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誰か探して三千里
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「チェルシー兄貴を探すのに今までどうしてきたんだ」
「人にあったら聞く、それを繰り返してた」
「なるほど、それは確実だな、しかし、効率があまり良くない」
「それはわかるけど」
「人探しの魔法もあるんだけど、あれは」
「えっ?」
超魔法こがね14
「あれ、知らなかったの」
「こがねに何の本を貸したんだ、載ってないやつもあるからな。あまり簡単じゃないくせに効果が悪いからな」
「そうなんですか」
「例えばグラシアが『滅茶苦茶敵を察知しやすくなるメイド服』をきていたとするだろ?それでもその魔法は人を探すのに素の索敵で効果が変わるんだ。グラシアが裸だろうが米軍のレーダーを積んでいようが変わらないんだ」
「微妙にたとえが気になるけどそういうこと」
「あれ、ジパングの素の索敵って」
「・・・・・・もしかしたらできるかも」
「ほえ?」
「よし、教えよう!やってみろ!まずはこの呪文を唱えてみろ!」
古びた魔術書を渡される。
「使える!センター魔術1200」。こんな本があるんだ。センターってなんだろう。こちらにも学校があるのだろうか。
「人探しの魔法、これですか」
「そうだ、試しにやってみろ。フランクあたりで」
「わかりました」
魔法を唱え、力を込める。
「おおおすげぇ」
光の道が一直線に指し示される。大地を切り裂くようで、なかなか壮観。
「よし、行くぞ」
しばらくひかりに沿って進むとフランクさんがくつろいでみかんを食べていた。もう一人、部下っぽい人が周りを見張っている。
「よう、フランク、美味しそうだなそのみか
ん」
「アポロか、久しぶりだな」
「あと三つか、よし、いただこう」
「ちょいと待て、これは俺がわざわざデパートで買ってきた一つ三百円する高級みかんだ、あっちいけ」
「体なまってないか?一戦どうだ」
「いいでしょう」
アポロさんとフランクさんが模擬戦をやるらしい。見張りの人とともに見学する。
二人の実力はかなり拮抗している。戦いはどちらにも傾くことがなく膠着していた。グラシアさんがみかんを食べながら解説する。私も無意識にみかんに手を伸ばしていた。半分食べてから気がつく。
十分膠着状態が続いたので、模擬戦規定により引き分け。
「あああああみかん食ってんじゃねええええ」
「なああああああああああ一つもないじゃないか」
「高いだけはあった、美味しい」
「ええと、その」
「そういうことですね」
熱い男二人は崩れ落ちた。
「俺はみかんを食べられなかったが、人探し自体は成功だな、しかしまだ反省点がある」
「何ですか?」
「目立つ」
「そう、グラシアの言うとおり、これは一度に長距離を表示させると非常に目立つ」
「すこしずつやるしかない」
「グラシアの言うとおり、・・・・・・全部言われてるな」
「わかりました」
「これは細かくやっても同じくらいエネルギーを使う。ま、ゆっくりとやっていこうな」
「一つ良いですか?」
「どうした」
「少しずつやるならそこまで精度要求されませんよね、グラシアさんやアポロさんも出来るのでは」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「おい、グラシア、気づけよもっと早く」
「ずっと来てなかった人に云われたくない」
「わわわ落ち着いてください」
「ん?ああ、本気で喧嘩しないから大丈夫だよ」
チェルシーさんの捜索に大きく一歩を踏み出した。いつ見つかるのかな。続きます!
「人にあったら聞く、それを繰り返してた」
「なるほど、それは確実だな、しかし、効率があまり良くない」
「それはわかるけど」
「人探しの魔法もあるんだけど、あれは」
「えっ?」
超魔法こがね14
「あれ、知らなかったの」
「こがねに何の本を貸したんだ、載ってないやつもあるからな。あまり簡単じゃないくせに効果が悪いからな」
「そうなんですか」
「例えばグラシアが『滅茶苦茶敵を察知しやすくなるメイド服』をきていたとするだろ?それでもその魔法は人を探すのに素の索敵で効果が変わるんだ。グラシアが裸だろうが米軍のレーダーを積んでいようが変わらないんだ」
「微妙にたとえが気になるけどそういうこと」
「あれ、ジパングの素の索敵って」
「・・・・・・もしかしたらできるかも」
「ほえ?」
「よし、教えよう!やってみろ!まずはこの呪文を唱えてみろ!」
古びた魔術書を渡される。
「使える!センター魔術1200」。こんな本があるんだ。センターってなんだろう。こちらにも学校があるのだろうか。
「人探しの魔法、これですか」
「そうだ、試しにやってみろ。フランクあたりで」
「わかりました」
魔法を唱え、力を込める。
「おおおすげぇ」
光の道が一直線に指し示される。大地を切り裂くようで、なかなか壮観。
「よし、行くぞ」
しばらくひかりに沿って進むとフランクさんがくつろいでみかんを食べていた。もう一人、部下っぽい人が周りを見張っている。
「よう、フランク、美味しそうだなそのみか
ん」
「アポロか、久しぶりだな」
「あと三つか、よし、いただこう」
「ちょいと待て、これは俺がわざわざデパートで買ってきた一つ三百円する高級みかんだ、あっちいけ」
「体なまってないか?一戦どうだ」
「いいでしょう」
アポロさんとフランクさんが模擬戦をやるらしい。見張りの人とともに見学する。
二人の実力はかなり拮抗している。戦いはどちらにも傾くことがなく膠着していた。グラシアさんがみかんを食べながら解説する。私も無意識にみかんに手を伸ばしていた。半分食べてから気がつく。
十分膠着状態が続いたので、模擬戦規定により引き分け。
「あああああみかん食ってんじゃねええええ」
「なああああああああああ一つもないじゃないか」
「高いだけはあった、美味しい」
「ええと、その」
「そういうことですね」
熱い男二人は崩れ落ちた。
「俺はみかんを食べられなかったが、人探し自体は成功だな、しかしまだ反省点がある」
「何ですか?」
「目立つ」
「そう、グラシアの言うとおり、これは一度に長距離を表示させると非常に目立つ」
「すこしずつやるしかない」
「グラシアの言うとおり、・・・・・・全部言われてるな」
「わかりました」
「これは細かくやっても同じくらいエネルギーを使う。ま、ゆっくりとやっていこうな」
「一つ良いですか?」
「どうした」
「少しずつやるならそこまで精度要求されませんよね、グラシアさんやアポロさんも出来るのでは」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「おい、グラシア、気づけよもっと早く」
「ずっと来てなかった人に云われたくない」
「わわわ落ち着いてください」
「ん?ああ、本気で喧嘩しないから大丈夫だよ」
チェルシーさんの捜索に大きく一歩を踏み出した。いつ見つかるのかな。続きます!
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