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第4章 7国の王集合
第17話 不可侵議定書
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ロックは部屋に戻るとリースに言う。
「困ったな。こういうことはカールに話を通しておきたいのに・・・」「お前様、バシュラール魔王国の王は誰ですか。」
「僕だけど。」「こういう時、判断できなくてどうするんですか。」
「分かった考えるよ。」「それでよい。」
タダツグの部屋にユキコが入って来る。
「サタナキアに救われましたね。」「ああ、ロックの力が誇示されたことでコール神教国侵攻の抑止力になる。」
「議定書の件はどうしますか。」「サインするよ。ヴァルハラ王国は長い時間をかけて変えていかなければならないからね。」
タダツグは国内の貧富の差を解消して国を安定させたら、教会の力をそいでいくという時間のかかる仕事を抱えていた。
サタナキアは部屋でロキと話す。
「不可侵とは我の楽しみがなくなるではないか。」「サタナキア様、我が国はサタナキア様の力のおかげで他国が攻めてくることはありません。」
「そうだな。もう何百年も戦は起こっていないな。」「議定書にサインしてもしなくても我が国の立場は変わりません。」
「議定書にサインする必要はないというのか。」「それは、サタナキア様のご判断次第です。」
ロアは、サタナキアが健在な限り、サタナキア魔王国は不変だと考える。
キーシリングは、部屋に戻ると怒りをベットにぶつける。
「見誤ったわ。魔王ロックが化け物じみていると誰が思うんだ。」
イフリートがキーシリングに言う。
「タダツグも我が国の弱点を突いてきています。ヴァルハラ王国も見方を変える必要があるかと思います。」「ああ、分かっている。」
「バシュラール魔王国、サタナキア魔王国、ヴァルハラ王国がつながっている状況は良くありません。」「何か手があるか。」
「そういうことは、メルヘムの得意とするところです。」「奴に動いてもらうか。」
キーシリングはメルヘムを使って3国を揺さぶることにする。
「さて、議定書のサインだがどうしたものか。」「タダツグの言う通り、我が国は5か国に囲まれています。」
「サインすべきだというのか。」「はい、不可侵の議定書は多少は効力があると愚考します。」
「メルヘムの動きを知られると議定書に違反することになるぞ。」「議定書にはペナルティが定められていません。」
「そうだが、それだけに違反した時、どうなるかわからんぞ。」「おそらく、何もできないと思います。魔王たちの足並みを揃えることは不可能でしょう。」
「では、不可侵の議定書は紙切れではないか。」「約束事ですのでうまくやらないと品位が問われると思われます。」
「品位か、議定書にはサインをしよう。」
キーシリングはイフリートの言うままに議定書にサインすることにする。
イクブスはニーズに命令する。
「ニーズ、キーシリングのところのイフリートと協議して共闘同盟の詳細をつめなさい。」「イクブス様は話に加わらないのですか。」
「私がキーシリングを嫌っていることは分かっているでしょ。さっさと行きなさい。」「分かりました。」
ニーズが部屋を出ていくとイクブスは不可侵の規定所について考えることにする。イクブス魔王国はバシュラール魔王国とコール神教国に接している。
大陸の西端に位置するので東側がバシュラール魔王国とコール神教国の国境があり、残りの北側、南側、西側は海に面している。
バシュラール魔王国の魔王ロックは戦争をするつもりはないと断言している。コール神教国とは共闘同盟を結ぶ予定になっている。
コール神教国が戦火に巻き込まれない限り、イクブス魔王国は軍を動かすような状況に陥らないと考えられる。
不可侵の議定書など必要ないが、コール神教国が戦争状態になるのはまずい。保険のために議定書にサインすることにする。
アスモダイオスはアモンと話をする。
「アモン、議定書をどう思う。」「不可侵など我々に必要ありません。強者がいれば戦いを挑むのは当然でしょう。」
「カスピエルも生きていれば同じことを言ったであろうな。」「カスピエルは不運であっただけです。」
「7魔候は今でも戦いを望むか。」「はい。」
「我もこのままサマエルの言うとおりにするのは面白くないな。」
アスモダイオスはアモンの言い分を聞き入れる。
1週間後、魔王たちは集まる。サマエルが皆に言う。
「不可侵の議定書の件、熟考していただいたと思う。これから署名式を行いたいと思う。」
サマエルはサインをすると議定書とペンをアスモダイオスに回す。アスモダイオスはサインせず、サタナキアに回すが、サインせずキーシリングに回す。
キーシリングはサインしてイクブスに回す。イクブスはサインしてロックに回す。ロックはサインしてタダツグに回す。タダツグはサインをする。
議定書はサマエルの元に戻って来る。不可侵の議定書は5か国のサインがしてある。アスモダイオス魔王国とサタナキア魔王国が議定書に加わらなかった。
サマエルは、全ての国が議定書に加わることはなかったが一定の成果を出したと判断する。
「困ったな。こういうことはカールに話を通しておきたいのに・・・」「お前様、バシュラール魔王国の王は誰ですか。」
「僕だけど。」「こういう時、判断できなくてどうするんですか。」
「分かった考えるよ。」「それでよい。」
タダツグの部屋にユキコが入って来る。
「サタナキアに救われましたね。」「ああ、ロックの力が誇示されたことでコール神教国侵攻の抑止力になる。」
「議定書の件はどうしますか。」「サインするよ。ヴァルハラ王国は長い時間をかけて変えていかなければならないからね。」
タダツグは国内の貧富の差を解消して国を安定させたら、教会の力をそいでいくという時間のかかる仕事を抱えていた。
サタナキアは部屋でロキと話す。
「不可侵とは我の楽しみがなくなるではないか。」「サタナキア様、我が国はサタナキア様の力のおかげで他国が攻めてくることはありません。」
「そうだな。もう何百年も戦は起こっていないな。」「議定書にサインしてもしなくても我が国の立場は変わりません。」
「議定書にサインする必要はないというのか。」「それは、サタナキア様のご判断次第です。」
ロアは、サタナキアが健在な限り、サタナキア魔王国は不変だと考える。
キーシリングは、部屋に戻ると怒りをベットにぶつける。
「見誤ったわ。魔王ロックが化け物じみていると誰が思うんだ。」
イフリートがキーシリングに言う。
「タダツグも我が国の弱点を突いてきています。ヴァルハラ王国も見方を変える必要があるかと思います。」「ああ、分かっている。」
「バシュラール魔王国、サタナキア魔王国、ヴァルハラ王国がつながっている状況は良くありません。」「何か手があるか。」
「そういうことは、メルヘムの得意とするところです。」「奴に動いてもらうか。」
キーシリングはメルヘムを使って3国を揺さぶることにする。
「さて、議定書のサインだがどうしたものか。」「タダツグの言う通り、我が国は5か国に囲まれています。」
「サインすべきだというのか。」「はい、不可侵の議定書は多少は効力があると愚考します。」
「メルヘムの動きを知られると議定書に違反することになるぞ。」「議定書にはペナルティが定められていません。」
「そうだが、それだけに違反した時、どうなるかわからんぞ。」「おそらく、何もできないと思います。魔王たちの足並みを揃えることは不可能でしょう。」
「では、不可侵の議定書は紙切れではないか。」「約束事ですのでうまくやらないと品位が問われると思われます。」
「品位か、議定書にはサインをしよう。」
キーシリングはイフリートの言うままに議定書にサインすることにする。
イクブスはニーズに命令する。
「ニーズ、キーシリングのところのイフリートと協議して共闘同盟の詳細をつめなさい。」「イクブス様は話に加わらないのですか。」
「私がキーシリングを嫌っていることは分かっているでしょ。さっさと行きなさい。」「分かりました。」
ニーズが部屋を出ていくとイクブスは不可侵の規定所について考えることにする。イクブス魔王国はバシュラール魔王国とコール神教国に接している。
大陸の西端に位置するので東側がバシュラール魔王国とコール神教国の国境があり、残りの北側、南側、西側は海に面している。
バシュラール魔王国の魔王ロックは戦争をするつもりはないと断言している。コール神教国とは共闘同盟を結ぶ予定になっている。
コール神教国が戦火に巻き込まれない限り、イクブス魔王国は軍を動かすような状況に陥らないと考えられる。
不可侵の議定書など必要ないが、コール神教国が戦争状態になるのはまずい。保険のために議定書にサインすることにする。
アスモダイオスはアモンと話をする。
「アモン、議定書をどう思う。」「不可侵など我々に必要ありません。強者がいれば戦いを挑むのは当然でしょう。」
「カスピエルも生きていれば同じことを言ったであろうな。」「カスピエルは不運であっただけです。」
「7魔候は今でも戦いを望むか。」「はい。」
「我もこのままサマエルの言うとおりにするのは面白くないな。」
アスモダイオスはアモンの言い分を聞き入れる。
1週間後、魔王たちは集まる。サマエルが皆に言う。
「不可侵の議定書の件、熟考していただいたと思う。これから署名式を行いたいと思う。」
サマエルはサインをすると議定書とペンをアスモダイオスに回す。アスモダイオスはサインせず、サタナキアに回すが、サインせずキーシリングに回す。
キーシリングはサインしてイクブスに回す。イクブスはサインしてロックに回す。ロックはサインしてタダツグに回す。タダツグはサインをする。
議定書はサマエルの元に戻って来る。不可侵の議定書は5か国のサインがしてある。アスモダイオス魔王国とサタナキア魔王国が議定書に加わらなかった。
サマエルは、全ての国が議定書に加わることはなかったが一定の成果を出したと判断する。
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そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
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