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第4章 7国の王集合
第16話 サタナキアの爆弾発言
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翌日、7国の王の会見が再開される。タダツグがキーシリングに話す。
「キーシリング様、これまでの非礼をお詫びします。」「タダツグ様、謝ることなどありませんわ。」
イクブスが言うとユキコが睨み、リースが悪い顔をして微笑む。するとイクブスは黙り、青くなって縮こまる。キーシリングがタダツグに言う。
「謝罪は受け入れよう。だが、友好国の話は別だぞ。」「分かっています。」
「ヴァルハラ王国と友好国になると我が国どうなる。」「コール神教国はイクブス魔王国、バシュラール魔王国、ヴァルハラ王国、サタナキア魔王国、サマエル魔王国に囲まれています。」
「分かりきっておる。」「ヴァルハラ王国はバシュラール魔王国とサタナキア魔王国と友好条約を結んでいます。コール神教国は5か国のうち3か国と友好関係を結べる可能性があります。」
「我が国はコール神の守る国であるぞ。魔王国と友好関係を結ぶことはありえないのだ。」「ならば、せめてヴァルハラ王国と友好関係を結んでください。」
「我はヴァルハラ王国にその価値はないと考えておる。」「ご再考をお願いします。」
「今後のヴァルハラ王国のあり方で考えるとしよう。」「お願いします。」
タダツグは交渉は失敗したと考える。サマエルがロックに質問する。
「ロック様、貴国はヴァルハラ王国に援助しているようだが属国にするつもりか。」「そのようなことはありません。ヴァルハラ王国の状況がよくなれば、対等の国として国交をすることになります。」
「ロック様はセベク神の教会をそのまま残したようですね。」「はい、国民のセベク神の信仰が深いので教会を残して国民の動揺を抑えたのです。」
「もっともな理由付けであるな。なぜ教皇を処分しなかった。」「国民のためです。」
ロックはサマエルが良く調べていると感じる。こんな時にカールがいないのは心許なかった。
「教皇と取引をしたのであろう。」「僕には心当たりがありません。」
「貴公の元には、やり手の宰相がいるからな。」「宰相カールが僕に内緒で教皇と取引をしたというのですか。」
「いや、言い過ぎたようだ。」
サマエルはカールの考えを読んでいるようだった。サタナキアがサマエルに言う。
「ロックを怒らせない方が良いぞ。ロックは我と戦って勝負がつかなかったのだからな。」「なっ、なに~」
キーシリングが驚いて声に出す。アスモダイオスとイクブスがロックを見る。魔王の中でサタナキアが群を抜いて強いことは昔から知られていたことだ。
これまでサタナキアに対抗できるものなどいなかった。それが魔王になったばかりのロックがサタナキアと戦って勝負がつかなかったのである。
魔王たちはロックの評価を変える必要があった。ロックは確かに魔力は魔王と言ってよいほどに大きいが、戦い慣れている感じではない。
これまでのロックの功績は、リースと四天王に支えられてのものだと判断していたのだ。
サマエル、アスモダイオス、イクブス、キーシリングが黙り込んで考え込む。そして、アスモダイオスがロックに質問する。
「ロック様、今後、国政をどのように動かしていくつもりですか。」「まずは内政に力を入れます。国内には片づけなければならない問題があります。」
「対外的にはどうですか。コール神教国、イクブス魔王国は友好条約を結んでいません。戦争はあり得ますか。」「僕は戦争するつもりはありません。攻めてくるなら対応するだけです。」
ロックの言葉にキーシリングとイクブスは安堵する。キーシリングがイクブスに提案する。
「我がコール神教国と秘密裏に共闘同盟を結びませんか。」「秘密裏とはどういうことですか。」
「我が国は神を信仰する国です。魔王国と同盟したなどと公表できません。」「分かりました。あなたと同盟などとは生理的に受け付けませんが理にかなっています。」
キーシリングはイクブスの言葉にイラッとするがこらえて笑顔を保つ。
「では、共闘同盟を結びましょう。詳細は後程詰めることでよいですね。」「はい、お願いします。」
ロックはサタナキアに余計なことを言われたと思う。おかげで警戒されてしまっている。タダツグはサタナキアの言葉でコール神教国がヴァルハラ王国に攻めてくるようなことは無くなったと考える。
ヴァルハラ王国に攻め入れば、バシュラール魔王国とサタナキア魔王国が動く可能性が高く、2か国の王が強力となれば、危険はおかさないだろう。
サマエルが意見が出尽くしたと判断して言う。
「我々が集まったのだ。この会見の成果として各国相互の不可侵を約束する議定書を作成したいと思う。」「それは競うことをやめるということか。」
「魔王同士の争いをやめるということだ。流通などの国家間の関係まで制限するものではない。」「我の楽しみがなくなるではないか。」
サタナキアが異を唱える。アスモダイオスが言う。
「貴公と戦おうと言うものなどロック様以外いないだろう。」「確かに皆、我と戦おうとはしないな。」
「そう言ことだ。議定書が出来ても貴公には変化はあるまい。」「そうだな。言われる通りだ。」
サタナキアは納得する。意見が出てこないのでサマエルが言う。
「1週間後に議定書の署名式を行う。それまでによく考えて欲しい。」
こうして2回目の会見が終わる。
「キーシリング様、これまでの非礼をお詫びします。」「タダツグ様、謝ることなどありませんわ。」
イクブスが言うとユキコが睨み、リースが悪い顔をして微笑む。するとイクブスは黙り、青くなって縮こまる。キーシリングがタダツグに言う。
「謝罪は受け入れよう。だが、友好国の話は別だぞ。」「分かっています。」
「ヴァルハラ王国と友好国になると我が国どうなる。」「コール神教国はイクブス魔王国、バシュラール魔王国、ヴァルハラ王国、サタナキア魔王国、サマエル魔王国に囲まれています。」
「分かりきっておる。」「ヴァルハラ王国はバシュラール魔王国とサタナキア魔王国と友好条約を結んでいます。コール神教国は5か国のうち3か国と友好関係を結べる可能性があります。」
「我が国はコール神の守る国であるぞ。魔王国と友好関係を結ぶことはありえないのだ。」「ならば、せめてヴァルハラ王国と友好関係を結んでください。」
「我はヴァルハラ王国にその価値はないと考えておる。」「ご再考をお願いします。」
「今後のヴァルハラ王国のあり方で考えるとしよう。」「お願いします。」
タダツグは交渉は失敗したと考える。サマエルがロックに質問する。
「ロック様、貴国はヴァルハラ王国に援助しているようだが属国にするつもりか。」「そのようなことはありません。ヴァルハラ王国の状況がよくなれば、対等の国として国交をすることになります。」
「ロック様はセベク神の教会をそのまま残したようですね。」「はい、国民のセベク神の信仰が深いので教会を残して国民の動揺を抑えたのです。」
「もっともな理由付けであるな。なぜ教皇を処分しなかった。」「国民のためです。」
ロックはサマエルが良く調べていると感じる。こんな時にカールがいないのは心許なかった。
「教皇と取引をしたのであろう。」「僕には心当たりがありません。」
「貴公の元には、やり手の宰相がいるからな。」「宰相カールが僕に内緒で教皇と取引をしたというのですか。」
「いや、言い過ぎたようだ。」
サマエルはカールの考えを読んでいるようだった。サタナキアがサマエルに言う。
「ロックを怒らせない方が良いぞ。ロックは我と戦って勝負がつかなかったのだからな。」「なっ、なに~」
キーシリングが驚いて声に出す。アスモダイオスとイクブスがロックを見る。魔王の中でサタナキアが群を抜いて強いことは昔から知られていたことだ。
これまでサタナキアに対抗できるものなどいなかった。それが魔王になったばかりのロックがサタナキアと戦って勝負がつかなかったのである。
魔王たちはロックの評価を変える必要があった。ロックは確かに魔力は魔王と言ってよいほどに大きいが、戦い慣れている感じではない。
これまでのロックの功績は、リースと四天王に支えられてのものだと判断していたのだ。
サマエル、アスモダイオス、イクブス、キーシリングが黙り込んで考え込む。そして、アスモダイオスがロックに質問する。
「ロック様、今後、国政をどのように動かしていくつもりですか。」「まずは内政に力を入れます。国内には片づけなければならない問題があります。」
「対外的にはどうですか。コール神教国、イクブス魔王国は友好条約を結んでいません。戦争はあり得ますか。」「僕は戦争するつもりはありません。攻めてくるなら対応するだけです。」
ロックの言葉にキーシリングとイクブスは安堵する。キーシリングがイクブスに提案する。
「我がコール神教国と秘密裏に共闘同盟を結びませんか。」「秘密裏とはどういうことですか。」
「我が国は神を信仰する国です。魔王国と同盟したなどと公表できません。」「分かりました。あなたと同盟などとは生理的に受け付けませんが理にかなっています。」
キーシリングはイクブスの言葉にイラッとするがこらえて笑顔を保つ。
「では、共闘同盟を結びましょう。詳細は後程詰めることでよいですね。」「はい、お願いします。」
ロックはサタナキアに余計なことを言われたと思う。おかげで警戒されてしまっている。タダツグはサタナキアの言葉でコール神教国がヴァルハラ王国に攻めてくるようなことは無くなったと考える。
ヴァルハラ王国に攻め入れば、バシュラール魔王国とサタナキア魔王国が動く可能性が高く、2か国の王が強力となれば、危険はおかさないだろう。
サマエルが意見が出尽くしたと判断して言う。
「我々が集まったのだ。この会見の成果として各国相互の不可侵を約束する議定書を作成したいと思う。」「それは競うことをやめるということか。」
「魔王同士の争いをやめるということだ。流通などの国家間の関係まで制限するものではない。」「我の楽しみがなくなるではないか。」
サタナキアが異を唱える。アスモダイオスが言う。
「貴公と戦おうと言うものなどロック様以外いないだろう。」「確かに皆、我と戦おうとはしないな。」
「そう言ことだ。議定書が出来ても貴公には変化はあるまい。」「そうだな。言われる通りだ。」
サタナキアは納得する。意見が出てこないのでサマエルが言う。
「1週間後に議定書の署名式を行う。それまでによく考えて欲しい。」
こうして2回目の会見が終わる。
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本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
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