超魔法こがね

湯殿たもと

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油断大敵?

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超魔法こがね5


「えっフランクさんさらわれちゃったんですか!」

「らしいね」

「あの姿のままなんですか」

「よく知らないけど、仮にそうだとしたら油断しすぎ」

「どうしよう」

「仕方ない。助けにいく。こがねの初めての実践にも丁度良い」

グラシアさんによるとフランクは敵の索敵隊に捕まったらしい。この世界は大きく二つに勢力が分かれているらしい。敵の主力が不意を突かれないように索敵していたようだ。

「あのーグラシアさん」

「何?」

「こっちの勢力にも索敵隊とか主力とかあるんですか?」

「あるよ。今まさに私たちがしているのが索敵」

「索敵って危険じゃないですか?」

「そうでもない。索敵してるのはそこまで強いひとじゃない。強い人はみんな主力にいる」

「グラシアさん強そうですけど・・・」

「私は好きでこっちに残ってるから」

つまりグラシアさんは強いのにも関わらず主力に入っていないらしい。

「あの・・・そこに誰かいませんか」

「・・・本当だ。構えて」

「敵ですか」

「そう」

敵も気がついたのかこちらをみる。そして攻撃に移った。飛んでくる火炎。グラシアさんはシールドを展開して受け止める。それと同時に敵が突進するようにシールドに体当たり。シールドが割れる。破片が飛び散る。私はしゃがんで頭を抱えた。しかし破片は降ってこない。

「もう大丈夫」

「え・・・敵は」

「倒した」

「えっいつ攻撃したんですか!?」

「先手を打ってシールドを割って破片で攻撃した」

私は感心するばかりだった。

この敵はフランクを連れていなかった。フランクは別の敵に連れ去られているか、それとも・・・

「大丈夫。フランクはまだやられてないはず。普通は人質にとるから。それにまだ敵主力に合流してないはず。手薄なところを襲えば帰ってくるはず」

「そんな簡単にいきませんよ・・・」

「それにフランク自身強い。敵にも何かしらの攻撃を与えてるはず。それで敵が弱ってる」

本当にそう行くのか・・・しかもグラシアさんはまだ状況もよくわかっていないはず。熟練の戦士だとしても断定は早いのでは・・・

「あなたの力が必要。さっき私より先に敵を見つけた。あなたは才能がある。磨けば最強の索敵要因になれる」

「最強ってそんな事ないですよ・・・それに索敵の最強ってビミョーじゃないですか」

「そんな事ない。ミッドウェイ海戦というのがあって・・・」

教科書で習ったような単語が出て来て適当に聞き流していたが、先手を打つというのはかなり重要らしい。それだけはわかった。でも私に才能なんて・・・


続きます
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