら、男性の次の言葉を待った。
「おまえの言ったとおり、旨かったよ。タヌキみたいなおっさんに言っといてくれ」
言い捨てるような口調ながらも、満足そうな顔でカップルは帰って行った。
次回⇒2.予想外の来店客
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