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東の大陸
龍とはらすかす姫<1>
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「それで引越しと食堂だが、具体的にどうするんだ、ツクモ」
一口お茶をすすったヒュリアが、あくまでも冷静な口調で聞いてきました。
引越宣言から一夜明けた翌日の昼食後、これからの方針を決める会議を開くことにしたのでして。
高級感のある重厚な四人がけのテーブルにはヒュリアとアティシュリが着席していて、いつものように食後のお茶をちょうど今提供したところです。
「まずは耶代をどこへ『転居』させるかを決めなきゃいけないね。それと食堂の店長と従業員も必要になると思うんだ」
『建替』で『食堂』になった『耶代』は、外見的には北海道にある赤レンガ倉庫に似てます。
あそこまでカッコ良くは、ないですけど。
一方、内部構造はどうかといえば、玄関から両開きの扉を開けて中に入ると、四人掛けテーブル席が12とカウンター席が10設えられたホールが広がります。
また西の壁には硝子の入った窓があり、外の景色を眺めることができます。
ヒュリアの話だと、こんなに薄く透明な硝子は初めて見たということでした。
カウンターの奥にある東側の壁を隔てた向こうはクローズドキッチンで、その北側には東西に走る廊下があり、廊下を挟んだ向かいには、元の丸太小屋にあったダイニングがそのまま残されています。
もちろんお風呂とトイレもそのままです。
キッチンとダイニングの間にある廊下は、ホールから屋敷の奥まで伸びていて、最終的には裏口と二階への階段に行着くことになります。
そして二階に上がると、中央に廊下があり、その両脇に各部屋が並んでるっていう間取りが現われます。
部屋は全部で五つあり、その内訳は、アティシュリ、ジョルジ、ヒュリアの個人部屋とゲストルーム、錬成室となっております。
食堂ホールの内装は、僕が生きているとき、よく通っていた近所の洋食屋さんに、よく似ています。
くすんだ赤い“バア”の壁、木製の天井と床、そこかしこに吊るされたランプ、重厚なテーブルや椅子、それらが良い感じの雰囲気を醸しだしていて、グルメサイトだったら大人の隠れ家的なレストラン、なんて紹介してくれそうな仕上がりなのです。
そんな御洒落なホールで、人間とドラゴンと地縛霊が会議をしているわけです。
知らん人が聞いたら、どういうシチュよ?ってツッコみたくなりますよね。
「タヴシャンのやつが転居先について、てめぇに何か言ってやがったよな」
いつものようにアティシュリ様は、お茶の代わりに本日分のキャラメルを一粒ずつ噛みしめ、堪能してらっしゃいます。
「ええ。食堂をやるんなら、それなりに大きくて、最近できたような街が良いんじゃないかってことでしたよ。小いのや、古くからあるのは人間関係が密なんで、新参者は目立ちますからね。大きいか、新しいなら人間関係が希薄なんで、それほど怪しまれることはないってわけです」
ホールの隅にある客用のトイレからジョルジのエズく声が響いてきます。
お昼に出した牛肉と香味野菜の春巻きを、なんとか完食したのは良いんですが、やっぱり気持ち悪くなったみたいでして……。
でも、エズくだけでゲロってはいけないのです。
アティシュリから、吐出すなって厳命を受けてますからね。
でもあれ、絶対吐いてるよね。
しかし、いくらリバース寸前だったからって、客用のトイレはダメだろ。
あとで説教だな。
昨日、盟友の欄のアティシュリの下に名前を連ねることになったジョルジは、引越宣言の後、急にフラフラし始め、その場に座込んでしましいます。
そしてすぐに、遊び疲れた子供みたいに眠ってしまいました。
予想通り、耶代に力を持ってかれたようです。
結果、ドラゴン姉さんが肩に担いで二階に運び、ジョルジの名札がついた部屋のベッドに寝かされたのでした。
会議の開催が今日に持越されたのは、偏にジョルジが寝込んだせいなのです。
一応、ジョルジも『耶代』の住人になったんですから、無視して引越を進めるわけにはいきませんからね。
ちゃんと彼のthoughtも聞かないと。
さっきからずっと嘔吐してますけどね。
今はこんなですけど起抜けジョルジは、『耶代』の機能である『休養』で完璧に体力を回復し、血色も良く溌剌としてたんです。
追出される心配が無くなったんで、気持ちが安定したんでしょう。
まあそれも、お昼御飯までだったですけど。
それと今朝のことなんですけど、ヒュリアに『霊器』錬成の手解きをしてくれたタヴシャン先生が、お帰りの運びとなったのです。
いつまでも自分の店を閉めてるわけにはいかないというわけです。
彼女が別れの挨拶をしているときに起きてきたジョルジは、その流れで御見送りをすることになったのですが、そこで遂に、この世界の秘密の一端に触れることになります。
タヴシャンを背に乗せるため、アティシュリが赤芒を放つドラゴンの姿に戻ったからです。
もちろんジョルジは、腰を抜かしてヘタりこみ、アワアワと言いながら小刻みに震えるという典型的なリアクションを披露してくれました。
タヴシャンを乗せて飛立つ前、アワアワしてるジョルジに向かい、炎のドラゴンは辺り一面に鳴響く声で刑を宣告しました。
「いいかっ、ジョルジっ! 『耶代』の周り50周、腕立て100回、腹筋100回、俺が帰ってくるまでにやっとけ! 出来てなかったら空から投げ落とすかんなっ!」
「はいぃぃぃっ!」
焦って立上ったジョルジは、首を縦にブンブン振って答えます。
もちろん拒否権はないのです。
ジョルジの返答に納得した様子の霊龍様は、巨大な翼を数回はためかせると、次の瞬間、まるで空に吸込まれるように舞上がります。
見上げると、あの巨体はすでに500円玉ほどの大きさになっていました。
「まぁたねぇぇぇ!」
風に乗ったタヴシャンの声が微かに聞こえたかと思うと、ドラゴンは飛行機雲を曳いて遥か遠くの空へと消えていったのでした。
さて、トレーニングメニューを頂いたジョルジは、投げ落とされたくない一心で必死に課題をこなし、なんとかクリアに成功します。
でも彼の災難は、それで終わりじゃありません。
昼前に戻って来た霊龍様の監視の下、今度は“肉を食う”というトレーニング以上に厳しい試練を乗越えなければならかったのです。
そして、その結果がトイレへの直行と、“エズき”の始まりなのでした。
「――従業員が必要なのはわかるが、店長はツクモがやればいいんじゃないのか?」
可愛らしく首を傾げるヒュリア。
「いやあ、そういうわけにもいかないよ。店をやるんなら、対外的に色んな人と交渉したり、接客したりしなきゃならないでしょ。だとすると真黒な地縛霊は問題外なわけ。君だって手配書が回ってるから、人前には出るのはなるだけ避けたほうがいいでしょ。まして『耶代』の移転先の土地を買うなんてことになれば、その契約なんかも代わりにやってもらわなきゃならいしねぇ」
「なるほど、確かにその通りだな。――ならば、アティシュリ様、店長を引受けて頂くことは出来ないでしょうか?」
「俺がやるわけねぇだろう。面倒くせぇ」
「そうですか……、ならば、ひょろジは……?」
トイレの方を見るヒュリア。
ひょろジ……。
素晴らしい二つ名を頂戴しましたぞ、ジョルジ君。
しかし、皇女殿下から名を頂戴した当の本人は、トイレから、ふらふらとこちらに戻ってくる途中でして……。
その顔は真っ青で、げっそりとやつれております。
「――無理だな」
一人で納得し、頷くヒュリア。
「そういうことだから、店の顔になってくれる人が欲しいのよ」
やっとのことで席についたジョルジは何のことかわからず皆の顔を見回してます。
「具体的には、どんな人物を希望するんだ?」
「そうだね、どっしりと落着いていて、見栄えも頭も良くて、いかにも信用がありそうで、僕やヒュリアのことを知っても密告したり、バラしたりしない口の堅い人が良いよね」
「そんな奴、そうそういるはずねぇだろうが」
呆れ顔のドラゴン姉さん。
ただ実は、この件に関するヒント、もう見つけちゃってるんです。
それがこちら。
『従業員は俺娘に紹介してもらう』
昨日までは全く意味不明だったこのヒント。
『耶代』が進化したことで、やっと意味がわかりました。
“俺娘”はもちろんアティシュリ様を指してますよね。
なのできっと、従業員については、ドラゴン姉さんに任せればいいってことじゃないでしょうか。
「えーと実はですね、アティシュリさん。『耶代』が、あなたに聞けば従業員が見つかるって言ってるんですけどぉ?」
アティシュリは口をぽかんと開けて、僕をガン見します。
「はぁっ?! 何をぅ?! またわけのわからねぇことを言いやがって! 霊龍である俺に、そんな当てがあるわけねぇだろうが! だいたい俺が、この姿で会いに行ける人間自体、ほとんどいねぇんだぞ!」
「僕にそんな怒られても、ねぇ……?」
ヒュリアに同意を求めると、苦笑いを返されました。
「まあ、人間じゃねぇ従業員でもいいなら、掃いて捨てるほど当てはあるけどよ……。だいたい人間の従業員が欲しいんなら、俺じゃなく、商業組合にでも頼めばいいだろうが……」
ぶつぶつ言いながらキャラメルを口に入れようとしたアティシュリは突然、何かに気づいたようにフリーズします。
「――ちょっまてよ、ひょっとして『耶代』は、あいつのことを言ってやがんのか……?」
「あいつって誰です?」
質問をスルーして、忌々しげに頭を掻くドラゴン姉さん。
「ちっ、そんなことまで見透かしてやがんのか、この『耶代』はよぉ……。クソっ、仕方ねぇ、久しぶりに顔を出して来るか」
立上がったアティシュリは残りのキャラメルを一気に口に流し込むと、玄関に向って歩きだしました。
「俺はちょっと出かけてくるぜ。明日には戻るからよ。――それと、ヒュリア」
「はい?!」
「ジョルジに剣術を教えてやってくれ」
「私が……、ですか……」
明らかに嫌そうな顔のヒュリア。
「お前の剣術は超一流だからな。――頼んだぜ」
「お待ちください! まだ教えるとは言ってません!」
ヒュリアは抗議しますが、アティシュリはどこ吹く風で外に出いき、すぐさまドラゴンの姿になって飛んでいってしまいました。
不満そうに溜息を吐き、拳でテーブルを殴りつけるヒュリア。
ジョルジの身体がビクっとなります。
「ご面倒ば、おかけしまして……、申訳ねぇこって……」
泣きそうな顔で謝るジョルジ。
「――ツクモ、木剣を二本、造ってくれないか」
無感情なヒュリアの声。
でも、逆に内心のイライラが伝わってきます。
ジョルジの未来に暗雲が立込め始めているようです。
とりあえず『工作』の機能で木剣を造り、テーブルの上に具現化させました。
「すごいですねぇ、ツクモさん!」
死んだ魚のようだったジョルジの目が輝いてます。
皮肉なことに、少し元気になったみたいです。
そうだよ、すごいだろ。
だけど、この剣はね、地獄への片道切符なんだよぉ。
これを手にとったが最後、鬼教官による責苦が始まるんだよぉ。
短い生涯だったな、ジョルジ。
死んだら僕と一緒に耗霊漫才でもやって営業回ろうぜ。
「――おい、ひょろジ!」
「ひょろジ? ――それ、オラのこっですか?」
「そうだ、今日からお前は、ひょろジだ! いいなっ!」
ヒュリアは宣言すると剣を取上げ、片方をジョルジの胸に押付けました。
そして、音痴で理不尽なガキ大将のたけし君を憑依させたような表情でジョルジを凝視します。
「な、何でしょうか?」
睨まれて困惑するジョルジ。
「今からお前に、私の修得した剣術を教えてやる。これはアティシュリ様の厳命だから、命がけで修練するように」
「オ、オラ、剣なんて握ったこともねぇですが……」
「だぁ・かぁ・らぁ、今からやるんだろぉ、今からぁ……」
こめかみをヒクヒクさせたヒュリアは、ジョルジに顔を近づけ、瞳を覗きこむようにして言います。
「は、はいぃっ!」
ガタガタ震えながら返事をするジョルジ。
よしっ!
さあ、行くのだ、ひょろジ!
輝かしい未来のために!
英雄の星となるために!
軽やかに手を振り、二人を送り出しました。
その後、家事をこなしたり、食堂で出すメニューを考えたりしていると、いつのまにか太陽が傾く頃合いとなっていたのです。
でもヒュリアとジョルジは、まだ修練から戻ってきません。
お昼すぎから始めて夕方ですから、もうかなりの時間が経ってます。
心配になったんで外へ出てみました。
「――どうした、それで終わりか、ひょろジ!」
「まだ、まだぁ……」
傷だらけでボロボロになってるジョルジ。
息を乱すこともなく佇むヒュリア。
両手で握り締めた剣を振上げ、突進するジョルジ。
振り下ろされる剣を易々と躱して、間合いに入ったヒュリアは、ジョルジの喉元に剣先をつきつけます。
ジョルジは、ただそれだけで全て攻撃を封じられ、動けなくなってしまいます。
「全ての動きが雑だ。予備動作で次の攻撃が読めてしまう。だから……」
喉元から剣を引いたヒュリアは、影のようにジョルジの左側面へと回りこみ、左肩口へ剣を叩きつけました。
「――こうなる」
ジョルジは叩かれた左肩を押さえ、片膝を突いてしまいました。
歯をくいしばって、痛みに耐えてます。
見かねて声をかけました。
「そろそろ、終わりにしたら?」
「――どうする、ひょろジ、もうやめにするか?」
挑発するようなヒュリアの笑顔。
「いいえ、まだやれます……」
まんまと乗せられるジョルジ。
「そうか、ならば立て」
ジョルジは立上がると、すぐに猛然とヒュリアに向かって斬りかかります。
半身になったヒュリアは剣を紙一重でかわしてジョルジのすぐ左斜め前に入りこみ、左手で握った剣でジョルジの剣を押さえ、右手の掌底でジョルジの下アゴを突き上げたのでした。
下アゴに掌底を受けたジョルジは白目をむくと、ガクっと崩れて倒れこみ、そのまま動かなくなりました。
「まさか、死んだ?」
驚いてる僕に向かって爽やかに微笑むヒュリア。
なんかスッキリしてますな。
「いや、気絶させただけだ。――ツクモ、すまんが、こいつを部屋まで運んでやってくれ。当分は目を覚まさないだろう」
「ラジャー」
ジョルジを担いで戻りがてら聞いてみました。
「ところでさ、ジョルジって、剣の才能ありそう?」
「うむ、そうだな……、剣の才の有り無しは、まだわからん。ただこいつは妙に勘働きが鋭いときがあるな」
「勘働き?」
「ああ。相手の気配や攻撃の起こりを察知する能力とでも言ったらいいだろうか。戦闘を生業とするものにとっては、貴重な資質の一つなんだ」
「つまりジョルジは、戦士としての才能は、ありってことでいいの?」
「少しムカつくが、そういうことになるな」
へぇ。
言うても『復体鎧』の保持者。
やはり、ただ者ではない。
こうして気絶しちゃったジョルジは、その日の夕飯に起きてこず、結局そのまま次の日を迎えることになったのです。
ずっと心配してたんですけど、朝、ヒュリアに朝食を出してるとき、二階から降りてきたんで、ホッとしました。
そんで朝食後、ヒュリアがまた剣術を教える流れになりまして。
ジョルジは明らかに怯えてましたが、背中を剣で突かれて否応なく外に追立られます。
僕も、とりあえずやることが無かったんで見学することにしました。
木剣を構えたジョルジはヤケクソ気味にヒュリアに突っこんでいきます。
もちろん剣は掠りもせず空を斬り、逆に手痛い反撃を食らって地面に転がされる始末です。
そんなことが何度も繰返されると、だんだん見てるのが辛くなっきました。
なので一旦食堂に戻ろうとしたんです。
すると突然、激しい突風が空地に吹荒れました。
そして空が暗くなったかと思うと巨大な影が二つ、舞降りて来たのです。
一つは、おなじみの赤い炎の龍。
そしてもう一つは、褐色の表皮を持つ龍です。
ドラゴンが二体!
すげぇ!
かっけぇ!
「――戻ったぜ」
アティシュリの声がした途端、空はまた明るさを取戻し、霊龍達は人の姿になっていました。
ドラゴン姉さんの横にいるのは、暗褐色の髪を短く刈り上げた背の高い男性です。
スラリとした体形をしてますが、ジョルジのように弱々しさがありません。
こげ茶色の長袖の上着に黒いパンツを合わせた地味目の服装。
歳は20代後半ぐらいで、ドラゴン姉さんより年上って感じがします。
顔の方はといえば、塩顔のイケメンなのです。
濃緑色で一重の瞳、細面、薄めの唇。
韓国の人気モデルっていったらわかりやすいかも。
二人は、こっちに歩いて来るんですけど、近づくにつれ圧がどんどん強くなっていきました。
なんせドラゴン二体分ですからねぇ。
僕の前まで来ると、アティシュリは隣の男性を親指で指差しました。
「紹介すんぜ。こいつは俺の同胞で『壌土の座』を受継ぐ『レケジダルハ』だ」
「えーとぉ……、レケジダルハって言うのは……?」
「ウガリタ語で、レケジダルハは土の龍という意味になる」
傍にやってきたヒュリアが教えてくれました。
ジョルジはヒュリアの後に隠れるようにしています。
なるほど、炎の次は土ですか。
「――お初にお目にかかります、壌土龍様。私は、チラック・ウル・エスクリムジの血統にして、聖騎士団帝国第一皇女、ヒュリア・ウル・エスクリムジと申します」
ヒュリアは厳粛な態度で跪き、胸に手を当て御辞儀をしました。
それを見た壌土龍は、予想に反して柔らかく微笑みます。
「そんなに畏まらないでくれ。自分はチェフチリク、よろしく頼む」
チェフチリクは低いトーンのイケボでそう告げると、ヒュリアの手を取って立上がらせました。
男の僕でも、ちょっとドキッとする良い声してます。
しかも、ちょい強面なのに、手なんか貸しちゃって。
アティシュリよりも全然優しいじゃん。
こりゃ、モテる。
絶対モテるなぁ。
「君がヒュリアか。――チラックの血筋のわりには、かなり美人だな」
「えっ?」
ヒュリアは、頬を押さえ、顔を真赤《まっか》にしてます。
なんか女の子になっちゃってない?
壌土龍、あなどりがたし。
一口お茶をすすったヒュリアが、あくまでも冷静な口調で聞いてきました。
引越宣言から一夜明けた翌日の昼食後、これからの方針を決める会議を開くことにしたのでして。
高級感のある重厚な四人がけのテーブルにはヒュリアとアティシュリが着席していて、いつものように食後のお茶をちょうど今提供したところです。
「まずは耶代をどこへ『転居』させるかを決めなきゃいけないね。それと食堂の店長と従業員も必要になると思うんだ」
『建替』で『食堂』になった『耶代』は、外見的には北海道にある赤レンガ倉庫に似てます。
あそこまでカッコ良くは、ないですけど。
一方、内部構造はどうかといえば、玄関から両開きの扉を開けて中に入ると、四人掛けテーブル席が12とカウンター席が10設えられたホールが広がります。
また西の壁には硝子の入った窓があり、外の景色を眺めることができます。
ヒュリアの話だと、こんなに薄く透明な硝子は初めて見たということでした。
カウンターの奥にある東側の壁を隔てた向こうはクローズドキッチンで、その北側には東西に走る廊下があり、廊下を挟んだ向かいには、元の丸太小屋にあったダイニングがそのまま残されています。
もちろんお風呂とトイレもそのままです。
キッチンとダイニングの間にある廊下は、ホールから屋敷の奥まで伸びていて、最終的には裏口と二階への階段に行着くことになります。
そして二階に上がると、中央に廊下があり、その両脇に各部屋が並んでるっていう間取りが現われます。
部屋は全部で五つあり、その内訳は、アティシュリ、ジョルジ、ヒュリアの個人部屋とゲストルーム、錬成室となっております。
食堂ホールの内装は、僕が生きているとき、よく通っていた近所の洋食屋さんに、よく似ています。
くすんだ赤い“バア”の壁、木製の天井と床、そこかしこに吊るされたランプ、重厚なテーブルや椅子、それらが良い感じの雰囲気を醸しだしていて、グルメサイトだったら大人の隠れ家的なレストラン、なんて紹介してくれそうな仕上がりなのです。
そんな御洒落なホールで、人間とドラゴンと地縛霊が会議をしているわけです。
知らん人が聞いたら、どういうシチュよ?ってツッコみたくなりますよね。
「タヴシャンのやつが転居先について、てめぇに何か言ってやがったよな」
いつものようにアティシュリ様は、お茶の代わりに本日分のキャラメルを一粒ずつ噛みしめ、堪能してらっしゃいます。
「ええ。食堂をやるんなら、それなりに大きくて、最近できたような街が良いんじゃないかってことでしたよ。小いのや、古くからあるのは人間関係が密なんで、新参者は目立ちますからね。大きいか、新しいなら人間関係が希薄なんで、それほど怪しまれることはないってわけです」
ホールの隅にある客用のトイレからジョルジのエズく声が響いてきます。
お昼に出した牛肉と香味野菜の春巻きを、なんとか完食したのは良いんですが、やっぱり気持ち悪くなったみたいでして……。
でも、エズくだけでゲロってはいけないのです。
アティシュリから、吐出すなって厳命を受けてますからね。
でもあれ、絶対吐いてるよね。
しかし、いくらリバース寸前だったからって、客用のトイレはダメだろ。
あとで説教だな。
昨日、盟友の欄のアティシュリの下に名前を連ねることになったジョルジは、引越宣言の後、急にフラフラし始め、その場に座込んでしましいます。
そしてすぐに、遊び疲れた子供みたいに眠ってしまいました。
予想通り、耶代に力を持ってかれたようです。
結果、ドラゴン姉さんが肩に担いで二階に運び、ジョルジの名札がついた部屋のベッドに寝かされたのでした。
会議の開催が今日に持越されたのは、偏にジョルジが寝込んだせいなのです。
一応、ジョルジも『耶代』の住人になったんですから、無視して引越を進めるわけにはいきませんからね。
ちゃんと彼のthoughtも聞かないと。
さっきからずっと嘔吐してますけどね。
今はこんなですけど起抜けジョルジは、『耶代』の機能である『休養』で完璧に体力を回復し、血色も良く溌剌としてたんです。
追出される心配が無くなったんで、気持ちが安定したんでしょう。
まあそれも、お昼御飯までだったですけど。
それと今朝のことなんですけど、ヒュリアに『霊器』錬成の手解きをしてくれたタヴシャン先生が、お帰りの運びとなったのです。
いつまでも自分の店を閉めてるわけにはいかないというわけです。
彼女が別れの挨拶をしているときに起きてきたジョルジは、その流れで御見送りをすることになったのですが、そこで遂に、この世界の秘密の一端に触れることになります。
タヴシャンを背に乗せるため、アティシュリが赤芒を放つドラゴンの姿に戻ったからです。
もちろんジョルジは、腰を抜かしてヘタりこみ、アワアワと言いながら小刻みに震えるという典型的なリアクションを披露してくれました。
タヴシャンを乗せて飛立つ前、アワアワしてるジョルジに向かい、炎のドラゴンは辺り一面に鳴響く声で刑を宣告しました。
「いいかっ、ジョルジっ! 『耶代』の周り50周、腕立て100回、腹筋100回、俺が帰ってくるまでにやっとけ! 出来てなかったら空から投げ落とすかんなっ!」
「はいぃぃぃっ!」
焦って立上ったジョルジは、首を縦にブンブン振って答えます。
もちろん拒否権はないのです。
ジョルジの返答に納得した様子の霊龍様は、巨大な翼を数回はためかせると、次の瞬間、まるで空に吸込まれるように舞上がります。
見上げると、あの巨体はすでに500円玉ほどの大きさになっていました。
「まぁたねぇぇぇ!」
風に乗ったタヴシャンの声が微かに聞こえたかと思うと、ドラゴンは飛行機雲を曳いて遥か遠くの空へと消えていったのでした。
さて、トレーニングメニューを頂いたジョルジは、投げ落とされたくない一心で必死に課題をこなし、なんとかクリアに成功します。
でも彼の災難は、それで終わりじゃありません。
昼前に戻って来た霊龍様の監視の下、今度は“肉を食う”というトレーニング以上に厳しい試練を乗越えなければならかったのです。
そして、その結果がトイレへの直行と、“エズき”の始まりなのでした。
「――従業員が必要なのはわかるが、店長はツクモがやればいいんじゃないのか?」
可愛らしく首を傾げるヒュリア。
「いやあ、そういうわけにもいかないよ。店をやるんなら、対外的に色んな人と交渉したり、接客したりしなきゃならないでしょ。だとすると真黒な地縛霊は問題外なわけ。君だって手配書が回ってるから、人前には出るのはなるだけ避けたほうがいいでしょ。まして『耶代』の移転先の土地を買うなんてことになれば、その契約なんかも代わりにやってもらわなきゃならいしねぇ」
「なるほど、確かにその通りだな。――ならば、アティシュリ様、店長を引受けて頂くことは出来ないでしょうか?」
「俺がやるわけねぇだろう。面倒くせぇ」
「そうですか……、ならば、ひょろジは……?」
トイレの方を見るヒュリア。
ひょろジ……。
素晴らしい二つ名を頂戴しましたぞ、ジョルジ君。
しかし、皇女殿下から名を頂戴した当の本人は、トイレから、ふらふらとこちらに戻ってくる途中でして……。
その顔は真っ青で、げっそりとやつれております。
「――無理だな」
一人で納得し、頷くヒュリア。
「そういうことだから、店の顔になってくれる人が欲しいのよ」
やっとのことで席についたジョルジは何のことかわからず皆の顔を見回してます。
「具体的には、どんな人物を希望するんだ?」
「そうだね、どっしりと落着いていて、見栄えも頭も良くて、いかにも信用がありそうで、僕やヒュリアのことを知っても密告したり、バラしたりしない口の堅い人が良いよね」
「そんな奴、そうそういるはずねぇだろうが」
呆れ顔のドラゴン姉さん。
ただ実は、この件に関するヒント、もう見つけちゃってるんです。
それがこちら。
『従業員は俺娘に紹介してもらう』
昨日までは全く意味不明だったこのヒント。
『耶代』が進化したことで、やっと意味がわかりました。
“俺娘”はもちろんアティシュリ様を指してますよね。
なのできっと、従業員については、ドラゴン姉さんに任せればいいってことじゃないでしょうか。
「えーと実はですね、アティシュリさん。『耶代』が、あなたに聞けば従業員が見つかるって言ってるんですけどぉ?」
アティシュリは口をぽかんと開けて、僕をガン見します。
「はぁっ?! 何をぅ?! またわけのわからねぇことを言いやがって! 霊龍である俺に、そんな当てがあるわけねぇだろうが! だいたい俺が、この姿で会いに行ける人間自体、ほとんどいねぇんだぞ!」
「僕にそんな怒られても、ねぇ……?」
ヒュリアに同意を求めると、苦笑いを返されました。
「まあ、人間じゃねぇ従業員でもいいなら、掃いて捨てるほど当てはあるけどよ……。だいたい人間の従業員が欲しいんなら、俺じゃなく、商業組合にでも頼めばいいだろうが……」
ぶつぶつ言いながらキャラメルを口に入れようとしたアティシュリは突然、何かに気づいたようにフリーズします。
「――ちょっまてよ、ひょっとして『耶代』は、あいつのことを言ってやがんのか……?」
「あいつって誰です?」
質問をスルーして、忌々しげに頭を掻くドラゴン姉さん。
「ちっ、そんなことまで見透かしてやがんのか、この『耶代』はよぉ……。クソっ、仕方ねぇ、久しぶりに顔を出して来るか」
立上がったアティシュリは残りのキャラメルを一気に口に流し込むと、玄関に向って歩きだしました。
「俺はちょっと出かけてくるぜ。明日には戻るからよ。――それと、ヒュリア」
「はい?!」
「ジョルジに剣術を教えてやってくれ」
「私が……、ですか……」
明らかに嫌そうな顔のヒュリア。
「お前の剣術は超一流だからな。――頼んだぜ」
「お待ちください! まだ教えるとは言ってません!」
ヒュリアは抗議しますが、アティシュリはどこ吹く風で外に出いき、すぐさまドラゴンの姿になって飛んでいってしまいました。
不満そうに溜息を吐き、拳でテーブルを殴りつけるヒュリア。
ジョルジの身体がビクっとなります。
「ご面倒ば、おかけしまして……、申訳ねぇこって……」
泣きそうな顔で謝るジョルジ。
「――ツクモ、木剣を二本、造ってくれないか」
無感情なヒュリアの声。
でも、逆に内心のイライラが伝わってきます。
ジョルジの未来に暗雲が立込め始めているようです。
とりあえず『工作』の機能で木剣を造り、テーブルの上に具現化させました。
「すごいですねぇ、ツクモさん!」
死んだ魚のようだったジョルジの目が輝いてます。
皮肉なことに、少し元気になったみたいです。
そうだよ、すごいだろ。
だけど、この剣はね、地獄への片道切符なんだよぉ。
これを手にとったが最後、鬼教官による責苦が始まるんだよぉ。
短い生涯だったな、ジョルジ。
死んだら僕と一緒に耗霊漫才でもやって営業回ろうぜ。
「――おい、ひょろジ!」
「ひょろジ? ――それ、オラのこっですか?」
「そうだ、今日からお前は、ひょろジだ! いいなっ!」
ヒュリアは宣言すると剣を取上げ、片方をジョルジの胸に押付けました。
そして、音痴で理不尽なガキ大将のたけし君を憑依させたような表情でジョルジを凝視します。
「な、何でしょうか?」
睨まれて困惑するジョルジ。
「今からお前に、私の修得した剣術を教えてやる。これはアティシュリ様の厳命だから、命がけで修練するように」
「オ、オラ、剣なんて握ったこともねぇですが……」
「だぁ・かぁ・らぁ、今からやるんだろぉ、今からぁ……」
こめかみをヒクヒクさせたヒュリアは、ジョルジに顔を近づけ、瞳を覗きこむようにして言います。
「は、はいぃっ!」
ガタガタ震えながら返事をするジョルジ。
よしっ!
さあ、行くのだ、ひょろジ!
輝かしい未来のために!
英雄の星となるために!
軽やかに手を振り、二人を送り出しました。
その後、家事をこなしたり、食堂で出すメニューを考えたりしていると、いつのまにか太陽が傾く頃合いとなっていたのです。
でもヒュリアとジョルジは、まだ修練から戻ってきません。
お昼すぎから始めて夕方ですから、もうかなりの時間が経ってます。
心配になったんで外へ出てみました。
「――どうした、それで終わりか、ひょろジ!」
「まだ、まだぁ……」
傷だらけでボロボロになってるジョルジ。
息を乱すこともなく佇むヒュリア。
両手で握り締めた剣を振上げ、突進するジョルジ。
振り下ろされる剣を易々と躱して、間合いに入ったヒュリアは、ジョルジの喉元に剣先をつきつけます。
ジョルジは、ただそれだけで全て攻撃を封じられ、動けなくなってしまいます。
「全ての動きが雑だ。予備動作で次の攻撃が読めてしまう。だから……」
喉元から剣を引いたヒュリアは、影のようにジョルジの左側面へと回りこみ、左肩口へ剣を叩きつけました。
「――こうなる」
ジョルジは叩かれた左肩を押さえ、片膝を突いてしまいました。
歯をくいしばって、痛みに耐えてます。
見かねて声をかけました。
「そろそろ、終わりにしたら?」
「――どうする、ひょろジ、もうやめにするか?」
挑発するようなヒュリアの笑顔。
「いいえ、まだやれます……」
まんまと乗せられるジョルジ。
「そうか、ならば立て」
ジョルジは立上がると、すぐに猛然とヒュリアに向かって斬りかかります。
半身になったヒュリアは剣を紙一重でかわしてジョルジのすぐ左斜め前に入りこみ、左手で握った剣でジョルジの剣を押さえ、右手の掌底でジョルジの下アゴを突き上げたのでした。
下アゴに掌底を受けたジョルジは白目をむくと、ガクっと崩れて倒れこみ、そのまま動かなくなりました。
「まさか、死んだ?」
驚いてる僕に向かって爽やかに微笑むヒュリア。
なんかスッキリしてますな。
「いや、気絶させただけだ。――ツクモ、すまんが、こいつを部屋まで運んでやってくれ。当分は目を覚まさないだろう」
「ラジャー」
ジョルジを担いで戻りがてら聞いてみました。
「ところでさ、ジョルジって、剣の才能ありそう?」
「うむ、そうだな……、剣の才の有り無しは、まだわからん。ただこいつは妙に勘働きが鋭いときがあるな」
「勘働き?」
「ああ。相手の気配や攻撃の起こりを察知する能力とでも言ったらいいだろうか。戦闘を生業とするものにとっては、貴重な資質の一つなんだ」
「つまりジョルジは、戦士としての才能は、ありってことでいいの?」
「少しムカつくが、そういうことになるな」
へぇ。
言うても『復体鎧』の保持者。
やはり、ただ者ではない。
こうして気絶しちゃったジョルジは、その日の夕飯に起きてこず、結局そのまま次の日を迎えることになったのです。
ずっと心配してたんですけど、朝、ヒュリアに朝食を出してるとき、二階から降りてきたんで、ホッとしました。
そんで朝食後、ヒュリアがまた剣術を教える流れになりまして。
ジョルジは明らかに怯えてましたが、背中を剣で突かれて否応なく外に追立られます。
僕も、とりあえずやることが無かったんで見学することにしました。
木剣を構えたジョルジはヤケクソ気味にヒュリアに突っこんでいきます。
もちろん剣は掠りもせず空を斬り、逆に手痛い反撃を食らって地面に転がされる始末です。
そんなことが何度も繰返されると、だんだん見てるのが辛くなっきました。
なので一旦食堂に戻ろうとしたんです。
すると突然、激しい突風が空地に吹荒れました。
そして空が暗くなったかと思うと巨大な影が二つ、舞降りて来たのです。
一つは、おなじみの赤い炎の龍。
そしてもう一つは、褐色の表皮を持つ龍です。
ドラゴンが二体!
すげぇ!
かっけぇ!
「――戻ったぜ」
アティシュリの声がした途端、空はまた明るさを取戻し、霊龍達は人の姿になっていました。
ドラゴン姉さんの横にいるのは、暗褐色の髪を短く刈り上げた背の高い男性です。
スラリとした体形をしてますが、ジョルジのように弱々しさがありません。
こげ茶色の長袖の上着に黒いパンツを合わせた地味目の服装。
歳は20代後半ぐらいで、ドラゴン姉さんより年上って感じがします。
顔の方はといえば、塩顔のイケメンなのです。
濃緑色で一重の瞳、細面、薄めの唇。
韓国の人気モデルっていったらわかりやすいかも。
二人は、こっちに歩いて来るんですけど、近づくにつれ圧がどんどん強くなっていきました。
なんせドラゴン二体分ですからねぇ。
僕の前まで来ると、アティシュリは隣の男性を親指で指差しました。
「紹介すんぜ。こいつは俺の同胞で『壌土の座』を受継ぐ『レケジダルハ』だ」
「えーとぉ……、レケジダルハって言うのは……?」
「ウガリタ語で、レケジダルハは土の龍という意味になる」
傍にやってきたヒュリアが教えてくれました。
ジョルジはヒュリアの後に隠れるようにしています。
なるほど、炎の次は土ですか。
「――お初にお目にかかります、壌土龍様。私は、チラック・ウル・エスクリムジの血統にして、聖騎士団帝国第一皇女、ヒュリア・ウル・エスクリムジと申します」
ヒュリアは厳粛な態度で跪き、胸に手を当て御辞儀をしました。
それを見た壌土龍は、予想に反して柔らかく微笑みます。
「そんなに畏まらないでくれ。自分はチェフチリク、よろしく頼む」
チェフチリクは低いトーンのイケボでそう告げると、ヒュリアの手を取って立上がらせました。
男の僕でも、ちょっとドキッとする良い声してます。
しかも、ちょい強面なのに、手なんか貸しちゃって。
アティシュリよりも全然優しいじゃん。
こりゃ、モテる。
絶対モテるなぁ。
「君がヒュリアか。――チラックの血筋のわりには、かなり美人だな」
「えっ?」
ヒュリアは、頬を押さえ、顔を真赤《まっか》にしてます。
なんか女の子になっちゃってない?
壌土龍、あなどりがたし。
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