居場所を無くした孤独女子は、エリート上司に甘く囲われる〜二人で美味しい同棲生活〜《R-18》

清澄 セイ

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第五章

新じゃがのコロッケと、本当の気持ち⑦

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山田さんは喜んでいるようにも嫌がっているようにも見えず、ただ驚いたように目を見開いていた。

「な、なんでそんなに驚いてるんだ」

「いえあの…想像と違ったので」

「一体どんな想像してたの?」

「…あの夜のことは、忘れてほしいって言われるかなって」

そんな風に思わせた俺が、完全に悪い。

「次の日の朝、ちゃんと伝えるべきだった。本当にごめん」

「あっ、謝らないでください!私だって、なにも言えなかったし…」

山田さんは可愛らしい仕草で、手を胸の前で小さく振った。

その後、遠慮がちに小さく微笑む。

「あの…嬉しいです。とても」

「…」

可愛い。今すぐ、抱き締めたい。

そんな風に湧き上がる衝動をグッと堪えた。

「でも」

山田さんは眉尻を下げて、申し訳なさげにこちらを見つめる。

「ごめんなさい。私、大澤係長とお付き合いはできません」

予想していたことなのに。

ズンと、槍が心臓のど真ん中に突き刺さったかのような痛み。大袈裟でもなんでもなく、俺にとってはそのくらいの衝撃だった。

「いや…謝らなくていい。そりゃあ、そうだよな。付き合う前に手を出す男なんか」

思わず、自嘲気味の笑みが溢れる。

馬鹿だった。狡い考えで彼女を囲い込もうとした報いだ。

「っ、違うんです!」

瞬間、山田さんがパッと俺の腕を掴んだ。
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