リナリア

ちくわ

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第15話

ふたりの秘密①

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トキさんのお店に入ると、

トキさんは、怖い顔で僕のことを見て
こう言った。

トキ「…あんたは、リンちゃんの何なんだい?」

僕はその質問に、どう答えるべきか悩んだ、

「彼氏です!」も違うし、

どうしようかと悩んでいると、

トキ「なんだい、あんたが、リンちゃんの彼氏だと思ったんだがね、まだのようだね」

僕「…リンは、僕の好きな人でした。告白はまだでしたけど…」

トキ「だろうね、あんたみたいなほっそい人間は、そんなすぐに告白できないさ。」

僕はあの時玲も、知らない2人の話がどうしても知りたかった。

トキ「…はぁ。ここに来た理由もどうせあの事だろう。リンちゃんとあたしが何話したかだろ。」

僕「…はい 、あの時2人は何を話したんですか?」

トキ「…言えないね」

僕「どうして!」

トキ「それを言えばあんたが望んでるとおりにはならないからさ、あの子との約束なんだよ。」

僕「僕が望んでるとおりに?ならない?どういう事ですか!約束って!」

トキ「しつこい奴だね、とっとと帰りな。
ここにいても話すことなんてないんだ。」

そう言って、トキさんは僕のことを店から追い出してしまった。

僕は、僕の望んでるとおりにならない、約束ってなんだろうと、ずっと考えていた。

僕「リン…会いたいよ…」

僕は、雪乃と玲のところに向かった。









雪乃「あ!帰ってきた!」

玲「!!!優馬!」

雪乃「おかえり!」

玲「どうだった!」

僕「…」

雪乃「その顔は、何も教えてくれなかったのね。あの人。」

玲「やっぱり。」

僕「僕はともかく、2人は何を話してた?」

雪乃「リンの事、沢山話してたよ。」

玲「懐かしいなって思った。」

雪乃「会いたいね。リン…」

僕「…」

雪乃「ねえ、今度は私に行かせてくれない?」

僕「どうしてまた?」

雪乃「私ならまだ少し話してくれると思う。」

玲「根拠は?」

雪乃「ないけど、でも、話してくれると思うの!リンと仲良かったから!」

玲「そんなこと言ったら私も!」

雪乃「そうだけど、、お願い!」

僕「…わかった。ここに行ってみて。」

僕はトキさんのお店の場所を雪乃に伝えた。

雪乃「わかった。ここね。」

僕「気をつけるんだよ、無事に帰ってきてね。拓さんが心配しちゃうから」

雪乃「笑笑馬鹿ね笑あいつが心配なんてするわけないでしょ笑笑」

僕「(拓さんの気持ち何も知らないんだなぁ…)」

雪乃「なによ!なんかついてる!?」

僕「いや!なにも!!」

雪乃「ふっとばすよ??!」

玲「お願いします。雪乃ちゃん」

雪乃「うん、必ずリン連れて帰るから!」

僕「お願いします。」

雪乃「分かってるよ、したら行ってくるね」



…そう言って雪乃はトキさんの店へと向かった。

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