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第26話 女風呂の霊

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 中野沙衣と五條美湖は列車で旅行をしている。
 もちろん、ただの旅行ではない仕事をしに行くのである。
 しかし、どう見ても旅行を楽しんでいるようにしか見えない。
 2人は美月に来た依頼をこなしに行くのである。
 駅に着くと旅館のマイクロバスが迎えに来ている。
 マイクロバスは山の中にある旅館に着く。
 旅館は100年ほど続いている。
 彼女らは、旅館に着くと事務所で、支配人に話を聞く。
 しかし支配人は、高校生が来るとは聞いていなかったので
 「君たち本当に五條さんの使いの人なの。」
 「はい、そうです。」
支配人は不安である
 「女湯に男の霊が出てくるのです。」
 「いつ頃、出てくるのですか。」
 「若い女性が入っていると出てきます。」
 「私らが入れば出てきますね。」
支配人は2人を見てため息をつく
 「噂になると困ります、その前に除霊してください。」
 「分かりました。」
 「お願いします。」
支配人は2人に旅館の命運をかけるしかない。
 沙衣と美湖は、さっそく風呂に入る。
 2人はさっさと仕事を終わらせてのんびりするつもりである。
 しかしなかなか出てこない。
 美湖が言う
 「誰かの魅力が足りないのかしら。」
 「誰かの魅力もかけているようよ。」
沙衣が言う。
 そこへ妙齢の女性が入ってくる。
 すると男の霊が現れる。
 沙衣と美湖は、男の霊を睨む
 「私たちに魅力がないというの。」
2人はハモる。
 そして、2人は手をかざし陽の光で男の霊を消し去る。
 風呂から上がると沙衣と美湖は、支配人に会いに行く
 「男の霊は除霊しました。」
 「信じていましたよ、あなたたちはかわいいから、すぐ霊も出てきたでしょう。」
 「まあ、そうですね。」
2人の返事は歯切れが悪い。
 そのあとは支配人の取り計らいで豪華な夕食が出される。
 2人は1泊旅行を楽しんで家へと帰る。
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