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6章 河童
2話 みお、求婚される
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みおと順二は、車で西浦町へ向かい、西浦町役場に到着すると役場の大石に応接室に案内される。
応接室には60歳代に見える男性がいて、男性はみおたちに話しかける
「町長の金子です。一条先生お願いします。」
「河童の退治と言うことですが、誰か河童を見たのですか。」
「いいえ、マスコミが河童だと言うので河童の仕業と言うことになっているのです。」
「分かりました。犠牲者が出た場所を見たいので案内をお願いします。」
「大石が案内しますので、解決してください。」
金子が言うと大石が頭を下げる。みおたちは、大石、に案内されて、皿無川へ車で向かう。
川に着くと大石は役場の車で来たのでマスコミの目に着いたのか、マスコミに囲まれてしまう。
マスコミは大石に言う
「町としては、これからの対応はどうするのですか。」
「私には答えられませんので窓口を通してください。」
大石は、河童退治の話をすれば、収拾がつかなくなるのは目に見えているので、河童退治の話はしない。
みおと順二もマスコミに囲まれるが何も話さず無言で通す。みおたちはマスコミが散るのを待って、河原へ行く。
河原にもマスコミややじ馬がいる。みおは川を見るが何もいない。
大石がみおに聞く
「何かいますか。」
「私には何も見えません。」
「河童はどこかへ行ったのでしょうか。」
「今日はいないのかもしれません。」
「そうですね。期間を設けてはどうでしょう。」
「1週間見張ることにします。」
「お願いします。」
みおはこのまま夕方まで河原にいるが何も見つからずに終わる。みおと順二は町が用意したホテルに泊まる。
順二がみおに言う
「河童なんているんですかね。」
「分からないわ。何かがいるはずよ。」
「私たちも襲われないとは限らないですものね。」
「私の力で対処できればいいけど・・・」
「危険かもしれませんね。」
「そうよ、指示には従ってね。」
順二はうなづく。
翌日、朝からみおと順二は河原に行く。だんだん人が増えてくる。
マスコミとやじ馬たちだ。マスコミがやじ馬に取材している。
みおにマスコミがマイクを向ける
「河童を見に来たのですか。」
「そうです。」
「河童を信じていますか。」
「そうです。」
マスコミは会話が続かなくなり去って行く。みおは夕方まで粘るが何も見えずに終わる。
みおと順二はホテルに戻る。
2人は、ビールを飲みながら会話する
「結構、きついわ。」
「そうですね。マスコミがうっとおしいですね。」
「放っておいて欲しいわ。」
「後5日続くんですよね。」
「それまでに現れてくれれば助かるわ。」
2人は良い策もなく愚痴ぽくなっている。
朝、順二は目が覚める。昨夜、飲み過ぎたせいか体がだるい。
右手をつくと温かく柔らかいものに触れる。何気なく見るとみおが下着姿で寝ている。
順二は昨夜のことを思い出そうとするが、記憶が欠けている。彼から冷や汗が出てくる。
彼は浴衣を着ている。やましいことはしていないはずだと思う。
彼は、みおに気づかれないように部屋を出ていく。順二が部屋にいるとみおが朝食を誘いに来る。
彼は売られていく子牛のようにみおについて行く。
食事中みおが言う
「いつ、ベットから抜け出したの。」
順二は昨夜はみおと同じベットでいたしてしまったと考える。
「みおさん、責任を取ります。」
「何のこと。」
「結婚のことです。」
「順二さんは、私と結婚したいの。」
「私ではだめですか。」
「どうして急に言うの。」
「昨晩、一緒にベットで寝てしまったので責任を取りたいです。」
みおは笑い出す。
「順二さん、酔いつぶれたからベットに寝かせたのよ。」
「それじゃあ・・・」
「何もないわよ。」
順二は赤くなる。
みおが言う
「プロポーズだと思っていたけど違っていたかー」
「結婚しませんか。」
順二が言うと今度はみおが赤くなる
「考えておくわ。」
答えは保留にされる。
3日目は、順二が朝に1日の精神力を使ってしまっており、みおも何も言わず、川を見ている。
みおは内心、順二の突然のプロポーズに困惑している。彼女は、仕事のため結婚はしないと決めていたのであるが順二に想われていると思うと心が揺れる。
2人は、心ここにあらずの状態で監視をするが何も現れない。
ホテルに戻ると順二はみおに言う
「今日も現れなかったですね。」
「そうね。出るのなら早く出てきてほしいわ。」
2人は結婚の話には触れずに話している。その後も川には何も現れずに日にちが過ぎる。
最終日である7日目、みおたちに加えて、大石も河原に来る。相変わらず、マスコミとやじ馬が河原をうろついている。
時間は過ぎていき、午後になる。
大石がみおに言う
「現れませんね。」
「犠牲者の出ていませんので幸いです。」
「そうですが、河童を退治しないと解決しません。」
「私も出て来てくれた方がはっきりして、納得ができます。」
みおが答える。
夕方近くなり、タイムアウトの時間が迫ってくる。
すると黒い大きな塊が川の上流から流れてくる。塊はみおにだけ見えているようだ。
みおは、順二と大石に言う
「来ましたよ。」
「どこですか、見えませんよ。」
「おそらく、霊団です。かなり大きいわ。」
川辺には数人の人がいる。みおは川から離れるように言うが聞き入れてもらえない。
すると霊団から手のようなものが伸びてくる。手は川辺にいる1人の足を掴む。
掴まれた人は転倒して叫ぶ
「何かに掴まれた。助けて。」
みおは丹田に力を籠め柏手を打つ。すると霊団はしびれたように動きを止める。
転倒した人は、這いあがり逃げ出す。霊団は水中に消えていく。
大石はみおに興奮した様子で聞く
「先生、退治してくれたんですよね。」
「いいえ、逃げていきました。」
普通の霊団なら今の柏手で霧散しているはずである。しかし、霊団は一時的に動きを止めたに過ぎない。みおが相手に出来るものではない。
応接室には60歳代に見える男性がいて、男性はみおたちに話しかける
「町長の金子です。一条先生お願いします。」
「河童の退治と言うことですが、誰か河童を見たのですか。」
「いいえ、マスコミが河童だと言うので河童の仕業と言うことになっているのです。」
「分かりました。犠牲者が出た場所を見たいので案内をお願いします。」
「大石が案内しますので、解決してください。」
金子が言うと大石が頭を下げる。みおたちは、大石、に案内されて、皿無川へ車で向かう。
川に着くと大石は役場の車で来たのでマスコミの目に着いたのか、マスコミに囲まれてしまう。
マスコミは大石に言う
「町としては、これからの対応はどうするのですか。」
「私には答えられませんので窓口を通してください。」
大石は、河童退治の話をすれば、収拾がつかなくなるのは目に見えているので、河童退治の話はしない。
みおと順二もマスコミに囲まれるが何も話さず無言で通す。みおたちはマスコミが散るのを待って、河原へ行く。
河原にもマスコミややじ馬がいる。みおは川を見るが何もいない。
大石がみおに聞く
「何かいますか。」
「私には何も見えません。」
「河童はどこかへ行ったのでしょうか。」
「今日はいないのかもしれません。」
「そうですね。期間を設けてはどうでしょう。」
「1週間見張ることにします。」
「お願いします。」
みおはこのまま夕方まで河原にいるが何も見つからずに終わる。みおと順二は町が用意したホテルに泊まる。
順二がみおに言う
「河童なんているんですかね。」
「分からないわ。何かがいるはずよ。」
「私たちも襲われないとは限らないですものね。」
「私の力で対処できればいいけど・・・」
「危険かもしれませんね。」
「そうよ、指示には従ってね。」
順二はうなづく。
翌日、朝からみおと順二は河原に行く。だんだん人が増えてくる。
マスコミとやじ馬たちだ。マスコミがやじ馬に取材している。
みおにマスコミがマイクを向ける
「河童を見に来たのですか。」
「そうです。」
「河童を信じていますか。」
「そうです。」
マスコミは会話が続かなくなり去って行く。みおは夕方まで粘るが何も見えずに終わる。
みおと順二はホテルに戻る。
2人は、ビールを飲みながら会話する
「結構、きついわ。」
「そうですね。マスコミがうっとおしいですね。」
「放っておいて欲しいわ。」
「後5日続くんですよね。」
「それまでに現れてくれれば助かるわ。」
2人は良い策もなく愚痴ぽくなっている。
朝、順二は目が覚める。昨夜、飲み過ぎたせいか体がだるい。
右手をつくと温かく柔らかいものに触れる。何気なく見るとみおが下着姿で寝ている。
順二は昨夜のことを思い出そうとするが、記憶が欠けている。彼から冷や汗が出てくる。
彼は浴衣を着ている。やましいことはしていないはずだと思う。
彼は、みおに気づかれないように部屋を出ていく。順二が部屋にいるとみおが朝食を誘いに来る。
彼は売られていく子牛のようにみおについて行く。
食事中みおが言う
「いつ、ベットから抜け出したの。」
順二は昨夜はみおと同じベットでいたしてしまったと考える。
「みおさん、責任を取ります。」
「何のこと。」
「結婚のことです。」
「順二さんは、私と結婚したいの。」
「私ではだめですか。」
「どうして急に言うの。」
「昨晩、一緒にベットで寝てしまったので責任を取りたいです。」
みおは笑い出す。
「順二さん、酔いつぶれたからベットに寝かせたのよ。」
「それじゃあ・・・」
「何もないわよ。」
順二は赤くなる。
みおが言う
「プロポーズだと思っていたけど違っていたかー」
「結婚しませんか。」
順二が言うと今度はみおが赤くなる
「考えておくわ。」
答えは保留にされる。
3日目は、順二が朝に1日の精神力を使ってしまっており、みおも何も言わず、川を見ている。
みおは内心、順二の突然のプロポーズに困惑している。彼女は、仕事のため結婚はしないと決めていたのであるが順二に想われていると思うと心が揺れる。
2人は、心ここにあらずの状態で監視をするが何も現れない。
ホテルに戻ると順二はみおに言う
「今日も現れなかったですね。」
「そうね。出るのなら早く出てきてほしいわ。」
2人は結婚の話には触れずに話している。その後も川には何も現れずに日にちが過ぎる。
最終日である7日目、みおたちに加えて、大石も河原に来る。相変わらず、マスコミとやじ馬が河原をうろついている。
時間は過ぎていき、午後になる。
大石がみおに言う
「現れませんね。」
「犠牲者の出ていませんので幸いです。」
「そうですが、河童を退治しないと解決しません。」
「私も出て来てくれた方がはっきりして、納得ができます。」
みおが答える。
夕方近くなり、タイムアウトの時間が迫ってくる。
すると黒い大きな塊が川の上流から流れてくる。塊はみおにだけ見えているようだ。
みおは、順二と大石に言う
「来ましたよ。」
「どこですか、見えませんよ。」
「おそらく、霊団です。かなり大きいわ。」
川辺には数人の人がいる。みおは川から離れるように言うが聞き入れてもらえない。
すると霊団から手のようなものが伸びてくる。手は川辺にいる1人の足を掴む。
掴まれた人は転倒して叫ぶ
「何かに掴まれた。助けて。」
みおは丹田に力を籠め柏手を打つ。すると霊団はしびれたように動きを止める。
転倒した人は、這いあがり逃げ出す。霊団は水中に消えていく。
大石はみおに興奮した様子で聞く
「先生、退治してくれたんですよね。」
「いいえ、逃げていきました。」
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