7 / 19
義妹
学園に入学してから一ヶ月。
今やヴィヴィは学園一の人気者となっていた。
最初のうちはヴィヴィに楯突いていた第二王子も、次第にヴィヴィの健気さと優しさに惹かれ、今では護衛のようにヴィヴィに纏わりついている。
エミーヌはというと、ヴィヴィと登下校するのはかなりストレスが大きく大変だった。
まず屋敷を出るときに父にネチネチと文句を言われ、馬車が走っている最中ではヴィヴィの「平民」ワードをやたらと聞かされる。終いに学園に着けば、ヴィヴィを待っている第二王子たちに「さっさと去れ」やら「ヴィヴィをいじめるな」やら追いやられ、学園では学園一の天使を虐める悪女などと揶揄されるようになった。
つまり、学園も屋敷と変わらない状態ということだ。
ヴィヴィが入学してくるより前はあまり酷くなかった「平民嫌い」と言う噂も、今では学園中の誰もが知っているものとなっていた。
ロバートが隣にいる時はいつも守ってくれるしエミーヌも心を強く保てるが、そういう悪口はロバートがいない時を狙って皆浴びせてくるものだ。
「ヴィヴィ様、先程中庭で泣いていらっしゃったわ。エドモン王子が慰めていらしたけれど、エミーヌ様との壁に悩んでいらっしゃるとか」
「なぜロバート様はエミーヌ様の見方をなさったりするのでしょう。脅されているのかしら?」
現に今も、先に授業が終わりロバートを待っている私に向かってヒソヒソと誰かが陰口を言っている。
勝手に耳に入ってくる言葉にエミーヌは嫌気がさす。
それでもなんとか気持ちを落ち着かせてロバートを待った。何分かして彼が来るとエミーヌは肩の力を抜く。
「ミーちゃんおまたせ!ちょっと授業伸びちゃって」
「大丈夫よ。そんなに待ってないわ」
「なら良かった!……それより嫌なこととか無かった?」
ロバートはチラチラと周りの生徒たちを見ながらエミーヌを気遣う。
「何もないわよ。それより、早く昼食を頂きましょう」
二人が席を立ってランチを取りに行こうとした時、エミーヌは向こうからこちらへ向かってくる集団を目で捉えた。
ロバートが即座にエミーヌを背中に庇う。
「ロバート様、これからランチですか?」
「そうだけど、なんか用?」
「ロバート様もご一緒しませんか?……勿論、お義姉様も」
ヴィヴィがわざわざ体を傾けて、ロバートの後ろにいるエミーヌへ視線を向けてくる。
「ごめんね。僕とエミーヌは二人で食べるから」
「でもたまには私達と……」
「嫌だよ。気が合わない人たちと食事なんて、気まずいだけだから」
ロバートの言葉に、ヴィヴィの隣にいた第二王子のエドモンが目をカッと見開いた。
「それは俺への無礼ととっても良いよな?」
エドモンの言葉にロバートはニッコリと微笑んだ。
今やヴィヴィは学園一の人気者となっていた。
最初のうちはヴィヴィに楯突いていた第二王子も、次第にヴィヴィの健気さと優しさに惹かれ、今では護衛のようにヴィヴィに纏わりついている。
エミーヌはというと、ヴィヴィと登下校するのはかなりストレスが大きく大変だった。
まず屋敷を出るときに父にネチネチと文句を言われ、馬車が走っている最中ではヴィヴィの「平民」ワードをやたらと聞かされる。終いに学園に着けば、ヴィヴィを待っている第二王子たちに「さっさと去れ」やら「ヴィヴィをいじめるな」やら追いやられ、学園では学園一の天使を虐める悪女などと揶揄されるようになった。
つまり、学園も屋敷と変わらない状態ということだ。
ヴィヴィが入学してくるより前はあまり酷くなかった「平民嫌い」と言う噂も、今では学園中の誰もが知っているものとなっていた。
ロバートが隣にいる時はいつも守ってくれるしエミーヌも心を強く保てるが、そういう悪口はロバートがいない時を狙って皆浴びせてくるものだ。
「ヴィヴィ様、先程中庭で泣いていらっしゃったわ。エドモン王子が慰めていらしたけれど、エミーヌ様との壁に悩んでいらっしゃるとか」
「なぜロバート様はエミーヌ様の見方をなさったりするのでしょう。脅されているのかしら?」
現に今も、先に授業が終わりロバートを待っている私に向かってヒソヒソと誰かが陰口を言っている。
勝手に耳に入ってくる言葉にエミーヌは嫌気がさす。
それでもなんとか気持ちを落ち着かせてロバートを待った。何分かして彼が来るとエミーヌは肩の力を抜く。
「ミーちゃんおまたせ!ちょっと授業伸びちゃって」
「大丈夫よ。そんなに待ってないわ」
「なら良かった!……それより嫌なこととか無かった?」
ロバートはチラチラと周りの生徒たちを見ながらエミーヌを気遣う。
「何もないわよ。それより、早く昼食を頂きましょう」
二人が席を立ってランチを取りに行こうとした時、エミーヌは向こうからこちらへ向かってくる集団を目で捉えた。
ロバートが即座にエミーヌを背中に庇う。
「ロバート様、これからランチですか?」
「そうだけど、なんか用?」
「ロバート様もご一緒しませんか?……勿論、お義姉様も」
ヴィヴィがわざわざ体を傾けて、ロバートの後ろにいるエミーヌへ視線を向けてくる。
「ごめんね。僕とエミーヌは二人で食べるから」
「でもたまには私達と……」
「嫌だよ。気が合わない人たちと食事なんて、気まずいだけだから」
ロバートの言葉に、ヴィヴィの隣にいた第二王子のエドモンが目をカッと見開いた。
「それは俺への無礼ととっても良いよな?」
エドモンの言葉にロバートはニッコリと微笑んだ。
あなたにおすすめの小説
〈完結〉ここは私のお家です。出て行くのはそちらでしょう。
江戸川ばた散歩
恋愛
「私」マニュレット・マゴベイド男爵令嬢は、男爵家の婿である父から追い出される。
そもそも男爵の娘であった母の婿であった父は結婚後ほとんど寄りつかず、愛人のもとに行っており、マニュレットと同じ歳のアリシアという娘を儲けていた。
母の死後、屋根裏部屋に住まわされ、使用人の暮らしを余儀なくされていたマニュレット。
アリシアの社交界デビューのためのドレスの仕上げで起こった事故をきっかけに、責任を押しつけられ、ついに父親から家を追い出される。
だがそれが、この「館」を母親から受け継いだマニュレットの反逆のはじまりだった。
【完結】『私に譲って?』そういうお姉様はそれで幸せなのかしら?譲って差し上げてたら、私は幸せになったので良いのですけれど!
まりぃべる
恋愛
二歳年上のお姉様。病弱なのですって。それでいつも『私に譲って?』と言ってきます。
私が持っているものは、素敵に見えるのかしら?初めはものすごく嫌でしたけれど…だんだん面倒になってきたのです。
今度は婚約者まで!?
まぁ、私はいいですけれどね。だってそのおかげで…!
☆★
27話で終わりです。
書き上げてありますので、随時更新していきます。読んでもらえると嬉しいです。
見直しているつもりなのですが、たまにミスします…。寛大な心で読んでいただきありがたいです。
教えて下さった方ありがとうございます。
わたしがお屋敷を去った結果
柚木ゆず
恋愛
両親、妹、婚約者、使用人。ロドレル子爵令嬢カプシーヌは周囲の人々から理不尽に疎まれ酷い扱いを受け続けており、これ以上はこの場所で生きていけないと感じ人知れずお屋敷を去りました。
――カプシーヌさえいなくなれば、何もかもうまく行く――。
――カプシーヌがいなくなったおかげで、嬉しいことが起きるようになった――。
関係者たちは大喜びしていましたが、誰もまだ知りません。今まで幸せな日常を過ごせていたのはカプシーヌのおかげで、そんな彼女が居なくなったことで自分達の人生は間もなく180度変わってしまうことを。
17日本編完結。4月1日より、それぞれのその後を描く番外編の投稿をさせていただきます。
聞き分けよくしていたら婚約者が妹にばかり構うので、困らせてみることにした
今川幸乃
恋愛
カレン・ブライスとクライン・ガスターはどちらも公爵家の生まれで政略結婚のために婚約したが、お互い愛し合っていた……はずだった。
二人は貴族が通う学園の同級生で、クラスメイトたちにもその仲の良さは知られていた。
しかし、昨年クラインの妹、レイラが貴族が学園に入学してから状況が変わった。
元々人のいいところがあるクラインは、甘えがちな妹にばかり構う。
そのたびにカレンは聞き分けよく我慢せざるをえなかった。
が、ある日クラインがレイラのためにデートをすっぽかしてからカレンは決心する。
このまま聞き分けのいい婚約者をしていたところで状況は悪くなるだけだ、と。
※ざまぁというよりは改心系です。
※4/5【レイラ視点】【リーアム視点】の間に、入れ忘れていた【女友達視点】の話を追加しました。申し訳ありません。
私を裏切った不倫夫に「どなたですか?」と微笑むまで 〜没落令嬢の復讐劇〜
恋せよ恋
恋愛
「早くあんな女と別れて、可愛い子と一緒になりたいよ」
不倫中の夫が笑う声を聞き、絶望の中で事故に遭うジェシカ。
結婚五年目に授かったお腹の子を失った彼女は、
「記憶を失ったフリ」で夫と地獄の婚家を捨てることを決意。
元男爵令嬢の薄幸ヒロインは、修道院で静かに時を過ごす。
独り身領主の三歳の男の子に懐かれ、なぜか領主まで登場!
無実の罪をなすりつけ、私を使い潰した報いを受けなさい。
記憶喪失を装った没落令嬢による、「ざまぁ」が幕を開ける!
※本作品には、馬車事故による流産の描写が含まれます。
苦手な方はご注意ください。主人公が絶対に幸せになる
物語ですので、安心してお読みいただければ幸いです。
🔶登場人物・設定は筆者の創作によるものです。
🔶不快に感じられる表現がありましたらお詫び申し上げます。
🔶誤字脱字・文の調整は、投稿後にも随時行います。
🔶今後もこの世界観で物語を続けてまいります。
🔶 『エール📣』『いいね❤️』励みになります!
妹さんが婚約者の私より大切なのですね
はまみ
恋愛
私の婚約者、オリオン子爵令息様は、
妹のフローラ様をとても大切にされているの。
家族と仲の良いオリオン様は、きっととてもお優しいのだわ。
でも彼は、妹君のことばかり…
この頃、ずっとお会いできていないの。
☆お気に入りやエール、♥など、ありがとうございます!励みになります!
※本作品をAIの学習教材として使用することを禁じます。
※無断著作物利用禁止
あの日々に戻りたくない!自称聖女の義妹に夫と娘を奪われた妃は、死に戻り聖女の力で復讐を果たす
青の雀
恋愛
公爵令嬢スカーレット・ロッテンマイヤーには、前世の記憶がある。
幼いときに政略で結ばれたジェミニ王国の第1王子ロベルトと20歳の時に結婚した。
スカーレットには、7歳年下の義妹リリアーヌがいるが、なぜかリリアーヌは、ロッテンマイヤー家に来た時から聖女様を名乗っている。
ロッテンマイヤーは、代々異能を輩出している家柄で、元は王族
物語は、前世、夫に殺されたところから始まる。