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第1章
5 はじめての言葉
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ひとつ、ふたつ、みっつ、よっつとあふれてきて、わたしは、いっぱい苦しい気持ちを吐きだした。
「辛いことは、あたしが食べてあげるです。悲しかったこと以上に、いい思い出を作るです!」
「でも、わたしだけ幸せになんて……!」
「だったら、本人に聞いてみるです」
「そんなこと!」
「……っ」
後ろで、ガタンと音がした。
気づかぬうちに、後ろのドアが少し開いていた。
そっと立ち上がり、ドアノブを回す。
ドアの向こうに、流れ星の花飾りをつけた桃色の猫。
母だ。
母がいた……。
驚いた顔で、わたしを見ていた。
わたしが声をかけようとすると、そこに崩れ落ちた。
「……そうだったのですね。ずっと気づかずにいて、ごめんなさい。ひかりん」
「え?」
それは、震えながら言う、母がくれた はじめての言葉だった。
「気づかなかった……?」
「辛いことは、あたしが食べてあげるです。悲しかったこと以上に、いい思い出を作るです!」
「でも、わたしだけ幸せになんて……!」
「だったら、本人に聞いてみるです」
「そんなこと!」
「……っ」
後ろで、ガタンと音がした。
気づかぬうちに、後ろのドアが少し開いていた。
そっと立ち上がり、ドアノブを回す。
ドアの向こうに、流れ星の花飾りをつけた桃色の猫。
母だ。
母がいた……。
驚いた顔で、わたしを見ていた。
わたしが声をかけようとすると、そこに崩れ落ちた。
「……そうだったのですね。ずっと気づかずにいて、ごめんなさい。ひかりん」
「え?」
それは、震えながら言う、母がくれた はじめての言葉だった。
「気づかなかった……?」
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