怪しいバイト、行ってみた

濃霧

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番外編

ちょっとだけ挑戦してみる話◎※

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「これをやるんですか……?」

 藍の家の薄暗い寝室で、画面からはあられもない声が一定のリズムで聞こえてくる。透は目元を覆った指の隙間からそれを覗き見ては、耐えきれずに顔を伏せるのを繰り返していた。

 男同士ではどのようなことをするのか知りたいと言い出したのは透だ。でもまさか、藍と2人でこれを見ることになるとは。

 ――藍さんは今、どんな顔をしてるんだろう。

 ちらりと横目で窺うと、ぱちりと目が合って動揺した。欲が滲んだ目に捕らえられ、燃えるように身体が熱くなった。目が逸らせない。

「キスしてもいいか?」

 耳元で掠れた声が囁く。透は顔を赤らめて小さく頷いた。

 少しも間を置かずに、柔らかい唇が重なった。後頭部をやさしく押さえられ、角度を変えて甘く吸いつかれる。
 離れるたびに立つ恥ずかしい音に酔い、藍の匂いを感じて更に酔う。下半身がきゅんと疼いた。

「口開けて」

 唇に直接響く低い声にゾクゾクした。開いた唇の隙間から分厚い舌が入り込んでくる。

「んっ……ぁん……んん」

 口蓋をなぞられ、舌を絡め取られ、なすすべもなく身体を震わせた。

 腰に添えられていた手が服の中に入り込み、背中まで上がってきて素肌を擦る。

 するりと上の服を脱がされ、喉を伝って降りてきた唇が、胸の尖りを食む。舌先でクニクニと弄られ、甘噛みをされ、果てには何も出ないのに執拗に吸われて、むず痒さと羞恥に身を捩った。ガッチリと腰に回った手が逃げることを許さない。目尻に涙が滲んだ。

「怖いか?」

 ポタポタと雫を落としていると、額に汗をかいた藍が少し困った顔をして涙を拭ってくれる。
 やっぱり、そんなところがたまらなく――。

「だいすき……」

 頬を緩めそう伝えると、時が止まったように藍が動かなくなった。

「藍さん……? うわぁっ」

 ぎゅうっときつく抱きしめられる。

「……私も大好きだ…………ぅ゙ぅ゙ぅ゙」

「あの、喉からすごい声が」

「すまないもう耐えきれなくて」  

 もう1度力を込めてから腕を解いた藍が、遠慮がちに尋ねてくる。

「続きするか?」

「…………もうちょっとだけ……」

「ん。もうちょっとな」

 藍はそう言うと上の服を脱いだ。形のいい筋肉が露わになる。思わず見惚れていると、照れくさそうにキスをされた。

 ふわふわした気分のまま、上体を倒されて藍に組み敷かれ、透は息を止めた。

「待って、これやだ」 

「透?」

「こわい」

 庇うように喉を押さえると、藍は表情を硬くし、透を抱き起こしてくれた。

「すまない。知らなかった」

「ううん……あれは怖かったけど、でも藍さんは怖くないから。だから続き……」

 甘えるようにくっつくと、藍は労わるように喉仏に口づけを落としてから、再び透の唇を塞いだ。

 舌を絡められ息を上げていると、透の薄い腹を撫でていた手が徐々に下に降りていった。目を覗き込まれ、下唇を噛みながらこくんと頷く。

 それを合図に脚からズボンを抜き取られた。片足を軽く持ち上げられて、脚を足首から内腿のきわどい部分まで、辿るようにキスをされる。じれったい快感に、勃ち上がりかけている中心が辛い。

 唇が足の付け根近くに落とされた後、透の心を見透かしたように下着の上から手を這わせられた。すりすりと撫でられ、もどかしい刺激が与えられる。透はたまらず腰を反った。手に押しつけながら、強請るような声が出る。

「やっ……も、直接っ…………」

 触って、とはさすがに言えなかった。それでも藍は焦らすことなく下着を下ろし、飛び出した中心を直接擦り上げてくれる。

「んっ……はぁん……ああっ……んぅ」

 気持ち良すぎて声が止まらない。透は初めて、人の手でのぼりつめていった。

「いいよ」

 耳元で囁かれた瞬間、透は藍の手の中で達した。あまりの快感におかしくなりそうだった。

「気持ちよかったか?」

 透が赤面し俯くと、砂糖水を煮詰めたみたいな笑い声が降ってくる。丁寧に身体を拭かれ、渡された水を飲み、透はくたりとベッドに身体を沈めた。

 頭を撫でられているうちに瞼が重くなってくる。服を着ることも忘れて、透は目を閉じた。




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