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もう一度、多田羅に太陽を
27、秋の神様に会いに行こう
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それから朱実は思う存分に泰然の胸で泣いた。朱実はただひたすらに謝り、泰然は黙って背中をさすった。泰然は朱実の気が済むまでそうしていたのだ。
そして涙も尽きたころ、ようやく朱実が顔を上げた。
「もうよいのか?」
「はい、スッキリしました。泰然さまに、たくさん迷惑をかけてしまいました。ほんとうにごめんなさい」
「迷惑などと思ったことはない。それよりも朱実をこんなに悩ませたことに、私の方こそ申し訳ないと思った」
「泰然さまは悪くないです」
「それでも、わたしは朱実を手放したくないと思った。神である前に、ひとりの男として朱実を愛おしく思っている。どんなに泣かれても、どんなに恨まれてもこの腕から解くことはない」
「泰然さま……」
朱実が言葉を失うのも無理はない。求婚の時もそうだったが、泰然の朱実を思う気持ちはあまりにも真っ直ぐで情熱的だった。
そんな泰然を見ていると、少しでも迷ったり躊躇ってしまったことが罪のように思えてくる。
だったら、未来を見て今をしっかり生きるべきだろう。
「泰然さま。わたし、風師さまにお会いしたいです。わたしも連れて行ってください」
「ああ、もちろんだ」
朱実は風師に会いたいと思った。初めはあわす顔がなく申し訳ない気持ちでいっぱいだったけれど、お加代の気持ちや泰然の思いを知って心が変わった。
その日の夜は朱実の大好きな神殿のふかふかな布団で過ごすことにした。もちろん泰然も一緒だ。
明日の朝はマサ吉の朝ごはんを食べる予定だ。
「泰然さま?」
「うん?」
「わたし、蒼然さまに会ったら謝りたいと思っていたんです。父がしたことや、母がこの街を守ろうとして結婚を断ったこととか。でも、それは違うなって思いました。だからわたし……」
「わかっている。朱実の気持は痛いほど伝わってくる。そこから先の言葉は蒼然に言えばよい」
泰然は朱実の手をそっと握った。朱実はその手を握り返す。言葉はなくとも、泰然からわたしがいるから大丈夫だよと言われているようで嬉しかった。
「おやすみ、朱実」
「おやすみなさい。泰然さま」
◇
それから数日後、泰然と朱実は九州の神が住まうというとある場所に向かうことにした。対外的には出張である。
龍然からの情報によると、蒼然は人に姿を見せることなくその土地を守っているという。朱実の母舞衣子と別れて以来、人との繋がりを絶ち自然と暮らしているという。しかし、人と関わらずとも神であるゆえにその土地は蒼然がいるだけで豊かになっていった。
天候に恵まれ土も肥えて、大手企業が農業に参入するほどになったそうだ。
「泰然さま、久しぶりのスーツですね。とても似合っています」
「そうか? まったく慣れるものではないが、狩衣のまま新幹線に乗るわけにもいかぬしな」
「すみません、わたしのわがままを聞いてくださって。本当ならほんの一瞬で移動できるのに」
「いや。あれは朱実には負担が大き過ぎる。それに、デートのようで悪くないぞ? 見合いの時を思い出す」
「ふふふ。懐かしいですね。そういえば、轟然さまや龍然さまは」
「あの者たちは気分屋だからな、来たければくるし気が向かなければ来ぬ」
「そうですか。では、そろそろ行きましょう。タクシーを呼んであります」
「そうだ朱実、あれは?」
「はい、ここに」
「うむ」
蒼然への手土産は泰然のすすめで多田羅米で作った稲荷寿司にした。蒼然ならばこれを食べればすぐに今の多田羅の状態がわかるからだ。しかし、朱実は違う。
なんとか今年も米が実ったと、多田羅の人々は元気だと伝えたかったのだ。
「ダメですよ? これは蒼然さまのです。泰然さまは先ほどもたくさん食べたでしょう?」
「やはり多すぎはしないか? 少しくらいよいだろう」
「だーめ。また作ってあげますから」
「ううむ」
◇
新幹線から在来線の特急に乗り換えて、さらにローカル線に乗る。途中の駅で一時間以上の待ち時間があって、ようやく蒼然が住むという町についた。
長閑な田舎の風景に黄金色の秋の日差しが降り注ぎ、真っ白な雲の合間から澄んだ青が覗いた。
「うわぁ! きれい。秋の空がこんなにきれいだなんて知らなかった。はぁ……いい匂い」
「もともとこの土地は日照時間が多いと聞く」
「多田羅にもこういう日が増えるといいのに」
「そうだな」
「あっ、旅館の車が止まってる! 泰然さま、行きましょう」
駅から宿までは交通手段がないので、旅行客が駅に着くころにサービスで迎えに来てくれる。
朱実と泰然は旅館が手配してくれた車にのって、今夜泊まる宿に向かった。
朱実は多田羅とは違う町の景色に夢中だった。山に植わった木も、畑の脇に生える草も、川のせせらぎも所変われば姿も変わるのだ。同じ日本とは思えない風景に朱実は息を呑んだ。
朱実にはこの町の景色が眩しく感じられた。どこもかしこもキラキラ輝いて見えてしまう。
朱実は車の窓を少し開けて、外の風を取り込んだ。強くも弱くもない、程よい風が朱実の頬を撫でる。
その感覚に思わず目を閉じた。
(なんて心地よいの?)
風と共に稲刈り後の藁の香りがし、すぐに緑の葉のしげる様子が見てとれた。
(多田羅よりも香りが濃い気がする。でも、嫌じゃない)
そんな時、朱実の鼻腔をつく花の香りがした。それは遥か彼方、懐かしいような切ないような気持ちを蘇らせるものだった。瞼を上げるとなぜか涙がこぼれた。
「お母さん」
金木犀の香りだった。
「朱実。この町に蒼然がいる」
「うん」
ここに秋の神である蒼然がいる。この町を包み込むように金木犀の香りが優しく漂っている。人知れず暮らす蒼然はこの町で暮らし、この町を守っている。その証拠に泰然の沈丁花の香りは負けている。ここでは蒼然が土地神なのだ。
「会えるかな。会って、くれるかな……」
きっと蒼然は多田羅での出来事を忘れるためにここで暮らしているに違いない。穏やかに暮らす蒼然の前に朱実が現れたら、蒼然はどんな気持ちになるだろうか。心に蓋をして新たな生活を送っているところに朱実が現れたら、蒼然の心は乱れやしないだろうか。
「大丈夫だ。蒼然は四季の神の中でもいちばん優しく思いやりがあると、あの龍然が言うのだ。臍の曲がった偏屈な神が保証しているのだから間違いはない」
「臍の曲がった偏屈な神……ふ、ふふふ。あはは。龍然さまが聞いたらめちゃくちゃ怒りますよ」
「そうだろうな」
龍然の無愛想なのに超絶美人な顔が頭に浮かんだ。扇子を優雅に振り回し嫌味をたっぷりと言うのだ。その隣で豪快に笑う轟然がいて、泰然は何食わぬ顔でいる。
想像しただけで笑いが込み上げてくる。
「やだ、泰然さまったら。笑いすぎちゃいました。お腹捩れるかと思いました」
「本当のことだぞ」
「もう、うふふふ」
不思議と早く蒼然に会いたくなった。早く会って、多田羅のことを話したい。秋の大祭のことや狐の舞のこと。そして、蒼然からも話を聞きたい。ありし日の多田羅と母舞衣子のことを。
(蒼然さま、舞衣子の娘朱実が参りました。あなたにお会いしたいです。どうか拒絶なさらないで)
そして涙も尽きたころ、ようやく朱実が顔を上げた。
「もうよいのか?」
「はい、スッキリしました。泰然さまに、たくさん迷惑をかけてしまいました。ほんとうにごめんなさい」
「迷惑などと思ったことはない。それよりも朱実をこんなに悩ませたことに、私の方こそ申し訳ないと思った」
「泰然さまは悪くないです」
「それでも、わたしは朱実を手放したくないと思った。神である前に、ひとりの男として朱実を愛おしく思っている。どんなに泣かれても、どんなに恨まれてもこの腕から解くことはない」
「泰然さま……」
朱実が言葉を失うのも無理はない。求婚の時もそうだったが、泰然の朱実を思う気持ちはあまりにも真っ直ぐで情熱的だった。
そんな泰然を見ていると、少しでも迷ったり躊躇ってしまったことが罪のように思えてくる。
だったら、未来を見て今をしっかり生きるべきだろう。
「泰然さま。わたし、風師さまにお会いしたいです。わたしも連れて行ってください」
「ああ、もちろんだ」
朱実は風師に会いたいと思った。初めはあわす顔がなく申し訳ない気持ちでいっぱいだったけれど、お加代の気持ちや泰然の思いを知って心が変わった。
その日の夜は朱実の大好きな神殿のふかふかな布団で過ごすことにした。もちろん泰然も一緒だ。
明日の朝はマサ吉の朝ごはんを食べる予定だ。
「泰然さま?」
「うん?」
「わたし、蒼然さまに会ったら謝りたいと思っていたんです。父がしたことや、母がこの街を守ろうとして結婚を断ったこととか。でも、それは違うなって思いました。だからわたし……」
「わかっている。朱実の気持は痛いほど伝わってくる。そこから先の言葉は蒼然に言えばよい」
泰然は朱実の手をそっと握った。朱実はその手を握り返す。言葉はなくとも、泰然からわたしがいるから大丈夫だよと言われているようで嬉しかった。
「おやすみ、朱実」
「おやすみなさい。泰然さま」
◇
それから数日後、泰然と朱実は九州の神が住まうというとある場所に向かうことにした。対外的には出張である。
龍然からの情報によると、蒼然は人に姿を見せることなくその土地を守っているという。朱実の母舞衣子と別れて以来、人との繋がりを絶ち自然と暮らしているという。しかし、人と関わらずとも神であるゆえにその土地は蒼然がいるだけで豊かになっていった。
天候に恵まれ土も肥えて、大手企業が農業に参入するほどになったそうだ。
「泰然さま、久しぶりのスーツですね。とても似合っています」
「そうか? まったく慣れるものではないが、狩衣のまま新幹線に乗るわけにもいかぬしな」
「すみません、わたしのわがままを聞いてくださって。本当ならほんの一瞬で移動できるのに」
「いや。あれは朱実には負担が大き過ぎる。それに、デートのようで悪くないぞ? 見合いの時を思い出す」
「ふふふ。懐かしいですね。そういえば、轟然さまや龍然さまは」
「あの者たちは気分屋だからな、来たければくるし気が向かなければ来ぬ」
「そうですか。では、そろそろ行きましょう。タクシーを呼んであります」
「そうだ朱実、あれは?」
「はい、ここに」
「うむ」
蒼然への手土産は泰然のすすめで多田羅米で作った稲荷寿司にした。蒼然ならばこれを食べればすぐに今の多田羅の状態がわかるからだ。しかし、朱実は違う。
なんとか今年も米が実ったと、多田羅の人々は元気だと伝えたかったのだ。
「ダメですよ? これは蒼然さまのです。泰然さまは先ほどもたくさん食べたでしょう?」
「やはり多すぎはしないか? 少しくらいよいだろう」
「だーめ。また作ってあげますから」
「ううむ」
◇
新幹線から在来線の特急に乗り換えて、さらにローカル線に乗る。途中の駅で一時間以上の待ち時間があって、ようやく蒼然が住むという町についた。
長閑な田舎の風景に黄金色の秋の日差しが降り注ぎ、真っ白な雲の合間から澄んだ青が覗いた。
「うわぁ! きれい。秋の空がこんなにきれいだなんて知らなかった。はぁ……いい匂い」
「もともとこの土地は日照時間が多いと聞く」
「多田羅にもこういう日が増えるといいのに」
「そうだな」
「あっ、旅館の車が止まってる! 泰然さま、行きましょう」
駅から宿までは交通手段がないので、旅行客が駅に着くころにサービスで迎えに来てくれる。
朱実と泰然は旅館が手配してくれた車にのって、今夜泊まる宿に向かった。
朱実は多田羅とは違う町の景色に夢中だった。山に植わった木も、畑の脇に生える草も、川のせせらぎも所変われば姿も変わるのだ。同じ日本とは思えない風景に朱実は息を呑んだ。
朱実にはこの町の景色が眩しく感じられた。どこもかしこもキラキラ輝いて見えてしまう。
朱実は車の窓を少し開けて、外の風を取り込んだ。強くも弱くもない、程よい風が朱実の頬を撫でる。
その感覚に思わず目を閉じた。
(なんて心地よいの?)
風と共に稲刈り後の藁の香りがし、すぐに緑の葉のしげる様子が見てとれた。
(多田羅よりも香りが濃い気がする。でも、嫌じゃない)
そんな時、朱実の鼻腔をつく花の香りがした。それは遥か彼方、懐かしいような切ないような気持ちを蘇らせるものだった。瞼を上げるとなぜか涙がこぼれた。
「お母さん」
金木犀の香りだった。
「朱実。この町に蒼然がいる」
「うん」
ここに秋の神である蒼然がいる。この町を包み込むように金木犀の香りが優しく漂っている。人知れず暮らす蒼然はこの町で暮らし、この町を守っている。その証拠に泰然の沈丁花の香りは負けている。ここでは蒼然が土地神なのだ。
「会えるかな。会って、くれるかな……」
きっと蒼然は多田羅での出来事を忘れるためにここで暮らしているに違いない。穏やかに暮らす蒼然の前に朱実が現れたら、蒼然はどんな気持ちになるだろうか。心に蓋をして新たな生活を送っているところに朱実が現れたら、蒼然の心は乱れやしないだろうか。
「大丈夫だ。蒼然は四季の神の中でもいちばん優しく思いやりがあると、あの龍然が言うのだ。臍の曲がった偏屈な神が保証しているのだから間違いはない」
「臍の曲がった偏屈な神……ふ、ふふふ。あはは。龍然さまが聞いたらめちゃくちゃ怒りますよ」
「そうだろうな」
龍然の無愛想なのに超絶美人な顔が頭に浮かんだ。扇子を優雅に振り回し嫌味をたっぷりと言うのだ。その隣で豪快に笑う轟然がいて、泰然は何食わぬ顔でいる。
想像しただけで笑いが込み上げてくる。
「やだ、泰然さまったら。笑いすぎちゃいました。お腹捩れるかと思いました」
「本当のことだぞ」
「もう、うふふふ」
不思議と早く蒼然に会いたくなった。早く会って、多田羅のことを話したい。秋の大祭のことや狐の舞のこと。そして、蒼然からも話を聞きたい。ありし日の多田羅と母舞衣子のことを。
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