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沈みゆく意識の中で
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次の日、私は姫様とヴェロール、ディラスというメンツで話し合いが行われた。
議題はこうだ。
『誰が姫様を毒殺しようとしたのか』
私は無実であることが証明されたが、どうしても姫様を毒殺しようとした犯人が。そして、私に罪をなすりつけた犯人が同一犯なのかそうでないのか、そもそも誰なのか。
これらの点が分からなかったので、私達は話し合いを決行するに至った。
この議題を持ち出した時、最初に口を開いたのはディラスだった。
「んー、オレは隣国が関係してるのかなーって思うけどね」
「ほう、何故です?」
「だって、姫様って第一王女だから王位継承権持ってるじゃん」
「えぇ、そうですわね。それがどうかしたのかしら?」
「隣国の……アステアとかいう国が結構今この国に怯えてるらしいんだよね。理由は分かるよね?」
ディラスは私の方を向いて問いかける。
「……この国が急激な経済成長を遂げたから、ですか」
そう。この国……リエールはここ最近、急激に経済成長を遂げた。現国王が国外の貿易を盛んに行い始め、その結果莫大な利益を上げ、この国は経済成長を遂げることができたのだ。
「だからと言って姫様を毒殺しようとしても現状は変わらないでしょうに」
「いや、これが変わるんだなぁ」
「……つまり?」
「今の国王様はもうかなりお年を召してるでしょ。今のところは問題がないにせよ、王子が生まれず、姫様しか生まれなかったこの国の絶対的な王位継承権を持っているのは姫様。だから」
「……わたしを殺してしまえばこの国は王になる人物がいなくなり、国が混乱するのでは。密偵やアステアの息のかかった誰かを国王に仕立てあげることもできるかもしれない。そういう考えですの?」
「そ。……ま、オレの勝手な想像に過ぎないけどね」
そこまで聞いて、私は私なりに探し出した犯人候補の話をすることにした。これまで出てきた案とは全然違うものなのだけれど、私が疑っている人たちは十分に容疑者、そうでなくとも重要参考人として挙げるには妥当なところだろう。
「わたくし、疑いたくはないのですけれど……料理人の誰かがやったのではないかと思っています。……いえ、言い方が違います。姫様の食べるものに毒を入れることができるのは、わたくしでないなら料理人の誰かだけ。そう思いのですけれど、いかがでしょう?」
そう言うとディラスは「いや、それはないよ」と冷静に言い放った。
「だって、オレらも料理人が怪しいってのは皆真っ先に考えた。で、事情聴取とかアリバイ探しとかしたわけ。そしたら誰も犯人らしい人間はいなかった」
だからアイリスちゃん、料理人は犯人じゃないんだよ。
なるほどと思った。私なんぞが考えつくことは大抵他人が既に考えた、ありふれたことだったのだ。そこは納得だ。だがしかし。
そこで私はふと浮かんだ疑問を投げかける。
「……なら、わたくしを犯人に仕立て上げた者は誰なのでしょう」
「そう、それが分かんないんだよ。それこそが今回の話し合いのミソ。多分姫様を毒殺しようとしたのと同一犯なんだろうけどさ、そもそも向こうは何でアイリスちゃんのことを知ってるのかな」
「……言われてみれば」
「で、そこで出てくるのが裁判長なんじゃない?」
「……え?」
何故ここで裁判長の名が出たのか、私には皆目検討もつかなかった。でも、私を除いた人たちは全員うんうん頷いていて、裁判長の名前が出てきた理由を正しく理解しているようだった。そうでなくとも、裁判長になにかあるのだろうということは分かっているのだろう。
「だってさっき、ヴェロール様が言及した時、あからさまにたじろいでたじゃん。それにヴェロール様に裁判のことを伝えなかったのは、少しでもアイリスちゃんと関わりがある人物からなるべく遠ざけたかったからなんじゃない?どういう関係があるのかは分からないけど、やましいことが無いならもっと堂々としてるはずだよね。でも、裁判長は妙にたじろいでた。ってことは……黒幕のひとりなのかも、ってね」
「……あ、」
「……なるほど、確かに言われてみればそうですね。では、今頃地下牢に入れられていることでしょうし、後ほどじっくりゆっくり、優しくて聞いてみましょうかねぇ」
とても優しくするようには見えない冷めた笑みを浮かべながらヴェロールは言った。怖い。
その後少し話し合ったところで、今日のところは解散となった。
今日の話し合いで分かったこと(想像の域を出ないが)は大きくふたつ。
ひとつめ。
恐らく姫様を毒殺しようとした犯人は、隣国の関係者。絶対的な王位継承権を持つ姫様を殺してしまえばこの国は崩れると考えたのだろう。
ふたつめ。
私を陥れた犯人は、恐らく裁判長。直接は関係なくとも、何らかの形でこの事件に関わっているはずだ。詳しいことはヴェロールがじっくり優しく(するかどうかは定かではないが)聞いてくれるそうなのでここはハッキリするかもしれない。
そして、私の意思は少しずつ固まってきていた。
姫様毒殺事件の真相を解き明かすために、私ができること――否、すべきことが。
私はすべきことが見つかったので、私はそれを実行に移すことにした。
私がすべきと考えたのはこうだ。
『私自身が隣国に出向いて姫様毒殺未遂事件の容疑者、関係者を炙り出す』
そうと決まれば即行動。善は急げだ。
私は自室を出て、姫様の部屋に向かう。
本来であれば護身用にナイフやらなんやらを持っているのだが、さすがにこの時間に姫様のもとを訪ねるにあたり、ナイフやらを持っていれば問題になる。
しかもつい最近疑惑をかけられた私であればそれはなおさらだ。
私は何も持たず、自室を出た。
『2週間でケリをつけて姫様のもとに帰ります』
私はこの言葉を姫様の部屋までの道のりで数10回ほど練習した。本当は姫様にこんなことを言うのは嫌だ。離れたくない。
けれど、この行動が姫様を助け、そして幸せにすることができると信じ、私は決断に至ったのだ。
この角を曲がればあと少しで姫様の部屋だ。
そんなところまで来て、私はその角を曲がり――否、それは何者かによって阻まれたことでそれは叶わなかった。
片手でグッと手首をつかまれ、布で口を覆われた。独特な香り(草っぽい苦々しい香り)から察するに、これはきっと睡眠薬だ。
何者かは私の手首をつかんでいた手を離し、代わりに首筋に冷たい何かを押し当てた。
「……声を出したらどうなるか、分かるよな」
私にそれをひそひそと告げた何者かの声は、首筋に当たるモノよりも冷たく、凍えるようだ。ドスの効いた低い声だ。
「……」
私は無言で頷く。
「ならいい。……行くぞ」
どこに?という思いを込めて首を傾げれば、何者か(恐らく手のゴツゴツ感と声からして男だ)とは違う者がその意図を察し、答えた。
「どこって……着けば分かるでしょぉ」
妙に語尾が伸びる誘拐犯が一緒にいるみたいだ。恐らく誘拐犯はふたりだろう、と目星をつけることができた。
だが、私がこれからどこに連れて行かれるのかという点に関して答える気はないらしい。
私の脳内を、たくさんの後悔の念が駆け抜ける。
あぁ、なぜ今日この日に限って護身用のナイフやら催涙粉(もしもの時のためにクロームに作ってもらった)を置いてきてしまったんだ。私はアホか、馬鹿か。……いや、馬鹿でなない……はず。
なぜこの時までにカルラやドドリーからもらったお菓子を食べておかなかったんだ。乙女らしく「うふふふ……」なんて笑いながらそれが入った箱を撫でていた私を全力で殴ってやりたい。馬鹿か?……馬鹿か。
なぜ今日までに姫様とディラスのツーショットをもっとたくさん拝んでおかなかったのか。いけ好かないタラシ野郎だが、腹立たしいほどに顔はいい。姫様と並んでいると美男美女感が出るから、姫様とディラスのツーショットは好きだったのに。
なぜこれまでクロールのことを応援しなかったのか。ディラスなんかに姫様を奪われていいのかと問い詰め、ディラスとクロールの姫様を巡る三角関係を目指してもよかったのに。姫様が好きなのはディラスで、それは事実なのだけれど、姫様に「もしも」のことがあった時、真っ先に頼りにするのは薬師のクロールだ。それならば近くにいて欲しいと思うのは自然だ。……まぁ私の私利私欲(推しと推しが並ぶ瞬間を目撃し、あわよくばそれを写真に収めたいという邪な気持ち)のためでもあるのだが。
――なぜ、今日この日までにヴェロールにちゃんと想いを伝えなかったのか。彼は伝えてくれたのに。花祭りの時にくれたあの花はまだ私の部屋の花瓶に飾ってある。花は生き生きとみずみずしく咲いている。
仮にそれが告白ではなく友達として、あるいは第三者から見てのものだったならどれほどよかったことか。しかし現実は違った。彼は明確な意志を持って、私にブーゲンビリアを渡してくれた。それに応えたい気持ちは山々なのに、私が弱いから。
『私が幸せになったら姫様が不幸になる』
こう思って、ずっと彼に想いを伝えることを先延ばしにしたから。
姫様はそれを否定してくれた。でも、いくら姫様が言ったところで、これは揺るがぬ運命で、変わることの無い事実なのだからと諦めていた。――それが良くなかった。
まさか、こんな形で私の恋が終わるなんて思っていなかった。
暗く深いところに沈みゆく意識の中で、私は私自身を――この運命を強く恨んだ。
議題はこうだ。
『誰が姫様を毒殺しようとしたのか』
私は無実であることが証明されたが、どうしても姫様を毒殺しようとした犯人が。そして、私に罪をなすりつけた犯人が同一犯なのかそうでないのか、そもそも誰なのか。
これらの点が分からなかったので、私達は話し合いを決行するに至った。
この議題を持ち出した時、最初に口を開いたのはディラスだった。
「んー、オレは隣国が関係してるのかなーって思うけどね」
「ほう、何故です?」
「だって、姫様って第一王女だから王位継承権持ってるじゃん」
「えぇ、そうですわね。それがどうかしたのかしら?」
「隣国の……アステアとかいう国が結構今この国に怯えてるらしいんだよね。理由は分かるよね?」
ディラスは私の方を向いて問いかける。
「……この国が急激な経済成長を遂げたから、ですか」
そう。この国……リエールはここ最近、急激に経済成長を遂げた。現国王が国外の貿易を盛んに行い始め、その結果莫大な利益を上げ、この国は経済成長を遂げることができたのだ。
「だからと言って姫様を毒殺しようとしても現状は変わらないでしょうに」
「いや、これが変わるんだなぁ」
「……つまり?」
「今の国王様はもうかなりお年を召してるでしょ。今のところは問題がないにせよ、王子が生まれず、姫様しか生まれなかったこの国の絶対的な王位継承権を持っているのは姫様。だから」
「……わたしを殺してしまえばこの国は王になる人物がいなくなり、国が混乱するのでは。密偵やアステアの息のかかった誰かを国王に仕立てあげることもできるかもしれない。そういう考えですの?」
「そ。……ま、オレの勝手な想像に過ぎないけどね」
そこまで聞いて、私は私なりに探し出した犯人候補の話をすることにした。これまで出てきた案とは全然違うものなのだけれど、私が疑っている人たちは十分に容疑者、そうでなくとも重要参考人として挙げるには妥当なところだろう。
「わたくし、疑いたくはないのですけれど……料理人の誰かがやったのではないかと思っています。……いえ、言い方が違います。姫様の食べるものに毒を入れることができるのは、わたくしでないなら料理人の誰かだけ。そう思いのですけれど、いかがでしょう?」
そう言うとディラスは「いや、それはないよ」と冷静に言い放った。
「だって、オレらも料理人が怪しいってのは皆真っ先に考えた。で、事情聴取とかアリバイ探しとかしたわけ。そしたら誰も犯人らしい人間はいなかった」
だからアイリスちゃん、料理人は犯人じゃないんだよ。
なるほどと思った。私なんぞが考えつくことは大抵他人が既に考えた、ありふれたことだったのだ。そこは納得だ。だがしかし。
そこで私はふと浮かんだ疑問を投げかける。
「……なら、わたくしを犯人に仕立て上げた者は誰なのでしょう」
「そう、それが分かんないんだよ。それこそが今回の話し合いのミソ。多分姫様を毒殺しようとしたのと同一犯なんだろうけどさ、そもそも向こうは何でアイリスちゃんのことを知ってるのかな」
「……言われてみれば」
「で、そこで出てくるのが裁判長なんじゃない?」
「……え?」
何故ここで裁判長の名が出たのか、私には皆目検討もつかなかった。でも、私を除いた人たちは全員うんうん頷いていて、裁判長の名前が出てきた理由を正しく理解しているようだった。そうでなくとも、裁判長になにかあるのだろうということは分かっているのだろう。
「だってさっき、ヴェロール様が言及した時、あからさまにたじろいでたじゃん。それにヴェロール様に裁判のことを伝えなかったのは、少しでもアイリスちゃんと関わりがある人物からなるべく遠ざけたかったからなんじゃない?どういう関係があるのかは分からないけど、やましいことが無いならもっと堂々としてるはずだよね。でも、裁判長は妙にたじろいでた。ってことは……黒幕のひとりなのかも、ってね」
「……あ、」
「……なるほど、確かに言われてみればそうですね。では、今頃地下牢に入れられていることでしょうし、後ほどじっくりゆっくり、優しくて聞いてみましょうかねぇ」
とても優しくするようには見えない冷めた笑みを浮かべながらヴェロールは言った。怖い。
その後少し話し合ったところで、今日のところは解散となった。
今日の話し合いで分かったこと(想像の域を出ないが)は大きくふたつ。
ひとつめ。
恐らく姫様を毒殺しようとした犯人は、隣国の関係者。絶対的な王位継承権を持つ姫様を殺してしまえばこの国は崩れると考えたのだろう。
ふたつめ。
私を陥れた犯人は、恐らく裁判長。直接は関係なくとも、何らかの形でこの事件に関わっているはずだ。詳しいことはヴェロールがじっくり優しく(するかどうかは定かではないが)聞いてくれるそうなのでここはハッキリするかもしれない。
そして、私の意思は少しずつ固まってきていた。
姫様毒殺事件の真相を解き明かすために、私ができること――否、すべきことが。
私はすべきことが見つかったので、私はそれを実行に移すことにした。
私がすべきと考えたのはこうだ。
『私自身が隣国に出向いて姫様毒殺未遂事件の容疑者、関係者を炙り出す』
そうと決まれば即行動。善は急げだ。
私は自室を出て、姫様の部屋に向かう。
本来であれば護身用にナイフやらなんやらを持っているのだが、さすがにこの時間に姫様のもとを訪ねるにあたり、ナイフやらを持っていれば問題になる。
しかもつい最近疑惑をかけられた私であればそれはなおさらだ。
私は何も持たず、自室を出た。
『2週間でケリをつけて姫様のもとに帰ります』
私はこの言葉を姫様の部屋までの道のりで数10回ほど練習した。本当は姫様にこんなことを言うのは嫌だ。離れたくない。
けれど、この行動が姫様を助け、そして幸せにすることができると信じ、私は決断に至ったのだ。
この角を曲がればあと少しで姫様の部屋だ。
そんなところまで来て、私はその角を曲がり――否、それは何者かによって阻まれたことでそれは叶わなかった。
片手でグッと手首をつかまれ、布で口を覆われた。独特な香り(草っぽい苦々しい香り)から察するに、これはきっと睡眠薬だ。
何者かは私の手首をつかんでいた手を離し、代わりに首筋に冷たい何かを押し当てた。
「……声を出したらどうなるか、分かるよな」
私にそれをひそひそと告げた何者かの声は、首筋に当たるモノよりも冷たく、凍えるようだ。ドスの効いた低い声だ。
「……」
私は無言で頷く。
「ならいい。……行くぞ」
どこに?という思いを込めて首を傾げれば、何者か(恐らく手のゴツゴツ感と声からして男だ)とは違う者がその意図を察し、答えた。
「どこって……着けば分かるでしょぉ」
妙に語尾が伸びる誘拐犯が一緒にいるみたいだ。恐らく誘拐犯はふたりだろう、と目星をつけることができた。
だが、私がこれからどこに連れて行かれるのかという点に関して答える気はないらしい。
私の脳内を、たくさんの後悔の念が駆け抜ける。
あぁ、なぜ今日この日に限って護身用のナイフやら催涙粉(もしもの時のためにクロームに作ってもらった)を置いてきてしまったんだ。私はアホか、馬鹿か。……いや、馬鹿でなない……はず。
なぜこの時までにカルラやドドリーからもらったお菓子を食べておかなかったんだ。乙女らしく「うふふふ……」なんて笑いながらそれが入った箱を撫でていた私を全力で殴ってやりたい。馬鹿か?……馬鹿か。
なぜ今日までに姫様とディラスのツーショットをもっとたくさん拝んでおかなかったのか。いけ好かないタラシ野郎だが、腹立たしいほどに顔はいい。姫様と並んでいると美男美女感が出るから、姫様とディラスのツーショットは好きだったのに。
なぜこれまでクロールのことを応援しなかったのか。ディラスなんかに姫様を奪われていいのかと問い詰め、ディラスとクロールの姫様を巡る三角関係を目指してもよかったのに。姫様が好きなのはディラスで、それは事実なのだけれど、姫様に「もしも」のことがあった時、真っ先に頼りにするのは薬師のクロールだ。それならば近くにいて欲しいと思うのは自然だ。……まぁ私の私利私欲(推しと推しが並ぶ瞬間を目撃し、あわよくばそれを写真に収めたいという邪な気持ち)のためでもあるのだが。
――なぜ、今日この日までにヴェロールにちゃんと想いを伝えなかったのか。彼は伝えてくれたのに。花祭りの時にくれたあの花はまだ私の部屋の花瓶に飾ってある。花は生き生きとみずみずしく咲いている。
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『私が幸せになったら姫様が不幸になる』
こう思って、ずっと彼に想いを伝えることを先延ばしにしたから。
姫様はそれを否定してくれた。でも、いくら姫様が言ったところで、これは揺るがぬ運命で、変わることの無い事実なのだからと諦めていた。――それが良くなかった。
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