こうゆうっ♪

蒼碧(たーこいず)

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第2章 交わる過去

交遊部生誕 〜Story of 氣持緒奈仁〜

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 部活を作ろうと決まったそのあとは、驚くほどトントン拍子に話が進んだ。

 学園の理事長以下数名に承認手続きをする際同席したが、越出先生や天江名先生がにこっと笑うだけで、相手の先生方は顔を赤らめたり、何かに怯えるように少し震えたりしていた。

 どんな裏があったかは……聞かないでおこうと感じた。

 そんなこんなで、間に合わせながら校舎端にある古びた物置小屋も部室として間借りし、めでたく部の完成となった。


 見事、完成した我らが部室。

 ボロではあるが、内装の修繕だけなら学校でお金を出してくれるらしい。

 相談結果、内容が内容なので表向きに大々的には告知せず、人を狙って勧誘すると言う方針に決まった。

 万一望まぬ誰かに見つかっても言い訳できるよう、部の名前も健全そうな『交遊部』としておいた。

 友達作りのコミュニケーションの部活みたいな印象だ(言い得て妙とは思っているけど)。
 部室も人目につきにくい場所だから、には好都合。


 数週間後。

 片付けと内装工事も完了し、栄えある部の活動初日。

 部室の小屋を前にして、私たち三人は記念撮影を行った。
 いい笑顔のこの写真は、その後もずっとスマホに保存してある。

「さて、とうとう部活が始まるわけだが……」

「はじめの活動は何をしますか?部長?」

 部長と呼ばれ照れながらも私は答える。

「もちろん……コレですよ?」

 私は鞄の中から、ありとあらゆる自慰行為用の器具を取り出し、満面の笑みを浮かべた。



 ーーと、言うわけなの!」

「はぁ……なるほど。交遊部にはそんな歴史が……」

「うんうんっ!それに私と先生は、それからはもう親友みたいな仲!」

 笑顔で話す彼女。
 その後ろで扉が開く。

「おーっす、お疲れ……お、緒奈仁に真奏。なんだ?これからセックスか?」

 ハンカチで汗を拭いながら、越出先生が入ってくる。

「先生!ううん、今さっき終わったところです!」

「そかそか、なら……真奏、今日はお前を、電マでいじり倒してやるからな~」

 そう言うと先生は徐に鞄から器具を取り出す。
 それは紛れもなく、緒奈仁先輩のものと瓜二つであった。

「流石先生!私も今日これ、持ってきてるよ?」

「いつものだな!……よぉし、二人で責めるか?」

「さ・ん・せ・いっ!」

 器具が激しく振動を始め、ゆっくりと僕に近づいてくる。

 ふと二人の笑顔を見ると、いつものギラギラしたのとは違う、気が合う友達同士のような穏やかな目付きであった。

 つられて僕も、穏やかな気分になる。
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