異世界では平穏な生活を目指します!チートスキル『ツールボックス』を活用した平和な国作り

銀塊 メウ

文字の大きさ
324 / 359

第323話 オーイオニ?

しおりを挟む

「やっと着いた。ここがヘルホールの最下層か…」
 
 俺とニキは父さん達と別れ、地獄への入口に向かっ降りていた。最下層に到着し周りを見渡すとまるで火山の火口のように円形に近いくぼみ状の形状をしており中心が赤く光っていた。

「えーーっと……扉はどこかな?」
 それっぽい物がない。
 
「タクトあそこなのだ!」
 ヒョイヒョイと前足を動かし指した先は赤く光る火口、うぇーあれに入るの~うそでしょう!あんなのに入ったらドロドロになって死ぬ~。

「な~ニキ、あれに入ったら地獄には行けるかもしれないけど、もう戻って来るための身体がなくなっちゃうんじゃないの?」

「大丈夫なのだ!大したことないのだ!」

 ニキはあっけらかんと言うけど、どう見てもマグマに見える。溶けてなくなる自分しか想像出来ず尻込みしてしまう。

「くそ!でも入るしかないもんな!行くぞー!ボクは行ってやるんだ!……うおぉぉぉーー!!」

 俺は走り火口に向かって飛ぶ……すると!マグマのように赤く光っていた色が、スーッと白く変わり透明になっていった。俺はそこにボチャンっと飛び込み、奥深くへ落ちて行った。



 まるで水の中にいる様だけど呼吸が出来るし苦しくない。なんだこりゃ?

 そのまま落ちていくと、少し下が明るくなってきた。もしかしてあそこが出口か?そのまま光の中に入る。

 不思議なことにさっきまで落ちていたのに水の玉に包まれてポンッと打ち上げられた。突然上下が逆になり空中に投げ出される。

 うげぇ~目が回る~。
 水球の中でぐるぐると回されまたも落下、地面に落ちて行く。ポヨンっと地面に衝突しゴロゴロっと一分ほど転がり、突然パンっと水球が破裂、俺とニキは外に放り出された。

「痛った~なんなんだよ!も~う!……うぇ!?」
 頭を擦りながら立ち上がると目の前に図太い針があってびっくりした。

「な!危ないな~こんな尖った物道端に出したらダメだろ~、誰かがぶつかって怪我でもしたらどうするんだよ!う~ん折っとくか!」

「あ!タクトそれを折らないほうが……」

「え~?」

 なんか言った?ニキ…… 
 俺はハンマーで尖った針のような物を折った。

「あ~あ~やっちゃったのだ。今日の当番は誰なのだ?面倒なのじゃなきゃ~良いけど」

「なんだよニキ、さっきからブツブツ、それよりここって地獄なのか?前来た時とはだいぶ違う雰囲気だけど、えらくトゲトゲした山があるな~」

 振り返るといくつもの小山があり鋭く太い針が突き出ていた。さっきのと同じだ。なんだこの危ない場所は?

「オイオイオイオイオイオイオイオイ!オ~イ!てめぇか~?備品を壊したのは!アー~ン!」

 俺は………絶句する。なんだこのヤンキーみたいなノリのボンバーヘット野郎は………しかも驚くなかれ、その髪は針のように尖っていた!?

「おい!てめぇ!聞い…てんのか!アー~ン」
 
「痛ててぇてぇ!離れて!痛いからどけ!」
 変なやつに絡まれた!?何か言いながらグリグリと頭を押しつけてくる。トゲトゲでチクチクどころかグサグサと痛い!


「サイアクなのだ。一番話が通じないヤツが来た……」

 呆然とするニキ、語尾にのだをつけ忘れるほど、これは相当面倒くさい予感。

「オイオイオイオイオイオイオイオイオイオイオイオイオイオイオイオイオイオイオイオイオイオイオイオイ!オーイ……ニキ久しぶりじゃ~ねぇか!会いたかったぜ!」

「相変わらず煩いヤツなのだ。ヤセツは仕事をしっかりやるのだ!」

「五月蝿えー!お前だけには言われたくねぇーんだよ」

 どうやらこの二人知り合いのようだ。ただ揉めてる。こんなところで時間食ってる場合じゃないんだけど、早くしてくんないかな~。


「な~ニキ、この方はどなた?お友達か何かか?」

「タクト冗談でもそう言うこと言うのはやめるのだ」

「いや、別に冗談で言ってるわけじゃないんだけど、知らないだけで、あんまりなんだ……」
 
「あんまりどころじゃない。苦手なのだ」
 ニキはものすごく嫌そうな顔をしていた。

「それじゃ~この人はなんなのよ!」
 変なヤツなのは分かるけど、こんな場所で何をしているんだ?

「はぁ~俺様か~、オイオイオイオイオイオイオイオイオイオイオーイ、オニに決まってるだろが!アー~ン」

 うるさい!あとオーイオニ?おーいお茶みたいに言うな!………オニ?どの辺が鬼なのよ?

「タクト、ヤセツはこの針山の獄卒なのだ?」

 獄卒……獄卒って地獄に居る番人だったか?確か生前
罪を犯した者に様々な責め苦を与え苦しめる鬼だったかな。

「えーーっとあなた鬼なんですか?」
 
「アー~ン?てめぇ!ナメてぇんな!どう見ても俺様はオニだろが!よく見ろよ!この角を!」

「あ!………本当だ!」
 ヤセツはトゲ頭を掻き分けると角が二本生えていた。でもちっさ!その髪の毛のせいで見えないよ!

「どうも失礼致しました。それでボク達に何か御用でしょうか?」

「はぁ?御用ですか?だと、さっきから言ってるだろうが!コイツを壊したのはお前だろ!」
 ヤセツが指さした先にはさっき折った針があった。

「ん?これが何か、道端にこんなのがあったら危ないと思ったから折っておいたんですけど、マズかったですか」

「当たり前だ!バカヤロー!それは針山の針だぞ!せっかく作ったのに折りやがって!どうしてくれるんだよ」
 
「タクト、タクトが折ったのは、この針山の整備用の針なのだ。それでヤセツが針の栽培と整備を担当している。だから怒ってるのだ」

 もう少しニキに詳しく説明を聞くとヤセツはこの針山地獄を管理している人で、俺が折った針はヤセツが丹精込めて鉄鉱石から作った針だった。それは怒るわな。

「ヤセツさんすいませんでした。知らなかったとは言え大事な針を折ってしまって」

 俺は頭を下げた。

「はぁ~……オーイ頭を上げろ。謝ってくれればそれで良しだ!針はまた作ればいい」

 あれ?案外あっさり?もっと責められるかと。
 俺は予想外の反応に驚く。

「ありがとう御座います」
「あーその話はこれで終いだ。俺様はグダグダ言うのは好きじゃない!それにそれより今は他にやることがある!ニキ~此処で会ったが百年目!勝負だ!コノヤロー!」

 ニキはガクッと首を落とししんどそうな顔で俺を見上げる。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

無能扱いされ会社を辞めさせられ、モフモフがさみしさで命の危機に陥るが懸命なナデナデ配信によりバズる~色々あって心と音速の壁を突破するまで~

ぐうのすけ
ファンタジー
大岩翔(オオイワ カケル・20才)は部長の悪知恵により会社を辞めて家に帰った。 玄関を開けるとモフモフ用座布団の上にペットが座って待っているのだが様子がおかしい。 「きゅう、痩せたか?それに元気もない」 ペットをさみしくさせていたと反省したカケルはペットを頭に乗せて大穴(ダンジョン)へと走った。 だが、大穴に向かう途中で小麦粉の大袋を担いだJKとぶつかりそうになる。 「パンを咥えて遅刻遅刻~ではなく原材料を担ぐJKだと!」 この奇妙な出会いによりカケルはヒロイン達と心を通わせ、心に抱えた闇を超え、心と音速の壁を突破する。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

異世界召喚された俺の料理が美味すぎて魔王軍が侵略やめた件

さかーん
ファンタジー
魔王様、世界征服より晩ご飯ですよ! 食品メーカー勤務の平凡な社会人・橘陽人(たちばな はると)は、ある日突然異世界に召喚されてしまった。剣も魔法もない陽人が頼れるのは唯一の特技――料理の腕だけ。 侵略の真っ最中だった魔王ゼファーとその部下たちに、試しに料理を振る舞ったところ、まさかの大絶賛。 「なにこれ美味い!」「もう戦争どころじゃない!」 気づけば魔王軍は侵略作戦を完全放棄。陽人の料理に夢中になり、次々と餌付けされてしまった。 いつの間にか『魔王専属料理人』として雇われてしまった陽人は、料理の腕一本で人間世界と魔族の架け橋となってしまう――。 料理と異世界が織りなす、ほのぼのグルメ・ファンタジー開幕!

痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~

ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。 食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。 最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。 それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。 ※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。 カクヨムで先行投稿中!

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。

タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。 しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。 ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。 激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。

処理中です...