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第三章 関東大一揆、洛外編
第97話 攻める矢、守る矢
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「「連携攻撃?」」
『そうだ。成美と千鶴は視覚共有のトレーニングをすると同時に太地の背中から矢を飛ばして敵を射抜く訓練が必要なんだよ。本番で太地の頭に矢が突き刺さらないようにな』
「むっちゃん、怖いこと言うね。さっきみたいに矢が飛んできて当たったら、訓練中に僕は死んじゃいそうだけど」
「大丈夫ですわ! ワタクシがロードする矢の先端の形状を多少変えて当たっても、傷つかないように調整するのですわ!」
『あのスピードで飛んできて当たったら形状変わっていたとしても痛そうだけどな……』
月人の冷静なツッコミをスルーして話を進める成美。
「で、むっちゃんは月人にたくさんの攻撃用トレーニングドールを作って欲しいわけね」
『そうなんだ。お前がいつもつくっているドールの強いやつをいっぱい出して太地を集中攻撃するように指示してもらえねぇか?』
『ポメ公……まぁ、お前の希望通りドールをつくってやってもいいぜ』
『ほんとか! 早速頼むわ!』
『ただし、太地のアイドルであるはずのお前が権田家の食事を自分で食べていたっていう、そのカラクリを俺に教えたらな』
『な! なぜそれを知ってんだ……くそ、クルミかぁ……』
『ふっふっふ……どうする? 俺は別にどちらでも構わないぜ』
同じローダーのもと生み出されたアイドル同士、なぜこうも非協力的なのか。太地には全く理解できないことだったが、面白いので様子を見ていた。
結局、六太が月人の条件をのむ事になり、トレーニングドールをつくることになった。
『おいポメ公。何体くらい太地に攻撃すればいいんだ?』
『まずは5体で頼む。今はそれでも精一杯だ』
『OK、ほんじゃ行くぞ!』
そう言って月人は5体のトレーニングドールを生み出し、太地に向かって放つ。
「あの……これって僕に拒否権は……ないのね」
太地がブツブツ言っている間にドールが襲い掛かる。そして太地が反撃しようとしたその目の前を矢が風を切り裂いて通過する。
「うお! あぶな!」
そして隙を見せた太地をドールたちが一斉にボコる。予想外の連携攻撃をドールから食らってしまう。
「痛! くそ~、なんて罰ゲームだ……後ろからも前からも責められている気分だわ」
その後も轟音を響かせて勢いよく矢が太地に襲いかかってくる。太地に当たったり、かすって通過するが、ドールには当たらない。やはりなかなかうまくいかない。
太地と成美との距離も30mはあるだろうか。兎に角いきなりやって成功するレベルの技術ではなさそうだ。
しばらくして顔が腫れて脚や腕にもアザができ始めた太地は背後から飛んでくる成美の矢を意識しながら5体のドールの攻撃も意識して……避ける事に徹していた。とてもこちらの連携攻撃どころではない。
『ただ、この攻撃……ポメ公のイメージ通りになったら、これはかなり有効な責めの手札になりそうだな……』
月人は考えを整理して、太地に指示を出す。
『太地。お嬢の矢を意識して避けるのはできるだけ止めて、ドールへの攻撃に集中しろ』
「はぁ? 矢に当たったら思っている以上にダメージあるんだって。避けないとやばいよ!」
『あぁ、それもわかった上で、あえてそうしろって言ってるんだ。お嬢のトレーニングであると同時にこれは太地にとってもいいトレーニングだ』
「あの顔はマジで言ってるよ……仕方ない……わかったよ」
月人が言うなら何か意図があるはずだと、ドールへの意識に集中する。
ドールを攻撃する度に矢への恐怖心が太地の脳裏を過ぎって、攻撃が中途半端になる。
一方、成美のほうもかなり焦っていた。思った以上に太地の動きに合わせて矢を放つのが難しい。
「六太さん、これはダメですわ。太地さんに当たってしまってばかり……大怪我をさせてしまうと大変ですわ」
『いや、まずはオイラを信じて続けるんだ。千鶴は成美と太地に繋げるイメージだぞ』
「うん、でもなかなかうまくいかない……」
『三人の呼吸が合わないと難しい連携だ。でもモノにすれば強力な武器になるぞ』
こうして、この連携攻撃のトレーニングは夜遅くまで続いた。
* * *
12月18日 7:00—
「おはよ~」
「あら太地早いわね、朝ごはんはそこに……て、あんたその顔のアザどうしたの⁈」
早紀子が腫れ上がった太地の顔面を見て青ざめる。
「うん……ちょっと矢が飛んできたり、人形にボッコボコに殴られたりしてね。まぁ、でも大丈夫だから安心して」
「安心って……まぁ、いいか。どうせわけがわからんし」
そう言って、仕事に出た早紀子。太地は月人と二人で朝食だ。六太は昨晩も権田邸でお泊まり合宿だったのだ。
「なんかさ……むっちゃんが一生懸命やってくれているのはわかるけど、主人は僕なんだってことをわかっているのかな? まぁ、成美先輩たちを鍛えるのはとてもいいことなんだけどね……ちょっと寂しいわ……」
『なんだ? つまらないジェラシーか? それもアイツのキャラだし、まぁいいんじゃねぇか? 楽しそうにやってんだから。あのポメ公に関しては自由度の高いローディング設定なんだろうな。正直有効距離やスキルとか、諸々含めて謎が多すぎるぞ。無駄にチリ毛のこだわったディテールとかもよ』
「うん。確かに。リアリティーの追求が半端ないね。面白いからそれはいいんだけど、回復薬とか戦術面における知識とか、シーカーの能力を的確に見抜く能力もあるし、なんか謎の存在だよね」
『とりあえず、飯食ったら俺たちも権田支部に合流してトレーニングの続きするぞ!』
「……あれか……まぁ、なんとなく自分のためにもなっている気がするからいいんだけどね」
食事を終えて家を出る。ランニングで……というか、ほぼジャンプして建物を飛び越えて突き進む。たった10分程度で権田支部のトレーニングルームに到着し、室内へ入る。すると、異様な光景が広がっていた。
明らかに、疲れきった身体の権田成美と天月千鶴。しかし、何かものすごいオーラのようなものを纏っているような……六太が腕を組んで仁王立ちしている。
『おう、お前らやっと来たか! 昨日のあれ、もう一度やってくれねぇか?』
六太がトレーニングドールでの訓練をご所望だ。
「なんか、二人とも疲れてそうだけど、大丈夫なの?」
「だ、大丈夫ですわ……」
「うん、いけると思う……」
成美と千鶴が力を絞り出して答える。
『……太地、やるぞ。ドール五人だ』
そして、月人が五人のトレーニングドールを作り出して、早速トレーニングを始める。太地に同時に襲い掛かるドール。それをかわして攻撃を仕掛ける太地に、突然何かと繋がったような感覚が芽生える。
(なんだ……これは誰かに見られている? いや、僕の視界を共有しているような……意識も繋がっている感じだ。これは一体……)
太地がドール一体に攻撃を仕掛けて吹っ飛ばしたと同時に、別のドールが太地に総攻撃を仕掛ける。
「くそ、全部はかわしきれないか⁈ 」
一体の攻撃にカウンターで反撃しつつ、防御体制に入ろうとしたその時、背後から太地の髪をかすめて矢がドールの額を一瞬で貫いた。
『えぇ! いきなりできたじゃね~か!』
教えていた六太がいの一番に驚く。
不思議と昨日の様な恐怖心が無く、絶対に矢が自分に当たらないとわかっていた感じで太地は戦闘に集中できたのだ。そして、残ったドールをあっという間に倒す。
「はぁ、はぁ……なんとかできたのですわ、六太さん、天月さん」
「うん、やったね……」
『いや、オイラもびっくりしたぜ。まさか……いきなり成功するとは……』
太地と月人が歩み寄る。
『おう! やるね~お嬢と千鶴! もう感覚共有をモノにしたか』
「すごく流れる様な攻撃で、同時に守りにもなっている……これ精度を上げたらとんでもない武器になりますね!」
「ありがとうですわ……でもちょっと、休憩するのです……わ……」
倒れ込むところを太地が支える。そのまま休憩スペースへ運ぶ。 横になって直ぐに成美も千鶴もスヤスヤ寝息を立てて眠り始めた。
とても満足そうな表情で心地よさそうに。
『そうだ。成美と千鶴は視覚共有のトレーニングをすると同時に太地の背中から矢を飛ばして敵を射抜く訓練が必要なんだよ。本番で太地の頭に矢が突き刺さらないようにな』
「むっちゃん、怖いこと言うね。さっきみたいに矢が飛んできて当たったら、訓練中に僕は死んじゃいそうだけど」
「大丈夫ですわ! ワタクシがロードする矢の先端の形状を多少変えて当たっても、傷つかないように調整するのですわ!」
『あのスピードで飛んできて当たったら形状変わっていたとしても痛そうだけどな……』
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「で、むっちゃんは月人にたくさんの攻撃用トレーニングドールを作って欲しいわけね」
『そうなんだ。お前がいつもつくっているドールの強いやつをいっぱい出して太地を集中攻撃するように指示してもらえねぇか?』
『ポメ公……まぁ、お前の希望通りドールをつくってやってもいいぜ』
『ほんとか! 早速頼むわ!』
『ただし、太地のアイドルであるはずのお前が権田家の食事を自分で食べていたっていう、そのカラクリを俺に教えたらな』
『な! なぜそれを知ってんだ……くそ、クルミかぁ……』
『ふっふっふ……どうする? 俺は別にどちらでも構わないぜ』
同じローダーのもと生み出されたアイドル同士、なぜこうも非協力的なのか。太地には全く理解できないことだったが、面白いので様子を見ていた。
結局、六太が月人の条件をのむ事になり、トレーニングドールをつくることになった。
『おいポメ公。何体くらい太地に攻撃すればいいんだ?』
『まずは5体で頼む。今はそれでも精一杯だ』
『OK、ほんじゃ行くぞ!』
そう言って月人は5体のトレーニングドールを生み出し、太地に向かって放つ。
「あの……これって僕に拒否権は……ないのね」
太地がブツブツ言っている間にドールが襲い掛かる。そして太地が反撃しようとしたその目の前を矢が風を切り裂いて通過する。
「うお! あぶな!」
そして隙を見せた太地をドールたちが一斉にボコる。予想外の連携攻撃をドールから食らってしまう。
「痛! くそ~、なんて罰ゲームだ……後ろからも前からも責められている気分だわ」
その後も轟音を響かせて勢いよく矢が太地に襲いかかってくる。太地に当たったり、かすって通過するが、ドールには当たらない。やはりなかなかうまくいかない。
太地と成美との距離も30mはあるだろうか。兎に角いきなりやって成功するレベルの技術ではなさそうだ。
しばらくして顔が腫れて脚や腕にもアザができ始めた太地は背後から飛んでくる成美の矢を意識しながら5体のドールの攻撃も意識して……避ける事に徹していた。とてもこちらの連携攻撃どころではない。
『ただ、この攻撃……ポメ公のイメージ通りになったら、これはかなり有効な責めの手札になりそうだな……』
月人は考えを整理して、太地に指示を出す。
『太地。お嬢の矢を意識して避けるのはできるだけ止めて、ドールへの攻撃に集中しろ』
「はぁ? 矢に当たったら思っている以上にダメージあるんだって。避けないとやばいよ!」
『あぁ、それもわかった上で、あえてそうしろって言ってるんだ。お嬢のトレーニングであると同時にこれは太地にとってもいいトレーニングだ』
「あの顔はマジで言ってるよ……仕方ない……わかったよ」
月人が言うなら何か意図があるはずだと、ドールへの意識に集中する。
ドールを攻撃する度に矢への恐怖心が太地の脳裏を過ぎって、攻撃が中途半端になる。
一方、成美のほうもかなり焦っていた。思った以上に太地の動きに合わせて矢を放つのが難しい。
「六太さん、これはダメですわ。太地さんに当たってしまってばかり……大怪我をさせてしまうと大変ですわ」
『いや、まずはオイラを信じて続けるんだ。千鶴は成美と太地に繋げるイメージだぞ』
「うん、でもなかなかうまくいかない……」
『三人の呼吸が合わないと難しい連携だ。でもモノにすれば強力な武器になるぞ』
こうして、この連携攻撃のトレーニングは夜遅くまで続いた。
* * *
12月18日 7:00—
「おはよ~」
「あら太地早いわね、朝ごはんはそこに……て、あんたその顔のアザどうしたの⁈」
早紀子が腫れ上がった太地の顔面を見て青ざめる。
「うん……ちょっと矢が飛んできたり、人形にボッコボコに殴られたりしてね。まぁ、でも大丈夫だから安心して」
「安心って……まぁ、いいか。どうせわけがわからんし」
そう言って、仕事に出た早紀子。太地は月人と二人で朝食だ。六太は昨晩も権田邸でお泊まり合宿だったのだ。
「なんかさ……むっちゃんが一生懸命やってくれているのはわかるけど、主人は僕なんだってことをわかっているのかな? まぁ、成美先輩たちを鍛えるのはとてもいいことなんだけどね……ちょっと寂しいわ……」
『なんだ? つまらないジェラシーか? それもアイツのキャラだし、まぁいいんじゃねぇか? 楽しそうにやってんだから。あのポメ公に関しては自由度の高いローディング設定なんだろうな。正直有効距離やスキルとか、諸々含めて謎が多すぎるぞ。無駄にチリ毛のこだわったディテールとかもよ』
「うん。確かに。リアリティーの追求が半端ないね。面白いからそれはいいんだけど、回復薬とか戦術面における知識とか、シーカーの能力を的確に見抜く能力もあるし、なんか謎の存在だよね」
『とりあえず、飯食ったら俺たちも権田支部に合流してトレーニングの続きするぞ!』
「……あれか……まぁ、なんとなく自分のためにもなっている気がするからいいんだけどね」
食事を終えて家を出る。ランニングで……というか、ほぼジャンプして建物を飛び越えて突き進む。たった10分程度で権田支部のトレーニングルームに到着し、室内へ入る。すると、異様な光景が広がっていた。
明らかに、疲れきった身体の権田成美と天月千鶴。しかし、何かものすごいオーラのようなものを纏っているような……六太が腕を組んで仁王立ちしている。
『おう、お前らやっと来たか! 昨日のあれ、もう一度やってくれねぇか?』
六太がトレーニングドールでの訓練をご所望だ。
「なんか、二人とも疲れてそうだけど、大丈夫なの?」
「だ、大丈夫ですわ……」
「うん、いけると思う……」
成美と千鶴が力を絞り出して答える。
『……太地、やるぞ。ドール五人だ』
そして、月人が五人のトレーニングドールを作り出して、早速トレーニングを始める。太地に同時に襲い掛かるドール。それをかわして攻撃を仕掛ける太地に、突然何かと繋がったような感覚が芽生える。
(なんだ……これは誰かに見られている? いや、僕の視界を共有しているような……意識も繋がっている感じだ。これは一体……)
太地がドール一体に攻撃を仕掛けて吹っ飛ばしたと同時に、別のドールが太地に総攻撃を仕掛ける。
「くそ、全部はかわしきれないか⁈ 」
一体の攻撃にカウンターで反撃しつつ、防御体制に入ろうとしたその時、背後から太地の髪をかすめて矢がドールの額を一瞬で貫いた。
『えぇ! いきなりできたじゃね~か!』
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不思議と昨日の様な恐怖心が無く、絶対に矢が自分に当たらないとわかっていた感じで太地は戦闘に集中できたのだ。そして、残ったドールをあっという間に倒す。
「はぁ、はぁ……なんとかできたのですわ、六太さん、天月さん」
「うん、やったね……」
『いや、オイラもびっくりしたぜ。まさか……いきなり成功するとは……』
太地と月人が歩み寄る。
『おう! やるね~お嬢と千鶴! もう感覚共有をモノにしたか』
「すごく流れる様な攻撃で、同時に守りにもなっている……これ精度を上げたらとんでもない武器になりますね!」
「ありがとうですわ……でもちょっと、休憩するのです……わ……」
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とても満足そうな表情で心地よさそうに。
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