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第2章 骸帝編
第37話 vs二人の鬼神!!(2)
しおりを挟む「やばいよ‼︎アルちゃんが、オーガスターと出会っちゃったよぉ~‼︎」
ノートパソコンの前で1人騒ぐSyo。そんなSyoにメルクリは言う。
「オーガスターと会ったからってすぐ負けるとは限らないでしょ?」
「それもそうだけど……」
「シーカーが早く来れば……後は彼女の根気次第だね」
ーーーーーーーーーーーーーー
「はあぁぁぁ‼︎」
オーガスターが大声を上げ、鬼ような形相で拳を突き出しながら一直線にアルへと特攻する。
アルは気を張り、オーガスターが来るのを静かに待った。
「(来る‼︎)」
一直線に来る拳を完全に読み、寸前で軽く横に回避した。そして回避した事により、オーガスターの背中は丸裸となった。そこをアルは背中に激しく一回転し、そのまま先端が鋭くなっているヒールで背中に強い蹴りを1発食らわした。
「ぐはっ‼︎」
「まだよっ‼︎」
少し怯み、背中を向けたまま痛がるオーガスターにすかさず追撃を移るアルは高くジャンプし、足を突き出しヒールで背中を突き飛ばした。
突き飛ばされてオーガスターはそのまま遠くに飛んで行くと思いきや、両手を広げ左右両方にある木を力一杯受け止め、吹っ飛ぶを抑えた。
「痛てぇ……流石にヒールで蹴られると痛え……だが、あんた蹴り自体も相当の……ものだ‼︎」
木を当てている両手を力強く握り、木の表面を剥ぎ取り、そのまま投げ捨てた。
その時のオーガスターの顔はアルを十分に怯えさせた。アル自身ではかなり力を入れたつもりの蹴りだった。殆どの敵は遠くに吹っ飛ぶはずだが、その蹴りは目の前にいる鬼神と呼ばれる男には効かないとすぐに悟った。
彼は傷1つなく、悪魔的な笑いを浮かべていた。
「全然……効いてない……なんて」
「まだまだ始まったばっかりだぜ、楽しもうぜ‼︎」
ーーーーーーーーーーーーーー
「クッソ‼︎広すぎて全然分かんねえよ‼︎」
シーカーは木で覆われている島の中を走るが、全然誰にも会わなくて内心焦っていた。
シーカーは木の上を走り、木のてっぺんに登った。そして辺りを見渡した。
「うわぁ……こりゃあ広いなぁ……」
背後の海はまだ見えるが、前方の海は見える事がなく、何千m・何万mと言うレベルではないほど島が大きかったのだ。
耳を澄ましても、鳥の鳴き声や草が揺れる音、海のせせらぎの音しか聞こえなかった。
「こうしちゃいられねー‼︎」
すぐさま木から降り、一目散に真っ直ぐと走って行った。
「待ってろよぉ‼︎オーガスター‼︎」
ーーーーーーーーーーーーーー
激しい攻防を繰り返すアルとオーガスター、アルの蹴りをオーガスターが片腕で軽々と受け止め、オーガスターの速く重いパンチをアルは激しい衝撃と共にギリギリ捉えて受け止めた。服も戦いで汚れ、あちこちと傷が付いている。
「(これがオーガスターの攻撃……実物がこんなにまで強いなんて……)」
「流石は武闘派アイドルぅ‼︎こうでなくっちゃ楽しくねぇよな‼︎」
アルは攻撃を避け、一旦後ろへと後退し距離を保つ。手を確認するとヒリヒリと赤くなって、手が震えていた。
「手が……(シーカーが来るまで耐えようと思ってけど、このままじゃ私の身がもたない……)」
まだまだ余裕の表情をするオーガスターに比べて十分に体力が減ったアル。明らかな力量差があり、初めてシーカーと戦った時のシーカーよりも強いと感じた。
「くっ……でも‼︎」
アルはオーガスターへと向かい走り、オーガスターはすぐに構えた。
「はっ‼︎」
「⁉︎」
だが、アルはオーガスターの目の前でジャンプし頭を超え、後ろの木を足場として思いっきり蹴り、その勢いで拳を突き出し攻撃を繰り出した。
「たぁぁぁ‼︎」
オーガスターが振り向こうとした時には、もう拳は頭寸前に迫っていた。当たる‼︎そう確信した。
「ふん‼︎」
「何⁉︎」
オーガスターは顔半分を後ろに向けた状態で右腕を後ろに向けて、アルの拳を掴んでいた。
そして片手でアルを振り回し、そのまま遠くに投げた。投げられたアルは上手く態勢を調整して、地に足を引きづりながら何とか着地した。そして地面には足を引きずった跡が出来た。
「片手なのに……何て……⁉︎」
着地したのも束の間、遠くからオーガスターが風邪を切るような猛スピードで迫って来た。逃げる暇もなく、アルはすぐに手を×状に防御した。
「はぁ‼︎」
オーガスターの重く鋭いパンチはアルの腕に当たり、その重くのしかかった衝撃に防御していた腕が開き、後ろへと仰け反り軽く宙を浮いた。
「そりゃあぁぁ‼︎」
そしてオーガスターはその場で軽くジャンプし、横に一回転して回転力を加えた強烈な蹴りをアルの腹に喰らわせた。
「ぐふっ‼︎」
蹴りを腹深くに入れられたアルは、物凄い勢いで木と木の間をすり抜けて飛んで行き、木にぶつかりそのまま地面にずり落ちた。
腹への強烈な一撃はアルの体力に絶大なダメージを与えた。もはや体力は少ししかなかった。
アルは片腕を抑えながらギリギリ立ち上がった。すると目の前から突如オーガスターが振り上げて攻撃を仕掛けて来た。アルは咄嗟に身体の力を抜き、滑るようにオーガスターの股下を滑り抜けた。
「ふっ……ギリギリ避けたか」
パンチは木に直撃した、すると木が横に亀裂が入り、亀裂が端まで行くと木はそのまま前に倒れていった。
「あらあら、また破壊しちゃったよ」
困り顔になり、頭を掻くオーガスター。すると背後からアルの気配を感じるが、先程とは違う雰囲気を感じた。
軽く振り向いた瞬間、見えないほど早く重い一撃がオーガスターの頬へ直撃し、遠くへと木をなぎ倒しながらぶっ飛ばした。
「くっ……はぁ‼︎」
すぐに地面に着き、態勢を立て直した。そしてすぐにアルの方向へと向く。
そのアルは白黒に分かれている神が両方とも白色に染まっていた。アルのスキル"白麗"を発動したのだ。
「ふん……本気を出してくれるのかい?」
「えぇ……それに私もまだまだ……やるわよ‼︎」
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