転生できずに地縛霊のままなんですけど……

朝羽ふる

文字の大きさ
11 / 12
東の大陸

オラつくあの娘は炎の龍なのです<3>

しおりを挟む
「えーと、ひたってるなか、お邪魔じゃましてもうわけないんすけど。そもそも八大霊龍はちだいれいりゅうっていうのは?」

 しんじられないというかおでヒュリアとアティシュリがてきます。

八大霊龍はちだいれいりゅうは、バシャルをまも八柱はちはしら守護龍しゅごりゅうさまのことだ! ニホンノトウキョウでおそわらなかったのか!」

 ヒュリアがキレ気味ぎみめてきました。

「ぜんぜん」

 キッパリ否定ひていです。
 まあ、たまななあつめるとてきてねがいをかなえてくれるりゅうってますけどね。

「ふん、よちよちのガキでも、ってることだぜぇ」

 アティシュリはあきれたふうはならします。

「じゃあ、耗霊もうりょうっていうのは?」

 あきれられても、ここはメンタルつよにして質問しつもんつづけなきゃです。

 数日前すじつまえ日本にほんから、こんなもりおくばされて。
 情報じょうほうといえば、オペにいさんとヒュリアからいたはなししだけ。
 スマホがあれば、今頃検索いまごろけんさくしまくってますわ。

 つまり、これは貴重きちょう情報収集じょうほうしゅうしゅうのチャンスといえるのです。
 しかも相手あいてはドラゴン。
 きっと人間にんげんない情報じょうほうまでってるにちがいありません。

 それにらぬは一生いっしょうはじってうじゃないですか。
 まあ一生いっしょうは、もうわってるんですけどねっ。

 かたをすくめたアティシュリは、溜息ためいききました。

「ったく、しょうがねぇなぁ、キャラメルのれいすこ講義こうぎしてやんよ。こころして拝聴はいちょうしやがれ。――いいか、耗霊もうりょうってのは、てめぇみたいにんだあとでも、こののこっちまった霊体れいたいのことをうんだ……」

 はい、ここからは★おしえて、アティシュリ先生せんせい!★のはじまりです。

 ひとかたには二通にとおりあります。
 ひとつが通常死つうじょうし、もうひとつが異常死いじょうしです。
 通常死つうじょうし寿命じゅみょう病気びょうき場合ばあいで、異常死いじょうし事故死じこしころされたりしたときの場合ばあいのことをいます。

 通常死つうじょうしんだひとは、七日間なのかかんこのにとどまったあとで、あの旅立たびだちます。
 一方いっぽう異常死いじょうしんだひとも、ほとんどは通常死つうじょうしおなじようにあのにいきますが、きているとき、このつよ執着しゅうちゃくしたひとは、あのけなくなってしまうこともあるそうです。
 そういう存在そんざいのことを耗霊もうりょうぶそうです。

 耗霊もうりょうは、自意識じいしき記憶きおくうしない、周囲しゅうい生命せいめい様々さまざま悪影響あくえいきょうあたえながら、どんどん成長せいちょうし、よりおおきな悪影響あくえいきょう拡散かくさんしていくわけです。
 そんな耗霊もうりょう浄化じょうかする役割やくわりっているのが八大霊龍はちだいれいりゅうなんだそうです。

 ちなみにウガリタ古代こだいバシャルの共通語きょうつうごです。
 現在げんざい共通語きょうつうごはフリギオです。

「――まあ、耗霊もうりょう浄化じょうかだけでなく、バシャルにつよ悪影響あくえいきょうあたえる“すべて”を排除はいじょするのが本当ほんとうのところだがよ」

「そ、それじゃあ、まさか……、ぼく浄化じょうかされる……、とか……?」

 もしかしてやされちゃうってこと……?
 心臓しんぞうバクバクです。
 うごいてねぇだろ、というツッコミ、ごもっともです。

「いいや。てめぇは耗霊もうりょうたが、耶宰やさいなんだろ。耶代やしろ儀方ぎほうにより召喚しょうかんされ、耶宰やさいになった耗霊もうりょうは、自意識じいしき記憶きおく取戻とりもどし、わるさをしなくなる。だから浄化じょうかする必要ひつようはねぇ」

 ふぃー、たすかったぁ。
 ヒュリアも心配しんぱいだったみたいで、大丈夫だいじょうぶってかんじでぼくかたきました。

「――ふん、だがな、元々もともと性癖せいへきわりいときは、容赦ようしゃなくしてやっからよ。そのへんは本人次第ほんにんしだいってことだ」

「いやだなぁ、ぼくわる人間にんげんじゃありませんでしたよ」

 アティシュリはうたがいのまなざしです。

「そ、それじゃあ、エフラトンってかたはどういうひとなんすか?」

「ああ、エフラトンか。サフのおとこでな、いつも仮面かめんをしてかおかくしてたんで『仮面かめん医聖いせい』なんて人間にんげんもいる。まあ、つまり医者いしゃだ。あいつにたすけられたもんかぞれねぇだろうな。目立めだつのがきらいで本名ほんみょうは、あまりられてねぇが、仮面かめん医聖いせいとしての伝説でんせつが、あちこちにのこってるはずだ」

 仮面かめん医聖いせいね。
 ヒュリアみたいに、おおたずものだったんでしょうか。
 そういえばむかしたような忍者にんじゃ映画えいがたような。

「すみません、アティシュリさまわたしもおたずねしたいことが……」

 おもいつめた表情ひょうじょうのヒュリア。

「なんでぇ。このアホのついでにこたえてやるぜ」

 アホぉ?
 アホちゃいまんねん、地縛霊じばくれいでんねんっ!
 まずい、このさきずっとアホばわりされそうながする……。

「あの……、わたし……」

 いよどむヒュリアにかってニヤリとするアティシュリ。

「――おめぇ、アトルカリンジャのことがりてぇんだろ?」

 ヒュリアは、こくりとうなずきます。

わたしは……、ずっと自分じぶんひとみおそれ、きらってきてきました。でもフェルハトさまおなじならば、このひとみきになれるかもしれないとおもったのです」

「ふん、そうか……。結論けつろんからやあ、アトルカリンジャってのは、病気びょうきだぜ」

病気びょうき!?」

「ああ、そうだ。先天的せんてんてきなもんで、赤銅しゃくどういろひとみってまれるあかぼう発現はつげんする。発症はっしょうするまで罹患者りかんしゃは、類稀たぐいまれ魔導まどう才能さいのう発揮はっきするが、発症はっしょうすると導迪デレフれて、一切いっさい魔導まどう使つかえなくなるそうだ。エフラトンのやつが、フェルハトをくわしく調しらべていたが、結局けっきょく原因げんいん治療法ちりょうほうもわからなかった」

 アティシュリは、そこでキャラメルをひとくちほうりこみます。

「さっきもったが、アトルカリンジャって名前なまえは、エフラトンがつけたんだ。『迂遠うえんきて、むしなおし』っていう妖精族ビレイ故事成語こじせいごから引用いんようしたわけだ。そうだなぁ、アトルカリンジャをフリギオにすんなら『迂直症うちょくしょう』ってのが適当てきとうかもしんねぇ」

迂直症うちょくしょう……、ですか……」

「ああ。迂直症うちょくしょうは、症例しょうれい極端きょくたんすくなくてよ。妖精族ビレイ歴史書れきししょに、わずかな記載きさいがあるだけで、病気びょうきなのかのろいなのか判断はんだんできないものとされていたらしい」

「――わたし以前いぜん三冠ビナル魔導師まどうしでしたが、断迪だんじゃくけいけて、冠導迪セフィル切断せつだんされ魔導まどう使つかえなくなりました。しかしおはなしをいたかぎりでは、けいけなくても、使つかえなくなっていたということですね」

「かかっ、そういうこった。断迪だんじゃくけい余計よけいってもんだ」

 はい、ここで★おしえて、アティシュリ先生せんせい!★の第二弾だいにだんです。

 断迪だんじゃくけいとは、魔導まどうのエネルギーがある世界せかい魔導師まどうし霊魂れいこんがある場所ばしょをつないでいるパスを切断せつだんする刑罰けいばつのことです。
 これをけると、エネルギーの供給きょうきゅうまり、ひと魔導まどう使つかえなくなります。

 ちなみに、魔導まどうのエネルギーがある世界せかいを『理気界ツメバルムダ』とい、魔導まどう使つかうためのエネルギーのことを『恃気エスラル』といます。
 また、ひと霊魂れいこんがある場所ばしょを『霊核ドゥル』とい、理気界ツメバルムダ霊核ドゥルをつないでいるパスを『導迪デレフ』といます。

 霊核ドゥル人間にんげん内的精神世界ないてきせいしんせかい存在そんざいする銀色ぎんいろ球体きゅうたいで、たましいうつわです。
 そして、そのなか理気界ツメバルムダひろがってるわけです。

 霊核ドゥル直径ちょっけい半分はんぶんにしためんには、理気地平ドゥルフクという透明とうめい平面へいめんがあり、そこが霊核ドゥル中心ちゅうしんになります。
 理気界ツメバルムダ理気地平ドゥルフクはさんで、上下じょうげふたつの半球はんきゅうかれています。

 理気地平ドゥルフクうえにある半球はんきゅうを『天位半球ユストユルクレ』とい、したにあるものを『地位半球アルトユルクレ』といます。
 
 天位半球ユストユルクレ中心ちゅうしんには、真白まっしろ樹木じゅもくのような導迪デレフ、つまり『冠導迪セフィル』があります。
 また天位半球ユストユルクレ上空じょうくうは、ここのつのかべによって10階層かいそう区分くぶんされています。

 魔導師まどうし魔導まどう修練しゅうれんしてレベルアップすると、冠導迪セフィル成長せいちょうし、かべ突破つきやぶってうへそうへとびていくわけです。
 まるで樹木じゅもくみきえだばしていくようなかんじです。

 冠導迪セフィル最頂部さいちょうぶ到達とうたつしている階層かいそう場所ばしょおうじて、魔導まどうちからつよさ、総量そうりょう持続時間じぞくじかん種類しゅるいなどがまります。
 もちろん冠導迪セフィルうえ階層かいそうびるほど、魔導師まどうしちからつよくなっていくわけです。

 最上位さいじょうい階層かいそうは『一冠ケテル』とばれ、位置的いちてきにも霊核ドゥルのてっぺんとなります。
 また理気地平ドゥルフクにもっともちか最下位さいかい階層かいそうは『十冠マルクト』とばれます。

 さっきヒュリアがった『三冠ビナル』の魔導師まどうしというのは、うえから三番目さんばんめ階層かいそうににまで冠導迪セフィル到達とうたつしている魔導師まどうしのことをしているわけです。

 一方いっぽう地位半球アルトユルクレですけど、形状けいじょう天位半球ユストユルクレとそっくりですが、きがぎゃくで、したかって階層かいそうかさなっています。
 つまりしたくほど高位こうい階層かいそうとなるのです。

 また、地位半球アルトユルクレ導迪デレフは、やはり理気地平ドゥルフク中心ちゅうしんにありますが、いろ真黒まっくろ樹木じゅもくのようにしたむかって成長せいちょうしていきます。
 このくろ導迪デレフは『壇導迪クルファ』とばれています。

 冠導迪セフィル壇導迪クルファ理気地平ドゥルフクはさんで、線対称せんたいしょう位置いちにあり、完全かんぜん正反対せいはんたい方向ほうこう成長せいちょうしていくことになるのです。

 なので、地位半球アルトユルクレでの最上位さいじょういは『一壇バチカル』よばれてはいますが、位置的いちてきには霊核ドゥルそこにあるわけです。
 また最下位さいかい階層かいそうは『十壇キムラヌト』とばれますが、位置的いちてきには霊核ドゥル中心ちゅうしん一番近いちばんちかいということになります。

 ところで、なぜ霊核ドゥル上下じょうげ半球はんきゅうかれているのかというと、それぞれ取得しゅとくできるエネルギーがちがうからなのです。
 天位半球ユストユルクレからは魔導まどうもとである『恃気エスラル』が取得しゅとくできますが、地位半球アルトユルクレからは、『英気マナ』というべつのエネルギーが取得しゅとくされます。

 ちなみに恃気エスラルいろ青色あおいろで、英気マナ赤色あかいろです。
 
 ただ、魔導師まどうし英気マナかんしては、あまり修練しゅうれんしません。
 それは英気マナ恃気エスラル補助的ほじょてきなエネルギーだからです。

 そのため、ほとんどの魔導師まどうし平均へいきんして『八壇ケムダ』まで壇導迪クルファ成長せいちょうさせた時点じてんで、地位半球アルトユルクレでの修練しゅうれんをやめてしまいます。
 これは魔導まどう修練しゅうれんが、おも恃気エスラル成長せいちょう目標もくひょうとしているからです。

 魔導師まどうし自分じぶん能力のうりょく相手あいてつたえるとき、天位半球ユストユルクレ階層かいそう名称めいしょうである『冠位ジルヴェ』だけをい、地位半球アルトユルクレの『壇位スナク』のことをわないのは、これが理由りゆうだそうです。

 いやいや、はなしいてはみたものの、複雑ふくざつすぎてあたまいたくなりました。
 ただまあ、魔導師まどうし恃気エスラル英気マナというふたつのエネルギーで魔導まどうおこなってるってことはわかりました。

「では、フェルハトさま魔導まどう使つかえなかったということですか?」

「そうだといてぇところだが、実際じっさいちがっててよ。――歴史書れきししょには、アトルカリンジャで導迪デレフうしなったもの一切いっさい魔導まどう使つかうことができないってかれてたんだが、フェルハトはちがったのよ」

 ヒュリアののどが、ゴクリとおとてました。

「エフラトンの診断しんだんじゃ、アトルカリンジャになったものなかにも、例外的れいがいてきなにかのきっかけで、一種類いっしゅるいだけだが、魔導まどう使つかえるもの出現しゅつげんするのかもしれねぇってことでよ。それがフェルハトだったってわけだ。ただし、どのじゅつ使つかえるかは、そいつの運命次第うんめいしだいらしい」

「――じ、じつわたし錬金術れんきんじゅつ使つかえるんです!」

 気味ぎみうったえるヒュリア。

「そうか。おめぇもフェルハトとおな例外れいがいってわけか。――『因果律いんがりつ』ってのは、相変あいかわらず面白おもしれえことをするもんだな」

 アティシュリは悪戯小僧いたずらこぞうみたいなかおでヒュリアをながめます。

「フェルハトは亢躰術こうたいじゅつ使つかえてたんだぜ……」

 そうって、記憶きおくさぐるようにじるアティシュリ。

 『亢躰術こうたいじゅつ』っていうのは、自分じぶん身体能力しんたいのうりょく向上こうじょうさせる魔導まどうのようです。
 つまりバフですな。

「このアトルカリンジャっていう病気びょうきには、さらに面白おもしれ症状しょうじょうがあってな。罹患りかんしゃは、例外的れいがいてき自分じぶん使つかえる唯一ゆいつ術法じゅつほうを、一時的いちじてきではあるが、『一冠ケテル』のさらに上位じょういである『領域りょういき』にまで昇華しょうかさせることができちまうんだよ」

一冠ケテル』のさらにうえ……。理気界ツメバルムダには、そんなところがあるんですか?」

「ああ、人間にんげんには到達とうたつするのは不可能ふかのうとされてっから、階層かいそう区別くべつして『領域りょういき』とばれてんのよ」

領域りょういき……、はじめてきました……」

「まあ、人間にんげんってるやつは、バシャル全体ぜんたいでも片手かたてかぞえられるぐれぇしかいねぇだろうぜ」

「その『領域りょういき』に到達とうたつすると、どんなことになるのでしょうか?」

「そうだな。――亢躰こうたいじゅつが、魔導まどう初歩しょほだってことはってんだろ?」

「はい」

「フェルハトは『領域りょういき』に到達とうたつすることで、初歩しょほじゅつを、至高しこうじゅつえちまったんだよ。あいつの亢躰こうたいじゅつすさまじさといったら……。くやしいが、おれたち霊龍れいりゅうでさえかなわなかった……」

 このオラついたドラゴンがけをみとめるなんて、ちょっとびっくりです。
 フェルハトって、どんだけつよかったのさ……。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

チート魅了スキルで始まる、美少女たちとの異世界ハーレム生活

仙道
ファンタジー
 ごく普通の会社員だった佐々木健太は、異世界へ転移してして、あらゆる女性を無条件に魅了するチート能力を手にする。  彼はこの能力で、女騎士セシリア、ギルド受付嬢リリア、幼女ルナ、踊り子エリスといった魅力的な女性たちと出会い、絆を深めていく。

この世界の攻略本を拾った俺、この世界のモブな事を知る〜ヒロイン?の自由と幸せの為に最強を目指そうと思う〜

シャルねる
ファンタジー
このヒロイン? っていうのはなんで全員が全員一回は不幸な目に遭うんだよ  数日前、両親が死んでしまった。  家族が居なくなってしまった俺は、まだ現実を受け入れられておらず、気がついたら、母さんと父さんとの思い出の場所である花畑に足を運んでいた。  多分、一人になりたかったんだと思う。  村のみんなは俺がまだ12歳という若さで一人になってしまったから、と色々と優しく声をかけてくれるが、村の人達に優しく話しかけられる度に、現実を思い出してしまって嫌だったんだ。 「……なんだ? あれ」  そんな時に見つけた一冊の本が俺の全てを変えた。……変えてくれた。  その本のせいで知りたくないことも知ってしまったりもしたが、誰かが不幸になると知ってしまった以上は死んでしまった両親に自分が死んだ時に顔向けできるように、とヒロインって人たちを助けられるように攻略本を頼りに努力を続け、この世界の本来の主人公よりも更に強くなり、ゲームのことなんて何も知らないままヒロイン全員を救う……そんな話。

スキル【収納】が実は無限チートだった件 ~追放されたけど、俺だけのダンジョンで伝説のアイテムを作りまくります~

みぃた
ファンタジー
地味なスキル**【収納】**しか持たないと馬鹿にされ、勇者パーティーを追放された主人公。しかし、その【収納】スキルは、ただのアイテム保管庫ではなかった! 無限にアイテムを保管できるだけでなく、内部の時間操作、さらには指定した素材から自動でアイテムを生成する機能まで備わった、規格外の無限チートスキルだったのだ。 追放された主人公は、このチートスキルを駆使し、収納空間の中に自分だけの理想のダンジョンを創造。そこで伝説級のアイテムを量産し、いずれ世界を驚かせる存在となる。そして、かつて自分を蔑み、追放した者たちへの爽快なざまぁが始まる。

パワハラで会社を辞めた俺、スキル【万能造船】で自由な船旅に出る~現代知識とチート船で水上交易してたら、いつの間にか国家予算レベルの大金を稼い

☆ほしい
ファンタジー
過労とパワハラで心身ともに限界だった俺、佐伯湊(さえきみなと)は、ある日異世界に転移してしまった。神様から与えられたのは【万能造船】というユニークスキル。それは、設計図さえあれば、どんな船でも素材を消費して作り出せるという能力だった。 「もう誰にも縛られない、自由な生活を送るんだ」 そう決意した俺は、手始めに小さな川舟を作り、水上での生活をスタートさせる。前世の知識を活かして、この世界にはない調味料や保存食、便利な日用品を自作して港町で売ってみると、これがまさかの大当たり。 スキルで船をどんどん豪華客船並みに拡張し、快適な船上生活を送りながら、行く先々の港町で特産品を仕入れては別の町で売る。そんな気ままな水上交易を続けているうちに、俺の資産はいつの間にか小国の国家予算を軽く超えていた。 これは、社畜だった俺が、チートな船でのんびりスローライフを送りながら、世界一の商人になるまでの物語。

ハズレスキル【地図化(マッピング)】で追放された俺、実は未踏破ダンジョンの隠し通路やギミックを全て見通せる世界で唯一の『攻略神』でした

夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ちだったユキナガは、戦闘に役立たない【地図化】スキルを理由に「無能」と罵られ、追放された。 しかし、孤独の中で己のスキルと向き合った彼は、その真価に覚醒する。彼の脳内に広がるのは、モンスター、トラップ、隠し通路に至るまで、ダンジョンの全てを完璧に映し出す三次元マップだった。これは最強の『攻略神』の眼だ――。 彼はその圧倒的な情報力を武器に、同じく不遇なスキルを持つ仲間たちの才能を見出し、不可能と言われたダンジョンを次々と制覇していく。知略と分析で全てを先読みし、完璧な指示で仲間を導く『指揮官』の成り上がり譚。 一方、彼を失った勇者パーティは迷走を始める……。爽快なダンジョン攻略とカタルシス溢れる英雄譚が、今、始まる!

玲子さんは自重しない~これもある種の異世界転生~

やみのよからす
ファンタジー
 病院で病死したはずの月島玲子二十五歳大学研究職。目を覚ますと、そこに広がるは広大な森林原野、後ろに控えるは赤いドラゴン(ニヤニヤ)、そんな自分は十歳の体に(材料が足りませんでした?!)。  時は、自分が死んでからなんと三千万年。舞台は太陽系から離れて二百二十五光年の一惑星。新しく作られた超科学なミラクルボディーに生前の記憶を再生され、地球で言うところの中世後半くらいの王国で生きていくことになりました。  べつに、言ってはいけないこと、やってはいけないことは決まっていません。ドラゴンからは、好きに生きて良いよとお墨付き。実現するのは、はたは理想の社会かデストピアか?。  月島玲子、自重はしません!。…とは思いつつ、小市民な私では、そんな世界でも暮らしていく内に周囲にいろいろ絆されていくわけで。スーパー玲子の明日はどっちだ? カクヨムにて一週間ほど先行投稿しています。 書き溜めは100話越えてます…

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

最弱無双は【スキルを創るスキル】だった⁈~レベルを犠牲に【スキルクリエイター】起動!!レベルが低くて使えないってどういうこと⁈~

華音 楓
ファンタジー
『ハロ~~~~~~~~!!地球の諸君!!僕は~~~~~~~~~~!!神…………デス!!』 たったこの一言から、すべてが始まった。 ある日突然、自称神の手によって世界に配られたスキルという名の才能。 そして自称神は、さらにダンジョンという名の迷宮を世界各地に出現させた。 それを期に、世界各国で作物は不作が発生し、地下資源などが枯渇。 ついにはダンジョンから齎される資源に依存せざるを得ない状況となってしまったのだった。 スキルとは祝福か、呪いか…… ダンジョン探索に命を懸ける人々の物語が今始まる!! 主人公【中村 剣斗】はそんな大災害に巻き込まれた一人であった。 ダンジョンはケントが勤めていた会社を飲み込み、その日のうちに無職となってしまう。 ケントは就職を諦め、【探索者】と呼ばれるダンジョンの資源回収を生業とする職業に就くことを決心する。 しかしケントに授けられたスキルは、【スキルクリエイター】という謎のスキル。 一応戦えはするものの、戦闘では役に立たづ、ついには訓練の際に組んだパーティーからも追い出されてしまう。 途方に暮れるケントは一人でも【探索者】としてやっていくことにした。 その後明かされる【スキルクリエイター】の秘密。 そして、世界存亡の危機。 全てがケントへと帰結するとき、物語が動き出した…… ※登場する人物・団体・名称はすべて現実世界とは全く関係がありません。この物語はフィクションでありファンタジーです。

処理中です...