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久々の地上
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迷宮の出口が目の前にある。
最下層にあるドリューンさんの家を出て5日、パダーリン迷宮の出口に到着した。
と言うかショートカットして1階層に戻って来たと言うべきだと思う。
なんせ迷宮を作った本人が居るのだから、ここに宝箱が出現する、ここに果物や野菜の群生地がある、と言いながら最短ルートを案内され、80階層まで登って来たらこの階層より上は良い物が出ないからと言い、迷宮内に設置されていた転移魔法陣で1階層まで一気にショートカットした感じだった。
「転移魔法陣なんてあったんだ…」
「ああ、あるぞ、あたりまえじゃないか! 迷宮内の町や村に行くとき、毎回歩いて行ってたら時間がかかって不便だろ? だから俺専用に設置した」
そう言い胸を張ってるドリューンさんだけど、転移魔法陣を他人に使わせない為か、ご丁寧に自身の魔力でしか開かない隠し部屋を各階に作っていたみたいだ。
しかもご丁寧に転移魔法陣も自身の魔力でしか起動しないようになってるし…。
もう完全にこの迷宮を自宅に…、って100階層に住み着いてるうえ迷宮を育てて自分好みに作ったんだからある意味ドリューンさんにとってパダーリン迷宮自体が自宅兼庭みたいなもんなんだろうけど。
隠し部屋や転移魔法陣の仕組みを語り誇らしげにしているドリューンさん、迷宮の外に出て受付を済ませると何故かギルドへと言い出した。
「冒険者登録でもするの?」
「いや、冒険者登録はしてある、ただ50年程前だから一応有効か確認をしに行くだけだ!」
って50年程前に登録したって…、既に死亡認定されてない?
ギルドへ足を踏み入れ堂々と受付に行って冒険者証を提示し確認をしてるけど、受付のお姉さんも少し困った顔をしているじゃん!!!
なんか奥に人を呼びに行ってるし。
ギルドに併設された酒場の椅子に腰かけながら全員で様子を見ていると、奥からやって来た年配の職員さんと今度は親しげに話し出した。
なにがどうなってるんだ?
その後、冒険者証に登録されている魔力が本人の物か確認はしていたようだけど、年配の職員さんとの雑談は続いてる。
「あれはどうなってるの? 普通50年程前に作った冒険者証を出したら怪しまれて騒ぎになりそうだけど…、なんか年配の職員さんと仲良さげに話してるんだけど…」
「知らないわよ! あの職員が元冒険者で昔迷宮内で会ったことあるとかじゃない?」
「ああ~~、そういう事もあるよね…。 それにしても長話してる」
カウンターで長話をしているドリューンさんをしり目に、こちら側は既にルイーズさんが既に酒を注文し、カトレアとリーズが注文した料理がテーブルに並びプチ宴会状態になりつつある。
まだ昼間何だけどな…。
まあ久々に店で食べる食事だし、食べたい物を食べるし、追加注文もするけどね。
ギルド職員と親し気に話し込むドリューンさんを他所に今後の予定をどうするか4人で食事をしながらそれぞれ思いついた事を口にする。
ただ一番の問題はどこかのお姫様であるフーレイゼで次に行った国がフーレイゼの居る国であった場合、厄介なことになりそうな感じという事で行先選びが慎重になっている。
カトレアの話では樹の国、水の国のお姫様ではなく、恐らく火の国、土の国、風の国だろうとの事だ。
光の国が抜けていたので疑問に思って聞いてみたけど何か含む事があるのか曖昧にされてしまった。
「でも、他の国に行っても特にやりたい事も無いし、どちらかと言えばバカンスが出来る国に行きたい気がする」
「バカンス? バカンスって言ってもどうせ数日で飽きるだろ! 身体も鈍るし、だったら樹の国に戻って大森林の奥にある未踏の山脈を目指した方が良くないか?」
ルイーズさんはバカンスよりもバトルや冒険の方が良いらしく、バカンスを楽しむにしても数日と言われてしまったので残る2人に視線を送ると、どちらかと言えばルイーズさんを支持している感じの顔だった。
う~ん、お金は沢山あるし、迷宮で手に入れた物もあるからかなり豪遊をしてもお金に困る事は無い、と言うか恐らく2~30年はそこそこ遊んで暮らせるはずだ。
なのに遊んで暮らさずあえて危険な道を選ぼうとするのは、皆さん戦闘なの?
リーズはある意味武者修行の旅兼父親探しみたいだから色んな所に行きたいのは分かるけど、カトレアは優雅に暮らす事に憧れないのか?
いや、むしろカトレアは400年以上前、6国がまだ帝国だった頃しか知らないから6国がどんな感じになっているか知りたいってところか?
何となく気持ちは分かるけど、これにドリューンさんが加わったら6国巡りの旅になりそうな…。
そう思いながらも、今後について4人で意見を好き勝手言い合っていると、どうやら話に一区切りがついたのかドリューンさんが自分達のテーブルにやって来た。
「おお~、始めてるな~~!! おい姉ちゃん!! 俺にも酒持って来てくれ!!」
そう言い、椅子に座るドリューンさんにさっき話し込んでいたギルドの職員さんとどういう関係か聞いてみたら、50年前に冒険者登録した際に受付をやってた見習い職員との事だった。
50年間に見習いって、最低でも65歳以上…、職員さんは歳を取ってるけどドリューンさんはどう見ても40代前半、職員さん、見た目が変わってない事に疑問はいだかなかったのかな…。
不思議だ…。
最下層にあるドリューンさんの家を出て5日、パダーリン迷宮の出口に到着した。
と言うかショートカットして1階層に戻って来たと言うべきだと思う。
なんせ迷宮を作った本人が居るのだから、ここに宝箱が出現する、ここに果物や野菜の群生地がある、と言いながら最短ルートを案内され、80階層まで登って来たらこの階層より上は良い物が出ないからと言い、迷宮内に設置されていた転移魔法陣で1階層まで一気にショートカットした感じだった。
「転移魔法陣なんてあったんだ…」
「ああ、あるぞ、あたりまえじゃないか! 迷宮内の町や村に行くとき、毎回歩いて行ってたら時間がかかって不便だろ? だから俺専用に設置した」
そう言い胸を張ってるドリューンさんだけど、転移魔法陣を他人に使わせない為か、ご丁寧に自身の魔力でしか開かない隠し部屋を各階に作っていたみたいだ。
しかもご丁寧に転移魔法陣も自身の魔力でしか起動しないようになってるし…。
もう完全にこの迷宮を自宅に…、って100階層に住み着いてるうえ迷宮を育てて自分好みに作ったんだからある意味ドリューンさんにとってパダーリン迷宮自体が自宅兼庭みたいなもんなんだろうけど。
隠し部屋や転移魔法陣の仕組みを語り誇らしげにしているドリューンさん、迷宮の外に出て受付を済ませると何故かギルドへと言い出した。
「冒険者登録でもするの?」
「いや、冒険者登録はしてある、ただ50年程前だから一応有効か確認をしに行くだけだ!」
って50年程前に登録したって…、既に死亡認定されてない?
ギルドへ足を踏み入れ堂々と受付に行って冒険者証を提示し確認をしてるけど、受付のお姉さんも少し困った顔をしているじゃん!!!
なんか奥に人を呼びに行ってるし。
ギルドに併設された酒場の椅子に腰かけながら全員で様子を見ていると、奥からやって来た年配の職員さんと今度は親しげに話し出した。
なにがどうなってるんだ?
その後、冒険者証に登録されている魔力が本人の物か確認はしていたようだけど、年配の職員さんとの雑談は続いてる。
「あれはどうなってるの? 普通50年程前に作った冒険者証を出したら怪しまれて騒ぎになりそうだけど…、なんか年配の職員さんと仲良さげに話してるんだけど…」
「知らないわよ! あの職員が元冒険者で昔迷宮内で会ったことあるとかじゃない?」
「ああ~~、そういう事もあるよね…。 それにしても長話してる」
カウンターで長話をしているドリューンさんをしり目に、こちら側は既にルイーズさんが既に酒を注文し、カトレアとリーズが注文した料理がテーブルに並びプチ宴会状態になりつつある。
まだ昼間何だけどな…。
まあ久々に店で食べる食事だし、食べたい物を食べるし、追加注文もするけどね。
ギルド職員と親し気に話し込むドリューンさんを他所に今後の予定をどうするか4人で食事をしながらそれぞれ思いついた事を口にする。
ただ一番の問題はどこかのお姫様であるフーレイゼで次に行った国がフーレイゼの居る国であった場合、厄介なことになりそうな感じという事で行先選びが慎重になっている。
カトレアの話では樹の国、水の国のお姫様ではなく、恐らく火の国、土の国、風の国だろうとの事だ。
光の国が抜けていたので疑問に思って聞いてみたけど何か含む事があるのか曖昧にされてしまった。
「でも、他の国に行っても特にやりたい事も無いし、どちらかと言えばバカンスが出来る国に行きたい気がする」
「バカンス? バカンスって言ってもどうせ数日で飽きるだろ! 身体も鈍るし、だったら樹の国に戻って大森林の奥にある未踏の山脈を目指した方が良くないか?」
ルイーズさんはバカンスよりもバトルや冒険の方が良いらしく、バカンスを楽しむにしても数日と言われてしまったので残る2人に視線を送ると、どちらかと言えばルイーズさんを支持している感じの顔だった。
う~ん、お金は沢山あるし、迷宮で手に入れた物もあるからかなり豪遊をしてもお金に困る事は無い、と言うか恐らく2~30年はそこそこ遊んで暮らせるはずだ。
なのに遊んで暮らさずあえて危険な道を選ぼうとするのは、皆さん戦闘なの?
リーズはある意味武者修行の旅兼父親探しみたいだから色んな所に行きたいのは分かるけど、カトレアは優雅に暮らす事に憧れないのか?
いや、むしろカトレアは400年以上前、6国がまだ帝国だった頃しか知らないから6国がどんな感じになっているか知りたいってところか?
何となく気持ちは分かるけど、これにドリューンさんが加わったら6国巡りの旅になりそうな…。
そう思いながらも、今後について4人で意見を好き勝手言い合っていると、どうやら話に一区切りがついたのかドリューンさんが自分達のテーブルにやって来た。
「おお~、始めてるな~~!! おい姉ちゃん!! 俺にも酒持って来てくれ!!」
そう言い、椅子に座るドリューンさんにさっき話し込んでいたギルドの職員さんとどういう関係か聞いてみたら、50年前に冒険者登録した際に受付をやってた見習い職員との事だった。
50年間に見習いって、最低でも65歳以上…、職員さんは歳を取ってるけどドリューンさんはどう見ても40代前半、職員さん、見た目が変わってない事に疑問はいだかなかったのかな…。
不思議だ…。
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