ある女の異世界での活躍

オウガ

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異世界へ

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「ふぇ、………………師匠、誰ですか?このご老人は」

嘆いていた犬塚は私以外の人がいる事に今気付き、体を起こし、何故か女の子座りの姿勢で老人を指差した。
気配がなくてすっかり忘れていた私が思うのも何だが無礼千万きわまりないので、犬塚の指をはたき落とし頭に拳骨をくれてやった。


「だっ!!っ~~。痛いです」
殴られたとこをおさえ涙目で見上げる犬塚
「当たり前だ。痛くなるように殴ったんだから!…初めて会う人に無礼でしょう」
「だって、おかしいじゃないですか。急に目の前が光ったかと思ったらしらない場所に来てて、変な老人が目の前にいて、師匠は師匠で普通すぎるくらい普通だし…」
「いつも、常に冷静であれ。って教えてるでしょうが!」
「冷静でいられる状況から逸脱してます~!」

私達がぎゃーぎゃーと口論していると老人が声を張った。
「……喝っっっ!…………少しはこちらの話を聞かんか」
老人の喝は周りの空気を震撼させ、私に祖父に怒られた時の恐怖を思い出させるほど怖かった。
老人の言葉が切れた瞬間、私は犬塚の隣に素早く正座した。

その様子に話を聞く気ありと判断してくれたのか老人はどこからともなくちゃぶ台とお茶、あと何故か煎餅を用意してくれた。
「さて、話をするのでこちらに来なさい」
「「はい」」

「では、話をするとしよう。……まずはお主らに起こった事を話そう。暫く聞いていて欲しい」










「………………ふぅ、とりあえずお主らに起こった事をは以上だが質問はあるかね?」
老人、もといこの人?は神様で、かつ最高神である。
神様曰く、私達二人はあの馬鹿3人を呼び出す異世界への召喚術に巻き込まれた。

神様曰く、召喚術に関わった者は元の世界から理を外れたので、今の姿で帰ることはできない。

神様曰く、私達に求める答えは二つ。
一つは、あの馬鹿3人と同じ世界で生きる事
二つ、今ならまだ、転生という形で元の世界に帰れる事
このどちらかを選んで欲しいと言われ、神様は喉を潤す為に茶を飲んでいた。


どちらにせよ、私的には問題ない。
家族と言える存在は既にいないし、親戚もいないし、強いて言うなら祖父から父、父から私へと引き継がれた武術が途絶えてしまう事だけど………

「…あぁ、そうじゃった。もし、お主らにが転生を望むとなれば娘さんのいく世界は元の世界ではない
娘さんの祖父は儂の世界の住人でのぉ。娘さんは儂の世界に生まれ直しとなるわけじゃ。じゃからそうなる時は別れはキチンと済ませるのじゃよ」

「……は?」
これからどうするかと考えてる時に新しい難問を出してくるとは………こんぉくそ神様ジジィ

「それって、このまま神様の世界に行けば師匠とは別れなくてすみ、元の世界に帰れるなら師匠とはお別れ…って事ですよね」
「その通りじゃよ。流石の儂でもやっと戻った愛し子を手離す気はないのぉ…」
「ちょっと待った!愛し子って何?」
一つ、処ではないけど一番気になった事を聞いた。
「…ん?それはのぉ…………」






…………………………それから幾度となく質問と回答が繰り返され、私達は神様おおじい様の世界で生きる事にした。


「……さて、そろそろ出発して貰わねばのぉ………寂しくなるのぉ………」
「おおじい様………御指導感謝します。どうかお身体に気をつけて」
「神様……俺、強くなりますから」
「二人共、儂の世界で元気に暮らしてくれ……………ではのぉ」


私達の足元には魔方陣が書かれている。
おおじい様の言葉を最後に私達は異世界へ送還された。













「…………………行ってしまったのぉ………………お帰り、我が愛し子曾孫よ」
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