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第30話 番になって初めての朝
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まどろみの中、ふわりと柔らかい香りが鼻をくすぐった。
温かくて、安心する匂い。レイの匂いだ。
「……ん。」
僕が目を開けるより早く、腕がぎゅうっと腰を引き寄せた。
「おはよう、アオ」
低く甘い声。ベッドの中、僕を抱きしめているレイの顔がすぐそばにあった。
首筋にレイの唇が触れる。
「……レイ」
「ん?」
唇は首筋に触れたまま。
「くすぐったい」
「ダメ??」
「・・・いいけど。」
「もうちょっと。このまま。」
「ん。わかった。」
いつになく甘えるレイがわかいい。
レイの指先が僕の髪を撫で、額にキスを落とす。
それから頬、鼻先、唇──ひとつずつ確認するように。
「アオ。」
愛おしそうに呼ぶレイの声がくすぐったい。
「恥ずかしい」
「名前呼んで。」
人ってこんなに甘くなるのか?別人と言うほどの甘さだ。
こんな姿、他のみんなが知ったら驚くだろう・・というか見せたくない。
僕ってこんな独占欲あったんだ。
「アオの匂い、もっと吸いたい。」
レイは僕の胸に顔を埋めた。
「レイ、もう僕できないよ。」
「今日は休みだし、昨日たくさんするってアオが言った」
そう言って、喉元に唇を落とすレイ。
朝の陽ざしに照らされて、彼の瞳がいつもよりも優しく、どこまでも甘やかに揺れていた。
「アオいい?」
そんな甘い顔をされて僕が拒めるはずがない。
「レイってそんなわがままだった?」
「うん。」
番になった初めての朝は──
レイの甘えと愛しさに包まれてると思ったのに、激しい独占欲の塊に溺れて行った。
そして僕が目が覚めた時にはベッドの上にはレイの姿がなかった。
でも、僕が起きたのに気づいたのか、すぐにベッドまでお水をもってやってきた。
「はい。」
「ありがとう。」
声を出し過ぎて喉がすごく乾いていた。
ゴクリと水をひとくち飲む。
「大丈夫?」
心配そうに聞くけれど、大丈夫なわけがない。
こんなふうにしたのは、ほかでもない心配そうにしている本人なのに。
「無理。動けない。もうしばらくしない」
不貞腐れている僕を愛おしそうにみる。
「お風呂入れたよ。入れてあげる。」
何も着ていない僕はそのまま持ち上げられて湯船に連れて行かれた。
お姫様抱っこも、恥ずかしいとも思わず体を預けるだけ。
もう、動く力もでない。
レイも一緒に入り丁寧に体を洗ってくれた。
泡風呂ってこうやって使うんだ。
「これ、リョクが作ってくれたやつ。体を癒す効果があるから。」
リョクの名前を聞いて僕の気持ちが沈んだ。
「カナメってどういう人。」
「あがったらちゃんと教えてあげるから。リョクは大丈夫。どちらかというと・・カナメのほうが・・」
「え?なんて言ったの??」
「イヤ・・とりあえず。キレイにしてあげるから。オレに寄りかかって。」
「ん。わかった。」
疲れていた僕はちゃんと教えてあげるというレイの言葉を聞いて少し安心しながらレイの体によりかかった。そしてまたうとうとしてしまった。
温かくて、安心する匂い。レイの匂いだ。
「……ん。」
僕が目を開けるより早く、腕がぎゅうっと腰を引き寄せた。
「おはよう、アオ」
低く甘い声。ベッドの中、僕を抱きしめているレイの顔がすぐそばにあった。
首筋にレイの唇が触れる。
「……レイ」
「ん?」
唇は首筋に触れたまま。
「くすぐったい」
「ダメ??」
「・・・いいけど。」
「もうちょっと。このまま。」
「ん。わかった。」
いつになく甘えるレイがわかいい。
レイの指先が僕の髪を撫で、額にキスを落とす。
それから頬、鼻先、唇──ひとつずつ確認するように。
「アオ。」
愛おしそうに呼ぶレイの声がくすぐったい。
「恥ずかしい」
「名前呼んで。」
人ってこんなに甘くなるのか?別人と言うほどの甘さだ。
こんな姿、他のみんなが知ったら驚くだろう・・というか見せたくない。
僕ってこんな独占欲あったんだ。
「アオの匂い、もっと吸いたい。」
レイは僕の胸に顔を埋めた。
「レイ、もう僕できないよ。」
「今日は休みだし、昨日たくさんするってアオが言った」
そう言って、喉元に唇を落とすレイ。
朝の陽ざしに照らされて、彼の瞳がいつもよりも優しく、どこまでも甘やかに揺れていた。
「アオいい?」
そんな甘い顔をされて僕が拒めるはずがない。
「レイってそんなわがままだった?」
「うん。」
番になった初めての朝は──
レイの甘えと愛しさに包まれてると思ったのに、激しい独占欲の塊に溺れて行った。
そして僕が目が覚めた時にはベッドの上にはレイの姿がなかった。
でも、僕が起きたのに気づいたのか、すぐにベッドまでお水をもってやってきた。
「はい。」
「ありがとう。」
声を出し過ぎて喉がすごく乾いていた。
ゴクリと水をひとくち飲む。
「大丈夫?」
心配そうに聞くけれど、大丈夫なわけがない。
こんなふうにしたのは、ほかでもない心配そうにしている本人なのに。
「無理。動けない。もうしばらくしない」
不貞腐れている僕を愛おしそうにみる。
「お風呂入れたよ。入れてあげる。」
何も着ていない僕はそのまま持ち上げられて湯船に連れて行かれた。
お姫様抱っこも、恥ずかしいとも思わず体を預けるだけ。
もう、動く力もでない。
レイも一緒に入り丁寧に体を洗ってくれた。
泡風呂ってこうやって使うんだ。
「これ、リョクが作ってくれたやつ。体を癒す効果があるから。」
リョクの名前を聞いて僕の気持ちが沈んだ。
「カナメってどういう人。」
「あがったらちゃんと教えてあげるから。リョクは大丈夫。どちらかというと・・カナメのほうが・・」
「え?なんて言ったの??」
「イヤ・・とりあえず。キレイにしてあげるから。オレに寄りかかって。」
「ん。わかった。」
疲れていた僕はちゃんと教えてあげるというレイの言葉を聞いて少し安心しながらレイの体によりかかった。そしてまたうとうとしてしまった。
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