98 / 133
第三章 関東大一揆、洛外編
第98話 二人の呼吸を合わせるには?
しおりを挟む
12月18日 13:00—
成美と千鶴との連携攻撃訓練がひと段落したところで、太地はスピードを活かした攻撃を進化させるべく、月人と一対一の対戦形式でトレーニングしていた。
『もっと、周囲も意識してパンチを打て! あと、さっきの矢の様に意識外から飛んでくる攻撃も避けられる様にしろよ!』
「いや……わかってはいるんだけど……なかなか……」
月人は片手だが、太地の攻撃を軽々と防いでいる。それどころか太地に打撃を喰らわせるほどの余裕だ。いつもながらこの歴然とした差が一向に縮まらないことが非常に悔しい。
「possession both arms、エアガン!」
以前よりも鋭さとスピードが増した連続攻撃だが、月人は軽々とかわしてしまう。
『いいぞ! スピードも精度も上がってる! そのまま継続しろ!』
「うぉぉぉ!!」
『もっとだ! もっと打ち込め! ほら、スピードが落ちてきたぞ!』
(くっ、もっと打撃のスピードを上げたいがどうすれば……ん? そうだ!)
太地がエアガンを一瞬止めて間をあけた。月人がどうしたと言わんばかりの不思議そうな表情になったその時、太地の打撃が月人の頬をかすめる。
『お? 今のは……』
「これでどうだ!」
再び連打を打ち込む太地の攻撃がさっきよりスピードUPしている。
『やべっ、急に早くなりやがった』
避けきれずに右腕と肩で防御した月人がそのカラクリに気づく。
『なるほど、握っていた拳を手刀に切り替えたな⁈』
「あぁ、これなら空気抵抗を抑えてよりスピードを上げられる。なんとなく指先に感覚を集中することで貫通力が増すかもってね。攻撃力も上がると思うんだけど、どうかな?」
ニヤリと笑ってサムズアップで答える月人。
『その方向で高めていこうぜ! もっと鋭くできるはずだ』
「了解!」
と、そこへ成美たちが起きて来た。3時間ほどの睡眠から目が覚めたようだ。
「た、太地さん! どうしたんですわ⁈ そのアザや腫れ上がった顔は! まさか月人さんが?」
「……いえ、成美先輩。これはあなたが放った強烈な矢とトレーニングドールによってボッコボコに殴る蹴る等の暴行を受けた影響です。月人ではないです」
『ていうか、今気づいたのかよ? 今朝は相当疲れていたんだな』
「な、なんて申し訳ないことを……爺や! 今直ぐ太地さんの手当てを!」
「承知しました、お嬢様」
「いやいや、全然大丈夫ですから! それよりみんなでお昼ご飯食べましょうか!」
* * *
12月18日 13:30— 権田邸ダイニングホール
権田家では珍しい遅めの昼食だ。クルミは既に食べ終えて六太と遊んでいる。
「天月さんの視覚共有によって、太地さんの動きと視覚が同時に観えたのですわ。それで次の動きを予測しながら矢を放つことができて……」
『千鶴のBloody Codeもいよいよ覚醒の段階に一歩足を踏み入れたのかもしれねえな。二つの視覚を同時に誰かに観せるってのは大したもんだ』
月人が褒めて喜ぶ千鶴。
「うん、これも全部むっちゃんのおかげ」
『ふっふっふ。オイラがいなかったら千鶴はもう寂しくて死んでいただろうからな』
「いや、あなたの可愛い存在のお話ではなく、スキル特訓のサポートのお話ですわ……でも、その点はワタクシも天月さんの言う通りだと思いますわ」
千鶴も成美も六太の指導に大きな信頼をよせているようだ。それを見て太地もつい嬉しくなる。
『おい、太地。お前何オイラの顔見てニヤニヤとブクブク腫れた顔で笑ってんだ? キモいぞ』
「誰の特訓に付き合った結果、こんな顔になったと思ってるんだよ!」
ケタケタ笑う六太に握りこぶしで牽制する太地。それを呆れた顔で見る月人が振り向いて成美に手応えを確認する。
『で、お嬢はあの連携攻撃の成功にどれくらいの自信があるんだ? これからどんどん敵を射貫けそうか?』
「……正直、不安しかありませんわ。太地さんの行動が読めないのですわ。意思の共有というか、息の合ったコンビネーションというか、阿吽の呼吸での戦いを遠距離で求められているのは中々難しいですわ。
勿論、天月さんのおかげでその距離が一瞬にしてゼロに縮められて、さっきは成功したけれど……次もうまく行くかどうか、正直自信はありませんわ」
『まぁ、太地のステータスも上がって動きはより早くより複雑になっているのも不安要素の一つだな。もっと二人で意識を共有する方法があればなぁ』
「そんな方法あったら、僕だって最初から言ってるよ。こんなにアザができる前にね」
太地と成美の息を合わせるために……皆が考え始めた時に六太がペタペタ成美の方へ歩いて近づいてきた。
『そんなの簡単じゃねぇか!』
「簡単って、六太さん、また素晴らしいアイデアがあるのですわ?」
全員がドヤ顔の六太に注目する。
『お前ら二人が付き合っちまえばいいじゃねぇか!』
「「「 はぁ!!!! 」」」
顔から火が出たかのように真っ赤になる成美。
「な、な、何を言っているのですわ⁈」
『ん? 何をって、オメェ簡単な話じゃねぇか。付き合ってお互いをもっと知れば、もっと連携もうまく行くだろってことよ』
「そ、そんなこといきなり言われてできるわけがないのですわ!」
『あぁ? 何言ってんだよ、成美。傍から見てりゃぁ誰でもわかるぜ。お前太地のことがす––』
「余計なことを言うなですわ!」
『はべぶっ!!!』
成美のメガトンパンチが六太の顔面にめり込む。そしてダイニングホールの壁まで吹っ飛んで突き刺さる。
「一体何を言おうとしていらしたのかしら……全くわからないのですわ。オホホホ」
『お嬢、容赦ねぇなぁ。まぁ、バカポメの言う通り誰が見てもそれはわかるはずなんだが……たった一人を除いて』
月人が太地をガン見する。
「ったく、むっちゃんはバカだなぁ。ハハハ。御令嬢と一般庶民がくっつくわけないじゃん。そういうのはちゃんとふさわしい人がいるもんなんだって。ねぇ、成美先輩」
「「「 こいつ、なんで天才なのにこの点だけは鈍感なんだ……」」」
ものすごく不機嫌になる成美を見て、月人が千鶴に視線を送る。話題を変えろということだ。千鶴が頷く。
「そ、そういえば……妹の千早が太地さんのことが気になると言っていた……」
『おいおい、まさかの火に油! それダメだろ!』
やってしまったという表情の千鶴。そもそも千鶴は全ての話において割と鈍感だった。
プルプル震えながら、天月千早と小声でボヤく成美。握っていたスプーンが折れ曲がっている。
「そういえば最近会っていないですね、妹の天月千早さん。やはり卒業後はGSDに入る予定なんですか? かなり優秀な人ですしね」
「うん、多分そうなると思う」
「じゃぁ、またその時に会えますね。楽しみだなぁ」
成美が握っているナイフで皿ごと切っている。それをみて焦る月人。やばい、沸点に到達しそうだ。
『た、太地! 食事は済んだか? そろそろトレーニングに行くか!』
「え? どうしたの急に? まだ食べてる最中だよ。って、成美先輩! お皿も切れてますよ!」
この馬鹿天才は本当にダメだと本気で思った。
『……どいつもこいつも仕方ねぇ奴らだなぁ。オイラがいねぇと話もできやしねぇ』
六太が顔面を凹ませた状態でペタペタと歩いて近づいてくる。
『いや、元凶はお前だろ!』
太地は何も知らずにただ笑っていた。
成美と千鶴との連携攻撃訓練がひと段落したところで、太地はスピードを活かした攻撃を進化させるべく、月人と一対一の対戦形式でトレーニングしていた。
『もっと、周囲も意識してパンチを打て! あと、さっきの矢の様に意識外から飛んでくる攻撃も避けられる様にしろよ!』
「いや……わかってはいるんだけど……なかなか……」
月人は片手だが、太地の攻撃を軽々と防いでいる。それどころか太地に打撃を喰らわせるほどの余裕だ。いつもながらこの歴然とした差が一向に縮まらないことが非常に悔しい。
「possession both arms、エアガン!」
以前よりも鋭さとスピードが増した連続攻撃だが、月人は軽々とかわしてしまう。
『いいぞ! スピードも精度も上がってる! そのまま継続しろ!』
「うぉぉぉ!!」
『もっとだ! もっと打ち込め! ほら、スピードが落ちてきたぞ!』
(くっ、もっと打撃のスピードを上げたいがどうすれば……ん? そうだ!)
太地がエアガンを一瞬止めて間をあけた。月人がどうしたと言わんばかりの不思議そうな表情になったその時、太地の打撃が月人の頬をかすめる。
『お? 今のは……』
「これでどうだ!」
再び連打を打ち込む太地の攻撃がさっきよりスピードUPしている。
『やべっ、急に早くなりやがった』
避けきれずに右腕と肩で防御した月人がそのカラクリに気づく。
『なるほど、握っていた拳を手刀に切り替えたな⁈』
「あぁ、これなら空気抵抗を抑えてよりスピードを上げられる。なんとなく指先に感覚を集中することで貫通力が増すかもってね。攻撃力も上がると思うんだけど、どうかな?」
ニヤリと笑ってサムズアップで答える月人。
『その方向で高めていこうぜ! もっと鋭くできるはずだ』
「了解!」
と、そこへ成美たちが起きて来た。3時間ほどの睡眠から目が覚めたようだ。
「た、太地さん! どうしたんですわ⁈ そのアザや腫れ上がった顔は! まさか月人さんが?」
「……いえ、成美先輩。これはあなたが放った強烈な矢とトレーニングドールによってボッコボコに殴る蹴る等の暴行を受けた影響です。月人ではないです」
『ていうか、今気づいたのかよ? 今朝は相当疲れていたんだな』
「な、なんて申し訳ないことを……爺や! 今直ぐ太地さんの手当てを!」
「承知しました、お嬢様」
「いやいや、全然大丈夫ですから! それよりみんなでお昼ご飯食べましょうか!」
* * *
12月18日 13:30— 権田邸ダイニングホール
権田家では珍しい遅めの昼食だ。クルミは既に食べ終えて六太と遊んでいる。
「天月さんの視覚共有によって、太地さんの動きと視覚が同時に観えたのですわ。それで次の動きを予測しながら矢を放つことができて……」
『千鶴のBloody Codeもいよいよ覚醒の段階に一歩足を踏み入れたのかもしれねえな。二つの視覚を同時に誰かに観せるってのは大したもんだ』
月人が褒めて喜ぶ千鶴。
「うん、これも全部むっちゃんのおかげ」
『ふっふっふ。オイラがいなかったら千鶴はもう寂しくて死んでいただろうからな』
「いや、あなたの可愛い存在のお話ではなく、スキル特訓のサポートのお話ですわ……でも、その点はワタクシも天月さんの言う通りだと思いますわ」
千鶴も成美も六太の指導に大きな信頼をよせているようだ。それを見て太地もつい嬉しくなる。
『おい、太地。お前何オイラの顔見てニヤニヤとブクブク腫れた顔で笑ってんだ? キモいぞ』
「誰の特訓に付き合った結果、こんな顔になったと思ってるんだよ!」
ケタケタ笑う六太に握りこぶしで牽制する太地。それを呆れた顔で見る月人が振り向いて成美に手応えを確認する。
『で、お嬢はあの連携攻撃の成功にどれくらいの自信があるんだ? これからどんどん敵を射貫けそうか?』
「……正直、不安しかありませんわ。太地さんの行動が読めないのですわ。意思の共有というか、息の合ったコンビネーションというか、阿吽の呼吸での戦いを遠距離で求められているのは中々難しいですわ。
勿論、天月さんのおかげでその距離が一瞬にしてゼロに縮められて、さっきは成功したけれど……次もうまく行くかどうか、正直自信はありませんわ」
『まぁ、太地のステータスも上がって動きはより早くより複雑になっているのも不安要素の一つだな。もっと二人で意識を共有する方法があればなぁ』
「そんな方法あったら、僕だって最初から言ってるよ。こんなにアザができる前にね」
太地と成美の息を合わせるために……皆が考え始めた時に六太がペタペタ成美の方へ歩いて近づいてきた。
『そんなの簡単じゃねぇか!』
「簡単って、六太さん、また素晴らしいアイデアがあるのですわ?」
全員がドヤ顔の六太に注目する。
『お前ら二人が付き合っちまえばいいじゃねぇか!』
「「「 はぁ!!!! 」」」
顔から火が出たかのように真っ赤になる成美。
「な、な、何を言っているのですわ⁈」
『ん? 何をって、オメェ簡単な話じゃねぇか。付き合ってお互いをもっと知れば、もっと連携もうまく行くだろってことよ』
「そ、そんなこといきなり言われてできるわけがないのですわ!」
『あぁ? 何言ってんだよ、成美。傍から見てりゃぁ誰でもわかるぜ。お前太地のことがす––』
「余計なことを言うなですわ!」
『はべぶっ!!!』
成美のメガトンパンチが六太の顔面にめり込む。そしてダイニングホールの壁まで吹っ飛んで突き刺さる。
「一体何を言おうとしていらしたのかしら……全くわからないのですわ。オホホホ」
『お嬢、容赦ねぇなぁ。まぁ、バカポメの言う通り誰が見てもそれはわかるはずなんだが……たった一人を除いて』
月人が太地をガン見する。
「ったく、むっちゃんはバカだなぁ。ハハハ。御令嬢と一般庶民がくっつくわけないじゃん。そういうのはちゃんとふさわしい人がいるもんなんだって。ねぇ、成美先輩」
「「「 こいつ、なんで天才なのにこの点だけは鈍感なんだ……」」」
ものすごく不機嫌になる成美を見て、月人が千鶴に視線を送る。話題を変えろということだ。千鶴が頷く。
「そ、そういえば……妹の千早が太地さんのことが気になると言っていた……」
『おいおい、まさかの火に油! それダメだろ!』
やってしまったという表情の千鶴。そもそも千鶴は全ての話において割と鈍感だった。
プルプル震えながら、天月千早と小声でボヤく成美。握っていたスプーンが折れ曲がっている。
「そういえば最近会っていないですね、妹の天月千早さん。やはり卒業後はGSDに入る予定なんですか? かなり優秀な人ですしね」
「うん、多分そうなると思う」
「じゃぁ、またその時に会えますね。楽しみだなぁ」
成美が握っているナイフで皿ごと切っている。それをみて焦る月人。やばい、沸点に到達しそうだ。
『た、太地! 食事は済んだか? そろそろトレーニングに行くか!』
「え? どうしたの急に? まだ食べてる最中だよ。って、成美先輩! お皿も切れてますよ!」
この馬鹿天才は本当にダメだと本気で思った。
『……どいつもこいつも仕方ねぇ奴らだなぁ。オイラがいねぇと話もできやしねぇ』
六太が顔面を凹ませた状態でペタペタと歩いて近づいてくる。
『いや、元凶はお前だろ!』
太地は何も知らずにただ笑っていた。
0
あなたにおすすめの小説
忘却の艦隊
KeyBow
SF
新設された超弩級砲艦を旗艦とし新造艦と老朽艦の入れ替え任務に就いていたが、駐留基地に入るには数が多く、月の1つにて物資と人員の入れ替えを行っていた。
大型輸送艦は工作艦を兼ねた。
総勢250艦の航宙艦は退役艦が110艦、入れ替え用が同数。
残り30艦は増強に伴い新規配備される艦だった。
輸送任務の最先任士官は大佐。
新造砲艦の設計にも関わり、旗艦の引き渡しのついでに他の艦の指揮も執り行っていた。
本来艦隊の指揮は少将以上だが、輸送任務の為、設計に関わった大佐が任命された。
他に星系防衛の指揮官として少将と、退役間近の大将とその副官や副長が視察の為便乗していた。
公安に近い監査だった。
しかし、この2名とその側近はこの艦隊及び駐留艦隊の指揮系統から外れている。
そんな人員の載せ替えが半分ほど行われた時に中緊急警報が鳴り、ライナン星系第3惑星より緊急の救援要請が入る。
機転を利かせ砲艦で敵の大半を仕留めるも、苦し紛れに敵は主系列星を人口ブラックホールにしてしまった。
完全にブラックホールに成長し、その重力から逃れられないようになるまで数分しか猶予が無かった。
意図しない戦闘の影響から士気はだだ下がり。そのブラックホールから逃れる為、禁止されている重力ジャンプを敢行する。
恒星から近い距離では禁止されているし、システム的にも不可だった。
なんとか制限内に解除し、重力ジャンプを敢行した。
しかし、禁止されているその理由通りの状況に陥った。
艦隊ごとセットした座標からズレ、恒星から数光年離れた所にジャンプし【ワープのような架空の移動方法】、再び重力ジャンプ可能な所まで移動するのに33年程掛かる。
そんな中忘れ去られた艦隊が33年の月日の後、本星へと帰還を目指す。
果たして彼らは帰還できるのか?
帰還出来たとして彼らに待ち受ける運命は?
ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。
タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。
しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。
ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。
激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。
現代社会とダンジョンの共生~華の無いダンジョン生活
シン
ファンタジー
世界中に色々な歪みを引き起こした第二次世界大戦。
大日本帝国は敗戦国となり、国際的な制約を受けながらも復興に勤しんだ。
GHQの占領統治が終了した直後、高度経済成長に呼応するかのように全国にダンジョンが誕生した。
ダンジョンにはモンスターと呼ばれる魔物が生息しており危険な場所だが、貴重な鉱物やモンスター由来の素材や食材が入手出来る、夢の様な場所でもあった。
そのダンジョンからモンスターと戦い、資源を持ち帰る者を探索者と呼ばれ、当時は一攫千金を目論む卑しい職業と呼ばれていたが、現代では国と国民のお腹とサイフを支える立派な職業に昇華した。
探索者は極稀にダンジョン内で発見されるスキルオーブから特殊な能力を得る者が居たが、基本的には身一つの状態でダンジョン探索をするのが普通だ。
そんなダンジョンの探索や、たまにご飯、たまに揉め事などの、華の無いダンジョン探索者のお話しです。
たまに有り得ない方向に話が飛びます。
一話短めです。
異世界帰りの俺、現代日本にダンジョンが出現したので異世界経験を売ったり配信してみます
内田ヨシキ
ファンタジー
「あの魔物の倒し方なら、30万円で売るよ!」
――これは、現代日本にダンジョンが出現して間もない頃の物語。
カクヨムにて先行連載中です!
(https://kakuyomu.jp/works/16818023211703153243)
異世界で名を馳せた英雄「一条 拓斗(いちじょう たくと)」は、現代日本に帰還したはいいが、異世界で鍛えた魔力も身体能力も失われていた。
残ったのは魔物退治の経験や、魔法に関する知識、異世界言語能力など現代日本で役に立たないものばかり。
一般人として生活するようになった拓斗だったが、持てる能力を一切活かせない日々は苦痛だった。
そんな折、現代日本に迷宮と魔物が出現。それらは拓斗が異世界で散々見てきたものだった。
そして3年後、ついに迷宮で活動する国家資格を手にした拓斗は、安定も平穏も捨てて、自分のすべてを活かせるはずの迷宮へ赴く。
異世界人「フィリア」との出会いをきっかけに、拓斗は自分の異世界経験が、他の初心者同然の冒険者にとって非常に有益なものであると気づく。
やがて拓斗はフィリアと共に、魔物の倒し方や、迷宮探索のコツ、魔法の使い方などを、時に直接売り、時に動画配信してお金に変えていく。
さらには迷宮探索に有用なアイテムや、冒険者の能力を可視化する「ステータスカード」を発明する。
そんな彼らの活動は、ダンジョン黎明期の日本において重要なものとなっていき、公的機関に発展していく――。
【悲報】現代ダンジョン時代、俺の職業がLv.1チンピラ【詰み】
道雪ちゃん
ファンタジー
2024年の年末、世界中に突如ダンジョンが出現した。
大学生・三上ひよりも探索者になることを決意するが、与えられた職業は――世界で一人しかいないユニーク職「Lv.1チンピラ」。
周囲からは笑われ、初期スキルもほとんど役に立たない。
それでも、生き残るためにはダンジョンに挑むしかない。
これは、ネット住民と世界におもちゃにされながらも、真面目に生き抜く青年の物語。
※基本的にスレッド形式がメインです
ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜
KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞
ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。
諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。
そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。
捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
オッサン齢50過ぎにしてダンジョンデビューする【なろう100万PV、カクヨム20万PV突破】
山親爺大将
ファンタジー
剣崎鉄也、4年前にダンジョンが現れた現代日本で暮らす53歳のおっさんだ。
失われた20年世代で職を転々とし今は介護職に就いている。
そんな彼が交通事故にあった。
ファンタジーの世界ならここで転生出来るのだろうが、現実はそんなに甘く無い。
「どうしたものかな」
入院先の個室のベッドの上で、俺は途方に暮れていた。
今回の事故で腕に怪我をしてしまい、元の仕事には戻れなかった。
たまたま保険で個室代も出るというので個室にしてもらったけど、たいして蓄えもなく、退院したらすぐにでも働かないとならない。
そんな俺は交通事故で死を覚悟した時にひとつ強烈に後悔をした事があった。
『こんな事ならダンジョンに潜っておけばよかった』
である。
50過ぎのオッサンが何を言ってると思うかもしれないが、その年代はちょうど中学生くらいにファンタジーが流行り、高校生くらいにRPGやライトノベルが流行った世代である。
ファンタジー系ヲタクの先駆者のような年代だ。
俺もそちら側の人間だった。
年齢で完全に諦めていたが、今回のことで自分がどれくらい未練があったか理解した。
「冒険者、いや、探索者っていうんだっけ、やってみるか」
これは体力も衰え、知力も怪しくなってきて、ついでに運にも見放されたオッサンが無い知恵絞ってなんとか探索者としてやっていく物語である。
注意事項
50過ぎのオッサンが子供ほどに歳の離れた女の子に惚れたり、悶々としたりするシーンが出てきます。
あらかじめご了承の上読み進めてください。
注意事項2 作者はメンタル豆腐なので、耐えられないと思った感想の場合はブロック、削除等をして見ないという行動を起こします。お気を悪くする方もおるかと思います。予め謝罪しておきます。
注意事項3 お話と表紙はなんの関係もありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる