異世界、皇子です

晴れのち曇り

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三章、帝国内乱

激闘

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「殿下、無事?」

ミラは心配そうにフリートを見つめた。

今日はミラの色々な表情が見られるな、などとこの状況で呑気にフリートは考えていた。

しかし、我に返ってミラの言葉に反応を返す。

「此方は大丈夫だ!それよりも、向こうはどうなっている?」

「向こうも大丈夫。既に援軍が到着した。鎮圧は時間の問題」

フリートは気掛かりであったエレメンヒルデ以外の武装蜂起者と自分の部下について聞いたが、これならば大丈夫だろうと息を吐いた。






「くそっ、だがまだ終わってなどいない!ここで貴様の命くらいは貰って行く!」

成果無しでおめおめと逃げ帰る事など出来ないと思ったエレメンヒルデは諦めないと言った。

しかし、その言葉に過敏に反応する少女が此処に現れていた。

「…………命くらい?殿下の命をくらい…………?」

ぼそりと呟いた言葉は温度を感じられない程冷たい。

それはエレメンヒルデの背筋を一瞬で凍らせるものだった。







「殺す。ちり紙のように切り刻んで殺す。死ね。蟻のように潰れて死ね。私が殺すお前を殺す絶対に殺す必ず殺す何があっても殺す命乞いをしようと殺す死んでも殺す……














だから…………死ね」


ミラはエレメンヒルデの頭めがけて戦斧を振り下ろす。

「ーーーっ!!」

瞬きする一瞬で距離を詰められたエレメンヒルデは驚愕に顔を染めるが、半ば無意識に半身になって避ける。

ミラは得物の重量など関係ない、と言うように軽々と横に薙ぎ払う。

更にその一撃を身をかがめて避け、エレメンヒルデは右から左に斬り上げる。

「…………っ」

ミラは身体の軽さと戦斧で薙ぎ払ったその勢いを利用して身体を浮かしてまるで擦り抜けたかのように回避する。

しかし、エレメンヒルデは回避によって生じた隙を見逃す事なく更にミラに斬りかかる。




甲高い金属音を鳴り響かせながらミラの身体を切り刻もうとしていた剣を弾いた者がいた。

「お楽しみのところ申し訳ないのだけど、私も此処にいるってことを思い出して欲しいね」

フリートが不敵に笑いながら割って入ったのだ。

「勿論、忘れてなどいない。殿下の事を忘れるなんてありえない」

「ああ、貴方の事を忘れるなんて事は出来ないさ。いつ割って入って来るかと心待ちにしていたぐらいだ」

ミラの言葉に追随してエレメンヒルデが言葉を重ねる。

実は2人は仲が良いのでは?と一瞬考えてしまったフリートであった。
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