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月夜の椿ネクスト
月夜の椿ネクスト 4
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月夜の椿ネクスト その4
木曜日。
目覚ましがちーん!ジリリリリリン!ピピピピと鳴る。流石に起きられた。これで大丈夫。寝坊の反省を生かして多めにかけておいた。これでいいだろう。今日は安心してゆっくり学校に向かう。いや、これがいつも通りだ。朝から走っていくのはつらい。
何事もなく学校にたどりついて友達としゃべる。先生が入ってきたところで席にもどってぼんやり話を聞く。本当にいつも通りだ。そしてホームルームが終わったところで牡丹が話しかけてくる。
「えーと、椿が話があるんだって」
「そうなのか」
「昼休みに来るから待っててだって」
「おーけー」
俺に用があるとはめずらしい。普段そこまで話すわけでもないのにどうしたんだろうか。いったいどのような用事があるかと言われると、一昨日に椿の家の近くの森で道に迷ったこと以外ではまったく心当たりが無かった。
三時間目の体育以外はぼーっと授業を受けてお昼休み。終わるとさっそく椿がやってきた。手を引かれて人気のないところに行くというのでついていく。校舎の端の階段までやってきた。
「話ってなんだよ」
「あなたに何か、怪しいものがついている」
突然妙なことを言われる。椿は話を続けた。
「私には正体がつかめないけど何かがついている。あなたに悪いことを起こしそうな気配がする」
「幽霊か何かなのか」
「そうだと思う。見えないのは不思議だけど。体に変わったことはない?」
「今のところはないよ」
「そう、何かあったら教えて」
「わかった」
こう言って椿は去っていった。・・・・・・突然なんだったのだろう。幽霊かも知れないと言っておきながら正体はわからないというし。教室に戻ってきて牡丹に何を話したのか訊かれて、それをそのまま話したのだけど、あまりぱっとしないような反応だった。そりゃそうろう。
午後はゆっくりと、なんとなくぼんやりと授業を受ける。いつも通りだ。椿の方を見ても変な感じはしない。いたって授業もいつも通りだった。
放課後。小栗に暇か訊いてみたけれどそろそろテストが近いから、と断られる。それもそうだ。部活をしている人たちに背を向けて校門を出て歩き出す。学生の声がたくさんしているのに寂しげな景色だ。一人で待ち合わせしている学生を見つける。クラスメイトの久保田だ。
「よう村山、今日はひとりか」
「そうだけど」
「小栗が最近部活に来てないから来るように説得してくれよ」
確か文芸部だかに入っていたはずだ。
「久保田はなにしてるのさ」
「待ち合わせ」
「誰と?」
「彼女」
ふぅん、久保田みたいなあほにも彼女がいるというのか。いやこれはジョークだろう。笑うところだ。
「いや笑うところじゃねーよ」
小栗もテスト勉強してるらしいし俺もやるか。と思って家に帰ってからしっかり勉強することにした。
夢。ここは小学校か。見覚えのある顔がならぶ。放課後のようでみんな遊びに行く話をしていた。ひとりが不思議なことをいう。
「コンビニの近くに迷いの森があるんだって」
「迷いの森?」
「そこに入ると絶対にみちに迷っちゃうんだって」
「面白そうだ、そこに行ってみよう」
僕は今日は留守番しなくちゃいけなかったので行かなかった。友達のひとりに行くか聞いてみたら、
「行くよ、道に迷って帰れない、なんてありえないから」
って言っていた。僕もそう思う。夜、突然電話が鳴る。夜にかけてくる人は珍しいと思って聞いてみると、母の話的に連絡網かなにからしい。翌日学校に来てみると話の真相がわかった。森に入ったクラスメイトたちが迷って出てこれなかったという。
続きます。
木曜日。
目覚ましがちーん!ジリリリリリン!ピピピピと鳴る。流石に起きられた。これで大丈夫。寝坊の反省を生かして多めにかけておいた。これでいいだろう。今日は安心してゆっくり学校に向かう。いや、これがいつも通りだ。朝から走っていくのはつらい。
何事もなく学校にたどりついて友達としゃべる。先生が入ってきたところで席にもどってぼんやり話を聞く。本当にいつも通りだ。そしてホームルームが終わったところで牡丹が話しかけてくる。
「えーと、椿が話があるんだって」
「そうなのか」
「昼休みに来るから待っててだって」
「おーけー」
俺に用があるとはめずらしい。普段そこまで話すわけでもないのにどうしたんだろうか。いったいどのような用事があるかと言われると、一昨日に椿の家の近くの森で道に迷ったこと以外ではまったく心当たりが無かった。
三時間目の体育以外はぼーっと授業を受けてお昼休み。終わるとさっそく椿がやってきた。手を引かれて人気のないところに行くというのでついていく。校舎の端の階段までやってきた。
「話ってなんだよ」
「あなたに何か、怪しいものがついている」
突然妙なことを言われる。椿は話を続けた。
「私には正体がつかめないけど何かがついている。あなたに悪いことを起こしそうな気配がする」
「幽霊か何かなのか」
「そうだと思う。見えないのは不思議だけど。体に変わったことはない?」
「今のところはないよ」
「そう、何かあったら教えて」
「わかった」
こう言って椿は去っていった。・・・・・・突然なんだったのだろう。幽霊かも知れないと言っておきながら正体はわからないというし。教室に戻ってきて牡丹に何を話したのか訊かれて、それをそのまま話したのだけど、あまりぱっとしないような反応だった。そりゃそうろう。
午後はゆっくりと、なんとなくぼんやりと授業を受ける。いつも通りだ。椿の方を見ても変な感じはしない。いたって授業もいつも通りだった。
放課後。小栗に暇か訊いてみたけれどそろそろテストが近いから、と断られる。それもそうだ。部活をしている人たちに背を向けて校門を出て歩き出す。学生の声がたくさんしているのに寂しげな景色だ。一人で待ち合わせしている学生を見つける。クラスメイトの久保田だ。
「よう村山、今日はひとりか」
「そうだけど」
「小栗が最近部活に来てないから来るように説得してくれよ」
確か文芸部だかに入っていたはずだ。
「久保田はなにしてるのさ」
「待ち合わせ」
「誰と?」
「彼女」
ふぅん、久保田みたいなあほにも彼女がいるというのか。いやこれはジョークだろう。笑うところだ。
「いや笑うところじゃねーよ」
小栗もテスト勉強してるらしいし俺もやるか。と思って家に帰ってからしっかり勉強することにした。
夢。ここは小学校か。見覚えのある顔がならぶ。放課後のようでみんな遊びに行く話をしていた。ひとりが不思議なことをいう。
「コンビニの近くに迷いの森があるんだって」
「迷いの森?」
「そこに入ると絶対にみちに迷っちゃうんだって」
「面白そうだ、そこに行ってみよう」
僕は今日は留守番しなくちゃいけなかったので行かなかった。友達のひとりに行くか聞いてみたら、
「行くよ、道に迷って帰れない、なんてありえないから」
って言っていた。僕もそう思う。夜、突然電話が鳴る。夜にかけてくる人は珍しいと思って聞いてみると、母の話的に連絡網かなにからしい。翌日学校に来てみると話の真相がわかった。森に入ったクラスメイトたちが迷って出てこれなかったという。
続きます。
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