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転生した事を打ち明けます
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朝起きると、昨日買っておいたパンを食べ、井戸水で顔と身体を洗い、着替えを済ませてギルドへ向かう。
とはいえ井戸の水で濡らした布で体を拭いて水をかぶるだけって、冬なんか最悪だな、風呂入りたいけど、異世界の定番で風呂なんて無いんだろうな…。
家を建て直したら風呂もしっかり設置しよう。火魔法で水はお湯に帰られるし水魔法で浴槽に水は溜められるから、浴槽と排水設備さえあれば風呂も夢じゃないもんな。
そんな事を思いながらギルドに足を踏み入れると、掲示板で今日受ける依頼を品定めしている冒険者達が手をとめて自分を一斉にみて、ヒソヒソと話しだす。
どうやら昨日の一件が既に噂になったみたいだ。
うん、朝鏡を見ましたけど、顔つきも変わってなかったし、髪の毛も増えた感じは無かったから、外見が替わったからヒソヒソ話をされてるわけではないはずだ。
そんな人たちを無視し買取カウンターに行き、受付のルイーナさんに昨日のレッドホーングリズリーのお金を受け取りに来た旨を伝えると、ルイーナさんは奥に行き、バーレンさんを呼んできてくれた。
「やあハンズ、買取の金を受け取りに来たんだろ? あれだけ巨大な獲物の心臓を一突きで仕留めただけあって毛皮も内臓も肉も一級品だ、偶然とはいえ運が良かったな、それでこれが買取金の金貨100枚だ」
そう言ってバーレンさんは金貨が入った袋をカウンターの上に置く。
「金貨100枚ってそんなすごい物だったんですか?」
「ああ、さっきも言ったように傷が最小限な上に通常よりも大物だ、あれならCランク冒険者のパーティーでも倒すのがやっとで犠牲が出てもおかしくないぐらいだ」
「そうですか、そんな大物だったとは…。 それにしても、なんか急に大金が手に入ると、怖くなってきますね」
「ははは、そう言うな、正当な報酬なんだからな、それはそうと、今時間はあるか? ちょっと話があるんだが」
そう言ってバーレンさんは自分を応接室へ来るように促す。
「すまんな、これから町を出て仕事をしに行く時間に呼び止めてしまって」
「いえ、今日は昨日壊れた防具や剣を買おうかと思ってましたので、薬草採取は行かないつもりだったので大丈夫です」
「そうか、確かに薬草採取と言っても武器も防具も無ければ危険だからな。 それで呼び止めた理由なんだが、ハンズ、単刀直入で聞くが昨日何があった?」
「何があったって、森で薬草採集してたらレッドホーングリズリーに…」
「それは知っている、そうでなくて、お前自身に何があったのか聞いてるんだ?」
「自分自身にですか? 言っている意味がよく分からないんですが…」
「そうか、お前自身は変わっていないと思ってるのだろうが、俺達から見たらまるっきり別人になったかのような感じなんだよ」
「別人ですか…」
そう言って黙り込んで考え込む。
ここで転生したなんて言って良いのか? 言ったとしてそれを信じてくれるのか?
神様にその辺確認をしてなかったな、人前では神様出てこないし、念話なんて便利なことも出来ないし、そうしたもんかな…。
「出来るよ念話、転生の話もしたければしていいし、特に問題は無いかな、ただ僕が暫く君を守っているとか、1年以内に死んだら大惨事になるとかは話さなければ特に問題はないね」
念話…、出来るんだ…。
頭の中に神様の言葉が直接流れ込んできてるよ…。
てか昨日そんな事一言も言ってなかったし!!!
まあそれはそうと、話してもいいんだ…。
下を向いていた顔を上げ、バーレンさんに向き直り、自分の事、ハンズ=ローレンの事を話す。
「は~、そうか、ハンズは死んだのか…」
自分の話を黙ったまま聞いていたバーレンさんが話を終えるとそう言って天井を仰ぎ見てる。
「あれ、転生なんて何馬鹿なことをとか言うかと思ったんですけど、意外とあっさりと信用するんですね」
「転生や転移なんて稀にある事だからな、とはいえハンズに転生とか、お前も災難だな、それも元の世界では25歳だったらしいじゃないか、それが18も歳を取ったうえ器がハンズじゃな…」
そう言ってバーレンさんは笑いを堪えながら話します。
「そんなにハンズは駄目な人間とか悪人とかだったんですか?」
「いや、善人だよ、お人よし過ぎる程の善人だ…。 まあ顔と身体つき、それにその頭がな…、とは言え俺が冒険者を始めた際に一緒に冒険者になったある意味同期みたいな存在だ、だからあいつには成功を収めて欲しかったんだが、なんせあいつには適性がなかったからな」
「まあ確かに、驚くほど才能なかったですね、彼の記憶でも魔物相手にまともに勝利した記憶もありませんでしたし」
「記憶も共有できるのか? そうか、じゃあお前の中でハンズは生きているんだな」
そう言ってバーレンさんは少し寂しそうに、でも少し気が軽くなったような顔で自分を見ている。
「一応、この話はここだけの話って事でお願いします。 できれば周りには、レッドホーングリズリーとの戦いの際、不思議な光が包み込みこんだ後、何故か力を得て性格も少し変わったって事で」
「ああ、周りにはそういう事にしておく、だからお前もトラブルだけは起こすなよ」
そう言って説明を終わらせギルドを出ると、武器屋と防具屋に向かう。
金貨100枚って日本円にしたらどの程度なんだ?
銭貨1枚10レン・銅貨一枚100レン・銀貨1枚1000レン・金貨1枚10000レン、一応、白金貨1枚1000000レンなんてのもあり、主に白金貨は貿易や商売用であまり普通の人間には縁のない物らしい。
大体銭貨1枚10レンが日本円で100円ぐらいかな…。 そう考えると金貨100枚って日本円で1000万円ぐらいか。
一日で大金持ちになってしまったけど、これからどうするかな…。
とはいえ井戸の水で濡らした布で体を拭いて水をかぶるだけって、冬なんか最悪だな、風呂入りたいけど、異世界の定番で風呂なんて無いんだろうな…。
家を建て直したら風呂もしっかり設置しよう。火魔法で水はお湯に帰られるし水魔法で浴槽に水は溜められるから、浴槽と排水設備さえあれば風呂も夢じゃないもんな。
そんな事を思いながらギルドに足を踏み入れると、掲示板で今日受ける依頼を品定めしている冒険者達が手をとめて自分を一斉にみて、ヒソヒソと話しだす。
どうやら昨日の一件が既に噂になったみたいだ。
うん、朝鏡を見ましたけど、顔つきも変わってなかったし、髪の毛も増えた感じは無かったから、外見が替わったからヒソヒソ話をされてるわけではないはずだ。
そんな人たちを無視し買取カウンターに行き、受付のルイーナさんに昨日のレッドホーングリズリーのお金を受け取りに来た旨を伝えると、ルイーナさんは奥に行き、バーレンさんを呼んできてくれた。
「やあハンズ、買取の金を受け取りに来たんだろ? あれだけ巨大な獲物の心臓を一突きで仕留めただけあって毛皮も内臓も肉も一級品だ、偶然とはいえ運が良かったな、それでこれが買取金の金貨100枚だ」
そう言ってバーレンさんは金貨が入った袋をカウンターの上に置く。
「金貨100枚ってそんなすごい物だったんですか?」
「ああ、さっきも言ったように傷が最小限な上に通常よりも大物だ、あれならCランク冒険者のパーティーでも倒すのがやっとで犠牲が出てもおかしくないぐらいだ」
「そうですか、そんな大物だったとは…。 それにしても、なんか急に大金が手に入ると、怖くなってきますね」
「ははは、そう言うな、正当な報酬なんだからな、それはそうと、今時間はあるか? ちょっと話があるんだが」
そう言ってバーレンさんは自分を応接室へ来るように促す。
「すまんな、これから町を出て仕事をしに行く時間に呼び止めてしまって」
「いえ、今日は昨日壊れた防具や剣を買おうかと思ってましたので、薬草採取は行かないつもりだったので大丈夫です」
「そうか、確かに薬草採取と言っても武器も防具も無ければ危険だからな。 それで呼び止めた理由なんだが、ハンズ、単刀直入で聞くが昨日何があった?」
「何があったって、森で薬草採集してたらレッドホーングリズリーに…」
「それは知っている、そうでなくて、お前自身に何があったのか聞いてるんだ?」
「自分自身にですか? 言っている意味がよく分からないんですが…」
「そうか、お前自身は変わっていないと思ってるのだろうが、俺達から見たらまるっきり別人になったかのような感じなんだよ」
「別人ですか…」
そう言って黙り込んで考え込む。
ここで転生したなんて言って良いのか? 言ったとしてそれを信じてくれるのか?
神様にその辺確認をしてなかったな、人前では神様出てこないし、念話なんて便利なことも出来ないし、そうしたもんかな…。
「出来るよ念話、転生の話もしたければしていいし、特に問題は無いかな、ただ僕が暫く君を守っているとか、1年以内に死んだら大惨事になるとかは話さなければ特に問題はないね」
念話…、出来るんだ…。
頭の中に神様の言葉が直接流れ込んできてるよ…。
てか昨日そんな事一言も言ってなかったし!!!
まあそれはそうと、話してもいいんだ…。
下を向いていた顔を上げ、バーレンさんに向き直り、自分の事、ハンズ=ローレンの事を話す。
「は~、そうか、ハンズは死んだのか…」
自分の話を黙ったまま聞いていたバーレンさんが話を終えるとそう言って天井を仰ぎ見てる。
「あれ、転生なんて何馬鹿なことをとか言うかと思ったんですけど、意外とあっさりと信用するんですね」
「転生や転移なんて稀にある事だからな、とはいえハンズに転生とか、お前も災難だな、それも元の世界では25歳だったらしいじゃないか、それが18も歳を取ったうえ器がハンズじゃな…」
そう言ってバーレンさんは笑いを堪えながら話します。
「そんなにハンズは駄目な人間とか悪人とかだったんですか?」
「いや、善人だよ、お人よし過ぎる程の善人だ…。 まあ顔と身体つき、それにその頭がな…、とは言え俺が冒険者を始めた際に一緒に冒険者になったある意味同期みたいな存在だ、だからあいつには成功を収めて欲しかったんだが、なんせあいつには適性がなかったからな」
「まあ確かに、驚くほど才能なかったですね、彼の記憶でも魔物相手にまともに勝利した記憶もありませんでしたし」
「記憶も共有できるのか? そうか、じゃあお前の中でハンズは生きているんだな」
そう言ってバーレンさんは少し寂しそうに、でも少し気が軽くなったような顔で自分を見ている。
「一応、この話はここだけの話って事でお願いします。 できれば周りには、レッドホーングリズリーとの戦いの際、不思議な光が包み込みこんだ後、何故か力を得て性格も少し変わったって事で」
「ああ、周りにはそういう事にしておく、だからお前もトラブルだけは起こすなよ」
そう言って説明を終わらせギルドを出ると、武器屋と防具屋に向かう。
金貨100枚って日本円にしたらどの程度なんだ?
銭貨1枚10レン・銅貨一枚100レン・銀貨1枚1000レン・金貨1枚10000レン、一応、白金貨1枚1000000レンなんてのもあり、主に白金貨は貿易や商売用であまり普通の人間には縁のない物らしい。
大体銭貨1枚10レンが日本円で100円ぐらいかな…。 そう考えると金貨100枚って日本円で1000万円ぐらいか。
一日で大金持ちになってしまったけど、これからどうするかな…。
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