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受験で出会ったお寝坊さん
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「これで国語の試験を終了いたします。
2時間目の数学は11時からの予定になりますのでよろしくお願いします。」
では、と試験官はそう言い部屋をあとにする。
(すべて解くことができたぞ...この調子で次の数学も頑張ろーっと)
「次は数学か...」
数学...躓くところも多く中学生からなぜか命令口調で問題文が表示される謎の教科。
(図形の合同や一次関数や二次関数などが個人的に難しいと思っているけど
入試の問題はほとんどが国語の理解力テストと頭の中の想像力みたいなところがあるからどれだけ情報を
自分の脳にリソースできるかが重要なんだよね。だから僕の脳頼んだぞ)
背筋をぐんと伸ばして体を左右に曲げる。
「.....まぁでもその前にトイレに行こうかな...さっき行けなかったし」
『ガチャっ』「ーーっ!!」
ドアを開けると横に試験官が立っていた。
「甘露寺さんどうかいたしましたか?」
「あ...トイレに行こうと思っていまして場所わかります?」
「そうでしたかここの道をまっすぐに行って突き当りを右に曲がると男性専用トイレが見えてきますのでそちらをお使いください。」
「あ、そうですかわかりましたありがとうございます」
「い、いえこちらこそありがとうございます(?)」
少しキョドっている試験監督さんに礼を言いトイレに向かう。
(静かだけどかすかに紙に書く音が聞こえてくるあっちで女子が試験を受けているのかな?)
コツコツと音が反響する足を止め突き当たりに差し掛かり音が聞こえる方向に体を向ける。
(!!!...ーーー??、あれ?今の人かな....?)
向いた先の長い廊下の先の曲がり角で影らしきものがろうそくのようにゆらゆら動きふっと消えてしまった。
(今の試験中に外にいるってことは時間をずらしてテストを受ける僕と同じ男の人だけだよね..
え?!じゃあ挨拶して先に友だちになれるってことだよね!?高校生活の青春を送る友達になるかもだし..)
腕時計を見て時間を確認する
(休み時間が15分で10分くらい時間があるな...行くだけ行ってみるか!)
少し考えたあと名前も見たこともない男A君に希望を膨らまし影が消えた曲がり角めがけ前進する。
ーーーーーーー(男の子じゃなかったか...て、いうか...テスト大丈夫なの...?)
壁に寄りかかって俯いて座っている女子がいた
この時間は多分3科目の受験を受けている頃では...?
「........あの大丈夫?体調悪いなら人を呼ぶよ?」
「...おーい何してんの?」
近づきながら声をかけたが以前反応無し
(まるで屍のようだ...)
全体的にブロンドベージュの髪色で玻璃の糸のような長髪で癖がなく川が何本も分流して流れたかのよう、鷹を想像させるほど漆黒の長い睫毛。
その風貌はまるでヤンキーのような不良味を感じる。
2、3歩の距離まで近づくと『 むにゃむにゃすーっうごっ..,-/すー』
微かにいびき声が聞こえる。
(死んでるわけじゃなかったんだ良かった...とりあえずここで寝てるのもあれだし起こした方がいいよね?)
右肩を左右に揺さぶり声をかける。
「んーー何だぁ??」
眠気の入った体で腕を伸ばし猫のように大きいあくびをする。目をぱちぱち
「んあ?...うげっ男じゃん...」
バツが悪そうな顔をした後まるで嫌味を言われたかのような顔でこちらを見る女の人
「えっとおはよう?」
「...おはよう」
面倒くさそうに返事をし
はぁ...と、ため息をつき頭をガシガシする。
辺りをキョロキョロと見渡し微かに聞こえるペンの擦る音に耳を傾けまた はぁ...と息を漏らす。
「うげぇ...もしかして試験始まっている感じか」
「ねぇなんで寝ていたの?」
「別に男が知るようなもんじゃねぇよ」
そう言い立ち上がる。顔立ちは大人な顔立ちで少し僕よりも背が高い。
「もしかして和田の差し金か?言っとくが私はやらねぇぞ?」急に目付きが悪くなり瞳がトーンの暗い感情で変化する。
「えっとそんな人知らないよ?ただ心配と気になって話しかけただけだよ?」困惑と焦りで少しうわずってしまいより一層不信感が募ってしまう。
「気になったぁ?ふっ...私のどこが?」
まだ信用していないのか問い詰めてくる。
(少し迷ったが気になることは事実だし聞いてみようかな)
「もしかして不良?」
少し間の空いたあと彼女はニヤッと口角が上がった
「んあぁ?それ本人に言うのか?...
まぁいいか あーそうだ私は不良だ お前ら男どもを襲うきke((「すごーーい僕不良なんて初めて見たよ!!やっぱりかっこいいなぁ...」
(現実世界の頃は時代の流れがあって男子不良はいたけど女子の不良は見たことない!!こういうのをすけ番だっけ??お母さんがよく話していたなぁ.,)
「聞いちゃいねぇな..にしても..」
不思議そうにポツリと呟く。
一人でひとしきりはしゃいだあと彼女の目を見る。
「僕の名前は甘露寺って言うんだ よろしくね!あ、そろそろ時間だからもう行くね」
時計を確認するとあと数分しかない。
握手をしようと手を出すがその手は空振りをし彼女はクルッと回転し僕に背を向け歩き出す。
「まぁそうだなぁ疑って悪かったわ、また会えたらなじゃの」
面倒くさそうに小さな欠伸をして体を伸ばしその動きの延長線上のようなひらひらとテキトーに手を振る姿を見た後に急いで部屋に戻る。
「甘露寺さん遅いですよ?何か問題でもありましたか?」
「いえ、別に何もありませんでした。」
「そうですかではご着席ください只今から数学の試験を始めます。」
(クールと言うかかっこよかったなあの人...)
あ、ていうかトイレ行くの忘れてた。
・
・
・
・
「お疲れ様でしたこれでテストは終了になります。既に保護者には伝達済みでもう迎えが来ている頃だと思いますので裏門にてお待ち下さい。」
2時間目の数学は11時からの予定になりますのでよろしくお願いします。」
では、と試験官はそう言い部屋をあとにする。
(すべて解くことができたぞ...この調子で次の数学も頑張ろーっと)
「次は数学か...」
数学...躓くところも多く中学生からなぜか命令口調で問題文が表示される謎の教科。
(図形の合同や一次関数や二次関数などが個人的に難しいと思っているけど
入試の問題はほとんどが国語の理解力テストと頭の中の想像力みたいなところがあるからどれだけ情報を
自分の脳にリソースできるかが重要なんだよね。だから僕の脳頼んだぞ)
背筋をぐんと伸ばして体を左右に曲げる。
「.....まぁでもその前にトイレに行こうかな...さっき行けなかったし」
『ガチャっ』「ーーっ!!」
ドアを開けると横に試験官が立っていた。
「甘露寺さんどうかいたしましたか?」
「あ...トイレに行こうと思っていまして場所わかります?」
「そうでしたかここの道をまっすぐに行って突き当りを右に曲がると男性専用トイレが見えてきますのでそちらをお使いください。」
「あ、そうですかわかりましたありがとうございます」
「い、いえこちらこそありがとうございます(?)」
少しキョドっている試験監督さんに礼を言いトイレに向かう。
(静かだけどかすかに紙に書く音が聞こえてくるあっちで女子が試験を受けているのかな?)
コツコツと音が反響する足を止め突き当たりに差し掛かり音が聞こえる方向に体を向ける。
(!!!...ーーー??、あれ?今の人かな....?)
向いた先の長い廊下の先の曲がり角で影らしきものがろうそくのようにゆらゆら動きふっと消えてしまった。
(今の試験中に外にいるってことは時間をずらしてテストを受ける僕と同じ男の人だけだよね..
え?!じゃあ挨拶して先に友だちになれるってことだよね!?高校生活の青春を送る友達になるかもだし..)
腕時計を見て時間を確認する
(休み時間が15分で10分くらい時間があるな...行くだけ行ってみるか!)
少し考えたあと名前も見たこともない男A君に希望を膨らまし影が消えた曲がり角めがけ前進する。
ーーーーーーー(男の子じゃなかったか...て、いうか...テスト大丈夫なの...?)
壁に寄りかかって俯いて座っている女子がいた
この時間は多分3科目の受験を受けている頃では...?
「........あの大丈夫?体調悪いなら人を呼ぶよ?」
「...おーい何してんの?」
近づきながら声をかけたが以前反応無し
(まるで屍のようだ...)
全体的にブロンドベージュの髪色で玻璃の糸のような長髪で癖がなく川が何本も分流して流れたかのよう、鷹を想像させるほど漆黒の長い睫毛。
その風貌はまるでヤンキーのような不良味を感じる。
2、3歩の距離まで近づくと『 むにゃむにゃすーっうごっ..,-/すー』
微かにいびき声が聞こえる。
(死んでるわけじゃなかったんだ良かった...とりあえずここで寝てるのもあれだし起こした方がいいよね?)
右肩を左右に揺さぶり声をかける。
「んーー何だぁ??」
眠気の入った体で腕を伸ばし猫のように大きいあくびをする。目をぱちぱち
「んあ?...うげっ男じゃん...」
バツが悪そうな顔をした後まるで嫌味を言われたかのような顔でこちらを見る女の人
「えっとおはよう?」
「...おはよう」
面倒くさそうに返事をし
はぁ...と、ため息をつき頭をガシガシする。
辺りをキョロキョロと見渡し微かに聞こえるペンの擦る音に耳を傾けまた はぁ...と息を漏らす。
「うげぇ...もしかして試験始まっている感じか」
「ねぇなんで寝ていたの?」
「別に男が知るようなもんじゃねぇよ」
そう言い立ち上がる。顔立ちは大人な顔立ちで少し僕よりも背が高い。
「もしかして和田の差し金か?言っとくが私はやらねぇぞ?」急に目付きが悪くなり瞳がトーンの暗い感情で変化する。
「えっとそんな人知らないよ?ただ心配と気になって話しかけただけだよ?」困惑と焦りで少しうわずってしまいより一層不信感が募ってしまう。
「気になったぁ?ふっ...私のどこが?」
まだ信用していないのか問い詰めてくる。
(少し迷ったが気になることは事実だし聞いてみようかな)
「もしかして不良?」
少し間の空いたあと彼女はニヤッと口角が上がった
「んあぁ?それ本人に言うのか?...
まぁいいか あーそうだ私は不良だ お前ら男どもを襲うきke((「すごーーい僕不良なんて初めて見たよ!!やっぱりかっこいいなぁ...」
(現実世界の頃は時代の流れがあって男子不良はいたけど女子の不良は見たことない!!こういうのをすけ番だっけ??お母さんがよく話していたなぁ.,)
「聞いちゃいねぇな..にしても..」
不思議そうにポツリと呟く。
一人でひとしきりはしゃいだあと彼女の目を見る。
「僕の名前は甘露寺って言うんだ よろしくね!あ、そろそろ時間だからもう行くね」
時計を確認するとあと数分しかない。
握手をしようと手を出すがその手は空振りをし彼女はクルッと回転し僕に背を向け歩き出す。
「まぁそうだなぁ疑って悪かったわ、また会えたらなじゃの」
面倒くさそうに小さな欠伸をして体を伸ばしその動きの延長線上のようなひらひらとテキトーに手を振る姿を見た後に急いで部屋に戻る。
「甘露寺さん遅いですよ?何か問題でもありましたか?」
「いえ、別に何もありませんでした。」
「そうですかではご着席ください只今から数学の試験を始めます。」
(クールと言うかかっこよかったなあの人...)
あ、ていうかトイレ行くの忘れてた。
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「お疲れ様でしたこれでテストは終了になります。既に保護者には伝達済みでもう迎えが来ている頃だと思いますので裏門にてお待ち下さい。」
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