63 / 91
第三章 関東大一揆、洛外編
第63話 GSDに潜むスパイ
しおりを挟む
「「GSDにスパイだって⁈ 」」
ゆっくり頷く成美。
「不破総司令と二人でお話をしましたわ。ワタクシはGSD外部の存在というよりは権田財閥というGSDにとって最も信頼できる存在、そのようにご理解いただけましたの。総司令には入隊の件だけでなく、権田財閥中心でGSDの特別支部を設立する提案を持ちかけましたわ。
交渉は難航すると思いましたが、意外にも総司令は即OKとおっしゃいましたの。総司令の意図がまさにソレですわ」
『総司令もすでに気付いているってことか……』
「……」
太地は状況を把握するため、まずは成美の話を聞くことにする。
「色祭りでの騒動で回収した三つのエンドサーフェイス、あれはGSDの技術を応用したものだったそうですわ。 GSD発足後、過去に永田町テロを始め、何度かNFNFの襲撃を受けましたわ。ただ、エンドサーフェイスを始め、技術が流出したことはなかったそうですわ」
『なのになぜか今回、奴らが技術を応用していたってわけか。襲撃時に回収されたわけではないなら……まぁ、何者かが手回しした可能性が高いということだな』
「不破総司令は……幹部の人間も含めて全隊員を警戒していますわ」
「幹部って、部長たちですか⁈ 」
戸惑う太地をみて頷くことしかできない。
「ただ、探索課はスパイではないと断言できるそうですわ。小松部長と総司令は旧知の仲と話していましたわ。そしてその小松部長自身が身元や当人の背景を徹底的に調べ上げた上で、今の探索課のメンバーを見つけだして立派なローダーに育てたらしいですわ。もちろん、司令室も改めて五人の隊員全ての過去を調べましたわ。完全に白でしたの。つまりスパイの息が掛かっていないと断定できた唯一の存在、それが探索課なのですわ」
「そういうことだったのか……。だから特別支部を探索課に。あの会議室での小松部長への適当な丸投げ感は見えない相手に悟られないための演技だったのか」
『だとしたら、スパイが複数いるとしても、主犯は研究課の羽生部長がもっとも怪しいじゃねーか……それこそ技術を盗みやすいぜ』
「同様に、機動課の獅子王部長だってエンドサーフェイスを持ち出しやすいポジションですわ。事務作業に追われている総務課が逆に怪しくも見えてきたり……今はわからないことだらけですわ」
「……いや、おそらく羽生部長は白だ。父さんが失踪する前に手紙を渡しているくらいに信用していたんだ。父さんが同じ研究者をスパイかどうか見抜けないとは考えにくいよ」
『確かにな。だとすると貴船か獅子王か、あの時いなかった調査部の部長か』
「もしくは僕たちが裏をかかれている可能性も捨てきれない 」
『そんなの千鶴のスキル使ったら一発解決だろ』
六太が飛び出しながらツッコミを入れる。目が点になる成美。それに気づいて成美の方へクルッとターンしてぺこりとお辞儀する六太。
『お初にお目にかかります、黒ポメラニアイドルの六太です。以後お見知りおきを』
「は、初めまして……ですわ」
呆れた顔をしながら月人が六太に聞き返す。
『千鶴って天月のことか? どんなスキルなんだ?』
『なんでも見えるらしいぜ。千里眼みたいに遠いところがみえたり、人の心の中もみえるらしいぜ。それが嫌だからいつも周りのことを気にしないようにグラサンかけてるってよ~。ひどい時は目を開けないって言ってたぜ。ちなみに、そうちゃんがもうすぐ彼女と分かれそうだってことも当ててたぜ』
「くだらないことに有能なスキルを使うんだな。探索課って普段何を探索しているんだろう……」
『いや、このバカラニアンがそうさせただけだろ』
「……なんですの。このムッタさんって?」
太地が事情を話して新しい相棒ができたことを伝える。状況に納得はしたが、出てきたモノに納得していない成美が六太をジロジロと眺めている。それに気づいた六太が成美にキュートなウインクをする。
「とても太地さんの相棒とは思えない……とんでんもないアイドルですわ」
『……ふっ、オイラのすごさに早くも気付いてしまったか、お嬢さん』
『いや、貶されてんだよ』
* * *
日が沈み、夜が始まる。
三人はスパイ探しの議論を一先ず終わらせることにした。そして太地は成美に確認する。
「成美先輩、ここの地下にはGSDと同じレベルの設備がすでに整っているんですよね? 地下階に。権田建設が秘密裏に準備したと僕は予想しているのですが」
トレーニングルームなどのスペースはないが、設備等はしっかりと整っていると答える成美。なんでそんなことまでわかるんだという疑問の顔になっている。
「成美先輩、ここの設備のことは他の誰にも伝えていませんよね?」
「えぇ、知っているのは不破総司令とあなた方二人だけですわ」
「でしたら、しばらくこの事は小松部長以外には伏せましょう。タイミングをみて部長をここへ呼び出しますので、その時に話しましょう」
「そうですわね。まずは私たちだけで特別支部を整えますわ! よろしくですわ! 太地支部長!」
「あの……支部長呼びはやめてください」
* * *
「ただいま~!」
「おかえり~。ご飯できてるよ~」
早紀子特製きりたんぽ鍋の準備を終えたところだったようだ。
もうすっかり鍋の季節だ。
「ちょうどよかったわ。太地は何飲む?」
「炭酸水!」
冷蔵庫から取り出して、ダイニングテーブルの上にペットボトルごと置く。リビングと廊下には所狭しとダンボール箱が山積みになっている。色祭りの賞金で新たに炭酸水が加わったのだ。
「「「いただきます!」」」
『なんかすげーいい匂いだな~』
六太もエンドサーフェイスから出てきた。
『きりたんぽってウメ~な~。要するに米だろ? 味が違う気がするな!』
「もちもちして美味しいよね」
『オイラこのスープが最高だわ~。鶏ガラか? うまいぞ!』
二人の食卓だが実は四人というこの状況。とても賑やかだ。
プシュッ!
そしてハイボールの缶が開く。
「父さんがGSDで働いていたって前言ったでしょ?」
太地が早紀子にGSDの話をする。
「うん、言ってたね。研究していたんでしょ? どうしたの急に?」
「いや、なんかスパイがいるかもとか 、身の危険をGSD内で感じたりとか、それが理由で失踪したのかなって……」
「あの父さんが? う~ん、どうだろうね……」
あまりその辺気になっていないような早紀子の返事。違うと感じているようだ。
「スパイがいるかどうかはわからないけど、危険から逃げるためにどっかに隠れるような人ではないね。あの人結構負けず嫌いだし、何かの危機に直面しても戦うことを選びそうじゃない? もちろん、私ら二人の身に危険が迫らないように、黙ってどっかいったと思うよ」
グイッと一缶目を飲み干す早紀子。そして鍋の中の鶏肉を探しながら、話を続ける。
「あと、スパイの存在とかすぐ気づきそうじゃない? 同じ部署にいたとしたらさ。父さんだったらね」
「確かにね……父さんが開発した技術がなぜかテロリストの武器に使用されていたんだ。それで今、GSD内でスパイを疑っていてね」
鶏肉を食べながら、早紀子も考える。
「その技術、父さん自身がテロリストに提供したとか?」
「え⁈ なんで? そんなわけないでしょ~」
「そっか」
美味しそうに鶏肉を食べながらハイボールを飲む早紀子。この時太地の中に大きな疑念が浮かんでしまった。
「まさか……そんなわけ……ない……よな?」
『確かに……無くはないよな』
(父さんはNFNFにいるのか?)
ゆっくり頷く成美。
「不破総司令と二人でお話をしましたわ。ワタクシはGSD外部の存在というよりは権田財閥というGSDにとって最も信頼できる存在、そのようにご理解いただけましたの。総司令には入隊の件だけでなく、権田財閥中心でGSDの特別支部を設立する提案を持ちかけましたわ。
交渉は難航すると思いましたが、意外にも総司令は即OKとおっしゃいましたの。総司令の意図がまさにソレですわ」
『総司令もすでに気付いているってことか……』
「……」
太地は状況を把握するため、まずは成美の話を聞くことにする。
「色祭りでの騒動で回収した三つのエンドサーフェイス、あれはGSDの技術を応用したものだったそうですわ。 GSD発足後、過去に永田町テロを始め、何度かNFNFの襲撃を受けましたわ。ただ、エンドサーフェイスを始め、技術が流出したことはなかったそうですわ」
『なのになぜか今回、奴らが技術を応用していたってわけか。襲撃時に回収されたわけではないなら……まぁ、何者かが手回しした可能性が高いということだな』
「不破総司令は……幹部の人間も含めて全隊員を警戒していますわ」
「幹部って、部長たちですか⁈ 」
戸惑う太地をみて頷くことしかできない。
「ただ、探索課はスパイではないと断言できるそうですわ。小松部長と総司令は旧知の仲と話していましたわ。そしてその小松部長自身が身元や当人の背景を徹底的に調べ上げた上で、今の探索課のメンバーを見つけだして立派なローダーに育てたらしいですわ。もちろん、司令室も改めて五人の隊員全ての過去を調べましたわ。完全に白でしたの。つまりスパイの息が掛かっていないと断定できた唯一の存在、それが探索課なのですわ」
「そういうことだったのか……。だから特別支部を探索課に。あの会議室での小松部長への適当な丸投げ感は見えない相手に悟られないための演技だったのか」
『だとしたら、スパイが複数いるとしても、主犯は研究課の羽生部長がもっとも怪しいじゃねーか……それこそ技術を盗みやすいぜ』
「同様に、機動課の獅子王部長だってエンドサーフェイスを持ち出しやすいポジションですわ。事務作業に追われている総務課が逆に怪しくも見えてきたり……今はわからないことだらけですわ」
「……いや、おそらく羽生部長は白だ。父さんが失踪する前に手紙を渡しているくらいに信用していたんだ。父さんが同じ研究者をスパイかどうか見抜けないとは考えにくいよ」
『確かにな。だとすると貴船か獅子王か、あの時いなかった調査部の部長か』
「もしくは僕たちが裏をかかれている可能性も捨てきれない 」
『そんなの千鶴のスキル使ったら一発解決だろ』
六太が飛び出しながらツッコミを入れる。目が点になる成美。それに気づいて成美の方へクルッとターンしてぺこりとお辞儀する六太。
『お初にお目にかかります、黒ポメラニアイドルの六太です。以後お見知りおきを』
「は、初めまして……ですわ」
呆れた顔をしながら月人が六太に聞き返す。
『千鶴って天月のことか? どんなスキルなんだ?』
『なんでも見えるらしいぜ。千里眼みたいに遠いところがみえたり、人の心の中もみえるらしいぜ。それが嫌だからいつも周りのことを気にしないようにグラサンかけてるってよ~。ひどい時は目を開けないって言ってたぜ。ちなみに、そうちゃんがもうすぐ彼女と分かれそうだってことも当ててたぜ』
「くだらないことに有能なスキルを使うんだな。探索課って普段何を探索しているんだろう……」
『いや、このバカラニアンがそうさせただけだろ』
「……なんですの。このムッタさんって?」
太地が事情を話して新しい相棒ができたことを伝える。状況に納得はしたが、出てきたモノに納得していない成美が六太をジロジロと眺めている。それに気づいた六太が成美にキュートなウインクをする。
「とても太地さんの相棒とは思えない……とんでんもないアイドルですわ」
『……ふっ、オイラのすごさに早くも気付いてしまったか、お嬢さん』
『いや、貶されてんだよ』
* * *
日が沈み、夜が始まる。
三人はスパイ探しの議論を一先ず終わらせることにした。そして太地は成美に確認する。
「成美先輩、ここの地下にはGSDと同じレベルの設備がすでに整っているんですよね? 地下階に。権田建設が秘密裏に準備したと僕は予想しているのですが」
トレーニングルームなどのスペースはないが、設備等はしっかりと整っていると答える成美。なんでそんなことまでわかるんだという疑問の顔になっている。
「成美先輩、ここの設備のことは他の誰にも伝えていませんよね?」
「えぇ、知っているのは不破総司令とあなた方二人だけですわ」
「でしたら、しばらくこの事は小松部長以外には伏せましょう。タイミングをみて部長をここへ呼び出しますので、その時に話しましょう」
「そうですわね。まずは私たちだけで特別支部を整えますわ! よろしくですわ! 太地支部長!」
「あの……支部長呼びはやめてください」
* * *
「ただいま~!」
「おかえり~。ご飯できてるよ~」
早紀子特製きりたんぽ鍋の準備を終えたところだったようだ。
もうすっかり鍋の季節だ。
「ちょうどよかったわ。太地は何飲む?」
「炭酸水!」
冷蔵庫から取り出して、ダイニングテーブルの上にペットボトルごと置く。リビングと廊下には所狭しとダンボール箱が山積みになっている。色祭りの賞金で新たに炭酸水が加わったのだ。
「「「いただきます!」」」
『なんかすげーいい匂いだな~』
六太もエンドサーフェイスから出てきた。
『きりたんぽってウメ~な~。要するに米だろ? 味が違う気がするな!』
「もちもちして美味しいよね」
『オイラこのスープが最高だわ~。鶏ガラか? うまいぞ!』
二人の食卓だが実は四人というこの状況。とても賑やかだ。
プシュッ!
そしてハイボールの缶が開く。
「父さんがGSDで働いていたって前言ったでしょ?」
太地が早紀子にGSDの話をする。
「うん、言ってたね。研究していたんでしょ? どうしたの急に?」
「いや、なんかスパイがいるかもとか 、身の危険をGSD内で感じたりとか、それが理由で失踪したのかなって……」
「あの父さんが? う~ん、どうだろうね……」
あまりその辺気になっていないような早紀子の返事。違うと感じているようだ。
「スパイがいるかどうかはわからないけど、危険から逃げるためにどっかに隠れるような人ではないね。あの人結構負けず嫌いだし、何かの危機に直面しても戦うことを選びそうじゃない? もちろん、私ら二人の身に危険が迫らないように、黙ってどっかいったと思うよ」
グイッと一缶目を飲み干す早紀子。そして鍋の中の鶏肉を探しながら、話を続ける。
「あと、スパイの存在とかすぐ気づきそうじゃない? 同じ部署にいたとしたらさ。父さんだったらね」
「確かにね……父さんが開発した技術がなぜかテロリストの武器に使用されていたんだ。それで今、GSD内でスパイを疑っていてね」
鶏肉を食べながら、早紀子も考える。
「その技術、父さん自身がテロリストに提供したとか?」
「え⁈ なんで? そんなわけないでしょ~」
「そっか」
美味しそうに鶏肉を食べながらハイボールを飲む早紀子。この時太地の中に大きな疑念が浮かんでしまった。
「まさか……そんなわけ……ない……よな?」
『確かに……無くはないよな』
(父さんはNFNFにいるのか?)
0
あなたにおすすめの小説
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
【完結保証】科学で興す異世界国家 ~理不尽に死んだ技術者が、「石炭」と「ジャガイモ」で最強を証明する。優秀な兄たちが膝を折るまでの建国譚~
Lihito
ファンタジー
正しいデータを揃えた。論理も完璧だった。
それでも、組織の理不尽には勝てなかった。
——そして、使い潰されて死んだ。
目を覚ますとそこは、十年後に魔王軍による滅亡が確定している異世界。
強国の第三王子として転生した彼に与えられたのは、
因果をねじ曲げる有限の力——「運命点」だけ。
武力と経済を握る兄たちの陰で、継承権最下位。後ろ盾も発言力もない。
だが、邪魔する上司も腐った組織もない。
今度こそ証明する。科学と運命点を武器に、俺のやり方が正しいことを。
石炭と化学による国力強化。
情報と大義名分を積み重ねた対外戦略。
準備を重ね、機が熟した瞬間に運命点で押し切る。
これは、理不尽に敗れた科学者が、選択と代償を重ねる中で、
「正しさ」だけでは国は守れないと知りながら、
滅びの未来を書き換えようとする建国譚。
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
チート魅了スキルで始まる、美少女たちとの異世界ハーレム生活
仙道
ファンタジー
リメイク先:「視線が合っただけで美少女が俺に溺れる。異世界で最強のハーレムを作って楽に暮らす」
ごく普通の会社員だった佐々木健太は、異世界へ転移してして、あらゆる女性を無条件に魅了するチート能力を手にする。
彼はこの能力で、女騎士セシリア、ギルド受付嬢リリア、幼女ルナ、踊り子エリスといった魅力的な女性たちと出会い、絆を深めていく。
【1/20本編堂々完結!】自力で帰還した錬金術師の爛れた日常
ちょす氏
ファンタジー
「この先は分からないな」
帰れると言っても、時間まで同じかどうかわからない。
さて。
「とりあえず──妹と家族は救わないと」
あと金持ちになって、ニート三昧だな。
こっちは地球と環境が違いすぎるし。
やりたい事が多いな。
「さ、お別れの時間だ」
これは、異世界で全てを手に入れた男の爛れた日常の物語である。
※物語に出てくる組織、人物など全てフィクションです。
※主人公の癖が若干終わっているのは師匠のせいです。
ゆっくり投稿です。
ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。
タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。
しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。
ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。
激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。
オッサン齢50過ぎにしてダンジョンデビューする【なろう100万PV、カクヨム20万PV突破】
山親爺大将
ファンタジー
剣崎鉄也、4年前にダンジョンが現れた現代日本で暮らす53歳のおっさんだ。
失われた20年世代で職を転々とし今は介護職に就いている。
そんな彼が交通事故にあった。
ファンタジーの世界ならここで転生出来るのだろうが、現実はそんなに甘く無い。
「どうしたものかな」
入院先の個室のベッドの上で、俺は途方に暮れていた。
今回の事故で腕に怪我をしてしまい、元の仕事には戻れなかった。
たまたま保険で個室代も出るというので個室にしてもらったけど、たいして蓄えもなく、退院したらすぐにでも働かないとならない。
そんな俺は交通事故で死を覚悟した時にひとつ強烈に後悔をした事があった。
『こんな事ならダンジョンに潜っておけばよかった』
である。
50過ぎのオッサンが何を言ってると思うかもしれないが、その年代はちょうど中学生くらいにファンタジーが流行り、高校生くらいにRPGやライトノベルが流行った世代である。
ファンタジー系ヲタクの先駆者のような年代だ。
俺もそちら側の人間だった。
年齢で完全に諦めていたが、今回のことで自分がどれくらい未練があったか理解した。
「冒険者、いや、探索者っていうんだっけ、やってみるか」
これは体力も衰え、知力も怪しくなってきて、ついでに運にも見放されたオッサンが無い知恵絞ってなんとか探索者としてやっていく物語である。
注意事項
50過ぎのオッサンが子供ほどに歳の離れた女の子に惚れたり、悶々としたりするシーンが出てきます。
あらかじめご了承の上読み進めてください。
注意事項2 作者はメンタル豆腐なので、耐えられないと思った感想の場合はブロック、削除等をして見ないという行動を起こします。お気を悪くする方もおるかと思います。予め謝罪しておきます。
注意事項3 お話と表紙はなんの関係もありません。
ダンジョン・イーツ! ~戦闘力ゼロの俺、スキル【絶対配送】でS級冒険者に「揚げたてコロッケ」を届けたら、世界中の英雄から崇拝されはじめた件~
たくみさん
ファンタジー
「攻撃力ゼロのポーターなんて、配信の邪魔なんだよ!」
3年尽くしたパーティから、手切れ金の1万円と共に追放された探索者・天野蓮(アマノ・レン)。
絶望する彼が目にしたのは、ダンジョン深層で孤立し、「お腹すいた……」と涙を流すS級美少女『氷姫』カグヤの緊急生放送だった。
その瞬間、レンの死にスキルが真の姿を見せる。
目的地と受取人さえあれば、壁も魔物も最短距離でブチ抜く神速の移動スキル――【絶対配送(デリバリー・ロード)】。
「お待たせしました! ご注文の揚げたてコロッケ(22,500円)お届けです!」
地獄の戦場にママチャリで乱入し、絶品グルメを届けるレンの姿は、50万人の視聴者に衝撃を与え、瞬く間に世界ランク1位へバズり散らかしていく!
一方、彼を捨てた元パーティは補給不足でボロボロ。
「戻ってきてくれ!」と泣きつかれても、もう知らん。俺は、高ランク冒険者の依頼で忙しいんだ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる