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第67話 ガーゴイル強襲
しおりを挟む「ロームさん助かった。危なく瞬殺されるところだったぜ」
アポロンは周りを警戒しつつ腰袋から玉を取り出し手に持つ。
「ニキもありがとうな!早い段階で見つけたから対処がスムーズに出来たよ」
俺はニキの頭を撫でる
「アポロン、間違いなくガーゴイルだよね」
「間違いない、ここで見た目に違いはあれど石像が羽を生やして飛んでるんだガーゴイルしかないだろう」
「だよね……見られると石化する……かなり厄介だ。どうする?」
「親父からは戦うなって言われてはいたが見つかった以上倒すしかないかもな」
俺とアポロンはガーゴイルをどう対処するか悩み決断出来ずにいた。
そこで助言をくれたのが先生だった。
「一つ考えを正すのじゃ、ガーゴイルに見られたら石化するとお前達は考えているが、それは正確ではない。どれだけ見られるかで効果は発揮される」
「つまり見られ続けなければ石化はしないのですねロームさん」
「そうじゃ、我の知る限り10秒以上見られ続けなければ良いじゃろう」
「10秒……やれる。」
アポロンは手に持った玉をグッと手に握りしめた。
「タクト、俺がヤツを倒す。もしもうまくいかなかったら、その時は逃げろ」
「ちょっとアポロン本気か、それにもしもの時は
逃げろって」
「仕方ないだろ。二人共殺られるわけにはいかない。それにロームさんの話の通りなら十分殺れる。あくまでも保険だ!俺がガーゴイルを仕留める」
アポロンはガントレットを装備して土壁を飛び出す。
あれがガーゴイルか……思っていたより小さいな。
約1メートル程の石像を確認しアポロンは持っていた玉を投げた。
玉はガーゴイルの手前で炸裂し強い光を放つ。
これでヤツの目を一時的に潰せた。この隙に一気に接近する。
アポロンは身体強化スキルで通常の3倍まで高め木の枝に乗りさらに跳躍、目をこすっているガーゴイルの目の前に来た。
「おりゃー落ちろ!」
アポロンはガーゴイルの顔面をぶん殴り地面に叩き落とし、アポロンはそのまま地面に着地した。
「チッ……硬いな今のくらいじゃ死んでねぇーよな」
アポロンがトドメを刺すため近づき、腕を振り上げた。その時、違和感に気づく。
「バカな!なんで腕が石化している」
アポロンは驚愕していた。いつの間にか右腕が石化し動かない。このガーゴイルは目をつぶっていた。見られることはない。つまりそれは別のガーゴイルが居ると言うこと!
バサバサ…羽の音がした。
アポロンはその音がする方を見てさらに驚く。
「ふざけるなよ!なんでこんなに居るんだよ!」
木の枝に止まっているガーゴイルが、全部で六体確認できた。
アポロンは一度体勢を整える為、閃光玉を取り出し投げようと腕を振り上げた時だった、側面から急速に他のガーゴイルが飛んで来ていた。
しまった!?反応が遅れた。
アポロンに喰らいつこうとしたその時、
ガーゴイルのアゴに土で出来た拳が当たり、ぶっ倒す。
「アポロン一度下がれ」
地面に手をつき魔法を使っているタクトが居た。
他のガーゴイルも土で出来た手に掴まれ、振り解こうともがいてこちらを見ていない。アポロンはタクト達が居る土壁まで戻った。
「助かった………すまない失敗しちまった」
「うん、仕方ないよまさか複数体いるなんで思いもしなかったからね」
アポロンはまるで自分のことを責めないタクトを見て少しだけ笑みをこぼす。
「フッ……お前は昔からそういうヤツだよな。それでどうするかだが、タクトのその魔法ならヤツらの足止めが出来るのか?」
「いや、ボクの精霊魔法はまだそれ程土を硬化すること出来ないんだ、止めれるのは僅かな時間だけだよ」
「それは残念だ、でも止められるんだな!」
アポロンは動く左手を握りしめニヤリた笑う。
「そうだけど、さっき見たいに不意打ちじゃないから捕らえるのはなかなか無理だよ!それに空なんて飛ばれたら絶対に捕まえられない」
「そうか、なら囮がいるな。もちろんそれは俺がやるから安心しろ」
「あ、いや、囮なんだけど」
「待て待てお前がやるとか言わないよな!お前は魔法を使うのに集中しろ。俺のことは心配するな」
「いや、そうじゃなくてニキがやりたいって」
俺のズボンの裾を噛んで引っ張り俺にやらせろとニキが訴えていた。
「そのイヌがか……」
アポロンには愛くるしいイヌにしか見えず、とても任せれないと思っていた。
「ま~ま~やらせてみようよ!よっぽど大丈夫だから」
俺はアポロンを宥めてなんとか了承させた。
「ニキ~頑張れよ!」
ワンっと吠えニキは飛び出していった。
ニキはワンワンと吠えながら走り回る。
最初は興味示さなかったガーゴイルだったが、煩かったのか一体がニキに向かって飛んでいく。
ニカはそれをピョンっと軽く飛んで躱し、追いかけっこが始まる。なかなか捕まらないニキにイラついたのか地面スレスレを飛び始めたガーゴイルを俺の地の精霊魔法大いなる手でガシッと取っ捕まえる。
「おりゃー貰った!『裁きの一撃』」
ガーゴイルの顔面が砕け散り、ドンっと倒れる。
※裁きの一撃はアポロンの裁く者のスキルを使ったパンチで闇属性の魔法もしくは悪魔に対して通常の五倍の力を発揮する。
「チッ……ワラワラと来やがったか!」
一気に六体のガーゴイルが一斉にアポロンに向かって飛んでいく。アポロンは逃げることが出来ず戦闘態勢を取るのだが………
「はぁー?」……アポロンから気の抜けた声が漏れた。
飛んで来たガーゴイルをポンポンと蹴り飛ばし落とすイヌがいたからだ。
なんだあのイヌは、アポロンは驚きながらも身体は冷静に動いた。
地面に落ちたガーゴイルは大いなる手で動きを止めている。あとはひたすら殴るだけだ!
『裁きの一撃』
六体のガーゴイルは次々と砕かれていった。
「シャーどうだ!これでもう立ち上がれないだろ」
アポロンは倒れているガーゴイルを念のために粉々に砕く!
俺はその姿を見て胸をなでおろした。これでもしかしたら村の人達も治ってるかも、一旦戻るか?
そこはアポロンと話して決めるか。
「お~いアポロン~すごいな~やっぱりアポロ……」
なんでだ?声をかけ近づこうとした時、なんの反応もなく動かないことに疑問に思った。そしてこの理由がすぐに分かった。アポロンが………全身石化していたのだ。
アポロンが石化された。
と言うことは考えられる理由はただ一つ、他にもガーゴイルが居る!
『アースウォール』
俺は土をドーム状にして全ての方向から見られないように防いだ。
そして外ではドシンと音を立て通常の3倍の大きさのガーゴイルが降り立っていた。
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