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四話 リア充、女の子と話す(リア充)
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「はぁああああ」
大きなあくびが出た。
それもそのはず、結局頭の上で「戦え戦え」とうるさい妖精と話していたせいであまり眠ることができなかったのだ。
そして朝――というかもう昼だが、起きてみればその妖精はいつの間にか消えてしまっている。
戦わないとずっと言い続けていたから拗ねてしまったのだろうか、まあ出てこない方が静かだしありがたいんだけど。
だが、夜中に話してみて分かったことがある。
妖精は大きな力を持つことはできるが、それを自身で使うことはできないらしい。だからこそ優秀な人材を捜して、その力を託すのだと言う。
それだと危険な人間に力が宿る場合もあるのではと心配したが、そもそも邪悪な心を持った人間には妖精は見えないらしい。
逆を言えば、俺は清らかな心だからこそ、あのへんてこな妖精と会うことができたそうだ。
――どうせならもっとまともな妖精と会いたかったと、思ったのは内緒だ。
顔を洗い、簡単に着替えを済ませてから家を出る。
家を出て早々、隣の家の人から苦情の手紙が届いていた。本当にすみません。
とまあいきなりテンションが下がりそうなこともあったが、下がったままではうちの飲み屋では働けない。アルラさんは、無理くりでもテンションを上げないと立ち向かえないからな。
・・・・・・しかしまあ。
俺は歩きながら、昨日与えられた力について考えていた。
与えられた力がどんなものであるか、頭の中では理解している。それが非常に強力なものであることも。しいて言えば、俺が思っていたのとはなんか違うということくらいだ。
与えられた以上は使うのがここにきた使命なのだろうけど、さすがにすぐ使うのは無理だよな、仕事も辞めなきゃいけないし、というか俺が辞めて回るのかあそこ。
ああ!あのへっぽこ妖精の思い通りになっている気がする!悔しいいい!
「ねえ!そこのあなた!」
大通りを歩いていると、後方から声をかけられた。昨日の夜にも似たような展開があったが、へっぽこ妖精とは声が違うようだ。
振り返ると、そこには見覚えのある制服に身を包んだ茶髪の女の子がいた。
白のインナーの上に密着させるように赤のエプロンを装着、紺色のミニスカートと黒のストッキングでお客様を鷲づかみ。
間違いない、アルヴァよりよっぽど大きい飲み屋、『マルチビーア』の制服だ。
茶髪の女の子は何かを期待するようにまん丸とした瞳をこちらへ向けていた。
なんだろう、まだお店は開店してないし客引きではないと思うんだけど・・・・・・
そこまで考えて、ようやく彼女を一度見たことがあるのを思い出した。
「もしかして、一度アルヴァにいらっしゃいました?確か、他に女性が三名いたような」
「それですそれです!二ヶ月前に一度行ったきりだったのによく覚えてましたね!」
嬉しそうな笑みを浮かべている彼女だが、俺が覚えていたのは記憶がいいとかそんな理由ではない。
四人の女の子が、皆可愛かったからである。
この子は主となって注文していたのでよく覚えている。他の子の記憶が薄いくらいだ。
「店員さん、あんなに混雑してるのにしっかりお客様対応できてるから感心してたんですよ。そんなこと言いながらしばらく行かなかったのは、私のこと覚えてるかチェックしたかったということもあるんですが、その点もさすがです!」
「ど、どうもです」
アルラさんから叱られた記憶しかないから成長なんてしてないのかと思ったけど、同業者からすればそこそこ頑張れているらしい。
褒められて悪い気はしないが、いったい何のつもりだろうか。マルチビーアからすればアルヴァなど、取るに足らない存在のはずなんだけど。
「あの、今お時間ってありますか?」
「えっ、まあ開店準備にはまだ早いですけど」
マルチビーアは少しずつ始めているようだが、アルヴァの開店時間はそこまで長くない。
力を与えられたこともあり、なんとなく街を見回ってからアルヴァに向かおうと思っていたのだ、時間の猶予は正直ある。
と、答えた瞬間、彼女は太陽のような笑みを浮かべると同時に、俺の腕をとって歩き始めた。
「ならちょっとうちに遊びに来てください、開店準備中なのでゆっくり中見られますよ!」
「えっ、いやちょっと」
「あっ、自己紹介まだでしたね。私はカルエと申します、よろしくお願いしますリュウさん!」
有無を言わさず彼女――カルエさんは俺の腕を引っ張っていく。どうして俺の名前を、と思ったが、店では親しみが持てるよう名札をしているのだった。カルエさんはよく自分を覚えてたというけれど、彼女もよく俺の名前を覚えていたな。
というか待って、本当に店に入るの!?
「店長ー、前言ってた人連れてきたよー。店長男手も必要かもって言ってたからさぁ」
外から見てただけの、ある意味憧れの店内に入ると、奥行きの広さに驚かされた。えっ、ここいったい何人入るんだ?
店内を照らすランプはテーブルと重ならないように配置してある、直接的な光が入りすぎるのを防ぐためだろう。
店内の柱や壁にはオススメのメニューや、他店から依頼されたのか武具の広告が貼り出されている。そのメニューや広告のインパクトもうちにはないものだ。
「来て早々店内チェックとは、さすが同業者」
「あっ、いや、けっこうというか、かなり気になっていたので」
食い入るように見ていたせいで、隣にいたカルエさんに思い切りからかわれた。
そりゃおのぼりさんみたいに見てはいたけどさ、こうなったらいっそ質問してみるか。
「あの、ここってめちゃくちゃ大変じゃないですか?」
「そりゃもちろん!ホールは四人で回してるけどそれでも少ないくらい!男性客の入りはいいのでそろそろ女性を釣ってくれる男性ホールがいてくれると助かるんですけどねえ」
にやにや笑うカルエさんを見て、なんとなく嫌な予感がした。店長を呼んだこともあり、まさかとは思っていたけれど・・・・・・
「おっ、店長!やっと来た!」
「やっと来たじゃないわよ馬鹿!開店前の忙しい時間帯に何よ!?」
厨房のほうからいらいらしたご様子でいらっしゃったのは、かの有名な美しすぎる店長、セルビアさんだった。
店自体が大きくて有名ということもありよく取り上げられていたが、それと同時に店長も有名になってしまったのだ。
接客が仕事の飲食業界にもかかわらず、笑顔の少ないクールビューティの鑑。美味しい料理を作ることに人生をかける開拓者。
とまあいろいろ言われているわけだが、今この場にいるこの人はそんな様子を感じさせないほどにいらだっていた。新メニューが決まらないのだろうか、アルラさんもよく唸ってたし。
「ほら、期待の新人。見た目いいし、女性客釣れそうでしょ?」
ここで聞いて確信する。カルエさんは、俺をアルヴァから引き抜こうとしているんだ。
俺なんかがこんな広い店舗で戦力になるとは思えないんだが、本気で言ってるんだろうか。
と、そんな俺の考えなど露知らず、セルビアさんが俺の顔をジーッと眺める。
「なるほど、確かに悪くないわね。キミ、飲食業の経験は?」
「あの、俺まだここで働くと決めたわけでは」
「質問してるのはこっち。飲食業の経験は?」
うん。話を聞いてはくれないね。
ため息が出そうになったのをなんとか堪えた。
「まだ9ヶ月ほどです」
「なんだ、それじゃあちょっと微妙ね」
9ヶ月で微妙と言われる環境かさすがにここはすごいな。まあ俺としてはやんわりと断ることができそうでいいんだけど――
「9ヶ月は9ヶ月でも、アルヴァで9ヶ月だよ」
「アルヴァ!?キミアルヴァで9ヶ月も保ってんの!?」
と、思ったのですが、カルエさんがアルヴァの名前出した瞬間、セルビアさんがこちらまで驚くような声をあげてしまいました。
「嘘でしょ・・・・・・あんな監獄で9ヶ月・・・・・・あんな収容所で9ヶ月・・・・・・」
そして何かに怯えたように声を震わせるセルビアさん。
・・・・・・えっ、何?アルヴァってそんなにやばいところなの?
今までの恐ろしい経験を振り返っていると、セルビアさんが無表情のまま俺の肩を何度も叩いていた。
「採用、採用よ。明日からうち来ていいわ。というかうち来なさい。最悪カルエをアルヴァに送り込んでいいから」
「ええ!なんでそんなこと言うんですか!?」
・・・・・・やばい、これは非常にやばい。
このままだと本当にマルチビーアで働くことになってしまう。
もちろん環境的にはいいのかもしれない。可愛い店員さんがたくさんいるし、店長も美人だ。それに、有名人も多く訪れる店でもある。
いいところだ、自分を高める意味でもいい環境だとは思うんだけど・・・・・・
――俺は、あのでこぼこ夫婦を忘れることができなかった。
「あの、いろいろすみませんでした!」
「あっ、リュウさん!?」
丁重に頭を下げてから、全速力でその場を後にした。
言葉で断っても、うやむやなまま押し通されそうな気がしたのでこれしかなかった。
とはいえ、可愛い制服着た女の子がいる環境を捨ててまでこっちを選ぶなんて。
もしかして俺は、マゾ気質でもあるのだろうか・・・・・・?
「ああ、俺ってほんと馬鹿だわ・・・・・・」
そんなことを呟きながらも、後悔の念は一つもなかった。
大きなあくびが出た。
それもそのはず、結局頭の上で「戦え戦え」とうるさい妖精と話していたせいであまり眠ることができなかったのだ。
そして朝――というかもう昼だが、起きてみればその妖精はいつの間にか消えてしまっている。
戦わないとずっと言い続けていたから拗ねてしまったのだろうか、まあ出てこない方が静かだしありがたいんだけど。
だが、夜中に話してみて分かったことがある。
妖精は大きな力を持つことはできるが、それを自身で使うことはできないらしい。だからこそ優秀な人材を捜して、その力を託すのだと言う。
それだと危険な人間に力が宿る場合もあるのではと心配したが、そもそも邪悪な心を持った人間には妖精は見えないらしい。
逆を言えば、俺は清らかな心だからこそ、あのへんてこな妖精と会うことができたそうだ。
――どうせならもっとまともな妖精と会いたかったと、思ったのは内緒だ。
顔を洗い、簡単に着替えを済ませてから家を出る。
家を出て早々、隣の家の人から苦情の手紙が届いていた。本当にすみません。
とまあいきなりテンションが下がりそうなこともあったが、下がったままではうちの飲み屋では働けない。アルラさんは、無理くりでもテンションを上げないと立ち向かえないからな。
・・・・・・しかしまあ。
俺は歩きながら、昨日与えられた力について考えていた。
与えられた力がどんなものであるか、頭の中では理解している。それが非常に強力なものであることも。しいて言えば、俺が思っていたのとはなんか違うということくらいだ。
与えられた以上は使うのがここにきた使命なのだろうけど、さすがにすぐ使うのは無理だよな、仕事も辞めなきゃいけないし、というか俺が辞めて回るのかあそこ。
ああ!あのへっぽこ妖精の思い通りになっている気がする!悔しいいい!
「ねえ!そこのあなた!」
大通りを歩いていると、後方から声をかけられた。昨日の夜にも似たような展開があったが、へっぽこ妖精とは声が違うようだ。
振り返ると、そこには見覚えのある制服に身を包んだ茶髪の女の子がいた。
白のインナーの上に密着させるように赤のエプロンを装着、紺色のミニスカートと黒のストッキングでお客様を鷲づかみ。
間違いない、アルヴァよりよっぽど大きい飲み屋、『マルチビーア』の制服だ。
茶髪の女の子は何かを期待するようにまん丸とした瞳をこちらへ向けていた。
なんだろう、まだお店は開店してないし客引きではないと思うんだけど・・・・・・
そこまで考えて、ようやく彼女を一度見たことがあるのを思い出した。
「もしかして、一度アルヴァにいらっしゃいました?確か、他に女性が三名いたような」
「それですそれです!二ヶ月前に一度行ったきりだったのによく覚えてましたね!」
嬉しそうな笑みを浮かべている彼女だが、俺が覚えていたのは記憶がいいとかそんな理由ではない。
四人の女の子が、皆可愛かったからである。
この子は主となって注文していたのでよく覚えている。他の子の記憶が薄いくらいだ。
「店員さん、あんなに混雑してるのにしっかりお客様対応できてるから感心してたんですよ。そんなこと言いながらしばらく行かなかったのは、私のこと覚えてるかチェックしたかったということもあるんですが、その点もさすがです!」
「ど、どうもです」
アルラさんから叱られた記憶しかないから成長なんてしてないのかと思ったけど、同業者からすればそこそこ頑張れているらしい。
褒められて悪い気はしないが、いったい何のつもりだろうか。マルチビーアからすればアルヴァなど、取るに足らない存在のはずなんだけど。
「あの、今お時間ってありますか?」
「えっ、まあ開店準備にはまだ早いですけど」
マルチビーアは少しずつ始めているようだが、アルヴァの開店時間はそこまで長くない。
力を与えられたこともあり、なんとなく街を見回ってからアルヴァに向かおうと思っていたのだ、時間の猶予は正直ある。
と、答えた瞬間、彼女は太陽のような笑みを浮かべると同時に、俺の腕をとって歩き始めた。
「ならちょっとうちに遊びに来てください、開店準備中なのでゆっくり中見られますよ!」
「えっ、いやちょっと」
「あっ、自己紹介まだでしたね。私はカルエと申します、よろしくお願いしますリュウさん!」
有無を言わさず彼女――カルエさんは俺の腕を引っ張っていく。どうして俺の名前を、と思ったが、店では親しみが持てるよう名札をしているのだった。カルエさんはよく自分を覚えてたというけれど、彼女もよく俺の名前を覚えていたな。
というか待って、本当に店に入るの!?
「店長ー、前言ってた人連れてきたよー。店長男手も必要かもって言ってたからさぁ」
外から見てただけの、ある意味憧れの店内に入ると、奥行きの広さに驚かされた。えっ、ここいったい何人入るんだ?
店内を照らすランプはテーブルと重ならないように配置してある、直接的な光が入りすぎるのを防ぐためだろう。
店内の柱や壁にはオススメのメニューや、他店から依頼されたのか武具の広告が貼り出されている。そのメニューや広告のインパクトもうちにはないものだ。
「来て早々店内チェックとは、さすが同業者」
「あっ、いや、けっこうというか、かなり気になっていたので」
食い入るように見ていたせいで、隣にいたカルエさんに思い切りからかわれた。
そりゃおのぼりさんみたいに見てはいたけどさ、こうなったらいっそ質問してみるか。
「あの、ここってめちゃくちゃ大変じゃないですか?」
「そりゃもちろん!ホールは四人で回してるけどそれでも少ないくらい!男性客の入りはいいのでそろそろ女性を釣ってくれる男性ホールがいてくれると助かるんですけどねえ」
にやにや笑うカルエさんを見て、なんとなく嫌な予感がした。店長を呼んだこともあり、まさかとは思っていたけれど・・・・・・
「おっ、店長!やっと来た!」
「やっと来たじゃないわよ馬鹿!開店前の忙しい時間帯に何よ!?」
厨房のほうからいらいらしたご様子でいらっしゃったのは、かの有名な美しすぎる店長、セルビアさんだった。
店自体が大きくて有名ということもありよく取り上げられていたが、それと同時に店長も有名になってしまったのだ。
接客が仕事の飲食業界にもかかわらず、笑顔の少ないクールビューティの鑑。美味しい料理を作ることに人生をかける開拓者。
とまあいろいろ言われているわけだが、今この場にいるこの人はそんな様子を感じさせないほどにいらだっていた。新メニューが決まらないのだろうか、アルラさんもよく唸ってたし。
「ほら、期待の新人。見た目いいし、女性客釣れそうでしょ?」
ここで聞いて確信する。カルエさんは、俺をアルヴァから引き抜こうとしているんだ。
俺なんかがこんな広い店舗で戦力になるとは思えないんだが、本気で言ってるんだろうか。
と、そんな俺の考えなど露知らず、セルビアさんが俺の顔をジーッと眺める。
「なるほど、確かに悪くないわね。キミ、飲食業の経験は?」
「あの、俺まだここで働くと決めたわけでは」
「質問してるのはこっち。飲食業の経験は?」
うん。話を聞いてはくれないね。
ため息が出そうになったのをなんとか堪えた。
「まだ9ヶ月ほどです」
「なんだ、それじゃあちょっと微妙ね」
9ヶ月で微妙と言われる環境かさすがにここはすごいな。まあ俺としてはやんわりと断ることができそうでいいんだけど――
「9ヶ月は9ヶ月でも、アルヴァで9ヶ月だよ」
「アルヴァ!?キミアルヴァで9ヶ月も保ってんの!?」
と、思ったのですが、カルエさんがアルヴァの名前出した瞬間、セルビアさんがこちらまで驚くような声をあげてしまいました。
「嘘でしょ・・・・・・あんな監獄で9ヶ月・・・・・・あんな収容所で9ヶ月・・・・・・」
そして何かに怯えたように声を震わせるセルビアさん。
・・・・・・えっ、何?アルヴァってそんなにやばいところなの?
今までの恐ろしい経験を振り返っていると、セルビアさんが無表情のまま俺の肩を何度も叩いていた。
「採用、採用よ。明日からうち来ていいわ。というかうち来なさい。最悪カルエをアルヴァに送り込んでいいから」
「ええ!なんでそんなこと言うんですか!?」
・・・・・・やばい、これは非常にやばい。
このままだと本当にマルチビーアで働くことになってしまう。
もちろん環境的にはいいのかもしれない。可愛い店員さんがたくさんいるし、店長も美人だ。それに、有名人も多く訪れる店でもある。
いいところだ、自分を高める意味でもいい環境だとは思うんだけど・・・・・・
――俺は、あのでこぼこ夫婦を忘れることができなかった。
「あの、いろいろすみませんでした!」
「あっ、リュウさん!?」
丁重に頭を下げてから、全速力でその場を後にした。
言葉で断っても、うやむやなまま押し通されそうな気がしたのでこれしかなかった。
とはいえ、可愛い制服着た女の子がいる環境を捨ててまでこっちを選ぶなんて。
もしかして俺は、マゾ気質でもあるのだろうか・・・・・・?
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