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第1章
4 親友
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わたしは毎年、その日は、なにも食べず、なにも飲まずに、四方向に扉があるだけの「白の間」で、膝を折り、両手を組み合わせ、目を閉じて俯きながら祈った。
けど、数日前からひいていた風邪のせいか、わたしは倒れてしまった。
「白の間」にメイド達は入ってこれないのに。
「ひかりん! ひかりんっ」
倒れているわたしを見つけてくれたのはムー。昨日、話せなかったから会いにきたのだろう。
「ひかりん」
「……はい」
ムーは、わたしをじっと見つめた。
わたしは、それが少し怖かった。
「ひかりんに、あたしは見えているのです……?」
どういう意味か、わからなかった。
なのに、目をそらしてしまった。
「ひかりんは、どうして、ずっと泣いているのです……?」
言われて、自分の頬を撫でた。
でも、泣いてなかった。
「わたし、泣いてなんて……」
ムーは首を振ると、わたしに近づき、ポンポンッて、頭を撫でてきた。
そしたら、涙があふれだした。
「ひかりんは、いつも笑顔で、いっぱい元気に笑うから、苦しくても気づかれにくいのです。こういう時だけでもいいから、友達のムーを頼って欲しいです! ……も、もちろん普段も言ってほしいけど、言うのが苦しい猫もいるです」
照れながら言うムーに、少し気が抜けて、それは、いいリラックスになったと思う。
「……わたし」
「なに……?」
「……お母さまに嫌われたくないの」
けど、数日前からひいていた風邪のせいか、わたしは倒れてしまった。
「白の間」にメイド達は入ってこれないのに。
「ひかりん! ひかりんっ」
倒れているわたしを見つけてくれたのはムー。昨日、話せなかったから会いにきたのだろう。
「ひかりん」
「……はい」
ムーは、わたしをじっと見つめた。
わたしは、それが少し怖かった。
「ひかりんに、あたしは見えているのです……?」
どういう意味か、わからなかった。
なのに、目をそらしてしまった。
「ひかりんは、どうして、ずっと泣いているのです……?」
言われて、自分の頬を撫でた。
でも、泣いてなかった。
「わたし、泣いてなんて……」
ムーは首を振ると、わたしに近づき、ポンポンッて、頭を撫でてきた。
そしたら、涙があふれだした。
「ひかりんは、いつも笑顔で、いっぱい元気に笑うから、苦しくても気づかれにくいのです。こういう時だけでもいいから、友達のムーを頼って欲しいです! ……も、もちろん普段も言ってほしいけど、言うのが苦しい猫もいるです」
照れながら言うムーに、少し気が抜けて、それは、いいリラックスになったと思う。
「……わたし」
「なに……?」
「……お母さまに嫌われたくないの」
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